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66 排便の随意的な制御に関わるのはどれか。
1.陰部神経
2.下殿神経
3.下腹神経
4.骨盤神経
5.閉鎖神経
解答1
解説
1.〇 正しい。陰部神経は、排便の随意的な制御に関わる。外肛門括約筋を支配する体性神経である。ちなみに、外尿道括約筋も支配しており、排尿の随意的な制御にも関わっている。
2.× 下殿神経は、大殿筋を支配する。
3.× 下腹神経は、排尿・排便・生殖器に関わる自律神経(交感神経)である。ちなみに、内尿道括約筋を支配しており、不随意に尿を止める。
4.× 骨盤神経は、排尿・排便・生殖器に関わる自律神経(副交感神経)である。内肛門括約筋を支配しており、排便の不随意的な制御に関わっている。ちなみに、内尿道括約筋を支配しており、不随意に尿を止める。
5.× 閉鎖神経は、大腿内側面の皮膚の知覚神経、股関節を構成する内転筋(外閉鎖筋、長内転筋、短内転筋、小内転筋、大内転筋、薄筋)を支配する。
67 腎臓の排尿機構で正しいのはどれか。
1.Bowman嚢は集合管に接続する。
2.近位尿細管ではNa+が再吸収される。
3.ネフロンは糸球体と近位尿細管から構成される。
4.糸球体ではアルブミンは水よりも濾過されやすい。
5.糸球体濾過量は健常成人では1日に1~1.5Lである。
解答2
解説
1.× Bowman嚢は、「集合管に接続する」のではなく、近位尿細管へ接続する。尿は、腎小体(糸球体→Bowman嚢)で濾過され、尿細管(近位尿細管→ヘンレのループ→遠位尿細管→集合管)を通り腎杯、腎盂(腎盤)、尿管、膀胱、尿道へと流れていく。
2.〇 正しい。近位尿細管では、Na+が再吸収される。各部位での再吸収されるものは、以下にまとめたので参考にしてください。
3.× ネフロンは、「糸球体と近位尿細管」ではなく、糸球体から遠位尿細管までの部分から構成される。ネフロンとは、腎臓における尿生成の機能単位である。
4.× 糸球体では、アルブミン(タンパク質)はろ過されず、再び体内に流される。よって、アルブミンより水の方が濾過されやすい。アルブミン(タンパク質)が尿と一緒に排出されてしまうことがあり、これを「尿タンパク」と言う。その結果、血中アルブミン濃度が低下し、低アルブミン血症を引き起こす。
5.× 糸球体濾過量(原尿)は健常成人では1日に、「1~1.5L」ではなく約150Lである。尿細管で99%が再吸収され、実際の尿量は1.5Lとなる。
◎近位尿細管で再吸収されるもの
グルコース・アミノ酸・ビタミン・水・ナトリウムイオン・カリウムイオン・カルシウムイオン・リン酸イオン・重炭酸イオン
◎ヘンレループで再吸収されるもの
水・ナトリウムイオン・クロールイオン
◎遠位尿細管で再吸収されるもの
水(抗利尿ホルモンにより促進される)・ナトリウムイオン(アルドステロンにより促進される)
苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓
68 体温調節の中枢で正しいのはどれか。
1.中脳
2.扁桃体
3.視床下部
4.小脳虫部
5.補足運動野
解答3
解説
1.× 中脳は、なめらかな動きを可能にする錐体外路性運動系の重要な中継所を含むほか、対光反射、視聴覚の中継所、眼球運動反射、姿勢反射(立ち直り反射)、γ運動ニューロン活動抑制、歩行リズムの中枢を司る。
2.× 扁桃体は、情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つ。
3.〇 正しい。視床下部は、体温調節の他にも、ストレス応答、摂食行動や睡眠覚醒など多様な生理機能を協調して管理する。
4.× 小脳虫部の損傷では、体幹失調・歩行時の動揺・構音障害・眼振などをきたす。
5.× 補足運動野は、自発的な運動の開始、異なる複数の運動を特定の順序に従って実行する、両手の協調動作などの役割を果たす。
類似問題です↓
【PT/共通】反射と脳神経について問題「まとめ・解説」
69 肩甲上腕関節の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。
1.屈曲:棘下筋
2.伸展:棘上筋
3.内転:広背筋
4.外転:上腕三頭筋
5.内旋:烏口腕筋
解答3
解説
1.× 棘下筋は、肩関節外旋、上部は外転、下部は内転である。
2.× 棘上筋は、肩関節外転である。
3.〇 正しい。広背筋は肩関節内転である。他に、多少であるが肩関節内旋もする。
4.× 上腕三頭筋は、肩関節伸展である。肘関節伸展にも働く。
5.× 烏口腕筋は、肩関節屈曲、内転である。
苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓
70 手の内在筋プラス肢位の組合せで正しいのはどれか。
1. MP関節屈曲 : PIP関節伸展 : DIP関節屈曲
2. MP関節伸展 : PIP関節屈曲 : DIP関節屈曲
3. MP関節屈曲 : PIP関節伸展 : DIP関節伸展
4. MP関節伸展 : PIP関節屈曲 : DIP関節伸展
5. MP関節屈曲 : PIP関節屈曲 : DIP関節伸展
解答3
解説
手の内在筋優位肢位は、「MP関節屈曲 — PIP関節伸展 — DIP関節伸展」である。
ちなみに、手の内在筋劣位肢位は、「MP関節伸展 — PIP関節屈曲 — DIP関節屈曲」である。
よって、選択肢3. MP関節屈曲 : PIP関節伸展 : DIP関節伸展が正しい。
選択肢1の解説
pt第55回am68選択肢1に誤字があると思われます。
コメントありがとうございます。
ご指摘通り誤字がありました。
修正いたしましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。