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56 解剖学的構造のうち、白質に分類されるのはどれか。
1. 視床
2. 脳梁
3. 被殻
4. 淡蒼球
5. 脊髄前角
解答:2
解説
灰白質は、脳の表面の神経細胞のところである。大脳基底核とか視床とか脳の深部に存在する。白質は、灰白質の内側にあって神経細胞の連絡路(軸索)である。放線冠・内包・脳梁などに存在する。よって、選択肢2.脳梁となる。
1.× 視床は間脳に分類される。間脳は左右大脳半球の間に存在し、第三脳室を取り囲む灰白質である。
3~4.× 被殻、淡蒼球は、大脳基底核の一部である。大脳基底核は左右の大脳半球の深部に存在する神経群(灰白質)である。
5.× 脊髄前角は神経細胞体の集まりであり、灰白質に分類される。
- 灰白質:ニューロンの細胞体が多く集まる部分(大脳皮質や脊髄髄質)。
- 白質:神経線維(髄鞘)が多く集まる部分(大脳髄質、脊髄皮質)。
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【PT/OT/共通】運動に関する部位ついての問題「まとめ・解説」
57 脳脊髄液の流路において、第三脳室と第四脳室の間に位置するのはどれか。
1. Luschka孔
2. Magendie孔
3. Monro孔
4. 中脳水道
5. 脈絡叢
解答:4
解説
1.✖ Luschka孔(ルシュカ孔)は、第四脳室の外側口のことで、下髄帆と下小脳脚に位置する。下髄帆は左右の下小脳脚の間にある薄い板だが、小脳に接する部分で外側に広がり、その先端は外側口Luschka孔(ルシュカ孔)と呼ばれる開口になっている。
2.✖ Magendie孔(マジャンディ孔)は、第四脳室の正中口のことである。
3.✖ Monro孔は、室間孔のことである。第三脳室の両外側では室間孔Monro孔(モンロー孔)を通じて側脳室に、尾側では中脳水道を通じて第四脳室につながり、脳脊髄液の通り道になっている。
4.〇 正しい。第三脳室と第四脳室を結ぶ中脳の内腔は中脳水道と呼ばれる。
5.✖ 脈絡叢(choroid plexus)は、脳脊髄液を産出し、脳室に分泌する重要な器官である。脳室に存在する。
58 胃の解剖について正しいのはどれか。
1. 胃底は胃の下方をいう。
2. 胃の左縁を小弯という。
3. 食道と胃の境に噴門が位置する。
4. 大弯は肝胃間膜によって肝臓と結合している。
5. 胃酸を分泌する腺は幽門前庭に多くみられる。
解答:3
解説
(※図引用:「イラスト素材:胃」illustAC様より)
1.× 胃底は、胃の「下方」ではなく上方をいう。上方から、胃底部、胃体部、幽門部となる。
2.× 胃の左縁を「小弯」ではなく、大弯という。右縁を小弯という。
3.〇 正しい。食道と胃の境に噴門が位置する。胃の出口を幽門という。
4.× 肝胃間膜と結合しているのは、小弯である。大弯は横行結腸間膜(胃結腸間膜)である。
5.× 胃酸を分泌する腺は、「幽門前庭」ではなく、胃底から胃体部に多くみられる。固有胃腺(胃底腺)という。
59 腎臓の解剖について正しいのはどれか。
1. 糸球体は腎髄質に位置する。
2. 輸出細動脈は集合管につながる。
3. ネフロンは糸球体と尿細管からなる。
4. 輸入細動脈はHenle係蹄につながる。
5. 腎乳頭はBowman囊に覆われている。
解答:3
解説
(※図引用:「イラストボックス様」より)
腎小体(糸球体→Bowman嚢)で濾過され、尿細管(近位尿細管→ヘンレのループ→遠位尿細管→集合管)を通り腎杯、腎盂(腎盤)、尿管、膀胱、尿道へと流れていく。
1.× 糸球体は、「腎髄質」ではなく腎皮質に集まる。糸球体とは、腎臓に血液を送る動脈が徐々に細くなった先にある毛細血管の球形の塊である。糸球体は、腎臓の機能単位であるネフロンの一部で、腎臓の外側部分である腎皮質に集まっている。腎髄質は腎臓の内側部分で、集合管などが存在する。
2.× 輸出細動脈は、「集合管」ではなく糸球体につながる。輸出細動脈とは、糸球体の毛細血管が収束したものである。輸出細動脈は糸球体から出て、腎小体を構成する。糸球体とボーマン嚢を合わせて腎小体という。ちなみに、集合管につながるのは、遠位曲尿細管である。尿は、腎小体(糸球体→Bowman嚢)で濾過され、尿細管(近位尿細管→ヘンレのループ→遠位尿細管→集合管)を通り腎杯、腎盂(腎盤)、尿管、膀胱、尿道へと流れていく。
3.〇 正しい。ネフロンは糸球体と(遠位)尿細管からなる。ボーマン嚢から尿細管が出ており、腎小体と尿細管を合わせてネフロン(腎単位)という。左右の腎合わせて、約200万個のネフロンがある。
4.× Henle係蹄につながるのは、「輸入細動脈」ではなく「近位尿細管と遠位尿細管」である。ちなみに、輸入細動脈は糸球体を通り、輸血細動脈へとつながる血管系である。糸球体から血液がろ過された後、輸出細動脈が形成され、これが腎小管周りの毛細血管を形成する。
5.× Bowman嚢に覆われているのは、「腎乳頭」ではなく糸球体である。腎乳頭とは、腎臓の内側部分、腎髄質の先端に位置し、集合管から尿が集められ、腎盂へと移動する場所である。
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【共通のみ】腎・泌尿器(解剖)についての問題「まとめ・解説」
60 細胞分裂の開始に関わるのはどれか。
1. Golgi(ゴルジ)装置
2. 中心小体
3. ミトコンドリア
4. リソソーム
5. リボソーム
解答:2
解説
1. ✖ Golgi(ゴルジ)装置は、小胞体で合成された物質を細胞膜や分泌小胞に振り分ける。
2. 〇 正しい。中心小体は、細胞分裂の開始に関わる。細胞分裂を開始する前に中心小体が分裂し、紡錘体を形成するなどの役割を持つ。
3. ✖ ミトコンドリアは、エネルギー(ATP)産生を行う(TCAサイクル)。
4. ✖ リソソームは、ライソソーム、ライソゾームまたは水解小体とも呼ばれる。細胞質内代謝物の消化と貯蔵に関与する。
5. ✖ リボソームは、遺伝情報をもとに翻訳によるタンパク質合成を行う。
56番の、
「よって、選択肢2.白質となる。」
は、誤りだと思います。
選択肢は、白質ではなく、脳梁だと思います、
コメントありがとうございます。
ご指摘通り間違えておりました。
修正しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。