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理学療法士国家試験 膝関節の構造についての問題5選「まとめ・解説」

※問題の引用:第53回理学療法士国家試験、第53回作業療法士国家試験の問題および正答について
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

 

 

第47回 午前71問

膝関節について正しいのはどれか。

1.屈曲角度が増すと、ころがり運動が多くなる。
2.内側側副靱帯は屈曲位での外旋運動を制限する。
3.屈曲位から伸展すると、完全伸展する直前で下腿は内旋する。
4.関節運動による内側半月板の移動量は外側半月板よりも大きい。
5.前十字靱帯の主な作用は、脛骨と大腿骨の間の左右剪断力を制限することである。

 

解答2
解説
膝関節の機能解剖学の知識が問われている。しっかり理解しておくことで、膝関節の損傷はスポーツ外傷やリウマチ、変形性膝関節症による変形などの病態の理解に非常に役に立つ。靱帯や半月板がどのように膝関節の安定化に関わるかを確実に理解しておく。
1.× 屈曲角度が増すと、ころがり運動が多くなるのは間違いである。完全伸展位からの屈曲初期ではころがり運動のみであるが、屈曲角度が増すにつれて『すべり運動』の要素が多くなる。

2.〇 正しい。内側側副靱帯は屈曲位での外旋運動を制限する。膝関節完全伸展位では骨性適合が増大することからも回旋運動は生じない。膝関節屈曲位では、下腿は内旋しており、外旋の運動に対して、内側側副靱帯が制限することとなる。

3.× 屈曲位から伸展すると、完全伸展する直前で下腿は内旋するのではなく外旋する。膝関節はらせん関節のため、屈曲位から完全伸展すると脛骨の外旋が起こる。これを終末強制回旋運動(スクリューホームムーブメント)という。

4.× 関節運動による内側半月板の移動量は外側半月板よりも大きいのは間違いである。移動量は、『外側半月板>内側半月板』となる。内側半月板は関節包と接しているが、外側半月板の後外側に膝窩筋腱があり、関節包と隔てられているため、外側半月板の移動量は内側半月板よりも大きい。

5.〇 前十字靱帯の主な作用は、脛骨と大腿骨の間の左右剪断力を制限することではない。前十字靱帯は大腿骨に対する脛骨の前方へのすべり出しを抑制する。脛骨と大腿骨の間の左右剪断力を制限するのは内側・外側側副靱帯である。

 

 

 

 

第44回 4問

膝関節で正しいのはどれか。

1.生理的に内反している。
2.前十字靱帯は膝で最も強い靱帯である。
3.内側側副靱帯は内反によって緊張する。
4.半月板は関節面の適合性を良好にする。
5.膝蓋腱は大腿四頭筋の力を腓骨に伝える。

 

解答4
解説
1.× 生理的に内反ではなく外反している。出生後から2歳までは生理的に内反(O脚)するが、その後は外反(X脚)する。ただし6歳以降は外反の程度も次第に減少する。

2.× 前十字靱帯ではなく、膝蓋靱帯(膝蓋腱)が最も強い靱帯である。

3.× 内側側副靱帯は内反によって弛緩し、外反によって緊張する。

4.〇 正しい。半月板は関節面の適合性を良好にする。大腿骨の内側顆、外側顆は凸面であるのに対し、脛骨近位端の上面はほぼ平面であり、そのままでは適合しない。これを介在してうまく適合させているのが半月板である。

5.× 膝蓋腱は大腿四頭筋の力を腓骨ではなく、脛骨である。膝蓋腱は脛骨に付着する。ゆえに、大腿四頭筋の力は膝蓋腱によって脛骨に伝わる。

 

 

 

 

第44回 42問

膝関節30°屈曲位の状態から完全に伸展するまでに生じるのはどれか。2つ選べ。

1.下腿の外旋
2.膝窩筋の収縮
3.膝蓋骨の下方移動
4.前十字靱帯の緊張
5.内側側副靱帯の弛緩

 

解答1,4
解説
1.〇 正しい。膝関節はらせん関節のため、屈曲位から完全伸展すると脛骨の外旋が起こる。なお、完全伸展時には下腿の内旋はできない。これを終末強制回旋運動(スクリューホームムーブメント)という。

2.× 膝窩筋の収縮は、強く固定された膝関節伸展状態から屈曲する場合に働く。

3.× 伸展により膝蓋骨は、下方移動ではなく上方移動する。
4.〇 正しい。前十字靱帯は膝の伸展で緊張する。

5.× 内側側副靱帯の弛緩ではなく緊張する。ちなみに、外側側副靱帯も膝の伸展で緊張する。

 

 

 

 

 

第52回72問

正常な膝関節を屈曲したときの最終域感で正しいのはどれか。

1.虚性
2.筋性
3.骨性
4.靭帯性
5.軟部組織性

 

解答:5
解説
正常なエンドフィールは3種類ある。「骨性」「関節包・靭帯性」「軟部組織性」である。
正常な膝関節屈曲は、弾力性のある軟部組織(特に筋腹や脂肪組織)が圧迫されて運動が止まるエンドフィールである。(大腿後面と下腿後面が圧迫し合うことによって運動が止まる)。

よって、答えは4である。

 

 

 

 

第53回 72問

膝関節半月板について正しいのはどれか。

1.外縁は内縁より薄い。
2.外側半月板は外側側副靱帯に付着しない。
3.大腿骨と膝蓋骨の適合性を高める。
4.内側半月板は外側半月板より小さい。
5.膝関節伸展時には後方に移動する。

 

解答・解説
解答:2
解説
1.× 膝関節の外縁より、内縁の方が薄く浮遊している。

2.〇 正しい。外側半月板は外側側副靱帯に付着しない。内側半月板は内側側副靱帯に付着している。

3.× 半月板は、大腿骨と膝蓋骨の適合性ではなく大腿骨と「脛骨」の適合性を高める。

4.× 内側半月板は外側半月板より小さいのではなく、大きい。

5.× 膝関節伸展時には、後方ではなく前方に移動する。膝の屈伸に応じて半月板も動き、内側半月板が6mm程度、外側半月板は12mm程度前後に移動する。

 

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