第50回(H27) 理学療法士国家試験 解説【午前問題46~50】

 

46 国際生活機能分類(ICF)における第1レベルまでの分類で環境因子はどれか。2つ選べ。

1. 態度
2. 対人関係
3. 家庭生活
4. 支援と関係
5. コミュニティライフ・社会生活・市民生活

解答1/4

解説

 国際生活機能分類(ICF)における第1レベルまでの分類は、「心身機能」「身体構造」「活動と参加」「環境因子」がある。環境因子分類で、第1レベルの項目は、①生産品障と用具、②自然環境と人間がもたらした環境変化、③支援と関係、④態度、⑤サービス・制度・政策である。したがって、選択肢1.3.態度/支援と関係が正しい。

 

2.3.5.× 対人関係/家庭生活/コミュニティライフ・社会生活・市民生活/は、「活動と参加」に分類される。

 

 

 

 

 

47 腹膜透析を継続している慢性腎不全患者について正しいのはどれか。

1. 貧血を合併しやすい。
2. 身体障害者手帳を取得できない。
3. 週に2回程度の通院が必要となる。
4. 透析導入後は運動制限が大きくなる。
5. 血液透析に比べて血圧変動が大きい。

解答1

解説

1.〇 正しい。貧血を合併しやすい。なぜなら、腎不全により、腎でのエリスロポエチン産生が障害されるため。エリスロポエチンとは、赤血球の産生を促進する造血因子の一つである。
2.× 身体障害者手帳を取得できる
3.× 週に2回程度ではなく、月1~2回の通院でよい。なぜなら、腹膜透析は在宅で行うため。血液透析は、週に2~3回程度通院が必要である。
4.× 透析導入後は、適度な運動は推奨されるため、運動制限が大きくなるとはいえない。腹膜透析は、透析液を腹腔内に入れるため、腹圧のかかる運動は避けなければならない。
5.× 血液透析に比べて血圧変動が小さい

 

 

 

 

 

48 運動学習について正しいのはどれか。

1. 野球のスウィングは連続的スキルに分類できる。
2. 覚醒レベルとパフォーマンスの向上との関係はない。
3. 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は増加する。
4. 前の学習が後の学習を促進することを正の保持という。
5. 学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。

解答5

解説

1.× 野球のスウィングは、連続的スキルではなく不連続的スキルである。不連続的スキル(クローズドスキル)とは、1回行うのに明確な始まりと終わりがあるものをいう。一方、連続的スキル(オープンスキル)とは、明らかな始まりと終わりがないものをいい、自転車の運転などが例である。
2.× 覚醒レベルとパフォーマンスの向上との関係はある(逆U字曲線)。覚醒レベルが上昇するとパフォーマンスは向上する。しかし、覚醒レベルが高すぎると、パフォーマンスは低下する。
3.× 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は、増加するのではなく低下する。注意の集中は、運動学習が進むにつれて徐々に必要なくなる。
4.× 前の学習が後の学習を促進することを正の保持ではなく、学習の転位という。正の転移とは、前の学習が後の学習を促進することである。一方、前の学習が後の学習を後退させることを負の転移という。
5.〇 正しい。学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。なぜなら、結果の知識(KR)がなくても自己修正できるようになるため。

 

苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓

理学療法士国家試験 運動学習ついての問題8選「まとめ・解説」

 

 

 

 

 

49 吸引操作の合併症として誤っているのはどれか。

1. 不整脈
2. 肺胞虚脱
3. 肺うっ血
4. 低酸素血症
5. 気管支攣縮

解答3

解説

 吸引操作の合併症には、①気管や気管支の損傷、②低酸素血症、③不整脈、④血圧の変動、⑤咳嗽、⑥嘔吐、⑦気管支攣縮、⑧気胸、⑨無気肺、⑩肺炎などがある。よって、選択肢3. 肺うっ血は、吸引操作の合併症として誤っている。肺うっ血とは、心不全などの循環不全により、肺に血流がうっ滞する状態を示す。

 

1.〇 正しい。不整脈は、低酸素血症と気道刺激による迷走神経反射のため起こる。
2.〇 正しい。肺胞虚脱は、肺胞内圧を下がるため起こる。
4.〇 正しい。低酸素血症は、吸引中は換気が低下するため起こる。
5.〇 正しい。気管支攣縮は、気管支へカテーテルの刺激により起こる。

 

 

 

 

 

50 介護保険制度で正しいのはどれか。

1. 第1 号被保険者は40〜64歳までが該当する。
2. 要介護認定の申請は都道府県に対して行う。
3. 要介護認定の判定の際、主治医意見書は必要ない。
4. 介護支援専門員は介護サービス計画を作成する。
5. 要支援1では地域密着型介護予防サービスの給付はない。

解答4

解説

1.× 第1 号被保険者は、40〜64歳までではなく、65歳以上が該当する。40〜64歳までは、第2号被保険者である。
2.× 要介護認定の申請は、都道府県ではなく、市町村に対して行う。
3.× 要介護認定の判定の際でも、主治医意見書は必要である
4.〇 正しい。介護支援専門員(ケアマネージャー)は、介護サービス計画(ケアプラン)を作成する。ただ、ケアプラン作成は、被保険者自らが作成することも可能である。
5.× 要支援1でも地域密着型介護予防サービスの給付はある。地域密着型介護予防サービスには、介護予防認知症対応型通所介護、②介護予防小規模多機能型居宅介護、③介護予防認知症対応型共同生活介護の3つがある。このうち、介護予防認知症対応型通所介護は、居宅の要支援者が受けられる介護予防サービスである。

 

 

 

※問題の引用:第50回理学療法士国家試験、第50回作業療法士国家試験の問題および正答について

※注意:著者は理学療法士で、解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究・自己研鑽のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。またコメントにて解き方等教えてくださると幸いです。

 

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