第47回(H24) 理学療法士/作業療法士 共通問題解説【午後問題66~70】

 

66 細菌貪食能が最も高いのはどれか。

1.単球
2.好酸球
3.好中球
4.リンパ球
5.好塩基球

解答3

解説

1.× 単球は、血管外に出て分化しマクロファージになると強い貪食能を有するようになる。マクロファージに変化後の細菌貪食能は好中球に勝るが、単球の状態では好中球に次ぐ貪食能をもつ。貪食能は、①マクロファージ、②好中球、③単球の順で高い。
2.× 好酸球は、①寄生虫に対する免疫反応、②アレルギーに関与する。
3.〇 正しい。好中球は、選択肢の中では細菌貪食能が最も高い。他にも接着能、遊走能、殺菌能をもつ。
4.× リンパ球は、免疫応答に関与する。Bリンパ球や形質細胞の産生する抗体・補体などが、最近に結合することで好中球やマクロファージなどに貪食されやすくなることをオプソニン効果という。
5.× 好塩基球は、即時型アレルギーに関与する。

 

 

 

 

 

 

67 嚥下で誤っているのはどれか。

1.食塊が舌によって咽頭に送られる過程を口腔期という。
2.食塊が咽頭粘膜に触れると、嚥下反射が誘発される。
3.嚥下反射のときに喉頭蓋が後方に倒れる。
4.輪状咽頭筋が収縮すると、食塊が食道に入る。
5.食塊が食道に達すると、食道の蠕動運動が生じる。

解答4

解説

嚥下の過程

①先行期・・・飲食物の形や量、質などを認識する。
②準備期・・・口への取り込み。飲食物を噛み砕き、飲み込みやすい形状にする。
③口腔期・・・飲食物を口腔から咽頭に送り込む。
④咽頭期・・・飲食物を咽頭から食道に送り込む。
⑤食道期・・・飲食物を食道から胃に送り込む。

1.〇 食塊が舌によって咽頭に送られる過程を口腔期という。①先行期~③口腔期は随意的に行われる。
2.〇 食塊が咽頭粘膜に触れると、嚥下反射が誘発される。①先行期~③口腔期は、嚥下反射が行われるまでの期間である。
3.〇 嚥下反射のときに喉頭蓋が後方に倒れる。これにより食塊が喉頭内に入ることを防ぐことができる。
4.× 輪状咽頭筋が収縮ではなく、弛緩すると、食塊が食道に入る。輪状咽頭筋は、常に収縮状態であり嚥下時のみ弛緩する。輪状咽頭筋が弛緩し、蠕動運動と舌根部の働きにより形成された咽頭内圧によって食塊は食道に押し出される。
5.〇 食塊が食道に達すると、食道の蠕動運動が生じる。食道期は、食塊が重力と蠕動運動によって運ばれ、胃内へ不随意的に移動する。

 

 

 

 

68 体温上昇に伴う生体反応について正しいのはどれか。

1.発汗増加
2.呼吸抑制
3.気管支収縮
4.立毛筋収縮
5.皮膚血管収縮

解答1

解説
1.〇 正しい。発汗増加は、体温上昇に伴う生体反応である。発汗作用により熱放射量を増加させて体温を下げる。
2.× 呼吸は抑制ではなく亢進する。なぜなら、呼気によって、体内から水蒸気として熱放散量を増加させるため。
3.× 気管支は収縮ではなく拡張する。なぜなら、換気量増加のため。呼気によって、体内から水蒸気として熱放散量を増加させる。
4.× 立毛筋は収縮ではなく弛緩する。寒冷の環境では、体温を維持するため立毛筋を収縮させる。鳥肌が起こる。
5.× 皮膚血管は収縮ではなく拡張する。熱放射量を増加させて体温を下げる。

 

 

 

 

 

 

69 肩甲骨の運動と筋の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.挙上:小胸筋
2.下制:大菱形筋
3.上方回旋:前鋸筋
4.下方回旋:僧帽筋下部線維
5.内転:僧帽筋中部線維

解答3/5

解説
1.× 小胸筋の作用は、肩甲骨を前下に引く。このとき下角が後内側に回旋する。肩甲骨を固定すると肋骨を引き上げるである。ちなみに、肩甲骨挙上には、僧帽筋上部、肩甲挙筋、菱形筋が作用する。
2.× 大菱形筋は、肩甲骨を内上方に引く。ちなみに、肩甲骨下制には、鎖骨下筋、小胸筋、僧帽筋下部が作用する。 
3.〇 正しい。前鋸筋は、上方回旋を行う。他にも上方回旋には、僧帽筋上・下部が作用する。
4.× 僧帽筋下部線維は、肩甲骨を内下方に引き下げると同時にその下角を外側に回旋する。ちなみに、肩甲骨下方回旋には、菱形筋、小胸筋が作用する。
5.〇 正しい。僧帽筋中部線維は、内転を行う。他にも内転には、僧帽筋中部、菱形筋が作用する。

 

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70 股関節について正しいのはどれか。

1.関節窩には骨頭の1/3 が入る。
2.臼蓋角は成人の方が小児よりも大きい。
3.運動範囲は内転の方が外転よりも大きい。
4.大腿頭靱帯は内転時に緊張する。
5.恥骨筋の収縮は外旋を制限する。

解答4

解説

1.× 関節窩には骨頭の1/3ではなく2/3が入る。さらに、先天性股関節脱臼では関節窩に入っている骨頭の割合が低くなっている。
2.× 逆である。臼蓋角は、小児の方が成人よりも大きい。臼蓋角は成長が進むにつれて小さくなる。臼蓋の形成不全ではこの角度が大きいままである。臼蓋角とはX線写真より測定可能な①ウォレンベルグ線両側のY軟骨を結ぶ線と②寛骨臼蓋接線を結んだ直線の角である。正常は20~25°であり、30°以上あるものを臼蓋形成不全とする。
3.× 逆である。運動範囲は外転の方が内転よりも大きい。ROMでの参考角度は、内転20°、外転45°である。
4.〇 正しい。大腿頭靱帯は、内転時に緊張する。大腿骨頭靱帯は、大腿骨頭と寛骨を結ぶ靱帯であり、股関節内転時にのみ緊張する。
5.× 恥骨筋の収縮は、外旋を制限するのではなく、外旋作用を持つ。恥骨筋は屈曲・内転・外旋に働く。このため恥骨筋の収縮は伸展・外転・内旋を制限する。

 

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