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61.皮質覚(複合感覚)に分類されるのはどれか。2つ選べ。
1.二点識別覚
2.関節位置覚
3.部位覚
4.圧覚
5.振動覚
解答1/3
解説
複合感覚(皮質覚)とは、複数の与えられた感覚情報が大脳皮質で統合されることにより、物の性質・形態などを認識することである。複合感覚には、立体覚、皮膚書字感覚、二点識別覚、部位覚、重量覚などがある。
1.3.〇 正しい。二点識別覚/部位覚は、皮質覚(複合感覚)に分類される。二点識別覚は、2つの別々の刺激が2点として認識できるものである。部位覚は、身体部位の相互関係を認識する感覚である。
2.5.× 関節位置覚/振動覚は、深部感覚に分類される。
4.× 圧覚は、表在感覚に分類される。
①表在感覚:皮触覚・痛覚・温度覚。
②深部感覚:関節覚(位置覚、運動覚)・振動覚・及び深部痛覚。
③複合感覚:立体覚、皮膚書字感覚、二点識別覚、部位覚、重量覚など。
62.筋紡錘で正しいのはどれか。
1.錘外筋の筋線維と平行に存在する。
2.求心性線維はⅠb群に属する。
3.α運動ニューロンの支配を受ける。
4.一次終末は主に核鎖線維に終止する。
5.二次終末は主に伸張の速度を検知する。
解答1
解説
1.〇 正しい。錘外筋の筋線維と平行に存在する。筋紡錘は錘外筋の筋線維と平行に存在することで、錘外筋が伸ばされた時にそれを感知することができる。ちなみに、腱紡錘は錘外筋線維に対し直列して存在する。
2.× 求心性線維は、「Ⅰb群」ではなくⅠα群に属する。ちなみに、Ⅰb群は腱紡錘である。
3.× 「α運動ニューロン」ではなくγ運動ニューロンの支配を受ける。ちなみに、α運動ニューロンは錘外筋線維を支配する。
4.× 主に核鎖線維に終止するのは、二次終末である。絶対長の変化を検知する。ちなみに、一次終末は、主に核袋線維に終止する。伸張の速度を検知する。
5.× 主に伸張の速度を検知するのは、一次終末である。一次終末は、核袋線維に終止し、伸張の速度を検知する。二次終末は、核鎖線維に終止し絶対長の変化を検知する。
参考にどうぞ↓
63.副交感神経の興奮によるものはどれか。
1.瞳孔散大
2.胆嚢弛緩
3.消化管蠕動抑制
4.気管支平滑筋収縮
5.外生殖器血管収縮
解答4
解説
1.× 瞳孔散大(瞳孔散大筋)は、交感神経の作用である。瞳孔括約筋は副交感神経の作用である。
2〜3.× 胆嚢弛緩/消化管蠕動抑制は、交感神経の作用である。
4.〇 正しい。気管支平滑筋収縮は、副交感神経の作用である。一方、交感神経の作用で気管を拡張させ、エネルギーを消費し臨戦態勢を作る。
5.× 外生殖器血管収縮は、交感神経の作用である。末梢血管に分類される。
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64.CO2と換気との関係で正しいのはどれか。
1.換気が低下すると呼吸性アルカローシスを生じる。
2.代謝性アシドーシスでは換気が増加する。
3.PaCO2は通常24Torrに維持されている。
4.PaCO2は呼吸性アルカローシスで上昇する。
5.PaCO2が低下すると換気が増大する。
解答2
解説
呼吸性アシドーシスとは、換気が低下することが原因で、CO2が体内に蓄積している状態である。
呼吸性アルカローシスとは、激しい呼吸のために起こり、CO2が過剰に排出され、酸塩基平衡が塩基性に傾く状態である。
1.× 換気が低下すると、「呼吸性アルカローシス」ではなく呼吸性アシドーシスを生じる。なぜなら、換気が低下するとCO2が体内に蓄積されるため。
2.〇 正しい。代謝性アシドーシスでは換気が増加する。代謝性アシドーシスとは、HCO3−が減少(腎不全・下痢など)することで酸性に傾くことである。代償的に換気を増大させる(呼吸性アルカローシスにする)ことで、重炭酸イオン緩衝系をアルカリ性側に傾けようとする。
3.× 通常24(Torr)Ep/lに維持されているのは、「PaCO2」ではなくHCO3−である。ちなみに、PaCO2の正常値は 40 + 5Torrである。
4.× PaCO2は、「呼吸性アルカローシス」ではなく呼吸性アシドーシスで上昇する。ちなみに、呼吸性アルカローシスでは、換気が増加する結果(過換気症候群)としてPaCO2は低下する。
5.× PaCO2(二酸化炭素分圧)が低下すると、換気は「増大」ではなく低下する。PaCO2(二酸化炭素分圧)が上昇し、PaO2(酸素分圧)が低下すれば、それを感知して換気を増大させる。
血液ガス分析では血中のpH・酸素濃度・二酸化炭素濃度・重炭酸濃度などを調べることができる。これらは呼吸数や腎臓の排泄、再吸収などで厳密にコントロールされている。
【基準値】
pH : 7.40 ±0.05
PaO2 : 80~100Torr
PaCO2 : 40±5Torr
HCO3- : 24 ± 2mEq/l
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65.IgEが関与しないのはどれか。
1.気管支喘息
2.ツベルクリン反応
3.アトピー性皮膚炎
4.アレルギー性鼻炎
5.アナフィラキシーショック
解答2
解説
アレルギー反応の分類法としては、免疫反応による組織傷害の機序から分類したGellとCoombsの分類が使われることが多い。本分類はその反応に関与する抗体や細胞の違いにより分類されるが、現象的には皮膚反応出現にかかる時間と反応の性状により分けられる。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型は血清抗体が関与する体液性免疫(humoral immunity)、Ⅳ型は感作リンバ球による細胞性免疫(cellularimmunity)と大別される。
(※引用:「アレルギー総論」厚生労働省HPより)
1.3〜5.〇 気管支喘息/アトピー性皮膚炎/アレルギー性鼻炎/アナフィラキシーショックは、IgEが関与する。IgEが関与するのはⅠ型アレルギー(即時型)である。特徴は、抗体(アレルゲン)が体内に侵入すると即時的に反応が起こる。反応時間としては15〜30分である。ちなみに、アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応で起こるショックのことである。主にⅠ型アレルギー反応の結果、血管拡張や血管透過性の亢進による血漿漏出が生じ、循環血液量の減少をきたすことで起こる。アナフィラキシーショックの症状として(頻脈、血圧低下、意識障害、喉頭浮腫、呼吸困難)を引き起こす。
2.× ツベルクリン反応は、Ⅳ型アレルギー(T細胞依存型、遅延型)が関与する。抗原感作を受けたT型リンパ球が、組織障害を起こす。反応時間としては1〜2日である。主な症状は、①臓器移植の拒否反応、②結核、③接触皮膚炎である。
64.CO2と換気との関係で正しいのはどれか。の解説について。
5問目、『PaCO2が低下すると換気は、「増大」ではなく低下する。』の解説をもっと詳しく書いていただけないでしょうか?
コメントありがとうございます。
少し付け加えてみましたが、「PaCO2(二酸化炭素分圧)が低下すれば、換気は低下すること」のどこが分からないのか正直分かりません。
直感的にも分かるような問題な気がします・・・。
もしよろしければ、もう少し具体的に、分からないところを書いていただけると幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。