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66.唾液によって分解されるのはどれか。
1.脂質
2.蛋白質
3.ブドウ糖
4.デンプン
5.セルロース
解答4
解説
1.× 脂質は、①胃リパーゼ、②膵リパーゼ、③腸リパーゼが分解する。
2.× 蛋白質は、①胃液のペプシン、②膵液のトリプシン、③キモトリプシンが分解する。
3.× ブドウ糖は、単糖類で、これ以上分解されない。デンプンが、唾液で分解されて麦芽糖(マルトース)となり、腸のマルターゼでブドウ糖(グルコース)に分解され腸管に吸収される。
4.〇 正しい。デンプンは、唾液によって分解される。唾液に含まれる唾液アミラーゼ(プチアリン)は、デンプンを二糖類の麦芽糖(マルトース)に分解する。
5.× セルロースは食物繊維であり、人間には分解することができない。食物繊維(セルロース)は、分解されないで便として排泄される。
類似問題です↓
【共通のみ】消化(消化酵素)についての問題「まとめ・解説」
67.体温で正しいのはどれか。
1.血管収縮で熱放散が低下する。
2.呼気は熱放散を減少させる。
3.体温調節中枢は小脳にある。
4.高齢者は小児よりも高い。
5.午前よりも午後が低い。
解答1
解説
1.〇 正しい。血管収縮で熱放散が低下する。なぜなら、皮膚血管が収縮すると、皮膚血流量が減るため。
2.× 呼気は熱放散を、「減少」ではなく増加させる。呼気によって体内から水蒸気などを発散させる。
3.× 体温調節中枢は、「小脳」ではなく視床下部(間脳)にある。視床下部は、行動・本能の中枢でもあり、体温調整、下垂体ホルモンの調整、摂食行動、飲水行動、性行動、睡眠などを司る。
4.× 逆である。小児は高齢者よりも高い。なぜなら、小児は体温調整機構が未熟で外気温に左右されやすく、新陳代謝が活発であるため。10歳ころより、体温調整機構は成人とほぼ同じになる。一方、高齢者は、温度刺激に対する中枢の反応閾値が高く、皮膚温の変化に対する感受性も低くなっている。
5.× 逆である。午後よりも午前が低い。つまり、午前よりも午後にかけて高くなる日内変動がみられる。ちなみに、睡眠時の体温は覚醒時に比べて低下する。
68.高齢者で減少するのはどれか。2つ選べ。
1.心拍出量
2.腎血流量
3.体脂肪率
4.末梢血管抵抗
5.機能的残気量
解答1/2
解説
1〜2.〇 正しい。心拍出量/腎血流量は、加齢により減少する。加齢により心機能が低下するとともに、血液量が低下するため心拍出量は低下する。
3.× 体脂肪率は、加齢により増加する。なぜなら、加齢により筋肉量・基礎代謝が低下するため。
4.× 末梢血管抵抗は、加齢により増加する。加齢により動脈硬化が起こるため。血圧は、心拍出量と末梢血管抵抗に比例するため、末梢血管抵抗が増えると血圧は上がる。ちなみに、末梢血管抵抗とは、末梢の血管の血液の流れにくさを表す。
5.× 機能的残気量は、加齢により増加する。加齢により呼吸機能は低下し残気量も増加する。
69.手で鉄球を持ち、図に示す構えを保持した場合、肘関節にかかる関節反力はどれか。
1. 4N
2. 20N
3. 24N
4. 410N
5. 480N
解答4
解説
【ステップ1】力の関係を理解する。
・作用する力を上向きと下向きに分類。
【ステップ2】モーメントのバランスをとる。
・肘関節を支点としてモーメントの合計がゼロとなる条件から、上腕二頭筋の力Fm=480N を求める。
【ステップ3】垂直方向の力のバランスを考慮する。
・上向きの力と下向きの力の合計が等しいという条件から、肘関節反力R=−410N を求める。
・負の符号は、肘関節反力が下向きに作用していることを示す。
【ステップ1】力の関係を理解する。
肘関節を支点として、作用している力を理解する。
①上腕二頭筋の力Fm:肘関節から上向きに作用し、前腕と鉄球の重さを支えている。
②腕の重さ20N:肘から0.20mの位置で下向きに作用。
③鉄球の重さ50N:肘から0.40mの位置で下向きに作用。
④肘関節反力R:肘関節で作用する力(上向きか下向きかは計算で判明)。
→これらが静止している状態である。
【ステップ2】モーメントのバランスをとる。
肘関節を支点とし、モーメントの合計がゼロ(0)になる条件を用いる。
・上腕二頭筋による反時計回りのモーメント:Fm×0.05m
・腕と鉄球による時計回りのモーメント:(20N×0.20m)+(50N×0.40m)
モーメントのバランス方程式を求める。
Fm×0.05m = (20N×0.20m)+(50N×0.40m)
これを計算すると、、、Fm×0.05m=24N・m
つまり、上腕二頭筋の力Fmは
Fm=24N・m/0.05m
=480N
【ステップ3】垂直方向の力のバランスを考慮する。
静止しているため、垂直方向の力の合計もゼロとなる。
①上向きの力
・上腕二頭筋の力Fm=480N
・肘関節反力R(求めたい数値)
②下向きの力
・腕の重さ:20N
・鉄球の重さ:50N
力のバランスの基本式
上向きの力=下向きの力
R+Fm=20N+50N
上腕二頭筋の力を代入
R+480N−(20N+50N)=0
が成り立つ。
肘関節反力R を求めると
R=70N−480N
R=−410N
負の符号は、肘関節反力が下向きであることを示す。つまり、肘関節は上腕二頭筋が発揮する大きな上向きの力を相殺するために、下向きの力を提供している。
肘関節にかかる関節反力は 410Nである。
したがって、選択肢4.〇 410Nである。
70.随意運動の制御に関与する部位はどれか。
1.松果体
2.扁桃体
3.歯状核
4.青斑核
5.海馬
解答3
解説
1.× 松果体は、日内変動や睡眠・覚醒に関与する。メラトニンを分泌する。
2.× 扁桃体は、記憶や情動に関与する。
3.〇 正しい。歯状核は随意運動の制御を行う。小脳にある。
4.× 青斑核は、覚醒・注意・情動に関与する。脳幹にある。
5.× 海馬は、記憶に関与する。側頭葉の内側にある。
参考にどうぞ↓
いつもお世話になっております。
69番の①前腕全体の回転②鉄球の回転、を求める際に、支点である肘関節ではなく、力点から計算する考え方が良く分かりません。
コメントありがとうございます。
ご指摘通り、解説が間違えておりました。
修正致しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。