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76. 神経原性ショックの特徴はどれか。
1. 交感神経の緊張
2. 徐脈
3. 心拍出量の増加
4. 中心静脈圧の上昇
5. 皮膚温の低下
解答2
解説
上位胸椎より高位の脊髄損傷によるショックで、その本態は自律神経系失調によって引きおこされた末梢血管弛緩による血圧低下である。血液分布異常性ショックの一つである。症状としては血圧低下のほか徐脈をともない、四肢末梢の皮膚は暖かく、乾燥している。外傷にともなうショックである。よって、解答は選択肢2. 徐脈である。
1. ×:交感神経などの自律神経系が失調される。副交感神経の相対的亢進状態がみられる。
3. ×:心拍出量は、「増加」ではなく低下する。
4. ×:中心静脈圧は、「上昇」ではなく低下する。なぜなら、血管が拡張されるため。
5. ×:皮膚温は、「低下」ではなく上昇する。なぜなら、血管が拡張されるため。
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【共通のみ】ショックについての問題「まとめ・解説」
77. 肺気量で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 1秒率=1秒量÷%肺活量
2. 機能的残気量=予備吸気量+残気量
3. 最大吸気量=1回換気量+予備吸気量
4. 残気量=全肺気量-肺活量
5. 肺活量=予備吸気量+予備呼気量
解答3,4
解説
(※図引用:「呼吸機能検査 フロー・ボリューム曲線」医學事始様HPより)
1. ×:「1秒率 = 1秒量 ÷ %肺活量」ではなく、1秒率 = 1秒量 ÷ 努力肺活量 × 100である。
2. ×:「機能的残気量 = 予備吸気量 + 残気量」ではなく、機能的残気量 = 予備呼気量 + 残気量である。
3. 〇:正しい。最大吸気量 = 1回換気量 + 予備吸気量で表せる。
4. 〇:正しい。残気量 = 全肺気量 - 肺活量で表せる。
5. ×:「肺活量 = 予備吸気量 + 予備呼気量」ではなく、肺活量 = 最大吸気量 + 予備呼気量である。
78. 正しい組み合わせはどれか。
1. A. Beck:愛着理論
2. J. Bowlby:認知療法
3. R. Liberman:系統的脱感作
4. C. Rogers:来談者中心療法
5. J. Wolpe:社会生活技能訓練
解答4
解説
1. ×:A. Beckは、うつ病に対する認知療法(認知行動療法)である。認知のゆがみを強制して、現実に正しく対応していけるようにするもの。
2. ×:J. Bowlby(ジョン・ボウルビー)は、愛着理論である。乳幼児期において療育者に受け入れられ十分な愛情を受ける経験をすることが、その後の人格形成に重要である、と提唱した。
3. ×:R. Liberman(ロバート・リバーマン)は、社会生活技能訓練である。社会生活技能訓練は、認知構想療法の考えが生かされた集団精神療法の例である。生活技能を向上させることによって社会生活の困難を乗り越えようとするものである。
4. 〇:正しい。C. Rogers(ロジャース)は、来談者中心療法、非指示的療法(パーソンセンタード・アプローチ)である。治療者が来談者の話に関心を持って傾聴し、共感していくことによって、来談者自身が自ら気づき、成長していけるとするものである。
5. ×:J. Wolpe(ジョゼフ・ウォルプ)は、系統的脱感作である。これは、不安を生じさせる刺激を階層化し、段階的に刺激を強く与えていってそれに拮抗できるような反応を身につける方法である。
79. ライフステージにおける成人期後期(50~60歳ころ)の特徴で適切なのはどれか。
1. 親しい人の死を経験し、自分の死についても受容的になる。
2. 心理社会的な猶予期間(モラトリアム)といえる時期である。
3. 仕事や家庭を持つようになり、社会人としての成長をみせる。
4. 経験の蓄積により判断力は向上を続けるが記憶力は低下を示す。
5. 社会的役割の減少や身体的不自由など多くの喪失体験がみられる。
解答4
解説
1. ×:親しい人の死を経験し、自分の死についても受容的になるのは、老年期である。
2. ×:心理社会的な猶予期間(モラトリアム)といえる時期は、青年期である。
3. ×:仕事や家庭を持つようになり、社会人としての成長をみせるのは、成人前期~中期(20~40最)である。
4. 〇:正しい。経験の蓄積により判断力は向上を続けるが記憶力は低下を示すのは、成人後期である。
5. ×:社会的役割の減少や身体的不自由など多くの喪失体験がみられるのは、老年期である。
80. 交通事故により下肢を骨折したが、リハビリテーションの回数が少ないことで、治療者に強い不満をぶつけてしまった。その後「先生は私を嫌っている」と考える防衛機制はどれか。
1. 回避
2. 投影
3. 否認
4. 抑圧
5. 合理化
解答2
解説
防衛機制とは、人間の持つ心理メカニズムであり、自分にとって受け入れがたい状況や実現困難な目標に対して、自我を保つために無意識で発動する心理的な機構である。防衛機制には、短期的には精神状態を安定させる作用があるが、長期的にみればかえって精神を不安定にさせてしまうものもある。
1. ×:回避は、葛藤や不安に直面したとき、白昼夢や病気に逃げ込むことである。防衛機制の「抑圧・否認・隔離」の総称を回避・逃避と表現することもある。
2. 〇:正しい。投影とは、自己の欠点や攻撃性を他人の中に見出し、他人を攻撃することで自己の劣等感、攻撃性をないものとすることである。
3. ×:否認は、容認したくない感情、経験を実際には存在しなかったかのように振舞うことである。
4. ×:抑圧は、容認しがたい自分の欲求を無意識のうちに抑えつけてしまうことである。
5. ×:合理化は、欲求が満たされない時、その耐え難い感情をかなり強引な理由付けを行って処理しようとすることである。
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【OT/共通】防衛機制についての問題「まとめ・解説」
いつも活用させていただいております。
問78の1.Beckは認知療法だと思います。 修正できていないように思いましたので意見させていただきました。
コメントありがとうございます。
申し訳ありません。
完璧に修正いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします。
今年国試を受けるものです(OT)。
いつもとても分かりやすい解説で助かってます。間違っていたらすいませんが、78番1A. Beckは認知療法の打ち間違えだと思います。
秋さんコメントありがとうございます。
ご指摘いただいた通り間違えておりました。
修正しましたので、ご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。