21 関節可動域測定時の足部の内転の基本軸はどれか。
1. 第1中足骨の中央線
2. 第1中足骨と第2中足骨との間の中央線
3. 第2中足骨の中央線
4. 第2中足骨と第中足骨との間の中央線
5. 第3中足骨の中央線
解答2
解説
足部内転は、【基本軸】【移動軸】ともに第1、第2中足骨の間の中央線である。よって、選択肢2. 第1中足骨と第2中足骨との間の中央線が正しい。
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22 筋とその短縮の有無を調べる検査との組合せで正しいのはどれか。
1. 腸腰筋 — Speedテスト
2. 縫工筋 — SLRテスト
3. 大腿直筋 — Thomasテスト
4. 大腿筋膜張筋 — Oberテスト
5. ハムストリングス — Thompsonテスト
解答4
解説
1. × Speedテスト(スピードテスト)は、腸腰筋ではなく、上腕二頭筋長頭腱の炎症の有無をみる。被検者に座位をとらせ、上肢を下垂、肩関節外旋位にし上肢を前方挙上させるように指示する。検者は上肢に抵抗をかける。結節間溝部に痛みがあれば陽性である。
2. × SLRテスト(下肢伸展挙上テスト)は、縫工筋ではなく、脊髄後根で圧迫を受ける疾患(坐骨神経痛、椎間板ヘルニアなど)の有無をみる。背臥位で、下肢を挙上し痛みが生じたら陽性である。
3. × Thomasテスト(トーマステスト)は、大腿直筋ではなく、腸腰筋の短縮の有無を検査する。背臥位で一側の股関節を最大屈曲させたとき、反対側の下肢の挙上があれば腸腰筋の短縮があると判断する。
4. 〇 正しい。Oberテスト(オーバーテスト)は、大腿筋膜張筋である。側臥位、膝関節屈曲位あるいは伸展位で、検査肢(上側の下肢)を下肢の自重で水平より降ろせない場合は陽性である。
5. × Thompsonテスト(トンプソンテスト)は、ハムストリングス ではなく、下腿三頭筋の断裂の有無を検査する。 腹臥位にて、膝屈曲位で下腿三頭筋を把持した際、足部の様子を観察する。反射的に足部が底屈すれば正常であり陰性、アキレス腱が断裂している場合には底屈せず陽性と評価する。
23 健常者で最も歩行率が大きいのはどれか。
1. 5 歳
2. 10歳
3. 20歳
4. 40歳
5. 80歳
解答1
解説
歩行率(歩調、ケイデンスとも)とは、単位時間内(1分間)の歩数を表す。歩行率=歩数(歩)+歩行時間(秒)で示され、一般的に幼児で高く(ヨチヨチ歩きで歩数が多いため)、年齢が高くなるにつれて減少していく。よって、選択肢1.5歳が選択肢の中で一番歩行率が大きい。
24 加齢に伴う生理的変化について正しいのはどれか。
1. 胸腺が肥大する。
2. 筋の収縮速度が速くなる。
3. 視覚の明順応時間は変化しない。
4. 筋量は下肢より上肢の方が減少する。
5. 低音域より高音域が聞こえにくくなる。
解答5
解説
1.× 胸腺が肥大ではなく、萎縮する。
2.× 筋の収縮速度が速くのではなく、遅くなる。
3.× 視覚の明順応時間は変化しないのではなく、変化する(長くなる)。明順応は、杵体細胞内のロドプシンという物質が分解される。この分解速度が杵体細胞の老化により遅くなり、順応時間は長くなる.
4.× 筋量の減少は、上肢より下肢の方が大きい。なぜなら、下肢の方が筋肉量そのものが多いため。
5.〇 正しい。低音域より高音域が聞こえにくくなる。そのため、高齢者には低めの声で話しかけるとよい。
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25 脳卒中片麻痺に対する斜面台を用いた運動療法の目的で適切でないのはどれか。
1. 内反尖足の予防
2. 立位感覚の向上
3. 覚醒レベルの向上
4. 体幹筋筋力の維持
5. 膝関節伸展筋の痙縮抑制
解答5
解説
1~4.〇 斜面台を用いた運動療法の目的で、それぞれ内反尖足の予防になる/立位感覚の向上になる/覚醒レベルの向上になる/体幹筋筋力の維持になる。
5.× 膝関節伸展筋の痙縮抑制は目的ではない。抗重力筋の促通が目的であるため、膝関節伸展筋の痙縮が亢進する恐れがある。
①内反尖足の予防(足関節底屈筋群・アキレス腱の持続的伸長)
②立位感覚の向上
③覚醒レベルの向上
④体幹筋筋力の維持
⑤立ちくらみ(起立性低血圧)の改善
⑥抗重力筋の促通