【共通のみ】リンパ系ついての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

・まとめてもらいたい問題や希望、漏れがあったらコメントください。

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第43回 15問

正しいのはどれか。2つ選べ。

1.リンパ節には皮質と髄質とがある。
2.リンパ管には弁がほとんどない。
3.胸管は乳び槽から起こる。
4.胸管は右鎖骨下静脈に入る。
5.右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入る。

解答1,3

解説
リンパ系の構造についての問題である。胸管は最大のリンパ本幹であり、左上半身と下半身全体のリンパを集めることを覚えておこう。
1.〇 正しい。リンパ節には皮質と髄質とがある。皮質にはB細胞や細網細胞があり、皮質と髄質の間にはT細胞がある。
2.× 静脈と同様にリンパ管にはきわめて多くの弁があり、リンパの逆流を防いでいる。
3.〇 正しい。胸管は乳び槽から起こる。
4.× 胸管は右鎖骨下静脈に入らない。胸管は左リンパ本幹であり、左右下半身と左上半身のリンパを集め、左静脈角に合流する。
5.× 右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入ることはない。右腰リンパ本幹は乳び槽を経て胸管に入る。右リンパ本幹に入るのは右頸リンパ本幹、右鎖骨下リンパ本幹、右気管支縦隔リンパ本幹である。

 

 

 

 

第45回共通 午前57問

正しいのはどれか。2つ選べ。

1.リンパ管には弁機構が存在しない。
2.毛細リンパ管は単層の内皮細胞からなる。
3.胸管は右側の静脈角に合流する。
4.右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入る。
5.脾臓はリンパ性器官の1つである。

解答2,5

解説
胸管は最大のリンパ本幹であり、左上半身と下半身全体のリンパ液を集める。
1.× リンパ管は弁機構が存在する。リンパ管には動脈にとっての心臓のような駆動装置がない。そのため静脈と同様に弁を持つ。これによって、リンパ液の逆流を防いでいる。
2.〇 正しい。毛細リンパ管は単層の内皮細胞からなる。毛細リンパ管は毛細血管と同じく、単層の扁平状の内皮細胞で形づくられている。
3.× 胸管は右側の静脈角に合流しない。胸管は左リンパ本幹であり、左静脈角に合流する。
4.× 右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入らない。右腰リンパ本幹は、胸管を経由し左リンパ本幹に入る。
5.〇 正しい。脾臓は、体内最大のリンパ性器官の1つである。

 

 

 

第46回共通 午前57問

57.リンパの流れについて正しいのはどれか。

1.腸リンパ本幹は右リンパ本幹に注ぐ。
2.乳び槽は頭部のリンパを集める。
3.胸管は左鎖骨下静脈に注ぐ。
4.右上肢のリンパは胸管に注ぐ。
5.右下肢のリンパは右リンパ本幹に注ぐ。

解答3

解説

1.× 腸リンパ本幹は、「右リンパ本幹」ではなく、左右腰リンパ本幹→乳ビ槽→胸管に注ぐ。ちなみに、右リンパ本幹のリンパ(右頸リンパ本幹と右鎖骨下リンパ本幹が合流したもの)は、右静脈角から静脈に流入する。
2.× 乳び槽(胸管の起始部)は、腸リンパ本幹腰リンパ本幹(左右腰リンパ本幹)が合流してできる。頭部のリンパを集めるのは、左右頸リンパ本幹からリンパを集める。
3.〇 正しい。胸管は、左鎖骨下静脈に注ぐ。胸管は左鎖骨下静脈と左内頸静脈の合流点である。
4.× 右上肢のリンパは、「胸管」ではなく右リンパ本幹に注ぐ。右リンパ本幹は、右鎖骨下静脈と右内頸静脈の合流点である右静脈角に流入する。
5.× 右下肢のリンパは、「右リンパ本幹」ではなく胸管に注ぐ。右リンパ本幹は、右鎖骨下静脈と右内頸静脈の合流点である右静脈角に流入する。

 

 

第48回共通 午前58問

リンパの流れについて誤っているのはどれか。

1.乳び槽は腸リンパ本幹と腰リンパ本幹が合流してできる。
2.右リンパ本幹のリンパは右静脈角から静脈に流入する。
3.右上肢からリンパは右頭部からのリンパと合流する。
4.右下肢からのリンパは右リンパ本幹に流入する。
5.胸管のリンパは左静脈角から静脈に流入する。

解答

解説
1.〇 正しい。乳び槽(胸管の起始部)は、腸リンパ本幹腰リンパ本幹(左右腰リンパ本幹)が合流してできる。
2.〇 正しい。右リンパ本幹のリンパ(右頸リンパ本幹と右鎖骨下リンパ本幹が合流したもの)は、右静脈角から静脈に流入する。
3.〇 正しい。右上肢からのリンパは、右頭部からのリンパと合流する。右上肢からのリンパは鎖骨下リンパ本幹に、右頭部からのリンパは右頸リンパ本幹に合流し、右リンパ本幹につながる。
4.× 右下肢からのリンパは、右リンパ本幹ではなく、乳び槽に流入する。右リンパ本幹は、主に右上半身からのリンパが流入する。
5.〇 正しい。下半身のリンパを集める胸管のリンパは、左静脈角から静脈に流入する。

 

 

 

第50回共通 午前64問

64 組織液の還流で正しいのはどれか。

1. 肝障害では浮腫は生じない。
2. 組織液が過剰になった状態を浮腫という。
3. 組織液の90%が毛細リンパ管に流入する。
4. リンパ管内のリンパは主幹動脈に流入する。
5. 組織液中の高分子の蛋白はリンパ管より末梢血管に多く流入する。

解答2

解説

1.× 肝障害により浮腫を生じる。機序として、肝障害によりタンパク質の産生能力が低下する。そのため、膠質浸透圧が低下し浮腫が生じる。
2.〇 正しい。組織液が過剰になった状態を浮腫という。過剰となる主な原因として、血漿膠質浸透圧の低下や右心系への還流(かんりゅう:ながれること)障害等があげられる。それにより、組織液の産生・回収のバランスが崩れる。
3.× 組織液の80~90%が、「毛細リンパ管」ではなく静脈系に流入する。残り10~20%がリンパ系に回収される。
4.× リンパ管内のリンパは、「主幹動脈」ではなく静脈に流入する。右上肢・右頭頚部・右胸部からのリンパは右静脈角に、左右の両下肢・右胸部を除く体幹・左上肢のリンパは左静脈角にそそぐ。
5.× 組織液中の高分子の蛋白は、末梢血管よりリンパ管の方が多い。高分子蛋白をはじめとする大きな物質は、毛細血管壁を通過しにくい特徴である。そのため、リンパ系に回収される。リンパ液中の蛋白質量は、血漿中の約1/3となっている。

 

 

 

 

 

第51回共通 午後57問

57 リンパについて正しいのはどれか。

1. 乳び槽は横隔膜上部にある。
2. リンパ管には弁機構はない。
3. 胸管は右の静脈角に合流する。
4. リンパ節は毛細リンパ管にある。
5. 左上肢のリンパは左鎖骨下リンパ本幹に流れ込む。

解答5

解説

1.× 乳び槽は、横隔膜「上部」ではなく下部にある。
2.× リンパ管には、弁機構がある。なぜなら静脈と同様に心臓のような駆動装置がないため。これによって、リンパ液の逆流を防ぐ。
3.× 胸管は、「右」ではなく左の静脈角に合流する。
4.× リンパ節は毛細リンパ管にはない。組織液が毛細リンパ管に流入し、その後リンパ節へと流れていく。
5.〇 正しい。左上肢のリンパは左鎖骨下リンパ本幹に流れ込む。右上半身からのリンパ管は、右リンパ本幹へ流入し、左上半身と下半身全体のリンパ管は胸管(左リンパ本幹)へ流入する。

 

 

第53回共通 午前57問

リンパ系について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.脾臓はリンパ液をろ過する。
2.胸管は右鎖骨下静脈に流入する。
3.腸管由来のリンパ液を乳糜という。
4.リンパ管には弁機構が存在しない。
5.右下肢のリンパ液は胸管に流入する。

解答:3,5

解説
1.× 脾臓は、リンパ液のろ過機能はない。脾臓の白脾髄は、リンパ球を産生するリンパ小節を持っている。リンパ液のろ過は、リンパ管が担う。
2.× 胸管は、右鎖骨下静脈に流入しない。胸管は、右鎖骨下静脈ではなく、左静脈角に流入する。胸管は左鎖骨下静脈と左内頸静脈の合流点である。右リンパ本幹は右鎖骨下静脈と右内頸静脈の合流点である右静脈角に流入する。
3.〇 正しい。腸管由来のリンパ液を乳糜という。乳糜とは、<にゅうび>と読む。乳糜は、腸から吸収された脂肪粒や脂肪酸、グリセリンを含んで乳白色をしているリンパ液のことを指す。
4.× リンパ管には弁機構が存在する。静脈と同様に、リンパ管にはきわめて多くの弁が存在する。なぜなら、リンパ流の動力源は周囲の筋による筋ポンプであるため。
5.〇 正しい。右下肢のリンパ液は胸管に流入する。胸管は最大のリンパ本幹であり、左上半身と下半身全体のリンパを集める。ちなみに右上半身からのリンパ管は右リンパ本幹に合流する。

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