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46 ICF の脳卒中Brief core setに含まれるのはどれか。
1. 歩行
2. 痛みの感覚
3. 運動耐容能
4. 関節の可動性
5. レクリエーションとレジャー
解答:1
解説
ICF の脳卒中Brief core setは、①身体構造(意識機能、見当識機能、注意機能、記憶機能、言語に関する精神機能、筋力機能)、②身体構成(脳の構造、上肢)、③活動と参加(歩行、排泄、食事、洗体、更衣、会話によるコミュニケーション)、④環境要因(家族、保険の専門職、保健サービス、制度、政策)である。よって、選択肢1. 歩行がICF の脳卒中Brief core setに含まれる。
「ICFコアセット」・・・各細分化されているICFのコードは1,500項目ほどにもなるため、健康状態全般や主な傷病の患者を評価しやすいように実用性を重視して必要な項目を抜粋したもの。
「ICFコアセットの種類」
①一般ICFコアセット(Generic ICF core sets:7項目からなる)
②包括的ICFコアセット(Comprehensive ICF core sets)
特定の健康問題や特定の患者が直面している代表的な問題を全体的に反映するように項目が選定され、脳卒中用など30種類以上のコアセットが開発されている。
③短縮ICFコアセット(Brief ICF core sets)
短縮ICFコアセットは包括的ICFコアセットをもとにつくられており、簡素な評価で十分である場面で用いられる。
47 介護保険制度について誤っているのはどれか。
1. 在宅介護を推進する。
2. 健康の保持や増進に努力する。
3. 20歳以上の全国民が加入する。
4. 高齢者の自己決定権を尊重する。
5. ノーマライゼーションを実現する。
解答:3
解説
1.〇 正しい。在宅介護を推進する。(介護保険制度の目標)
2.〇 正しい。健康の保持や増進に努力する。
3.× 「20歳以上」ではなく、40歳以上の全国民が加入する。介護保険は、65歳以上では疾患に関わらず介護が必要な状態であれば介護保険が適応される(40歳から65歳未満では特定疾患でないと介護保険が適応されない)。つまり、40歳以上の全国民が加入することになっている。
4.〇 正しい。高齢者の自己決定権を尊重する。(介護保険の基本理念)
5.〇 正しい。ノーマライゼーションを実現する。ノーマライゼーションとは、「障害者が一般市民と同じ環境で、同じ条件で家庭や地域で共に生活すること」を目指す概念である。
【目標】
- 予防とリハビリテーションの重視
- 高齢者による選択
- 在宅ケアの推進
- 利用者本位のサービスの提供
- 社会連帯による支え合い
- 介護基盤の整備
- 重層的で効率的なシステム
【基本理念】
- 自己決定の尊重
- 生活の継続
- 自己支援(残存能力の活用)
48 端座位で一側の股関節を屈曲する際に抵抗をかけたところStrümpell現象が出現し、歩行動作の練習に役立てようとした。
観察された動きはどれか。
1. 股関節外旋
2. 膝関節屈曲
3. 膝関節伸展
4. 足関節背屈
5. 足関節底屈
解答:4
解説
Strumpell現象(シュトリュンペル現象、脛骨現象)とは、錐体路障害で起きる前脛骨筋の異常な連合運動(運動麻痺)をみる検査である。背臥位の患者の膝上に検査者が手を置き、その抵抗に逆らって股関節、膝関節を屈曲してもらう。正常は、足関節の底屈が起きる。錐体路障害がある場合、足関節背屈、足部内転が起きる。よって、選択肢4. 足関節背屈が観察された動きとして正しい。
49 胸髄損傷者の褥瘡予防で正しいのはどれか。
1. 30度側臥位にする。
2. 体位変換は6時間ごとに行う。
3. 褥瘡の好発部位に円座を用いる。
4. ベッドアップは80 度以上にする。
5. 褥瘡の好発部位をマッサージする。
解答:1
解説
1.〇 正しい。30度側臥位にする。なぜなら、30度側臥位は、殿筋が広い接触面積を保ち(骨盤部の突出がなく)褥瘡予防になるため。褥瘡予防として、クッションなどを活用して、体の一部分に荷重が集中しないようにする。
2.× 体位変換は、「6時間ごと」ではなく、基本的に2時間を超えない範囲に行う。
3.× 褥瘡の好発部位に円座を用いるのは、使用目的が異なるため不適切である。体圧分散用具の目的は、①「沈み込み」や「包み込み」により突出部の圧力を低くする(身体の接触面を増やす)こと、②「接触部位を変える」ことによって接触圧を低くする。一方、円座を使用することで、身体とベッドとの接触面積を減らすため褥瘡の可能性は高い。ちなみに、円座は、会陰切開などを行った産後の女性や、腰痛や痔に悩まされている人が、痛みを和らげるために用いることがある。 また、姿勢や骨盤の矯正を目的として用いられることもある。
4.× ベッドアップは、「80度以上」ではなく、30°未満にする。座位姿勢を行う場合は、股関節・膝関節90°に保ち、除圧ができない場合は1時間以内とする。なぜなら、30°以上のベッドアップでは、上体の重みで体全体が下方へずり落ち、皮膚表面と皮下組織との間にズレ応力(剪断力)が発生し、褥瘡発生の要因となるため。
5.× 褥瘡の好発部位(骨突出部・突起部)のマッサージは禁忌である。なぜなら、マッサージは皮膚組織に摩擦・ずれを生じさせることになるため。皮膚及び皮下組織がダメージを受けやすいため避けるべきである。
50 栄養状態の評価として有用性が低いのはどれか。
1. 血小板数
2. 下腿周囲径
3. 体重減少率
4. Body Mass Index
5. 血清アルブミン値
解答:1
解説
1.✖ 血小板は、血液凝固に作用する。栄養状態の評価にはならない。
2.✖ 下腿周囲径は、栄養状態の評価としても用いられる。栄養状態不良では下腿筋の萎縮が見られやすくなる。
3.✖ 体重減少率は、栄養状態の評価としても用いられる。
4.✖ Body Mass Indexは、栄養状態の評価としても用いられる。Body Mass Index(BMI)= 体重(㎏) ÷ [身長(m)]2により求められる。18.5未満から「やせ」と診断される。
5.✖ 血清アルブミン値は、栄養状態の評価としても用いられる。栄養状態を検査できる項目として、血清総たんぱく(TP)、アルブミン(Alb)、 コリンエステラーゼ(ChE)、ヘモグロビン(Hb)、総リンパ球数(TLC)である。血清アルブミンの血中半減期は、約15~21日であり、2~3週間前の静的栄養状態を示す。
65歳以上の高齢者の栄養状態を簡単に評価するためのツールである。6項目について問診し、合計点数で評価する。
(表引用:栄養指導Navi 様)
シュトリュンペル現象の問題の「正常は、足関節の背屈が起きる」ではなくて底屈ではないですか?
コメントありがとうございます。
ご指摘通り、解説が間違えておりました。
修正致しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。