【PT/OT/共通】失語ついての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

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目次 非表示

PT専門

第51回 午前27問

伝導失語の言語的特徴はどれか。

1.ジャーゴン
2.音韻性錯語
3.非流暢性発話
4.重度な理解障害
5.良好な復唱機能

解答

解説

伝導失語の特徴

①発話は基本的に流暢。
②構音も良好。
③言語理解も良好。
④復唱が障害される。
⑤音韻性錯語(「めがね→めまめ」というように単語を間違って発音してしまうもの)がみられるのも特徴である。

1.× ジャーゴンはウェルニッケ失語(感覚性失語)でみられる。ジャーゴン(jargon)とは、流暢ではあるが、字性錯語や語性錯語、新造語が多くて理解できない話し方をいう。「語性錯語」とは、言葉を言い間違えること(例えば「とけい」を「めがね」と言うように他の単語に言い間違えてしまう)。音韻性錯語(字性錯語)とは、「とけい」を「とてん」「とけん」などと発音を間違えること。新造語とは、存在しない新しい言葉に置き換わること。
2.〇 正しい。音韻性錯語(字性錯語)がみられる。音韻性錯語(字性錯語)とは、「めがね→めまめ」というように単語を間違って発音してしまうものである。
3~5.× 非流暢性発話は「見られない」/重度な理解障害は「見られない」/良好な復唱機能は「見られない」。伝導失語の特徴として、①発話は基本的に流暢、②構音も良好、③言語理解も良好、④復唱が障害される。

 

 

 

第54回 午後48問

48. 喚語困難と迂言を呈し、発語は流暢で良好な理解と復唱を特徴とする失語症はどれか。

1. 健忘失語
2. 伝導失語
3. Wernicke失語
4. 超皮質性運動失語
5. 超皮質性感覚失語

解答

解説

1. 〇:正しい。健忘失語とは、簡単な物品の呼称が困難となって、なかなか物の名前が出てこないが、その他の点ではおおむね言語機能は保たれているものをいう。つまり、発話の流暢性・言語理解・復唱は可能である失語症である。
2. ×:伝導失語は、物品呼称の障害と復唱の障害が顕著であるが、その他の点で言語機能はおおむね保たれているものをいう。つまり、発話の流暢性・言語理解は可能だが、復唱が困難である失語症である。
3. ×:Wernicke失語は、聴覚および視覚の両者による言語の理解が障害されたもので、自発語に流暢さはあるが、自分で喋っていることに対する理解がないので、内容は理解のしにくい意味不明のものが多く、錯語、錯文法が目立ち、ジャルゴンになることもある。復唱も困難となる。つまり、発話の流暢性は可能だが、言語理解・復唱が困難である失語症である。
4. ×:超皮質性運動失語は、言語表出障害に比べて、復唱はよくできる場合のことをいう。つまり、発話の流暢性は困難だが、言語理解・復唱は可能である失語症である。
5. ×:超皮質性感覚失語は、言語理解の悪さに比べて、復唱はオウム返し的ではあるが、とにかく復唱できることをいう。つまり、発話の流暢性は可能・言語理解は困難・復唱は可能である失語症である。

 

 

 

第56回 午前36問

36 失語症の型と症状の組合せで正しいのはどれか。

1.Wernicke失語:聴覚理解が保たれる。
2.超皮質性失語復唱が障害される。
3.Broca失語:自発言語が障害される。
4.伝導失語:復唱が保たれる。
5.健忘失語:聴覚理解が障害される。

解答

解説

1.× Wernicke失語は、聴覚と視覚の両方による言語の理解が障害されたものである。自発語に流暢さはあるが、自分で喋っていることに対する理解がないので、内容は理解のしにくい意味不明のものが多く、錯語、錯文法が目立つ。また、復唱も困難となる。つまり、発話の流暢性は可能だが、言語理解・復唱が困難である失語症である。
2.× 超皮質性失語は、言語表出障害に比べて、復唱は良好である。つまり、発話の流暢性は困難だが、言語理解・復唱は可能である失語症である。
3.〇 正しい。Broca失語は、自発言語が障害される。発話の理解は良好であるが、発語は非流暢であり、復唱は不良である。
4.× 伝導失語とは、言語の理解や発話の機能が保たれているものの、言葉を繰り返す能力が障害される失語症の一種である。つまり、発話の流暢性・言語理解は可能だが、復唱が困難である失語症である。
5.× 健忘失語健忘失語とは、簡単な物品の呼称が困難となって、なかなか物の名前が出てこないが、その他の点ではおおむね言語機能は保たれているものをいう。つまり、発話の流暢性・言語理解・復唱は可能である失語症である。

 

 

第57回 午後17問

17 64歳の女性。右利き。脳梗塞。約1か月前に左大脳に発症。現在は聴覚理解に問題はないが、発語は非流暢かつ緩徐である。話す言葉の量は少なく、発語の際には多大な努力を要している。四肢の麻痺はみられない。
 この患者への対応として正しいのはどれか。

1.患者の話す内容が文法的に誤っていれば医療者が即座に細かく修正する。
2.患者が「はい」「いいえ」で答えることができるように質問する。
3.医療者が口頭で説明をするときにはジェスチャーを交える。
4.コミュニケーションエイドを導入する。
5.患者にメモをとるように指導する。

解答

解説

本症例のポイント

・64歳の女性(右利き)
・脳梗塞(約1か月前に左大脳に発症)
・現在:聴覚・理解に問題なし。発語は非流暢かつ緩徐である。話す言葉の量は少ない。発語の際には多大な努力を要す。四肢の麻痺はみられない。

→本症例の特徴として「発語は非流暢かつ緩徐」「聴覚・理解に問題なし」「発語の際に多大な努力が必要」とあるため、運動性失語(ブローカ失語)もしくは超皮質性運動失語に分類される。本症例に関しては、発症後1ヶ月と比較的早期のリハビリを想定している。

1.× 患者の話す内容が文法的に誤っていても医療者が即座に細かく修正する必要はない。運動性失語を呈している患者は、話したい文章は成立しているが、発語が正しく行えない特徴を持つ。したがって、医療者が即座に細かく修正したところで改善される効果は薄い。
2.〇 正しい。患者が「はい」「いいえ」で答えることができるように質問する。運動性失語の患者は「簡単」で「短い」内容の受け答えは比較的容易に可能である。そのため、患者が「はい」「いいえ」で答えることができるように質問するとスムーズにコミュニケーションが取れる場合が多い。
3.× 医療者が口頭で説明をするときにはジェスチャーを交える必要はない。なぜなら、本症例は「聴覚・理解に問題なし」と設問文にも記載されているため。ジェスチャー(非言語的メッセージ)は、認知症患者に積極的に用いることが多い。
4.× コミュニケーションエイド(意思の伝達)を導入する必要はない。なぜなら、本症例は「聴覚・理解に問題なし」と設問文にも記載されているため。コミュニケーションエイド(意思の伝達)とは、電話に文字変換装置、パソコン通信などに音声変換装置、椅子に文字盤をつけるなど機能補助をした福祉機器を指す。筋萎縮性側索硬化症(ALS)で用いることが多い。
5.× 患者にメモをとるように指導する必要はない。なぜなら、メモは記憶障害に用いるため。メモリーノートとは、忘れてはならないことをノートに書き留め、見返すことで記憶の想起補助に使用するノートのことである。記憶に関する神経機構の障害が発現した時点が明らかな場合、障害時点以降の情報の記憶障害を前向性健忘、障害以前の情報の記憶障害を逆行性健忘と呼ぶ。

 

 

 

第58回 午後36問

36.高次脳機能障害と症状の組合せで正しいのはどれか。

1.観念失行:敬礼など単純な口頭指示に従った動作ができない。
2.純粋失読:文字を指でなぞっても読めない。
3.伝導失語:物品呼称ができない。
4.観念運動失行:適切に道具を使用できない。
5.肢節運動失行:習熟した行為の遂行が拙劣になる。

解答

解説

1.× 敬礼など単純な口頭指示に従った動作ができないのは、「観念失行」ではなく観念運動失行である。観念運動失行とは、習慣的な動作を言語命令に従ったり、模倣で遂行することができない状態である。例えば、敬礼やじゃんけんのグーの動作命令をされても出来ないなどである。角回の障害で出現する。
2.× 文字を指でなぞっても読めないのは、「純粋失読」ではなく失読失書である。失読失書とは、失読と失書が一つの病巣によって同じに生じたものをいう。読みは、音読と読解の両方が障害される。日本語では、仮名、漢字ともに読みが障害さ
れ、両者の間に差があることも少なくないが、いずれかが良好という一定の傾向は見出しがたい。なぞり読みの効果はない。書字障害と失語については障害や回復の程度は異なる場合がある。失書は、左右の手に現れる。字形態の崩れは少ない。写字能力は保存されており、文字を一瞥して自分の字体による書き下ろしが可能である。 ちなみに、純粋失読(視覚性失読)は、優位半球(左)の後頭葉が障害されると起こる。失書を伴わない失読である。文字を指でなぞらえると読むことができ、自発書字・書取りも可能である(※参考:「言語の認知科学」著:浅川伸一)。
3.× 物品呼称ができないのは、「伝導失語」ではなく健忘失語である。健忘失語とは、簡単な物品の呼称が困難となって、なかなか物の名前が出てこないが、その他の点ではおおむね言語機能は保たれているものをいう。伝導失語とは、言語の理解や発話の機能が保たれているものの、言葉を繰り返す能力が障害される失語症の一種である。つまり、発話の流暢性・言語理解は可能だが、復唱が困難である失語症である。
4.× 適切に道具を使用できないのは、「観念運動失行」ではなく観念失行である。観念失行とは、使用すべき対象物(道具・物品)の使用障害である。例えば、急須に茶葉を入れて、お湯を注ぐ行為ができなくなるなどである。
5.〇 正しい。肢節運動失行:習熟した行為の遂行が拙劣になる。肢節運動失行(運動拙劣症)とは、洋服のボタンを掛ける時や手袋を着用する等の単純な動作、歩行の際の特に歩き出しが拙劣となる症状である。「動作の拙劣さを特徴とし、自発運動、模倣動作、道具の使用のいずれにおいても動作の拙劣さを認める症状」とされている。その成立機序は、中心前回から中心後回にかけての中心回領域に運動記憶が保存されていることを前提とし、その損傷により、運動記憶が障害され、運動が拙劣になると推定される。「※引用:肢節運動失行にみられる運動記憶と運動プログラムの障害

 

 

OT専門

第59回 午後21問

21 聴理解と読解は良好であるが復唱が障害される。漢字より平仮名が書きづらい。
 考えられる失語症はどれか。

1.伝導失語
2.感覚性失語
3.失名詞失語
4.超皮質性運動失語
5.超皮質性感覚失語

解答

解説

本症例のポイント

・聴理解と読解:良好
・復唱:障害
・漢字より平仮名が書きづらい。
→「漢字より平仮名が書きづらい」という特徴は、ブローカ失語(運動性失語)にみられやすいが選択肢にない。聴理解と読解(流暢性)は良好、復唱は不良であることから伝導失語といえる。

1.〇 正しい。伝導失語とは、言語の理解や発話の機能が保たれているものの、言葉を繰り返す能力が障害される失語症の一種である。つまり、発話の流暢性・言語理解は可能だが、復唱が困難である失語症である。
2.× 感覚性失語(Wernicke失語)とは、流暢に言葉は出てくるが、話し言葉を理解することが困難になる障害である。左半球(優位半球)側頭葉の損傷によって起こる。
3.× 失名詞失語(健忘性失語) とは、流暢に言葉は出て、言語理解・復唱も行えるものの、物の名前を思い出せないなど、 言葉に関する記憶の喪失が特徴的である。物の名前が出てこないため、回りくどい話し方が多くなる。
4.× 超皮質性運動失語とは、発話の流暢性は困難だが、言語理解・復唱は可能である失語症である。
5.× 超皮質性感覚失語とは、発話の流暢性は良好、復唱は可能であるが、言語理解が障害される失語症である。

 

共通問題

第41回 40問

56歳の男性。右利き。脳卒中による右片麻痺。発語は流暢だが内容は意味不明だった。また、「今日の天気は晴れです」の繰り返しを指示すると反復することができなかった。
 考えられる失語症はどれか。

1. 伝導失語
2. ブローカ失語
3. ウェルニッケ失語
4. 超皮質性運動失語
5. 超皮質性感覚失語

解答3

解説

本症例のポイント

・56歳の男性(右利き、脳卒中による右片麻痺)
発語は流暢(内容は意味不明)
・「今日の天気は晴れです」の繰り返しを指示すると反復することができない
→本症例は、ウェルニッケ失語が疑われる。ただし、問題文の『反復することができなかった』の理由が、①言語理解ができず復唱できなかったのか、②単純に復唱できなかったのか、不明であるため、①ととらえないとウェルニケ失語を選べない。②としてとらえてしまった場合、伝導失語と答えられる。

1.× 伝導失語の特徴は、言語理解は良好である。復唱の障害が顕著な症状である。
2.× ブローカ失語の特徴は、発語は非流暢である。
3.〇 正しい。ウェルニッケ失語が疑われる。しゃべることができるが言語や文字の理解は悪い。著しい場合は、ジャルゴン失語という。
4.× 超皮質性運動失語の特徴は、発話は非流暢だが復唱は可能である。言語理解は良い。
5.× 超皮質性感覚失語は、発話は流暢で復唱が可能である。言語理解が悪い。

 

 

 

 

第42回 82問

正しい組合せはどれか。2つ選べ。

1.前頭葉:運動
2.頭頂葉:聴覚
3.側頭葉:視覚
4.後頭葉:体性感覚
5.大脳辺縁系:情動

解答1,5

解説

1.〇 正しい。運動は、中心前回、上前頭回など前頭葉が関与する。
2.× 頭頂葉は、体性感覚や空間認識、身体意識が関与する。ちなみに、聴覚は、上側頭回のある側頭葉が関与する。
3.× 側頭葉は、聴覚や嗅覚、物体認知などが関与する。ちなみに、視覚は、後頭葉が関与する。
4.× 後頭葉は、視覚が関与する。ちなみに、体性感覚は、中心後回のある頭頂葉が関与する。
5.〇 正しい。情動は、扁桃体を含む大脳辺縁系が関与する。

 

 

第53回 午後82問

失語症分類と特徵の組合せで正しいのはどれか。

解答:1

解説
1.〇:正しい。Broca失語は、非流暢で、理解は軽〜中等度の障害の特徴を持つ。Broca失語は、Broca野を中心とする前頭葉の障害でみられる。
2.×:Wernicke失語は、流暢性は流暢で正しいが、理解は不良である。Wernicke失語は、Wernicke野を中心とする側頭葉の障害でみられる。
3.×:健忘失語は、流暢性は流暢である。理解は良好で正しい。健忘失語は、呼称・語想起のみの障害である。
4.×:超皮質性運動失語は、流暢性は非流暢、理解は良好である。
5.×:伝導失語は、流暢性は流暢であり、理解は良好である。

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