第50回(H27) 作業療法士国家試験 解説【午前問題21~25】

 

21 「自発開眼しているが、自分の名前はいえない」のは、JCS(Japancomascale)の判定でどれか。

1.Ⅰ-1
2.Ⅰ-2
3.Ⅰ-3
4.Ⅱ-10
5.Ⅱ-20

解答3

解説
1.× Ⅰ-1は、自発開眼しているが、意識清明とは言えず、大体意識清明だが、今ひとつはっきりしない状態である。
2.× Ⅰ-2は、自発開眼しているが、見当識障害がある状態である。
3.〇 正しい。Ⅰ-3は、自発開眼しているが、自分の名前はいえない状態である。
4.× Ⅱ-10は、刺激すると覚醒(普通の呼びかけで容易に開眼)するが、合目的的な運動(例えば右手を握れ、離せ)をするし、言葉も出るが間違いが多い。
5.× Ⅱ-20は、刺激すると覚醒する(大きな声または体を揺さぶることにより開眼)するが、簡単な命令に応じる(例えば離握手)。

 

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22 正常発達にみられる原始反射の消失する順で正しいのはどれか。(採点対象外)

1.Moro反射→Galant反射→Landau反射第1相
2.Galant反射→Moro反射→Landau反射第1相
3.Galant反射→Landau反射第1相→Moro反射
4.Landau反射第1相→Moro反射→Galant反射
5.Landau反射第1相→Galant反射→Moro反射

解答 5(採点対象外)
理由:問題として適切であるが、受験者レベルでは難しすぎるため。

解説

  • Moro(モロー)反射は、新生児期に出現し、生後4~6か月で消失する。
  • Galant(ガラント)反射は、出生時に出現し,生後1~2か月で消失する。
  • Landau(ランドウ)反射は、生後から出現し、2歳半で消失するが、Landau反射第1相は、新生児期に出現し、生後6週程度で消失する。

 したがって、選択肢5.Landau反射第1相→Galant反射→Moro反射が正常発達にみられる原始反射の消失する順で正しい。

 

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23 心電図を下図に示す。
 この患者に最も生じやすいのはどれか。

1.脳出血
2.脳血栓
3.脳塞栓
4.ラクナ梗塞
5.くも膜下出血

解答3

解説

 本症例の心電図は、①RR間隔不整、②f波の出現、③P波の消失の特徴がある。したがって、心房細動と判断できる。心房細動は、弁膜症・心筋症・虚血性心疾患・先天性心疾患・甲状腺機能亢進症などに伴って生じることが多い。そのほか、高血圧・糖尿病・加齢なども危険因子である。また、心房細動は、左房内で血栓形成をおこし、脳塞栓を合併しやすい。したがって、選択肢3.脳塞栓が正しい。脳塞栓の原因としては、心原性の脳塞栓が多い。その原因疾患としては、心房細動・弁膜症・心内膜炎・急性心筋梗塞・粘液腫などである。

 

1.× 脳出血の原因は、高血圧(60%)・脳動静脈奇形・脳動脈癌などである。
2.× 脳血栓脳血栓は、頭蓋内外の主幹動脈のアテローム硬化が原因である。
4.× ラクナ梗塞とは、細い脳動脈穿通枝の閉塞のことである。原因は、高血圧・脂質異常症・糖尿病などがある。
5.× くも膜下出血の原因は、脳動脈痛(80%)・脳動静脈奇形(10%)・もやもや病、その他外傷などがある。

 

 

 

 

 

 

24 温度覚検査について誤っているのはどれか。

1.痛覚としてとらえていないか注意する。
2.10℃が判別できると冷覚は正常である。
3.50℃が判別できると温覚は正常である。
4.温かいか冷たいかで応答させる。
5.温覚計は垂直に10秒間当てる。

解答5

解説
1.〇 正しい。痛覚としてとらえていないか注意する。なぜなら、外側脊髄視床路は温・痛覚を伝えるため。温かさに対し過敏だと、同じ神経である痛覚も同時に伝え、「ビリビリ感のような痛み」が起こることもある。他の感覚を誘発している場合には、その様子を記載するとよい。
2~3.〇 正しい。10℃が判別できると冷覚は正常である。/50℃が判別できると温覚は正常である。温度覚検査は、10℃の冷覚と50℃の温覚を感じることができれば正常である。一般的に冷覚は5~10℃、温覚は40~45℃である。これらを感じない場合には、0℃と60℃で検査を行い、感じることができれば鈍麻、感じることができなければ脱失と判定する。
4.〇 正しい。温かいか冷たいかで応答させる。
5.× 温覚計は垂直に10秒間ではなく、垂直に1秒間当てる。

 

 

 

 

 

 

25 失行の検査はどれか。

1.BIT
2.VPTA
3.RBMT
4.SLTA
5.SPTA

解答5

解説
1.× BIT(Behavioural Inattention Test:行動無視障害)は、半側空間無視の検査である。①通常検査(線分抹消試験・文字抹消試験・星印抹消試験・模写試験・線分二等分試験・描画試験)と②行動検査(写真課題・電話課題・メニュー課題・音読課題・時計課題・硬貨課題・書写課題・地図課題・トランプ課題)がある。
2.× VPTA(Visual Perception Test for Agnosia:標準高次視知覚検査)は、物体・画像の認知・相貌認知・色彩認知・視空間の認知などについて評価する。 
3.× RBMT(Rivermead behavioral memory test:リバーミード行動記憶検査)は、記憶障害の患者が日常的に遭遇する状況を想定して行う記憶障害検査である。1.氏名、2.持ち物、3.約束、4.絵、5.物語(直後・遅延)、6.顔写真、7.道順(直後・遅延)、8.用件、9.見当識で9つの項目で非言語性評価はない。
4.× SLTA(Standard Language Test of Aphasia:標準失語症検査)は、失語症の検査である。
5.〇 正しい。SPTA(Standard Performance Test for Apraxia:標準高次動作性検査)は、失行症および行為障害を系統的に評価する検査である。

 

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