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※問題の引用:第54回理学療法士国家試験、第54回作業療法士国家試験の問題および正答について
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。
51. 頸椎で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 環椎に椎体はない。
2. 軸椎に上関節面はない。
3. 第4頸椎に鈎状突起はない。
4. 第5頸椎の横突孔は椎骨動脈が貫通しない。
5. 第7頸椎の棘突起先端は二分しない。
解答1,5
解説
1.〇 正しい。 環椎に椎体はない。ちなみに、棘突起や上・下関節突起も欠いている。
2.× 軸椎に、上関節面は存在する。下関節面をもつ下関節突起はあるが、上関節突起はなく、上関節面のみがある。
3.× 第4頸椎(第3~7)に、鈎状突起は存在する。鈎状突起とは椎体の上外側にある部分。頚椎の骨のブロックが重なり、上の部分の椎体と下の鈎状突起の部分が重なったところを「鈎椎関節(ルシュカ関節)」という。
4.× 第5~6頸椎の横突孔は、椎骨動脈が貫通する。椎骨動脈の他にも椎骨静脈も貫通する。
5.〇 正しい。第7頸椎の棘突起先端は二分しない。他の特徴として、棘突起が一番長く、横突孔は頸椎の中で最も小さく、椎骨動脈は通らない。
52. 脳神経と支配筋の組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 滑車神経:眼輪筋
2. 三叉神経:咬筋
3. 顔面神経:広頚筋
4. 舌咽神経:舌筋
5. 副神経:側頭筋
解答2,3
解説
1. ×:眼輪筋は、顔面神経支配である。ちなみに、滑車神経は上斜筋を支配する。
2. 〇:正しい。三叉神経は、咬筋(咀嚼筋)を支配する。
3. 〇:正しい。顔面神経は、広頚筋(表情筋)を支配する。
4. ×:舌筋は、舌下神経支配である。
5. ×:側頭筋(咀嚼筋)は、三叉神経(下顎神経)支配である。
53. 脳の解剖で誤っているのはどれか。
1. 黒質は中脳にある。
2. 海馬は側頭葉にある。
3. 中小脳脚は中脳と小脳を連絡する。
4. 脳梁は左右の大脳半球を連絡する。
5. 中心溝は前頭葉と頭頂葉の間にある。
解答3
解説
1. 〇:正しい。黒質は、中脳にある。
2. 〇:正しい。海馬は、側頭葉にある。
3. ×:中小脳脚は、「中脳と小脳を連絡する」のではなく、橋と小脳を連絡する。ちなみに、上小脳脚は出力線維で、中・下小脳脚は主に入力線維である。
4. 〇:正しい。脳梁は、左右の大脳半球を連絡する。
5. 〇:正しい。中心溝(ローランド溝)は、前頭葉と頭頂葉の間にある。
54. 第7胸椎の高さの水平断で最も腹側にあるのはどれか。
1. 食道
2. 右心室
3. 右心房
4. 左心室
5. 左心房
解答2
解説
いずれも第7胸椎の高さに属するが、最も腹側にある部位を答える。
1. ×:心臓と比較すると、食道の方が背側に属する。
2. 〇:正しい。選択肢のうち、最も腹側にあるのは、右心室である。
3. ×:心房と心室では、心房が背側・心室が腹側になるように前後に傾いている。
4.5. ×:左右心室・左右心房を比較すると、どちらも左の方が背側に位置している。
55. 消化器の解剖で正しいのはどれか。
1. 胃の筋層は2層の平滑筋からなる。
2. 空腸は回腸より長い。
3. 食道は3か所の狭窄部をもつ。
4. 十二指腸は腸間膜を有する。
5. 内肛門括約筋は横紋筋からなる。
解答3
解説
1. ×:胃の筋層は、「2層から」ではなく、胃体では3層(内斜、中輪、外縦)からなる。胃以外の消化管の筋層は、内輪、外縦の2層構造である。
2. ×:空腸は回腸より短い。空腸の長さは小腸のほぼ2/5に相当する。回腸は空腸に続き3/5相当の長さに相当する。
3. 〇:正しい。食道は3か所の狭窄部をもつ。①咽頭との接合部、②気管支の後ろを通る部位、③横隔膜を抜ける部位である。また、噴門付近(胃との接続部分)と共に、この3箇所の狭窄部は、食道ガンの好発部位である。
4. ×:十二指腸は腸間膜を有していない。腸間膜とは、腸管を腹腔後壁に連絡する膜で、2重の腹膜からなる。小腸では空腸と回腸、大腸では横行結腸・S状結腸にある。
5. ×:内肛門括約筋は、「横紋筋」ではなく、平滑筋からなる。外肛門括約筋は、体性神経支配の横紋筋である。
53番、海馬は側頭葉にあるの間違いですかね?
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り間違えておりました。
修正いたしましたので、ご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。
五十四問目で心房が背側で心室が腹側じゃないんですか?
コメントありがとうございます。
ご訂正通り間違えていました。
訂正いたしましたので、何卒宜しくお願い致します。