【暗記用】咀嚼筋、頚部筋の起始・停止・作用・神経を完璧に覚えよう!

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【暗記用】咀嚼筋、頚部筋の起始・停止・作用・神経を完璧に覚えよう!

 国家試験において、筋の起始・停止・作用はROMの基本軸・移動軸とは違い、一字一句覚える必要はない。ただここ近年は、細部まで問われることが多くなってきている印象である。この記事は、私自身のスキルアップのためでも、国家試験を受ける方たちへの応援としても書かせていただいた。臨床に出ても必ず使用する知識となる。クリックすれば答えが出る仕様なので、繰り返し覚えていこう。

 

 

 

 

参考文献:解剖学 第4版/医学書院/野村嶬

咀嚼筋群(4筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
咬筋

浅側:頬骨弓の前2/3の下縁と内面
深側:頬骨弓の後ろ2/3の下縁

 

下顎骨の外面。
浅側は咬筋粗面の下部、
深側はその上方。

 

下顎骨を上げて、歯をかみ合わせる(閉口)

 

下顎神経(三叉神経第3枝)の咬筋神経

 

側頭筋

側頭鱗外面と側頭筋膜の深葉の内面

 

下顎骨の筋突起

 

下顎を上げて、歯をかみ合させる(閉口)ほか、後部は下顎骨を後ろへ引く。

 

下顎神経の深側頭神経

 

外側翼突筋

上部:蝶形骨の側頭下稜、蝶形骨大翼の側頭下面
下部:翼状突起外側板

 

顎関節円板ないし関節包、下顎頸の翼突起窩。

 

下顎頭を前方に引く。片側が働けば、下顎骨の前部は対側に動き、両側が働けば下顎骨全体が前方に働き、あるいは両側の下顎骨が前方に動いて開口する。

 

下顎神経の外側翼突筋神経

 

内側翼突筋

翼状突起後面の翼突窩。これに接する上顎骨の一部と翼状突起外側板の下端

 

下顎角内面の翼突起筋粗面

 

下顎骨を上げて歯をかみ合わせる(閉口)

 

下顎神経の内側翼突筋神経(内側面から筋に入る)

 

 

ランダム問題にしました。
暗記確認用にどうぞ↓↓

【暗記確認用】顔面の筋のランダム問題

 

浅頸筋と側頸筋(各1筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
広頚筋

下顎骨縁

第2(3)肋間の高さの皮膚(皮筋)

頚部、鎖骨下方の皮膚を上に引き、筋膜を緊張させる。

顔面神経の頚枝
胸鎖乳突筋

胸骨部:胸骨柄前面
鎖骨部:鎖骨の胸骨端

乳様突起、後頭骨の上項線の外側部

両側が同時に作用すると首をすくめて顎を突き出す。
片側が働けば顔面を対側に回す。吸息の補助。

副神経外枝、頸神経叢筋枝
(C2,C3)

 

 

舌骨上筋群(4筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
顎二腹筋

側頭骨の乳突切痕(後腹)

(前腹)下顎骨全部後面の二腹筋窩

下顎骨を固定時は舌骨を引き上げ、舌骨を固定時は下顎骨を引き下げる(開口)。

前腹:下顎神経の顎舌骨筋神経
後腹:顔面神経の額二腹筋枝
茎突舌骨筋

茎状突起の基部後面

舌骨大角の基部

舌骨を後上方に引く。

顔面神経の茎突舌骨筋枝
顎舌骨筋

下顎骨体内面の顎舌骨筋線と舌下腺窩の上

舌骨体と正中の縫線(オトガイ棘と舌骨体との間)

舌骨を引き上げ、舌骨を固定すれば下顎骨を引き下げる。

下顎神経の顎舌骨筋神経
オトガイ舌骨筋

下顎骨正中部の後面(オトガイ棘)

舌骨体の前面

舌骨を引き上げ、舌骨を固定すれば下顎骨を引き下げる。

舌下神経に伴行する頸神経(C1)

 

 

舌骨下筋群(4筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
胸骨舌骨筋

胸骨柄、胸鎖関節包、鎖骨内側端の後面、(第1肋軟骨)

舌骨体の内側部下縁

舌骨を引き下げる。

頸神経ワナの上根
C1,C2
肩甲舌骨筋

肩甲骨上縁(下腹)

(上腹)舌骨体下縁外側部

舌骨を下後方に引き、同時に頸筋膜を張り、気管前葉を介して頸動脈鞘を引き内頸静脈を広げる。

頸神経ワナの上根(上腹)と下根(下腹)
上腹:C1,C2
下腹:C2,C3
胸骨甲状筋

胸骨柄後面、第1肋軟骨

甲状軟骨の斜線

甲状軟骨を引き下げる。

頸神経ワナの上根
C1,C2
甲状舌骨筋

甲状軟骨の斜線

舌骨体と大角の後面

舌骨を下げる。舌骨を固定すれば甲状軟骨を上げる。

舌下神経に伴行する頸神経(C1)

 

 

 

 

椎前筋群(4筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
頸長筋

3つに分かれる。
垂直部(最内側):第5頸椎から第3胸椎体。
上斜部:第(2)3~5(6)頸椎の横突起。
下斜部:第1~第3胸椎体

垂直部:第2~第4頸椎体。
上斜部:環椎前結節。
下斜部:第5~第7頸椎の横突起

両側が働けば頸椎を前方に曲げ、片側時は同側に曲げる。

頸神経前枝
C2~C6
頭長筋

第3~第6頸椎横突起の前結節

後頭骨底部下面の咽頭結節の前方

両側が働けば頭を前方に曲げ、片側時は同側に曲げる。

頸神経前枝
C1~C5
前頭直筋

環椎外側塊の前部

後頭骨の大後頭孔の前方

両側が働けば頭を前方に曲げ、片側時は同側に曲げる。

頸神経前枝
C1
外側頭直筋

環椎の横突起の前部

後頭骨の頸静脈突起の下面

頭を同側に曲げる。

頸神経前枝
C1

 

 

斜角筋群(3筋)

筋名 起始 停止 作用 神経
前斜角筋

第3~7頸椎の横突起前結節

第1肋骨の前斜角筋結節

肋骨を引き上げて胸郭を広げる(吸息)。
肋骨を固定すれば頸椎を前方に傾け、片側だけでは同側へ曲げる。

頸神経前枝
C5~C7
中斜角筋

第2~7頸椎の横突起後結節

第1肋骨の鎖骨下動脈溝の後ろ。時に第2,3肋骨

肋骨を引き上げて胸郭を広げる(吸息)。
肋骨を固定すれば頸椎を前方に傾け、片側だけでは同側へ曲げる。

頸神経前枝
C2~C8
後斜角筋

第5~6頸椎の横突起後結節

第2肋骨の外側面

肋骨を引き上げて胸郭を広げる(吸息)。
肋骨を固定すれば頸椎を前方に傾け、片側だけでは同側へ曲げる。

頸神経前枝
C7,C8

参考文献:解剖学 第4版/医学書院/野村嶬

 

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