リハビリ特化型通所サービス 明日へ【施設案内】

第54回(H31) 理学療法士国家試験 解説【午前問題46~50】

 

46. 脊髄損傷による対麻痺患者に対して立位・歩行練習を行う目的として誤っているのはどれか。

1. 痙縮の減弱
2. 褥瘡の予防
3. 異常疼痛の抑制
4. 骨粗鬆症の予防
5. 消化管運動の促進

解答
解説
脊髄損傷者の歩行練習は、実用的な歩行となると少なくとも胸髄下位(Th12)の機能残存レベルが必要。それより高位の髄節での脊髄損傷では、理学療法プログラムとして循環の改善やモチベーションの向上、下肢への体重負荷を目的に行う。
1. 〇:正しい。立位練習による持続的伸張法で、痙縮の減弱が見込める。
2. 〇:正しい。立位練習による除圧・体位変換で褥瘡の予防が見込める。
3. ×:異常疼痛の抑制は、主に温熱療法などによる物理療法で行う。
4. 〇:正しい。立位練習により骨への荷重(リモデリング作用)で骨粗鬆症の予防が見込める。
5. 〇:正しい。立位練習や座位練習により、抗重力下となり消化管運動は促進される。

 

 

 

47. アテトーゼ型脳性麻痺に残存しやすい原始反射はどれか。

1. 吸啜反射
2. 手掌把握反射
3. 陽性支持反射
4. 交叉性伸展反射
5. 対称性緊張性頸反射

解答
解説
アテトーゼ型は、麻痺の程度に関係なく四肢麻痺であるが上肢に麻痺が強い特徴を持つ。
1. ×:吸啜反射は、残存し陽性の場合は前頭葉障害、両側大脳の広範な障害を疑う。
2. ×:手掌把握反射は、残存し陽性の場合、障害の反対側の前頭葉障害を疑う。
3. ×:陽性支持反射の残存がみられる場合、アテトーゼ型ではなく下肢に緊張が入りやすい痙直型に起こる。
4. ×:交叉性伸展反射の残存がみられる場合、アテトーゼ型ではなく下肢に緊張が入りやすい痙直型に起こる。
5. 〇:対称性緊張性頸反射は、頭部を屈曲させた場合に上肢屈曲・下肢伸展する反射(その逆もある)のこと。6
~8か月に消失するが、残存している場合はアテトーゼ型脳性麻痺を疑う。またこれの他にも、ガラント反射の消失が遷延している場合も、アテトーゼ型脳性麻痺である可能性が高い。

 

 

 

48. 閉塞性動脈硬化症で正しいのはどれか。

1. 冷汗はない。
2. 安静時痛はない。
3. しびれ感はない。
4. 間欠性跛行は体幹前傾で改善する。
5. 好発部位は大腿動脈から膝窩動脈である。

解答
解説
閉塞性動脈硬化症(ASO)は、四肢の主観動脈、下肢の中等度の動脈硬化し、血管が細くなったり、つまったりして、充分な血流が保てなくなる病気のこと。そのため、血液の流れが悪くなり、歩行時に足のしびれ、痛み、冷たさを感じる。末梢動脈が閉塞するバージャー病と比較して覚えておくことが大切。
1. ×:冷汗を感じる。
2. ×:安静時痛を認める。
3. ×:しびれを伴う。閉塞性動脈硬化症(ASO)では間欠性跛行がみられる。
4. ×:間欠性跛行とは、歩行を続けると下肢の痛みと疲労感が強くなり、足を引きずるようになるが、休むと再び歩けるというものである。体幹前傾ではなく、休むと改善する。
5. 〇:正しい。好発部位は大腿動脈から膝窩動脈である。バージャー病は下腿の中小動脈である。

 

 

 

49. 廃用症候群で正しいのはどれか。

1. 加齢による影響は少ない。
2. 二次性サルコペニアを認める。
3. 筋委縮は上肢に強く見られる。
4. 進行しても摂食嚥下機能は保たれる。
5. 高齢者では高アルブミン血症を認める。

解答
解説
廃用症候群とは、病気やケガなどの治療のため、長期間にわたって安静状態を継続することにより、身体能力の大幅な低下や精神状態に悪影響をもたらす症状のこと。廃用症候群の進行は速く、特に高齢者はその現象が顕著である。1週間寝たままの状態を続けると、10~15%程度の筋力低下が見られることもある。
1. ×:加齢による影響は大きく、特に高齢者は顕著に出現する。
2. 〇:一次性サルコペニアとは、原因がはっきりせず、骨格筋・筋肉が減少していることである。加齢以外の原因で起こる二次性サルコペニアは、活動に関連するもの、疾患に関連するもの、栄養に関連するものに分類される。つまり、廃用症候群により、二次性サルコペニアを認める。
3. ×:筋委縮は上肢ではなく、下肢に強く見られる。
4. ×:廃用症候群の進行に伴い、摂食嚥下機能も低下する。そのため、誤嚥性肺炎となるケースがある。
5. ×:廃用症候群の高齢者では高アルブミン血症ではなく、低アルブミン血症になるケースが多い。

 

 

 

50. 身体的フレイルの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 疲労感が増す。
2. BMIが増加する。
3. 動作が緩慢になる。
4. 寝たきり状態である。
5. Barthel Indexのスコアが高くなる。

解答1,3
解説
近年、高齢者は、健常な状態から要介護状態になるまでに、「フレイル」という中間的な段階を経ていると考えられるようになった。フレイルの状態や兆候で、その後の身体的・精神心理的・社会的に不健康になることを予測し、予防しやすくなる。
1. 〇:正しい。疲労感が増す。
2. ×:BMIが増加ではなく低下する。
3. 〇:正しい。動作が緩慢になる。
4. ×:「フレイル」とは、健常な状態から要介護状態になるまでの中間的な段階であるため、寝たきり状態はいきすぎである。
5. ×:Barthel Indexのスコアが高くのではなく、低くなる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)