第49回(H26) 作業療法士国家試験 解説【午後問題21~25】

 

21 関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で運動方向と参考可動域角度の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.肩屈曲:0~180°
2.肩外旋:0~30°
3.手尺屈:0~15°
4.股外転:0~45°
5.膝伸展:0~10°

解答1/4

解説
1.〇 正しい。肩屈曲の参考可動域角度は、0~180°である。
2.× 肩外旋の参考可動域角度は、0~60°である。
3.× 手尺屈に参考可動域角度は、0~55°である。
4.○ 股外転の参考可動域角度は、0~45°である。
5.× 膝伸展の参考可動域角度は、である。

しっかり覚えたい方はこちら↓

【理学療法評価】関節可動域表示ならびに測定法(ROM)の暗記用。 理学療法士国家試験 ROMについての問題6選「まとめ・解説」

 

 

 

 

 

 

22 健常者の液体の嚥下で喉頭蓋が翻転を開始する時期はどれか。

1.先行期
2.準備期
3.口腔期
4.咽頭期
5.食道期

解答4

解説

翻転(はんてん):ひるがえりまわること。また、ひるがえすこと。回転させること。ひっくりかえすこと。

1.× 先行期は、食物が認識でき、口のところまで食物を運ぶまでの時期をいう。
2.× 準備期は、唾液と食物を混和させ、嚥下しやすい食塊を形成するまでの時期をいう。
3.× 口腔期は、食塊を口腔から咽頭へ送り込み、嚥下反射が起こるまでの時期をいう。
4.〇 正しい。咽頭期は、健常者の液体の嚥下で喉頭蓋が翻転を開始する時期である。つまり、食塊を咽頭から食堂まで送り込むまでの時期をいう。食塊が下により後方へ押し出されると反射運動が起こり、舌骨・咽頭が前上方へ挙上して咽頭蓋が下方へ翻転する。これにより咽頭腔と喉頭腔が隔絶され、食堂入り口が開き、食塊が通過する。
5.× 食道期は、食塊を食道から胃へ送り込むまでの時期をいう。

 

 

 

 

 

 

23 全般性注意の構成要素でないのはどれか。

1.持続性注意
2.選択性注意
3.転換性注意
4.配分性注意
5.方向性注意

解答5

解説

全般性注意とは、全般的に注意機能が低下している状態をいう。

1.〇 正しい。持続性注意とは、特定の対象への注意を一定時間持続できることである。 
2.〇 正しい。選択性注意とは、多くの刺激の中から必要な刺激を選択することである。
3.〇 正しい。転換性注意とは、持続している注意を必要に応じて他の刺激に移すことである。
4.〇 正しい。配分性注意とは、複数の対象に同時に注意を向けることである。
5.× 方向性注意は全般性注意の構成要素ではない。方向性注意障害の代表例が半空間無視であり、大脳の局所の障害によるものである。ちなみに、注意を持続しつつ多方向に注意を向けることは、「多方向性注意」という。

 

 

 

 

 

 

24 高次脳機能障害の評価の組合せで正しいのはどれか。

1.MMSE:失行症
2.RBMT:注意障害
3.SPTA:遂行機能障害
4.TMT-A:記憶障害
5.VPTA:視知覚障害

解答5

解説
1.× MMSE(Mini Mental State Examination)は、認知機能の簡便な評価方法である。30点満点のうち、26点以下で障害の疑いを示し、23点以下なら明確な障害を示す。
2.× RBMT(Rivermead Behavioural Memory Test:リバーミード行動記憶検査)は、記憶障害の患者が日常的に遭遇する状況を想定して行う行動機能障害検査である。
3.× SPTA(Standard Performance Test for Apraxia:標準高次動作性検査)は、行為を完了するまでの動作過程で起こる障害の検査、すなわち高次動作性障害の一つである失行症を評価するものである。
4.× TMT-A(Trail Making Test)は、part Aとpart Bがあり、part Aでは紙面にランダム配置された1~25の数字を昇順にできるだけ速く一筆書きにたどっていくことが求められる。Part Bでは、ランダム配置された数字と仮名を交互にそれぞれ昇順、五十音順に結んでいく。注意の維持と選択、または視覚探索・視覚運動協調性を測定する検査である。
5.〇 正しい。VPTA(Visual Perception Test for Agnosia:標準高次視知覚検査)は、視知覚機能の検査法であり、視知覚の基本機能、物体・画像認知、相貌認知、色彩認知、シンボル認知、視空間の認知と操作、地誌的見当識の7大項目から構成されている。なおAgnosiaは失認の意味。

 

 

 

 

 

 

25 認知症の症状のうち、周辺症状としてのbehavioral and psychological symptoms of dementia(BPSD)はどれか。

1.失認
2.暴言
3.記憶障害
4.判断力低下
5.見当識障害

解答2

解説

(画像引用:SOMPO笑顔倶楽部様HP)
 

 認知症の症状は、中核症状(知能低下、記銘力障害、見当識障害、認知障害)とそれ以外の周辺症状に分けて考えられている。周辺症状であるbehavioral and psychological symptoms of dementia(BPSD:認知症に伴う行動障害と精神症状)は、中核症状以外の症状をすべて含んでいると考えてよく、治療可能性はあるものの、介護者の大きな負担ともなっている。

1,3~5.× 失認/記憶障害/判断力低下/見当識障害は中核症状の一つである。
2.〇 暴言は、周辺症状である。人格変化や周囲の無理解から暴言がみられる。

 

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