第51回(H28) 理学療法士/作業療法士 共通問題解説【午後問題91~95】

 

91 急性心筋梗塞で左冠動脈閉塞に比べて右冠動脈閉塞に特徴的なのはどれか。

1. 房室伝導ブロック
2. 心原性ショック
3. 心室中隔穿孔
4. 心室性頻拍
5. 肺うっ血

解答1

解説

1.〇 正しい。房室伝導ブロック(特にWenckebach型)は、右冠動脈閉塞により起こる。右冠動脈は、房室結節枝が存在し、房室結節への血流を供給しているため。
2.× 心原性ショックは、左冠動脈の閉塞による前壁梗塞で多くみられる。心不全も同様である。
3.× 心室中隔穿孔は、左冠動脈前下行枝によることが多い。前壁中隔梗塞に合併しやすい。
4.× 心室性頻拍は、左冠動脈の閉塞による前壁梗塞で生じやすい。急性心筋梗塞の10~20%みられる。
5.× 肺うっ血は、左冠動脈の閉塞による前壁梗塞で生じやすい。

 

 

 

 

 

 

92 中枢神経発生に伴う先天奇形とその特徴の組合せで正しいのはどれか。

1.滑脳症 — 脳溝増加
2.全前脳胞症 — 顔面外側の欠損
3.二分脊椎 — 水頭症合併
4.Arnold-Chiari奇形 — 脊髄の頭蓋内嵌入
5.Dandy-Walker症候群 — 後頭蓋縮小

解答3

解説

1. × 滑脳症は、脳溝の増加ではなく、減少で生じる。大脳皮質の形成過程における障害によって生じた皮質形成異常である。
2. × 全前脳胞症は、顔面外側ではなく、顔面正中部(約80%)の低形成による顔面異常を伴う。
3. 〇 正しい。二分脊椎は、約90%で水頭症合併・Chiari奇形II型を伴う。二分脊椎とは、神経管閉鎖障害のうち腰仙部の脊髄・髄膜・脊椎・皮膚などにみられる先天奇形である。
4. × Arnold-Chiari奇形(アーノルド・キアリ奇形)は、脊髄ではなく、小脳や脳幹の一部が頭蓋内嵌入する。
5. × Dandy-Walker症候群(ダンディ・ウォーカー症候群)は、後頭蓋の縮小ではなく、嚢胞状の拡大が確認される。小脳虫部の形成不全と、第四脳室の嚢胞状拡大などを特徴とする形成異常である。

 

 

 

 

 

 

93 Down症候群で正しいのはどれか。

1. 転座型の場合は両親に転座があることは少ない。
2. 出現頻度は母親の出産年齢に影響されない。
3. 21番染色体の異常がみられる。
4. 両親に対する愛着は少ない。
5. 知的障害はみられない。

解答3

解説

1.× 転座型の場合は、両親に転座があることは少ないのではなく、多い。相互転座とは、異なる2本の染色体に切断が起こり、その切断された断片が交換され、他方に結合すること。2本の染色体が交差した時に起こりやすい。
2.× 出現頻度は、母親の出産年齢に影響される。母親の出産年齢が高齢であるほど、出現頻度は上がる。母の年齢が35歳は1/350、40歳では1/100となる。
3.〇 正しい。21番染色体の異常がみられる。Down症候群は、染色体異常(21トリソミー)による疾患である。4.× ダウン症だからといって、両親に対する愛着は少ないといいきれない。 愛着(アタッチメント)とは、主に乳幼児期の子どもと母親をはじめとする養育者との間で築かれる、心理的な結びつきのことである。
5.× 知的障害はみられる。ダウン症の症状は、精神発達遅滞のほか、多彩な先天異常を合併しやすい。

 

 

 

 

 

 

94 高齢者の筋で誤っているのはどれか。

1. 筋断面積が減少する。
2. 運動単位数が増加する。
3. 筋力増強効果はみられる。
4. タイプⅡ線維の萎縮が強い。
5. 持久力は筋力に比較して維持される。

解答2

解説

1.〇 正しい。筋断面積が減少する。なぜなら、加齢に伴い筋線維の萎縮筋線維数の減少が起こるため。
2.× 運動単位数が増加ではなく減少する。運動単位とは、1つのα運動ニューロンが神経支配する筋線維の集まりをいう。
3.〇 正しい。筋力増強効果はみられる。なぜなら、筋力増強効果はみられるため。
4.〇 正しい。タイプⅡ線維の萎縮が強い。タイプⅡ線維は速筋線維である。
5.〇 正しい。持久力は筋力に比較して維持される。なぜなら、遅筋線維(タイプⅠ)は保たれるため。

 

 

 

 

 

 

95 胸部CT(下図)を別に示す。
矢印の所見はどれか。


1. 肺炎
2. 胸水
3. 肺癌
4. 肺塞栓
5. 心囊液貯留

解答2

解説

1.× 肺炎のCT所見は、肺内においてびまん性に斑状結節状の陰影が認められる。
2.〇 正しい。胸水である。矢印の右胸腔背部において、ほぽ均一な異常陰影を認める。液体は臥位にて背側に貯留し水平面を形成している。
3.× 肺癌のCT所見は、肺門部胸膜直下などの肺内において病変が認められる。
4.× 肺塞栓のCT所見は、造影CTが有効であり、塞栓を描出できる。
5.× 心囊液貯留のCT所見は、心臓の周囲を取り囲むようにして存在する貯留液を確認することができる。

 

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