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81.無意識的な葛藤を洞察して精神症状を和らげようとするのはどれか。
1.催眠療法
2.行動療法
3.芸術療法
4.自律訓練法
5.精神分析療法
解答:5
解説
1.× 催眠療法は、催眠により行うものである。自己催眠も含まれ、例として自律訓練法がある。解離性障害の治療に用いられる。
2.× 行動療法は、古典的条件づけを理論的基礎とする。学習理論に基づいて人間の異常行動を是正させる方法である。例として、系統的脱感作などである。
3.× 芸術療法は、芸術(絵画・音楽・心理劇・箱庭など)を用いて行う療法である。単なる言葉では説明できない患者の思考や感情を読み取り、患者から解釈を引き出す心理療法の一種である。
4.× 自律訓練法は、シェルツにより創始された自己催眠法の一種で、自己催眠により全身をリラックスさせて心身のコントロールを行う方法である。成人の心身症、不安神経症、強迫性障害に適応となる。
5.〇 正しい。精神分析療法は、自由連想法により無意識のうちに抑圧されていた葛藤を意識化させ、洞察し解決に向かわせる方法である。適応は、神経症性障害である。フロイトによって開発されたものである。
82.失語症分類と特徵の組合せで正しいのはどれか。
解答:1
解説
1.〇:正しい。Broca失語は、非流暢で、理解は軽〜中等度の障害の特徴を持つ。Broca失語は、Broca野を中心とする前頭葉の障害でみられる。
2.×:Wernicke失語は、流暢性は流暢で正しいが、理解は不良である。Wernicke失語は、Wernicke野を中心とする側頭葉の障害でみられる。
3.×:健忘失語は、流暢性は流暢である。理解は良好で正しい。健忘失語は、呼称・語想起のみの障害である。
4.×:超皮質性運動失語は、流暢性は非流暢、理解は良好である。
5.×:伝導失語は、流暢性は流暢であり、理解は良好である。
類似問題です↓
【PT/OT/共通】失語ついての問題「まとめ・解説」
83.FIMで4点(最小介助)となるのはどれか。
1.アームスリングをつけてもらっている。
2.食器に残った食べ物をかき集めてもらう。
3.移乗時に介助者から軽く引き上げてもらう。
4.トイレットペーパーをあらかじめ折ってもらう。
5.シャワーを浴びる前にお湯の温度を調節してもらう。
解答:2
解説
FIMの4点とは、最小介助(手で触れる程度の介助が必要。患者自身で75%以上行える)ことを言う。
1.× アームスリングをつけてもらっているのは、5点以上である。義肢・アームスリングやコルセットなどの装具・治療用スリーブなど装具類の着脱は更衣の主な動作ではないので、それらの装着に介助が必要でも、更衣動作自体が介助なしで可能であれば5点までしか減点されない。
2.〇 正しい。食器に残った食べ物をかき集めてもらうのは、4点である。
3.× 移乗時に介助者から軽く引き上げてもらうのは、3点である。移乗の4点は念のために軽く触れている程度である。軽く引き上げる程度の介助は3点である。
4.× トイレットペーパーをあらかじめ折ってもらうのは、5点である。これはトイレ動作の準備に当てはまるので5点である。
5.× シャワーを浴びる前にお湯の温度を調節してもらうのは、5点である。準備に当てはまるため5点である。
類似問題です↓
【OT/共通】FIMについての問題「まとめ・解説」
84.廃用症候群によって低下しないのはどれか。
1.筋力
2.肺活量
3.心拍数
4.身体活動性
5.胃腸管運動
解答:3
解説
1~2,4.筋力/肺活量/身体活動性は、低下する。長期臥床による不動化の影響で全身の筋肉は廃用性の萎縮をきたし、筋性拘縮を起こす。長期臥床では心拍機能が低下し、下肢からの静脈還流量の低下による心拍量の減少、脈拍数の増加、最大酸素摂取量の減少など、生体への影響がある。
3.〇 正しい。心拍数は、廃用症候群によって低下せず、むしろ増加する。なぜなら、心拍出量は低下するため。代償的に起こる。
5.× 胃腸管運動は、低下する。不動による交感神経系亢進の結果、腸管蠕動運動が低下し、括約筋収縮の増大による栄養吸収率低下から、体重減少、便秘が生じる。臥床姿勢による食物の通過時間延長が食欲低下、食事量減少に影響し、低栄養状態が筋萎縮、骨萎縮を助長する。
85.知能検査はどれか。
1.ADHD-RS(attention deficit hyperactivity disorder rating scale)
2.CARS (childhood autism rating scale)
3.JDDST-R(改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査)
4.PEP-3 (psychoeducational profile-3rd edition)
5.WISC-Ⅲ
解答:5
解説
1.× ADHD-RS(attention deficit hyperactivity disorder rating scale)は、DuPaul GJらが開発した「ADHD(注意欠如・多動性障害)のスクリーニング」である。児童を対象としているが、成人にも使うことは可能である。
2.× CARS (カーズ:childhood autism rating scale)は、R.ショプラーらが提唱した小児自閉症評定尺度である。小児を対象とし、自閉症児と自閉症症候群以外の発達障害児とを鑑別するために開発されたもので、15項目からなる行動を通して評定する尺度である。さらに、自閉症児を軽中度と中重度に分類できる。
3.× JDDST-R(改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査)は、乳幼児の発達を通過率でとらえたスクリーニング検査である。適応年齢は生後16日~6歳までである。
4.× PEP-3 (psychoeducational profile-3rd edition)は、「自閉症・発達障害児の教育診断検査」である。用具を使って子どもが遊ぶ場面を直接観察して、模倣・知覚・運動機能・認知機能など発達上の重要な側面を評価するものである。2~12歳が対象である。
5.〇 正しい。WISC-Ⅲは、児童~思春期(5歳以上16歳11か月以下)に用いられる知能検査である。
問.82の選択肢.4 超皮質性運動失語の解説で、発話が流暢で理解が良好と書いてありますが、発話が非流暢、理解重度、復唱可能では無いでしょうか。
コメントありがとうございます。
ご指摘通り間違えておりました。
修正致しましたのでご確認ください。
「病気が見える」で確認したところ、超皮質性運動失語は、発話が非流暢、理解良好、復唱可能でした。
今後ともよろしくお願いいたします。