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理学療法士国家試験 股関節の構造についての問題4選「まとめ・解説」

※問題の引用:第53回理学療法士国家試験、第53回作業療法士国家試験の問題および正答について
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

 

 

第47回 午後70問

股関節について正しいのはどれか。

1.関節窩には骨頭の1/3が入る。
2.臼蓋角は成人の方が小児よりも大きい。
3.運動範囲は内転の方が外転よりも大きい。
4.大腿骨頭靱帯は内転時に緊張する。
5.恥骨筋の収縮は外旋を制限する。

 

解答4
解説
股関節は寛骨と大腿骨との間の関節で、臼状関節でありながら可動性が高いことから、上肢においての肩関節に相当するが、体重の支持などに関わるので肩関節に比べ、安定かつ強固な構造をもつ。
1.× 関節窩には骨頭の1/3ではなく、2/3が入る。先天性股関節脱臼では関節窩に入っている骨頭の割合が低くなっている。

2.× 臼蓋角は成人の方が小児よりも大きいのは間違いである。臼蓋角は成長が進むにつれて小さくなる。臼蓋の形成不全ではこの角度が大きいままである。臼蓋角とはX線写真より測定可能な①ウォレンベルグ線両側のY軟骨を結ぶ線と②寛骨臼蓋接線を結んだ直線の角である。正常は20~25°であり、30°以上あるものを臼蓋形成不全とする。

3.× 運動範囲は外転の方が内転よりも大きい。ROMでの参考角度は、内転20°、外転45°である。

4.〇 大腿骨頭靱帯は内転時に緊張する。大腿骨頭靱帯は、大腿骨頭と寛骨を結ぶ靱帯であり、股関節内転時にのみ緊張する。

 

5.× 恥骨筋の収縮は外旋を制限するのではなく外旋へと働く。恥骨筋は屈曲・内転・外旋に働く。このため恥骨筋の収縮は伸展・外転・内旋を制限する。

 

 

 

第40回 13問

股関節について誤っているのはどれか。(一部改訂)

1.腸骨大腿靱帯によって内転が制限される。
2.大腿骨頭靱帯の中を血管が通る。
3.関節包は後方部分が厚い。
4.骨頭と臼蓋は同心円に近い球関節である。
5.関節唇が適合性を高めている。

 

解答3
解説
国家試験では、全部正しいとなり、厚生労働省の発表で採点除外問題となった。今回は、一部改訂させてもらい、問題に答えが出るようにした。
股関節は、寛骨と大腿骨との間の関節で、上肢の肩関節に相当するが体重の支持などに関わるので肩関節に比べ、遙かに安定かつ強固な構造を持つ。
1.〇 正しい。腸骨大腿靱帯によって内転が制限される。腸骨大腿靱帯は、股関節を補強する最も強靭な靱帯である。下前腸骨棘から扇状に広がり、転子間に幅広く付着する。全体で股関節の伸展を制限し、上部の線維は特に内転や外旋を、下部の線維は外転を制限する。

2.〇 正しい。大腿骨頭靱帯の中を血管が通る。大腿骨頭靱帯と平行に閉鎖動脈の枝が通り、骨頭の栄養血管となっている。成人では血管が閉鎖することが多い。

3.× 関節包は後方部分ではなく、前方部分が厚い。

4.〇 正しい。骨頭と臼蓋は同心円に近い球関節である。股関節は寛骨臼と大腿骨頭とによってつくられる臼状関節である。大腿骨頭は、その半分以上が寛骨臼におおわれ、そのために運動は著しく制限されている。

5.〇 正しい。関節唇が適合性を高めている。線維性軟骨できている関節唇は,寛骨臼の周りに存在し、骨頭との適合性を良くし、補強している。

 

 

 

 

第49回 午後52問

大腿骨について正しいのはどれか。2つ選べ。(一部改訂)

1.頸部は後捻している。
2.骨幹部は後弯している。
3.外側顆は内側顆より大きぃ。
4.骨頭窩は骨頭の外側にある。
5.大転子は小転子より近位にある。

 

解答3,5
大腿骨の解剖についての問題。※試験では、答えが一つであったが、厚労省発表は複数の選択肢を正解とするとしていると発表したため、問題では2択問題として変更した。
1.× 頸部は後捻ではなく、前方にねじれている。大腿骨頸部軸は、骨幹部前額面より前方にねじれており、その角度が前捻角である。大腿骨頸部は10~30°の前捻角がある。小児では前捻が強く、成長と共に減少する。

2.× 骨幹部は後弯ではなく、前弯している。

3.〇 正しい。外側顆は内側顆より大きぃ。大腿骨の形態上は、外側顆のほうが内側顆より大きいが、関節面では、内側顆のほうが外側顆より大きくなっている。そのため、内側半月板と外側半月板を比較すると、内側半月板の方が大きい。

4.× 骨頭窩は骨頭の外側ではなく内側にある。骨頭窩は骨頭の内側にあり、大腿骨頭靱帯が付着し寛骨臼に接続される。

5.〇 正しい。大転子は小転子より近位にある。大転子は小転子より上部(近位)にある。

 

 

 

 

第53回51問

股関節で正しいのはどれか。

1.顆状関節である。
2.大腿骨頸部は関節包外にある。
3.寛骨臼は前外側を向いている。
4.寛骨臼は腸骨のみで構成される。
5.腸骨大腿靭帯が関節包後面から補強している。

 

解答:3
解説
1.×:股関節は、顆状関節ではなく、臼状関節である。

2.×:大腿骨頚部は前面では完全に関節包に包まれているが、後面ではその上部だけが関節包に包まれている。そのため、一部は関節包内にもあるため不適切。

3.〇:正しい。寛骨臼は前外側を向いている。

4.×:寛骨臼は腸骨のみで構成されているのではない。寛骨臼は、腸骨・恥骨・座骨が結合して形成されている。

5.×:腸骨大腿靭帯が関節包の後面からではなく、前面から補強している。

 

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