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21.Danielsらの徒手筋力テストで筋力4を測定する際に肩関節を内転・内旋位にさせて行うのはどれか。
1.前鋸筋
2.棘下筋
3.肩甲下筋
4.大菱形筋
5.僧帽筋中部線維
解答4
解説
1.× 前鋸筋(肩甲骨外転と上方回旋)は、肩関節 130°屈曲位で行う(座位)。
2.× 棘下筋(肩関節外旋)は、肩関節90°外転・外旋位で行う(腹臥位)。
3.× 肩甲下筋(肩関節内旋)は、肩関節90° 外転・内旋位で行う(腹臥位)。
4.〇 正しい。大(小)菱形筋(肩関節内転と下方回旋)は、肩関節を内転・内旋位で行う。他遠位部は、肘関節は屈曲位にして手背部を背の上にのせて行う(腹臥位)。
5.× 僧帽筋中部線維(肩甲骨内転)は、肩関節90°外転位で行う(腹臥位)。
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22.関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で後上腸骨棘が基本軸に含まれるのはどれか。
1.胸腰部屈曲
2.胸腰部回旋
3.胸腰部側屈
4.股関節伸展
5.股関節外転
解答2
解説
1.× 胸腰部屈曲の【基本軸】仙骨後面、【移動軸】第一胸椎棘突起と第5腰椎棘突起を結ぶ線、【測定部位及び注意点】①体幹側面より行う。②立位、腰かけ座位または側臥位で行う。③股関節の運動が入らないように行う。
2.〇 正しい。胸腰部回旋の【基本軸】両側の後上腸骨棘を結ぶ線、【移動軸】両側の肩峰を結ぶ線、【測定部位及び注意点】坐位で骨盤を固定して行う。
3.× 胸腰部側屈の【基本軸】ヤコピー線の中点に立てた垂直線、【移動軸】第1胸椎棘突起と第5腰椎棘突起を結ぶ線、【測定部位及び注意点】①体幹の背面で行う、②腰かけ座位または立位で行う。
4.× 股関節伸展の【基本軸】体幹と平行な線、【移動軸】大腿骨(大転子と大腿骨外果の中心を結ぶ線)、【測定部位及び注意点】①骨盤と脊柱を十分に固定する。②屈曲は背臥位(膝屈曲位で行う)。③伸展は腹臥位(膝伸展位で行う)。
5.× 股関節外転の【基本軸】両側の上前腸骨棘を結ぶ線への垂直線、【移動軸】大腿中央線(膝蓋骨中心を結ぶ線)、【測定部位及び注意点】①背臥位で骨盤を固定する。②下肢は外旋しないようにする内転の場合は、反対側の下肢を屈曲挙上してその下を通して内転させる。
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23.検査の感度を示す説明で正しいのはどれか。
1.測定の精密度
2.実際の患者が検査で陽性となる確率
3.実際の患者でない者が検査で陰性となる確率
4.検査が陽性だった場合に実際の患者である確率
5.検査が陰性だった場合に実際の患者でない確率
解答2
解説
・疾病を有するものを正しく疾病ありと診断する確率を「感度」という。
・疾病を有さないものを正しく疾病なしと診断する確率を「特異度」という。
・検査陽性者のうち実際に疾病を有する者の割合を「陽性反応的中度(陽性的中率)」という。
・検査陰性者のうち実際に疾病を有さない者の割合を「陰性反応的中度(陰性的中率)」という。
・疾病なしだが、検査結果は陽性と判定される割合を「偽陽性率」という。
・疾病ありだが、検査結果は陰性と判定される割合を「偽陰性率」という。
1.× 測定の精密度は、主にばらつきの程度を表す。「精密度が高い」は、「安定している」、「再現性が良い」、「ばらつきが小さい」という言葉に置き換えることもできる。
2.〇 正しい。実際の患者が検査で陽性となる確率は、「感度」である。疾病を有するものを正しく疾病ありと診断する確率のことである。
3.× 実際の患者でない者が検査で陰性となる確率は、「特異度」である。疾病を有さないものを正しく疾病なしと診断する確率である。
4.× 検査が陽性だった場合に実際の患者である確率は、「陽性反応的中度(陽性的中率)」という。検査陽性者のうち実際に疾病を有する者の割合である。
5.× 検査が陰性だった場合に実際の患者でない確率は、「陰性反応的中度(陰性的中率)」という。検査陰性者のうち実際に疾病を有さない者の割合である。
24.GCS(Glasgow Coma Scale)の評定で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.E2:声かけすれば眼を開ける。
2.V3:発声があるが理解できない。
3.M5:刺激部位を払いのける。
4.V5:場所や日時の見当がつかない。
5.M6:指示に従って動作をまねる。
解答3.5
解説
1.× 声かけすれば眼を開ける場合は、「E2」ではなくE3である。ちなみに、E2は痛み刺激により開眼する。
2.× 発声があるが理解できない場合は、「V3」ではなくV2である。ちなみに、V3は意味のない単語を発する。
3.〇 正しい。刺激部位を払いのける場合はM5である。
4.× 場所や日時の見当がつかない場合は、「V5」ではなくV4以下である。ちなみに、V5は見当識ありである。
5.〇 正しい。指示に従って動作をまねることができる場合はM6である。
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25.正常歩行時の遊脚相全般に最も強く活動する筋はどれか。
1.大殿筋
2.大腿四頭筋
3.ハムストリングス
4.前脛骨筋
5.腓腹筋
解答4
解説
1.× 大殿筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、大殿筋は立脚相初期に最も働く。立脚相初期は、過度の体幹屈曲を防ぐとともに、ハムストリングスとともに股関節伸展に寄与する。
2.× 大腿四頭筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、大腿四頭筋は立脚相初期に最も働く。踵接地の衝撃吸収や膝折れ防止に働く。
3.× ハムストリングスより遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、ハムストリングスは遊脚相後期〜立脚相初期に最も働く。遊脚相後期は、下肢の振り子運動を減速させて運動の向きを変える。立脚初期は大殿筋とともに股関節伸展に寄与する。
4.〇 正しい。前脛骨筋は、遊脚相全般に最も強く活動する。遊脚期全般で、足関節の背屈(クリアランス:床につま先がこすらないように)維持する。
5.× 腓腹筋より遊脚相で活動する筋は他にある。ちなみに、腓腹筋は立脚相中期〜後期に最も働く。蹴り出しに働く。ちなみに、遊脚相で筋活動がないのは下腿三頭筋(腓腹筋)である。
(図引用:Eberhart,H. D. et al.:「Human Limbs and their Substitutes」Mc Graw Hill Book Co. Inc 1954より)
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