第49回(H26) 理学療法士/作業療法士 共通問題解説【午後問題86~90】

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86 女児に多いのはどれか。

1. Perthes病
2. 先天性内反足
3. 大腿骨頭すべり症
4. Osgood-Schlatter病
5. 発育性股関節形成不全

解答5

解説

1.× Perthes病は、男女比(4:1)で、5~10歳の男児に好発する。Perthes病とは、大腿骨頭骨端核の原因不明の循環障害による虚血性壊死である。
2.× 先天性内反足は、男女比(2:1)で、男児に好発する。先天性内反足とは、距骨の先天性形態異常に起因する足の内反位拘縮である。
3.× 大腿骨頭すべり症は、男女比(3~5:1)で、思春期(10~17歳)の男児に好発する。大腿骨頭すべり症とは、大腿骨近位骨端軟骨の脆弱化、体重負荷により、大腿骨頭が頚部に対して、後下方に転位する疾患である。
4.× Osgood-Schlatter病(オスグッド・シユラッター病)は、男女比(4:3)で、思春期前半(10~15歳)の男児に好発する。
5.〇 正しい。発育性股関節形成不全は、男女比(1:5~9)で、女児に好発する。

 

 

 

 

 

87 骨折の名称と部位の組合せで正しいのはどれか。

1. Barton骨折 ― 尺骨遠位端
2. Bennett骨折 ― 第2中手骨基部
3. Colles骨折 ― 上腕骨骨幹部
4. Monteggia骨折 ― 橈骨骨幹部
5. Smith骨折 ― 橈骨遠位端

解答5

解説

1.× Barton骨折(バートン骨折)は、「尺骨遠位端」ではなく、橈骨遠位部の関節内骨折である。
2.× Bennett骨折(ベネット骨折)は、「第2中手骨基部」ではなく、第1中手骨基部の関節内骨折(脱臼骨折)である。
3.× Colles骨折(コーレス骨折)は、「上腕骨骨幹部」ではなく、橈骨遠位端骨折で背側に転位した骨折である。
4.× Monteggia骨折(モンテジア骨折)は、「橈骨骨幹部」ではなく、尺骨骨幹部骨折に橈骨頭脱臼が起きたものである。
5.〇 正しい。Smith骨折(スミス骨折)は、橈骨遠位端で掌側に転位した骨折である。

 

 

 

 

88 絞扼性神経障害と神経の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 梨状筋症候群 ― 坐骨神経
2. 肘部管症候群 ― 正中神経
3. Guyon管症候群 ― 尺骨神経
4. 円回内筋症候群 ― 尺骨神経
5. Hunter管症候群 ― 大腿神経

解答1/3

解説

1.〇 正しい。梨状筋症候群は、坐骨神経が絞扼される。
2.× 肘部管症候群は、正中神経でなく、尺骨神経(高位)が絞扼される。
3.〇 正しい。Guyo管症候群(ギヨン菅症候群)は、尺骨神経が絞扼される。
4.× 円回内筋症候群は、「尺骨神経」ではなく正中神経が絞扼される。
5.× Hunter管症候群(ハンター管症候群:内転筋管の絞扼)は、「大腿神経」ではなく伏在神経が絞扼される。内転筋管とは、膝関節内側の筋で囲まれた孔である。

 

 

 

 

 

89 Parkinson病の症状、徴候について正しいのはどれか。

1. 企図振戦
2. アテトーゼ
3. Myerson徴候
4. ミオクロニー発作
5. 折りたたみナイフ現象

解答3

解説

1.× 企図振戦(安静時には出現せずに、動作を起こす時に生じる3~6Hzの振戦)は、小脳障害の症状(小脳失調)である。
2.× アテトーゼ(不随意運動)は、大脳基底核障害の症状でみられる。アテトーゼ型の脳性麻痺などでみられる。
3.〇 正しい。Myerson徴候(マイヤーソン徴候)とは、眉間を指などで軽打し続けると、健常者ならば数回の瞬目反射が起き、以降は減衰・停止するが、Parkinson病ではその瞬目反射が減衰せずに継続する徴候のこと。
4.× ミオクロニー発作とは、突然の瞬間的な筋収縮のことである。てんかんの発作の症状の一つである。
5.× 折りたたみナイフ現象は、他動的運動に対する速度依存性(速く動かすほど抵抗が強くなる)の筋緊張異常である。錐体路障害で起こる。

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90 GMFCS (growth motor function classification system) extended and revised について正しいのはどれか。(※不適切問題:解答なし)

1. 6つのレベルがある。
2. 環境要因を除外している。
3. 4つの年齢帯に分けて記載がある。
4. 脳性麻痺の重症度の判別に使われる。
5. 脳性麻痺児を臥位と立位の能力から分類する。

解答(解答なし:採点除外問題)
理由:設問(問題ではextendedであるが、正確にはexpandedである)が不適切で解答が得られないため。

解説

1.× 「6つ」ではなく、5つのレベルがある。
2.× 環境要因の影響も反映している。6歳以上の年齢帯の記述は、移動手段に対する環境要因子(学校までの距離、地面が平坦かどうかなど)の影響を反映している。
3.× 「4つ」ではなく、5つの年齢帯に分けて記載がある。発達段階に合わせて、①2歳未満、②2~4歳未満、③4~6歳未満、④6~12歳未満、⑤12歳~18歳未満の5つに分類される。
4.〇 正しい。脳性麻痺の重症度の判別に使われる。脳性麻痺の重症度とは、運動面だけでなく、知的面・合併症を含めて考える。GMFCSは、脳性麻痺児の遂行能力の段階づけを行い、長期的な予後予測を可能としている。
5.× 脳性麻痺児を、「臥位と立位」ではなく、座位と歩行を重点においての能力から分類する。

 

2 COMMENTS

大川 純一

コメントありがとうございます。
修正致しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。

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