第46回(H23) 理学療法士国家試験 解説【午後問題36~40】

 

36.遠城寺式乳幼児分析的発達検査の項目で獲得される時期が最も後になるのはどれか。

1.人の顔をじいっと見つめる。
2.親しみと怒った顔が分かる。
3.顔に布をかけられて不快を示す。
4.母の声と他の人の声を聞き分ける。
5.泣かずに声を出す(アー、ウーなど)。

解答2

解説

1.× 人の顔をじいっと見つめるのは、1〜2か月頃に獲得される。
2.〇 正しい。親しみと怒った顔が分かるのは、6〜7か月頃に獲得される。
3.× 顔に布をかけられて不快を示すのは、2〜3か月頃に獲得される。
4.× 母の声と他の人の声を聞き分けるのは、 4〜5か月頃に獲得される。
5.× 泣かずに声を出す(アー、ウーなど)のは、2〜3か月頃に獲得される。

 

 

 

 

 

 

37.重度の痙直型四肢麻痺児に起こりやすいのはどれか。2つ選べ。

1.前腕回外拘縮
2.中手指節間関節伸展拘縮
3.脊柱側弯変形
4.股関節外転拘縮
5.膝関節屈曲拘縮

解答3/5

解説

痙直型四肢麻痺は大脳の広範囲の障害によって主動筋と拮抗筋が同時に作用し続ける。主動筋、拮抗筋の相反性抑制が起き、筋の機能不全がみられる。下肢に関しては両麻痺と同様の変形(両側股関節内転・内旋、尖足)をきたすことが多い。臨床では、緊張性迷路反射の影響を除いて上肢機能改善をはかるためには、頚部・体幹を垂直(抗重力位)かやや前傾を保持する。

1.× 前腕は、回外ではなく回内拘縮となりやすい。
2.× 中手指節間関節は、伸展ではなく屈曲拘縮となりやすい。
3.〇 脊柱側弯変形は、重度の痙直型四肢麻痺児に起こりやすい。神経疾患や筋疾患に伴って生じる神怪筋性側弯症を合併する。
4.× 股関節は、外転ではなく内転拘縮となりやすい。さらに重度の場合は、脱臼も伴うこともある。
5.〇 膝関節屈曲拘縮は、重度の痙直型四肢麻痺児に起こりやすい。膝関節は屈筋・伸筋の同時収縮で緊張している。主に、膝関節屈曲拘縮になりやすいが、反張膝にもなり得る。

痙直型四肢麻痺の特徴

①筋緊張亢進
②深部腱反射亢進
③病的反射出現
④クローヌス出現
⑤折りたたみナイフ現象

 

 

 

 

 

38.NYHA分類で正しいのはどれか。

1.5段階分類である。
2.Ⅰ度では身体活動に軽度の制限がある。
3.Ⅱ度では安静時には無症状である。
4.Ⅲ度では安静時にも症状がある。
5.Ⅳ度では日常的な活動で症状がある。

解答3

解説

NYHA心機能分類

Ⅰ度:心疾患があるが、身体活動には特に制約がなく日常労作により、特に不当な呼吸困難、狭心痛、疲労、動悸などの愁訴が生じないもの。
Ⅱ度:心疾患があり、身体活動が軽度に制約されるもの。安静時または軽労作時には障害がないが、日常労作のうち、比較的強い労作(例えば、階段上昇、坂道歩行など)によって、上記の愁訴が発言するもの。
Ⅲ度:心疾患があり、身体活動が著しく制約されるもの。安静時には愁訴はないが、比較的軽い日常労作でも、上記の主訴が出現するもの。
Ⅳ度:心疾患があり、いかなる程度の身体労作の際にも上記愁訴が出現し、また、心不全症状、または、狭心症症候群が安静時においてもみられ、労作によりそれらが増強するもの。

1.× 5段階分類ではなく、4段階分類である。
2.× Ⅰ度では、身体活動に制限はない。Ⅰ度:心疾患があるが、身体活動には特に制約がなく日常労作により、特に不当な呼吸困難、狭心痛、疲労、動悸などの愁訴が生じないもの。
3.〇 正しい。Ⅱ度では、安静時には無症状である。Ⅱ度:心疾患があり、身体活動が軽度に制約されるもの。安静時または軽労作時には障害がないが、日常労作のうち、比較的強い労作(例えば、階段上昇、坂道歩行など)によって、上記の愁訴が発言するもの。
4.× Ⅲ度では、安静時に症状はない。Ⅲ度:心疾患があり、身体活動が著しく制約されるもの。安静時には愁訴はないが、比較的軽い日常労作でも、上記の主訴が出現するもの。
5.× Ⅳ度では、日常的な活動に限定したものではなく、安静時にも症状がある。Ⅳ度:心疾患があり、いかなる程度の身体労作の際にも上記愁訴が出現し、また、心不全症状、または、狭心症症候群が安静時においてもみられ、労作によりそれらが増強するもの。

 

 

 

 

 

 

39.急性心筋梗塞のためのリハビリテーションプログラムにおいて、厚生省「循環器疾患のリハビリテーションに関する研究」班(平成8年度)に基づいた進行基準の項目でないのはどれか。

1.心拍数
2.自覚症状
3.収縮期血圧
4.心電図ST変化
5.経皮的動脈血酸素飽和度

解答5

解説

心筋梗塞症患者の急性期リハビリテーションプログラムステージ進行基準

①胸痛、呼吸困難、動悸などの自覚症状が出現しないこと。
心拍数が120回/分以上にならないこと、または40回/分以上増加しないこと。
③危険な不整脈が出現しないこと。
④心電図上1mm以上のST低下・T波の陰転化、2mm以上のST上昇がないこと。
収縮期血圧30mmHg(発症から2週間以内は20mmHg)以上の上昇または20mmHg以上の低下がないこと。

(※引用元:心血管疾患におけるリハビリテーションに関する ガイドライン

1.〇 心拍数は、項目として含まれる。②心拍数が120回/分以上にならないこと、または40回/分以上増加しないこと。
2.〇 自覚症状は、項目として含まれる。①胸痛、呼吸困難、動悸などの自覚症状が出現しないこと。
3.〇 収縮期血圧は、項目として含まれる。⑤収縮期血圧30mmHg(発症から2週間以内は20mmHg)以上の上昇または20mmHg以上の低下がないこと。
4.〇 心電図ST変化は、項目として含まれる。④心電図上1mm以上のST低下・T波の陰転化、2mm以上のST上昇がないこと。
5.× 経皮的動脈血酸素飽和度(SPO2)は、項目として含まれていない

 

 

 

 

 

 

40.口腔内・鼻腔内吸引の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.実施時は両手に手袋をする。
2.目的は貯留物や分泌物の除去である。
3.あらかじめ定めた時刻にのみ実施する。
4.吸引器のボトルは空であることを確認する。
5.口腔内吸引したカテーテルで気管内の吸引を行う。

解答1/2

解説
1.〇 正しい。実施時は両手に手袋をする。なぜなら、吸引者の感染を防ぐため。
2.〇 正しい。目的は貯留物や分泌物の除去である。なぜなら、長期間、貯留物や分泌物があると、誤嚥による肺炎や呼吸困難、時には窒息などを併発するため。定期的に行う必要がある。
3.× 「あらかじめ定めた時刻にのみ」ではなく、定時以外にも貯留が多ければ実施する。なぜなら、長期間、貯留物や分泌物があると、誤嚥による肺炎や呼吸困難、時には窒息などを併発するため。
4.× 吸引器のボトルは空であることを確認する必要はない。ただし、適宜交換が必要である。機器によってはボトルがいっぱいになると逆流防止のために自動的に停止するものもある。ちなみに、吸引用カテーテルは、原則その都度新しいものを使用する。
5.× 口腔内吸引したカテーテルで気管内の吸引を行うのは禁忌である。なぜなら、気管内吸引は無菌操作で行うため。細菌が気管内に入ると、気管支炎や肺炎を併発する。ちなみに、口腔内・鼻腔内吸引は無菌操作ではない。

 

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