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第54回(H31) 理学療法士国家試験 解説【午前問題36~40】

 

36. GMFMで正しいのはどれか。

1. GMFM-8は間隔尺度として使用される。
2. 各項目は0~4の5段階評価で判定する。
3. 脳性麻痺のための標準化された発達評価である。
4. 健常5歳児であれば達成可能な項目で構成される。
5. Item Mapの使用により認知機能の判定が可能である。

解答
解説
粗大運動能力尺度(gross motor function measure;GMFM)は、脳性麻痺児を対象とし粗大運動能力の経時的な変化および医療的な介入の効果をみるために考案された評価尺度である。
1. ×:GMFM-8は間隔尺度ではなく、評価尺度として使用される。
2. ×:各項目は0~4ではなく、0から3の4段階である。ちなみに、GMFCS(粗大運動能力分類システム)は、レベルⅠ~Ⅴの5段階評価で判定する。
3. ×:標準化された発達評価ではなく、脳性麻痺の粗大運動及び移動能力の障害程度を分類するものである。
4. 〇:正しい。健常5歳児であれば達成可能な項目で構成される。
5. ×:Item Mapとは、縦軸が「スコアの点数」、横軸は「年齢」で、成長曲線も示されている。今後の介入の参考にできるものとなっている。認知機能の判定はできない。

 

 

 

37. NYHA分類で正しいのはどれか。

1. 5段階である。
2. 自覚症状により重症度を分類する。
3. Ⅰ度では心疾患を有し、日常生活で疲労、呼吸困難がある。
4. Ⅱ度では日常生活以下の労作で疲労、呼吸困難がある。
5. Ⅳ度では安静時に心不全症状はみられない。

解答
解説
NYHA(New York Heart Association)分類は、心不全の程度を問診から推測する際に用いる評価尺度であり、Ⅰ~Ⅳ度までの4段階で評価する。
【NYHA心機能分類】
Ⅰ度:心疾患があるが、身体活動には特に制約がなく日常労作により、特に不当な呼吸困難、狭心痛、疲労、動悸などの愁訴が生じないもの。
Ⅱ度:心疾患があり、身体活動が軽度に制約されるもの。安静時または軽労作時には障害がないが、日常労作のうち、比較的強い労作(例えば、階段上昇、坂道歩行など)によって、上記の愁訴が発言するもの。
Ⅲ度:心疾患があり、身体活動が著しく制約されるもの。安静時には愁訴はないが、比較的軽い日常労作でも、上記の主訴が出現するもの。
Ⅳ度:心疾患があり、いかなる程度の身体労作の際にも上記愁訴が出現し、また、心不全症状、または、狭心症症候群が安静時においてもみられ、労作によりそれらが増強するもの。
1. ×:5段階ではなく4段階である。
2. 〇:正しい。問診から推測するため、自覚症状により重症度を分類する。
3. ×:Ⅰ度では、心疾患はあるが、通常の身体活動では症状なし。心疾患を有し、日常生活で疲労、呼吸困難があるのは、Ⅱ度からである。
4. ×:日常生活以下の労作で疲労、呼吸困難があるのは、Ⅱ度ではなくⅢ度である。
5. ×:Ⅳ度では、安静時にも呼吸困難を示す。

 

 

 

 

38. 成人に対する一次救命処置で正しいのはどれか。

1. 胸骨圧迫は1分間に100~120回のテンポで行う。
2. 胸骨圧迫は胸骨が1cm程度沈む強さで圧迫する。
3. AEDによる電気ショック後には胸骨圧迫を行わない。
4. 人工呼吸(口対口呼吸)の吹込みは続けて10回以上行う。
5. 胸骨圧迫しながらAEDによる電気ショックを与える。

解答
解説
1. 〇:正しい。胸骨圧迫は1分間に100~120回のテンポで行う。
2. ×:胸骨圧迫は胸骨が1cm程度ではなく、約5cm沈む強さで圧迫する。
3. ×:AEDによる電気ショック後には胸骨圧迫を再開するのが正しい。
4. ×:人工呼吸(口対口呼吸)の吹込みは続けて10回以上ではなく、2回行う。30回の心臓マッサージと2回の人工呼吸のサイクル(30:2)を繰り返す。
5. ×:胸骨圧迫しながらAEDによる電気ショックを与えるのは間違い。AEDによる電気ショックを与えているときは、患者に手を触れないようにする。AEDから電気ショックを与える前に「離れてください」と指示が流れる。

 

 

 

 

39. 筋力増強トレーニングの効果で正しいのはどれか。

1. 自動介助運動では効果は得られない。
2. 筋肥大が生じるまで効果は得られない。
3. 最大抵抗を用いれば月1回の運動で効果が得られる。
4. 等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。
5. 最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる。

解答
解説
1. ×:自動介助運動でも、最大筋力の2/3の負荷であれば筋力増強効果が得られる。
2. ×:筋力増強の初期の効果は、活動する運動単位の増加や複数の運動単位の活動の同期化など、中枢神経系の働きによることが多い。そのため、筋肥大が生じるまで効果は得られないのは間違い。
3. ×:最大抵抗を用いても、月1回の運動では不足しており、週2~4回の運動で効果が得られる。
4. 〇:正しい。等運動性運動とは、等速性運動のことである。機械を使用しなければ行えない特徴を持つ。等運動性運動では、トレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。
5. ×:筋力増強の基本条件として、過負荷の原則が適応される。筋肥大を見込むためには、1RMに対する負荷量75~80%で、反復回数は8~10回とされている。最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動は、筋力増強を見込めない。

 

 

 

 

40. 超音波療法で正しいのはどれか。(解答2つあり)

1. 強度は0.5~2.5W/cm2が推奨される。
2. 透過深度は周波数に反比例して浅くなる。
3. 照射される超音波は小さな導子ほど拡散する。
4. ビーム不均等率が高い場合、導子をゆっくり動かす。
5. 温熱効果を目的とする場合には照射時間率5%を選択する。

解答1もしくは3
解説
1. 〇:正しい。強度は0.5~2.5W/cm2が推奨される。温熱効果を得るためには、1.0~2.5W/cm2(連続波)、非温熱効果を得るためには0.5~1.0W/cm2の強度が推奨される。
2. ×:透過深度は周波数に比例して浅くなる。周波数が低いほど深く、高いほど浅い。皮膚表面から2cmまでの深さでは3MHz、2~5cmでは1 MHzを使用する。
3. 〇:正しい。照射される超音波は小さな導子ほど拡散する。
4. ×:ビーム不均等率(BNR)とは、超音波の平均強度(W/cm2)に対する最大強度の比である。ビーム不均等率は、1~5がよいとされ、6異常では最大ビーム付近に熱点が生じ、組織損傷する可能性がある。導子の移動速度は、ビーム不均等率が5以下であれば、1 cm/秒、6以上で行う場合には、導子は4cm/秒で移動させる。つまり、ビーム不均等率が高い場合、導子を早く動かす。
5. ×:照射時間率(デューティ比)とは、照射している時間と照射してない時間の割合を示すものをいう。照射時間率を変更させることにより治療の種類が変わる。一般的に照射時間率100%を「連続」と言い、温熱効果を見込め、照射時間率が20~50%の場合は「パルス」と言い、非熱効果(機械的効果)が得られる。つまり、温熱効果を目的とする場合には照射時間率100%を選択する。

2 COMMENTS

匿名

54a-36の問題のGMFMは0から3の4段階、1から5段階はGMFCS(粗大運動能力分類システム)

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大川 純一

コメントありがとうございます。
修正しました。
今後ともよろしくお願いいたします。

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