リハビリ特化型通所サービス 明日へ【施設案内】

第54回(H31) 理学療法士国家試験 解説【午後問題71~75】

 

71. 肩関節外転90°の時の肩甲骨上方回旋角度で正しいのはどれか。

1. 15°
2. 30°
3. 45°
4. 60°
5. 75°

解答
解説
肩甲上腕リズム:肩関節外転は、肩甲上腕関節のみでは外転90~120°までしかできない。これは肩峰と烏口肩峰靭帯によって阻害されるためである。さらなる外転位を取るには、肩甲骨・鎖骨を動かすことにより可能となる。上腕骨の外転だけでなく、肩甲骨の動きを合わせて肩甲上腕リズムという。90°外転位では、肩甲骨上方回旋が30°+肩甲上腕関節外転が60°となり1:2の関係となる。180°外転位も同様に、肩甲骨上方回旋が60°+肩甲上腕関節外転が120°となり1:2の関係となる。よって、2. 30°が正しい。

 

 

 

72. 右膝の内側面を図に示す。矢印の筋の作用で正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 股伸展
2. 股内転
3. 股外旋
4. 膝伸展
5. 膝屈曲

解答3,5
解説
矢印の示す筋は、縫工筋である。作用は股関節の屈曲と外転・外旋、膝関節の屈曲と内旋である。よって、3. 股外旋と5. 膝屈曲が正しい。

 

 

 

73. 【採点除外問題】体幹の伸展かつ右回旋に作用する筋はどれか。

1. 右最長筋
2. 右多裂筋
3. 右半棘筋
4. 右腰方形筋
5. 右内腹斜筋

解答 解なし(選択肢において正解を得ることが困難なため)
解説
体幹の伸展は、両側の脊柱起立筋の収縮が必要になるため、右と断定している時点で正解を得ることが困難である。以下、それらの筋の働きを書く。
1. ×:最長筋は、両側作用で体幹伸展、片側作用で体幹を同側へ側屈する。
2. ×:多裂筋は、両側作用で体幹伸展、片側作用で体幹を同側へ側屈、対側へ回旋する。
3. ×:半棘筋は、両側作用で頭部・体幹伸展、片側作用で体幹を同側へ側屈、対側へ回旋する。
4. ×:腰方形筋は、同側作用で腰を反らし、片側作用で体幹を同側へ側屈する。
5. ×:内腹斜筋は、上体を同側に回す。

 

 

 

74. 成人の正常立位で正しいのはどれか。

1. 腰仙角は約10度である。
2. 胸椎と仙椎は前弯を示す。
3. 矢状面上における重心は仙骨の後方に位置する。
4. 矢状面における身体の重心線は足関節中心を通る。
5. 両上前腸骨棘と恥骨結合を含む面は前額面とほぼ一致する。

解答
解説
1. ×:腰仙角とは、骨盤傾斜の指標であるL5/S1の角度である。約30度が正常である。
2. ×:胸椎と仙椎は前弯ではなく、後弯を示す。
3. ×:矢状面上における重心は仙骨の後方ではなく、前方(第2仙椎)に位置する。ちなみに身長の55%の高さにある。
4. ×:矢状面における身体の重心線は足関節中心ではなく、外果の中心から4~5cm前部を通る。
5. 〇:正しい。両上前腸骨棘と恥骨結合を含む面は前額面とほぼ一致する。

 

 

 

75. 疾患と病理学的変化の組み合わせで正しいのはどれか。

1. Parkinson病——————大脳白質の変性
2. 多発性硬化症——————中枢神経の脱髄
3. Lewy小体型認知症————大脳白質の虚血
4. 筋萎縮性側索硬化症————脊髄後索の変性
5. Guillain-Barré症候群———脊髄前角の変性

 

解答
解説
1. ×:Parkinson病は、大脳白質ではなく、中脳の黒質の変性である。
2. 〇:正しい。多発性硬化症は、中枢神経の脱髄である。
3. ×:Lewy小体型認知症は、大脳白質ではなく後頭葉の血流低下である。
4. ×:筋萎縮性側索硬化症は、脊髄後索ではなく、側索の変性である。
5. ×:Guillain-Barré症候群は、脊髄前角の変性ではなく、免疫・炎症性ニューロパチーである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)