この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
66 消化酵素について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. αアミラーゼはマルトースをブドウ糖に分解する。
2. トリプシンはトリペプチドをアミノ酸に分解する。
3. ペプシンは蛋白質をポリペプチドに分解する。
4. マルターゼはデンプンをデキストリンに分解する。
5. リパーゼは脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する。
解答:3,5
解説
1.✖ αアミラーゼは、デンプンなどを、マルトース (麦芽糖) を分解する。マルトースをぶどう糖(グルコース)に分解するのは、マルターゼである。
2.✖ トリプシンは、タンパク質分解酵素である。ポリペプチドを小ペプチドに分解する。
3.〇 正しい。ペプシンは蛋白質をポリペプチドに分解する。胃液である。
4.✖ 腸液から出るマルターゼは、マルトースなどをぶどう糖に分解する。デンプンをデキストリンに分解するのはプチアリンである。
5.〇 正しい。リパーゼは脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する。胃液・膵液である。
類似問題です↓
【共通のみ】消化(消化酵素)についての問題「まとめ・解説」
67 排便機構について正しいのはどれか。
1. 外肛門括約筋は平滑筋である。
2. 結腸壁が伸展されることで便意が生じる。
3. 内肛門括約筋を収縮させることで排便する。
4. 排便中枢は大脳皮質からの抑制を受けている。
5. 食物で胃が伸展されると大腸の蠕動運動が抑制される。
解答:4
解説
1. ✖ 外肛門括約筋は、横紋筋である。内肛門括約筋は平滑筋である。
2. ✖ 「結腸壁」ではなく、直腸壁が伸展されることで便意が生じる。直腸まで便が到達すると、便による直腸壁伸展によりその刺激が骨盤神経を経て大脳皮質に伝わり便意を感じる。排便時には、大蠕動が結腸から直腸へと伝播し便を肛門へと運搬する。
3. ✖ 内肛門括約筋を「収縮」ではなく、弛緩させることで排便する。内肛門括約筋・外肛門括約筋を弛緩して排便する。
4. 〇 正しい。排便中枢(仙髄:S2~4)は、大脳皮質からの抑制を受けている。
5. ✖ 食物で胃が伸展されると大腸の蠕動運動が亢進される(胃大腸反射)。胃の中に食べ物が入るとガストリンが分泌され、この刺激により回盲部が開き、便塊が大腸に流れる。これにより結腸の蠕動運動が亢進する。
68 分娩後の乳汁分泌に作用するホルモンはどれか。
1. ドパミン
2. エストロゲン
3. プロラクチン
4. プロゲステロン
5. ゴナドトロピン
解答:3
解説
1. ✖ ドパミンは神経伝達物質で、アドレナリン・ノルアドレナリンの前駆体である。乳汁分泌を抑制する。
2. ✖ エストロゲンは卵巣から分泌される。卵胞発育・排卵・第二次性徴の発達作用である。
3. 〇 正しい。プロラクチン(乳腺刺激ホルモン)は、下垂体前葉から分泌される。分娩後の乳汁分泌に作用する。ちなみに、性腺抑制の作用もある。
4. ✖ プロゲステロンは、卵巣からである。卵胞発育・排卵・第二次性徴の発達作用である。
5. ✖ ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)は、性ホルモン分泌促進作用である。プロラクチンは、ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)を抑制する。
分娩後に赤ちゃんの乳頭吸啜刺激により、下垂体後葉からオキシトシン、前葉からプロラクチンの分泌が促進される。子の作用により、乳汁分泌(プロラクチン)や射乳・子宮収縮(オキシトシン)が進み、子宮復古も促される。
類似問題です↓
【共通のみ】ホルモンについての問題「まとめ・解説」
69 代謝について正しいのはどれか。
1. エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である。
2. 基礎代謝量(BM)は同性で同年齢ならば体重に比例する。
3. 呼吸商(RQ)は摂取する栄養素によらず一定である。
4. 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。
5. 特異動的作用(SDA)とは食物摂取後の消費エネルギーの減少である。
解答:1
解説
1.〇 正しい。エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である。活動あるいは労働の強度を表し、静的運動にはあてはまらない。
2.✖ 基礎代謝量(BM)は、同性で同年齢ならば、「体重」ではなく体表面積に比例する。基礎代謝量(BM)は、生命維持に必要な代謝の基本量、たとえば早朝空腹時、目はさめているが心身とも安静の状態での代謝量を基礎代謝量という。人種、風土、体格、体質、年齢、性、健康状態などにより差がある。
3.✖ 呼吸商(RQ)は、酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比である。呼吸商は栄養素によって異なり、ブドウ糖が1.0、タンパク質が約0.8、脂質が約0.7である。
4.✖ 代謝当量(MET)は、静かに腰掛けた状態である安静座位時の代謝量を基準単位として、1METとする。運動時もしくは作業時の代謝量はこれに対する比率として複数形のMETs(メッツ)で表す。「安静臥位」ではなく、安静座位が正しい。
5.✖ 特異動的作用(SDA)とは、食物を摂取することによって生じる特別な発熱もしくはその量のことである。したがって、特異動的作用(SDA)は、食事摂取後の体温上昇のことである。脂質に比べタンパク質の方が特異動的作用(SDA)が大きい。
類似問題です↓
【共通のみ】代謝(計算式)についての問題「まとめ・解説」
70 肩関節の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。
1.屈曲:棘上筋
2.伸展:大円筋
3.外転:棘下筋
4.外旋:肩甲下筋
5.内旋:小円筋
解答:2
解説
1.✖ 棘上筋は、肩関節外転である
2.〇 正しい。大円筋は、肩関節伸展である。
3.✖ 棘下筋は、肩関節外旋・上部は外転・下部は内転である。
4.✖ 肩甲下筋は、肩関節内旋である。
5.✖ 小円筋は、肩関節外旋である。
苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓
66の【5.〇 正しい。リパーゼは脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する。胃液・膵液である。】ですが、胃液からはリパーゼを分泌しないのではないでしょうか?
コメントありがとうございます。
胃液からリパーゼを分泌すると思いますよ。