【PT専門】歩行周期についての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

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【OT/共通】歩行周期についての問題「まとめ・解説」

45回 午前25

25.正常歩行時の遊脚相全般に最も強く活動する筋はどれか。

1.大殿筋
2.大腿四頭筋
3.ハムストリングス
4.前脛骨筋
5.腓腹筋

解答4

解説

1.× 大殿筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、大殿筋は立脚相初期に最も働く。立脚相初期は、過度の体幹屈曲を防ぐとともに、ハムストリングスとともに股関節伸展に寄与する。
2.× 大腿四頭筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、大腿四頭筋は立脚相初期に最も働く。踵接地の衝撃吸収や膝折れ防止に働く。
3.× ハムストリングスより遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、ハムストリングスは遊脚相後期〜立脚相初期に最も働く。遊脚相後期は、下肢の振り子運動を減速させて運動の向きを変える。立脚初期は大殿筋とともに股関節伸展に寄与する。
4.〇 正しい。前脛骨筋は、遊脚相全般に最も強く活動する。遊脚期全般で、足関節の背屈(クリアランス:床につま先がこすらないように)維持する。
5.× 腓腹筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、腓腹筋は立脚相中期〜後期に最も働く。蹴り出しに働く。ちなみに、遊脚相で筋活動がないのは下腿三頭筋(腓腹筋)である。

(図引用:Eberhart,H. D. et al.:「Human Limbs and their Substitutes」Mc Graw Hill Book Co. Inc 1954より)

 

 

 

 

46回 午前37

37. 1歳児よりも3歳児で計測値が減少するのはどれか。2つ選べ。

1.歩隔(cm)
2.歩行率(歩/分)
3.1歩行周期(秒)
4.単脚支持期(秒)
5.重複歩距離(cm)

解答1/2

解説

歩行開始直後の特徴

12ヶ月ごろ歩き始める。主な特徴として、①上肢挙上位、②足底全体接地、③歩隔が大きい(股関節外転位)である。小児は、身体の重心位置が相対的に高位で不安定なため、支持基底面の拡大で安定性を確保する。歩行率は年齢とともに減少し、歩幅は年齢とともに増加する。ちなみに、歩幅とは、一側の踵が接地してから他側の踵が接地するまでの距離を示す。

1.〇 正しい。歩隔(cm)は、1歳児よりも3歳児で減少する。なぜなら、支持基底面の拡大で安定性を確保するため。歩隔とは、歩く時の両足間の横の幅のことである。
2.〇 正しい。歩行率(歩/分)は、1歳児よりも3歳児で減少する。なぜなら、成長に伴い歩幅が下肢長に比例するためである。歩行率(歩調、ケイデンスとも)とは、単位時間内(1分間)の歩数を表す。歩行率=歩数(歩)÷歩行時間(秒)で示され、一般的に幼児で高く(ヨチヨチ歩きで歩数が多いため)、年齢が高くなるにつれて減少していく。
3.× 1歩行周期(秒)は、1歳児よりも3歳児で増加する。なぜなら、年齢とともに歩幅が増加し、ゆっくり歩くことができるようになるため。
4.× 単脚支持期(秒)は、1歳児よりも3歳児で増加する。なぜなら、年齢とともに歩行の安定性が増すため。
5.× 重複歩距離(cm)は、1歳児よりも3歳児で増加する。なぜなら、年齢とともに歩幅が増加するため。ちなみに、重複歩距離とは、踵接地から同側の踵が再び接地するまでの距離である。

 

 

 

47回 午前28

28 正常歩行における関節運動の説明で正しいのはどれか。

1.着床初期には、足関節が最大背屈位となる。
2.荷重応答期には、膝関節に伸展モーメントが働く。
3.立脚終期には、足関節に底屈モーメントが働く。
4.前遊脚期には、股関節に伸展モーメントが働く。
5.遊脚初期には、膝関節に伸展モーメントが働く。

解答3

解説

1.× 着床初期(踵接地)には、足関節が軽く背屈している。最大背屈位となるのは踵離地である。ちなみに、最大底屈となるのはつま先離地である。
2.× 荷重応答期(踵接地〜足底接地の時期)には、膝関節に「伸展モーメント」ではなく屈曲モーメントが働く。なぜなら、接地の衝撃をやわらげるため。
3.〇 正しい。立脚終期(踵離地)には、足関節に底屈モーメントが働く。なぜなら、蹴り出しに働くため。
4.× 前遊脚期(つま先離地)には、股関節に「伸展モーメント」ではなく屈曲モーメントが働く。なぜなら、下肢を振り出そうと働くため。
5.× 遊脚初期(加速期)には、膝関節に「伸展モーメント」ではなく屈曲モーメントが働く。なぜなら、つま先を床から離すよう働くため。

 

 

 

50回 午後43

43 正常歩行について正しいのはどれか。

1. 股関節は1歩行周期に伸展と屈曲とが2回生じる。
2. 膝関節は1歩行周期に伸展と屈曲とが1回生じる。
3. 足関節は1歩行周期に背屈と底屈とが2回生じる。
4. 一側下肢の立脚相と遊脚相の割合は7:3である。
5. 高齢者では歩行比が大きくなる。

解答3

解説

1.× 股関節は1歩行周期に伸展と屈曲とが、「2回」ではなく1回生じる。
2.× 膝関節は1歩行周期に伸展と屈曲とが、「1回」ではなく、2回(二重膝作用:ダズルニーアクション)生じる。
3.〇 正しい。足関節は1歩行周期に背屈と底屈とが2回生じる。
4.× 一側下肢の立脚相と遊脚相の割合は、「7:3」ではなく6:4である。
5.× 高齢者では歩行比(歩幅と単位時間当たりの歩数との比のこと。歩行比=歩幅 ÷ 歩行率で求められる。)が、「大きくなる」のではなく、やや低下する。高齢者の歩行では、「歩行速度・歩幅・歩行率」が減少する。

 

 

52回 午前18

18 85歳の女性。脳梗塞による左片麻痺。歩行練習中に下肢装具の条件を変えて歩行を比較したところ、底屈制動を軽減して中足足根関節部以遠の可撓性を高めることで歩幅が増加した。
 改善に影響を与えた麻痺側の主な歩行周期はどれか。

1. 荷重応答期
2. 立脚中期
3. 立脚後期
4. 遊脚中期
5. 遊脚後期

解答:3

解説

本症例のポイント

・85歳の女性(脳梗塞による左片麻痺)
・下肢装具の歩行:底屈制動を軽減して中足足根関節部以遠の可撓性を高めることで歩幅が増加した。
→底屈制動を軽減して中足足根関節部以遠の可撓性を高めたことで、より立脚後期のフォアフットロッカー機能が働き歩幅が増加したことが考えられる。したがって、選択肢3. 立脚後期が正しい。問題文の「底屈制動を軽減したこと」→「立脚相での踵接地後の底屈について装具の制動力を弱める」、「中足足根関節部以遠の可撓性を高める」→「装具の前足部を柔らかくする(動きをよくする)」と解釈する。

※可撓性(かとうせい)とは、たわめることが可能なことである。可撓性足継手は、下垂足や軽度の痙性麻痺に用いることが多い。

1.× 荷重応答期(足底接地期)は、底屈制動を軽減するため、歩幅の改善に働かない
2.× 立脚中期は、足底全面で荷重されているため、歩幅の改善に働かない。仮に、下肢の支持性が低く、装具の支持性を高めるのであれば、この時期が歩幅の増加に影響すると考えられる。
3.〇 正しい。立脚後期では、荷重が前足部に移り遊脚相に向けて蹴りだす準備をする。装具の前足部を柔らかくすることで、蹴りだすまでの「ため」を作ることができて、歩幅が増加(改善)する
4.× 遊脚中期/遊脚後期など遊脚相全般において、痙縮による尖足傾向にある症例では、背屈補助を強めることで足部のクリアランスが改善され歩幅が増加することはあるが、前足部を柔らかくしているため、尖足が十分矯正されず、かえって歩幅は低下する

 

 

52回 午後18

18 53歳の女性。脳出血による右片麻痺で、発症後6週経過。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅣ。両足をそろえた位置から理学療法士を両上肢で押しながら図のように左足を一歩前に出す運動を行っている。
 この目的として誤っているのはどれか。

1. 歩幅の拡大
2. 歩隔の拡大
3. 右側の殿筋強化
4. 右側の下腿三頭筋の強化
5. 右側の上肢肩甲帯の安定化

解答:2

解説

 本症例は、右片麻痺で、Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅣ(分離した運動が出現するレベル)である。図は、左足を一歩前に出す運動(ステップ練習)を行っている。歩行周期の相として、麻痺側の立脚期である。Brunnstrom法ステージⅣでは、分離動作を練習し、さらに筋力向上をはかっていく。

 

1.〇 正しい。歩幅の拡大を目的に行う。脳血管障害の患者の歩行は、歩幅が狭小化し、一歩目が大きく踏み出せないことが多い。そのため、前方のPTを両上肢で押しながら、麻痺側下肢での体重支持を十分に行い、非麻痺側下肢をしっかり振り出せるように練習を行うことが大切である。歩幅を拡大することによって、効率のよい歩行が獲得できる。麻痺側の立脚期を獲得が大切になる。ちなみに、歩幅とは、一側の踵が接地してから他側の踵が接地するまでの距離を示す。
2.× 歩隔の拡大は、目的として誤っている。なぜなら、歩隔の広い歩行は、歩行効率が悪化するため。立位・歩行のバランス能力が低下すると、歩隔を拡大することで、支持基底面を広く取り安定性を代償する。つまり、バランスが悪いと支持基底面を広く取ろうとして、勝手に歩隔が拡大する。したがって、訓練により、歩隔を適正化し、歩行の効率を改善する必要がある。拡大したままだと分回し歩行にもつながる。
3~4.〇 正しい。右側の殿筋強化/右側の下腿三頭筋の強化を目的に行う。なぜなら、それらの筋は、麻痺側立脚期に働くため。麻痺側殿筋群および足関節周囲筋の弱化により麻痺側支持期に不安定性を呈し、身体重心の推進力低下を招く。図のように訓練することで、麻痺側下肢での体重支持を十分に行い、股関節と足関節周囲筋の強化を図る。
5.〇 正しい。右側の上肢肩甲帯の安定化を目的に行う。なぜなら、安定した歩行、きれいな歩容には上肢帯の安定は不可欠であるため。上肢の支持により、肩甲帯強化(前鋸筋など)を行い、上肢のコントロール改善にもつながる。

 

 

 

 

53回 午前23

23.歩行について正しいのはどれか。

1.身長が高いほど重複歩距離は短くなる。
2.進行方向と足の長軸がなす角度を足角という。
3.両脚支持期は歩行速度が速くなると長くなる。
4.水平面上の進行方向に対して垂直方向の両足の開きを歩幅という。
5.一側の踵が接地してから再び接地するまでの時間をステップ時間という。

解答:2

解説

1.× 身長が高いほど重複歩距離は、「短く」ではなく長くなる。重複歩距離とは、片側の踵が接地してから再び同側の踵が接地するまでの距離を示す。身長の80~90%の長さとされ、速い歩行では100~110%ほどになるが、小児や高齢者では短くなる。
2.〇 正しい。進行方向と足の長軸がなす角度を足角という。ちなみに、7~13°外旋が正常といわれている。
3.× 両脚支持期は歩行速度が速くなると、「長く」ではなく短くなる。両脚支持期とは、両脚での支持期間で、1歩行周期に2回あり、20~25%(70歩/分)を占めている。両脚支持期が消失すると走行となる。
4.× 水平面上の進行方向に対して垂直方向の両足の開きを、「歩幅」ではなく歩隔という。ちなみに、歩幅とは、一側の踵が接地してから他側の踵が接地するまでの距離を示す。
5.× 一側の踵が接地してから再び接地するまでの時間を、「ステップ時間」ではなく重複歩という。ちなみに、ステップとは、一側の踵が接地してから他側の踵が接地するまでの動作である。

 

 

 

54回 午前28

28. 歩行周期で立脚相直前から活動し、踵接地時に大きな活動を示す下肢の筋はどれか。2つ選べ。

1. 下腿三頭筋
2. 前脛骨筋
3. 大腿四頭筋
4. 長母指屈筋
5. 腸腰筋

解答2,3

解説

(図引用:Eberhart,H. D. et al.:「Human Limbs and their Substitutes」Mc Graw Hill Book Co. Inc 1954より)

 立脚相直前から活動し、踵接地時に大きな活動を示す下肢の筋は、解答の前脛骨筋・大腿四頭筋の他にもハムストリングスや大殿筋、脊柱起立筋も同様の活動が認められる。よって、解答は選択肢2.前脛骨筋、3.大腿四頭筋である。

 

 

55回 午前28

28 歩行周期と筋活動パターンの関係を図に示す。
このグラフが示す特徴をもつ筋はどれか。

1.大殿筋
2.中殿筋
3.大腿四頭筋
4.ハムストリングス
5.下腿三頭筋

解答
解説

(図引用:Eberhart,H. D. et al.:「Human Limbs and their Substitutes」Mc Graw Hill Book Co. Inc 1954より)

1~4.× 図を参照。いずれも該当しない。
5.〇 正しい。下腿三頭筋である。遊脚相で唯一筋活動がないのが特徴的である。

 

 

 

 

56回 午後24

24 正常な歩行周期とその説明の組合せで正しいのはどれか。

1.右立脚中期:右踵接地から左爪先離地まで
2.右立脚終期:左踵離地から右踵離地まで
3.右前遊脚期:左踵接地から右爪先離地まで
4.右遊脚中期:右爪先離地から右足部が左下腿部を通過するまで
5.右遊脚終期:右足部が左下腿部を通過してから右下腿が垂直になるまで

解答

解説

(※画像引用:イラストやAC様HP)

1.× 右立脚中期:「右踵接地から左爪先離地まで」ではなく、「右足底接地から左遊脚中期まで」である。右立脚中期は、右足視点で見とると「右足底接地から右下腿が垂直になるまで」であり、左足視点でみると、「左爪先離地から左遊脚中期まで」である。
2.× 右立脚終期:「左踵離地から右踵離地まで」ではなく、「左遊脚中期から右踵離地まで」である。右立脚終期は、右足視点で見とると「右下腿が垂直な状態から右踵離地まで」であり、左足視点でみると「左遊脚中期から左減速期まで」である。
3.〇 正しい。右前遊脚期:「左踵接地から右爪先離地まで」である。
4.× 右遊脚中期:「右爪先離地から右足部が左下腿部を通過するまで」ではなく、「右加速期から右遊脚中期まで」である。ちなみに、そのときを左足視点でみると「左足底接地から左立脚中期まで」である。
5.× 右遊脚終期:「右足部が左下腿部を通過してから右下腿が垂直になるまで」ではなく、「右遊脚中期から右減速期まで」である。ちなみに、そのときを左足視点でみると「左下腿が垂直な状態から左踵離地まで」である。

歩行周期

【立脚期】

 1. 初期接地(Initial Contact;以下,IC):観測肢の接地の瞬間
 2. 荷重応答期(Lording Response;以下,LR):IC から対側爪先離地まで
 3. 立脚中期(Mid Stance;以下,MSt):対側爪先離地から対側下腿下垂位まで
   立脚中期前半:対側爪先離地から両下腿の交差まで
   立脚中期後半:両下腿交差から対側下腿下垂位まで
 4. 立脚終期(Terminal Stance;以下,TSt):対側下腿下垂位から対側 IC まで
 5. 前遊脚期(Pre Swing;以下,PSw):対側 IC から観測肢爪先離地まで

【遊脚期】

 6. 遊脚初期(Initial Swing;以下,ISw):観測肢爪先離地から両下腿の交差まで
 7. 遊脚中期(Mid Swing;以下,MSw):両下腿交差から下腿下垂位まで
 8. 遊脚終期(Terminal Swing;以下,TSw):下腿下垂位から IC まで

 

 

 

 

 

58回 午後23

23.歩行周期中で単脚支持となるのはどれか。2つ選べ。

1.初期接地
2.荷重応答期
3.立脚中期
4.立脚終期
5.前遊脚期

解答3・4

解説


1.× 初期接地は、両脚支持である。初期接地(Initial Contact)とは、観測肢の接地の瞬間である。
2.× 荷重応答期は、両脚支持である。荷重応答期(Lording Response)とは、観測肢の初期接地から対側爪先離地までである。
3.〇 正しい。立脚中期は、単脚支持である。立脚中期(Mid Stance)とは、対側爪先離地から対側下腿下垂位までである。
4.〇 正しい。立脚終期は、単脚支持である。 立脚終期(Terminal Stance)とは、対側下腿下垂位から対側初期接地までである。
5.× 前遊脚期は、両脚支持である。前遊脚期(Pre Swing)とは、対側初期接地から観測肢爪先離地までである。

歩行周期

【立脚期】

 1. 初期接地(Initial Contact;以下,IC):観測肢の接地の瞬間
 2. 荷重応答期(Lording Response;以下,LR):IC から対側爪先離地まで
 3. 立脚中期(Mid Stance;以下,MSt):対側爪先離地から対側下腿下垂位まで
   立脚中期前半:対側爪先離地から両下腿の交差まで
   立脚中期後半:両下腿交差から対側下腿下垂位まで
 4. 立脚終期(Terminal Stance;以下,TSt):対側下腿下垂位から対側 IC まで
 5. 前遊脚期(Pre Swing;以下,PSw):対側 IC から観測肢爪先離地まで

【遊脚期】

 6. 遊脚初期(Initial Swing;以下,ISw):観測肢爪先離地から両下腿の交差まで
 7. 遊脚中期(Mid Swing;以下,MSw):両下腿交差から下腿下垂位まで
 8. 遊脚終期(Terminal Swing;以下,TSw):下腿下垂位から IC まで

 

 

59回 午後32

32 内側型変形性膝関節症における歩行の特徴で正しいのはどれか。

1.歩隔は狭くなる。
2.両脚支持期は短くなる。
3.骨盤の回旋は大きくなる。
4.股関節伸展角度は増加する。
5.床反力前後成分は小さくなる。

解答

解説

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、①疼痛、②可動域制限、③腫脹、④関節変形などがみられる。進行度にかかわらず、保存療法が第一選択となる。減量や膝に負荷のかかる動作を回避するような日常生活動作指導、筋力トレーニングやストレッチなどの運動療法、装具や足底板などの装具療法、鎮痛薬や関節内注射などの薬物療法が行われる。

変形性膝関節症の歩行の特徴として、①立脚期に外方動揺(外側スラスト)が起こりやすい。これは変形による骨自体の安定性低下や膝関節の支持組織(筋や靭帯)の機能障害による影響が強く、周囲関節の機能異常や不良姿勢によって増強することもある。したがって、健常者と比較すると歩行速度が低下しやすい。

1.× 歩隔は、「狭く」ではなく広くなる。なぜなら、変形性膝関節症は、バランス能力の低下を伴いやすいため。外側スラストや変形による骨自体の安定性低下や膝関節の支持組織(筋や靭帯)の機能障害などが要因として考えられる。歩隔とは、歩く時の両足間の横の幅のことである。ちなみに、歩幅とは、一側の踵が接地してから他側の踵が接地するまでの距離を示す。
2.× 両脚支持期は、「短く」ではなく長くなる。なぜなら、変形性膝関節症は、痛みが生じ歩行速度の低下を伴いやすいため。ちなみに、両脚支持期とは、両脚での支持期間で、1歩行周期に2回あり、20~25%(70歩/分)を占めている。
3.× 骨盤の回旋は、「大きく」ではなく小さくなる。なぜなら、変形性膝関節症は、歩行速度の低下つまり足を大きく振り出せず、歩幅の減少にも伴いやすいため。
4.× 股関節伸展角度は、「増加」ではなく減少する。なぜなら、変形性膝関節症は、歩行速度の低下つまり足を大きく動かせず、歩幅の減少にも伴いやすいため。
5.〇 正しい。床反力前後成分は小さくなるのは、内側型変形性膝関節症における歩行の特徴である。なぜなら、変形性膝関節症は、歩行速度の低下を伴いやすいため。歩行時には、①足が地面に接地し体重を支える際(踵接地)と、②足が地面から離れる際(踵離地)に2つの主要な峰がある。踵接地時、前進速度を減速するため、前後分力は踵接地で後向きに働く。

高齢者の歩行の特徴

高齢者は若者よりもバランス障害や柔軟性の低下により、歩隔が拡大し、歩行速度が低下する。また股・膝・足関節の動きが小さくなり、二重支持期が延長する。さらに、ほかにも歩幅の減少、歩行率の低下、遊脚相/立脚相比は立脚期が延長し遊脚期が短縮する。重心の上下動は減少し骨盤回旋や頭部の上下動も減少する。

 

 

 

59回 午後35

35 正常歩行の立脚相で筋活動が最大となるのが最も遅いのはどれか。

1.大殿筋
2.大腿四頭筋
3.大腿二頭筋
4.前脛骨筋
5.下腿三頭筋

解答

解説

(図引用:Eberhart,H. D. et al.:「Human Limbs and their Substitutes」Mc Graw Hill Book Co. Inc 1954より)

1.× 大殿筋は、踵接地で最も筋活動が最大となる。大殿筋は、①遊脚後期と②立脚中期に筋活動がみられる。それぞれ役割は異なり、①遊脚後期の筋活動は、前方へ振り出された下肢の減速に寄与する。②立脚中期までの筋活動は、過度の体幹屈曲を防ぐこと、股関節を伸展させることである。
2.× 大腿四頭筋は、踵接地で最も筋活動が最大となる。大腿四頭筋は、主に、①立脚初期と②立脚後期から遊脚初期にかけ活動する。①立脚初期は、衝撃吸収(膝折れ防止)のために、②立脚後期から遊脚初期は股関節屈曲の補助として働く。
3.× 大腿二頭筋(ハムストリングス)は、遊脚相から立脚初期にかけて筋活動が最大となる。大腿二頭筋(ハムストリングス)は、主な役割として、振り出した下肢の制御に寄与する。
4.× 前脛骨筋は、踵接地で最も筋活動が最大となる。前脛骨筋は、歩行周期の立脚期において常に筋活動がみられるのも特徴の一つである。踵接地の期活動の主な役割として、踵接地により生じる足関節の底屈を減速させ、遊脚相で足関節を背屈させクリアランスを確保する。ちなみに、前脛骨筋のほかにも、歩行周期の立脚期において常に筋活動がみられるのは、脊柱起立筋があげられる。主な役割は、歩行時には抗重力姿勢を維持する。
5.〇 正しい。下腿三頭筋が、正常歩行の立脚相で筋活動が最大となるのが最も遅い。なぜなら、下腿三頭筋の役割の一つに、重心線を踵から足先へ移動さ立脚終期に蹴り出して遊脚相に移行するため。ほかにも、下腿三頭筋は、遊脚相で筋活動がないのが特徴である。

 

 

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