第51回(H28) 作業療法士国家試験 解説【午前問題21~25】

 

21 JCS(Japan coma scale)でⅠ- 3 はどれか。

1. 痛み刺激で開眼する。
2. 呼びかけで容易に開眼する。
3. 開眼しており見当識障害がある。
4. 体を揺さぶることにより開眼する。
5. 開眼しており生年月日が言えない。

解答5

解説
1.× 痛み刺激で開眼するのは、Ⅱ-30である。
2.× 呼びかけで容易に開眼するのは、Ⅱ-10である。
3.× 開眼しており見当識障害があるのは、Ⅰ-2である。
4.× 体を揺さぶることにより開眼するのは、Ⅱ-20である。
5.〇 正しい。開眼しており生年月日が言えないのは、Ⅰ-3である。

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22 自覚症状から判断する心不全の重症度評価はどれか。

1. Killip分類
2. NYHA分類
3. Fontaine分類
4. Forrester 分類
5. Hugh-Jones分類

解答2

解説

Killip分類(キリップ分類)

ClassⅠ:肺野にラ音なく、かつ聴診でⅢ音を聴取しないもの、心不全兆候なし。
ClassⅡ:肺野の50%未満の領域にラ音を聴取するもの、軽音~中等度心不全。
ClassⅢ:肺野の50%以上の領域にラ音を聴取するもの、肺水腫、重症右心不全。
ClassⅣ:心原性ショック、血圧≦90mmHg、尿量減少。

1.× Killip分類(キリップ分類)は、理学的所見に基づいた急性心筋梗塞の重症度分類である。
2.〇 正しい。NYHA分類(New York Heart Association functional classification)は、自覚症状から判断する心不全の重症度分類である。
3.× Fontaine分類(フォンテイン分類)は、症状に基づいた閉塞性動脈硬化症の分類である。
4.× Forrester分類(フォレスタ分類)は、心係数と肺動脈襖入圧に基づいて心不全の評価を行う分類である。
5.× Hugh-Jones分類(ヒュー・ジョーンズ分類)は、歩行や日常生活動作の遂行状況の観点に基づいた呼吸困難の重症度分類である。

NYHA心機能分類

Ⅰ度:心疾患があるが、身体活動には特に制約がなく日常労作により、特に不当な呼吸困難、狭心痛、疲労、動悸などの愁訴が生じないもの。
Ⅱ度:心疾患があり、身体活動が軽度に制約されるもの。安静時または軽労作時には障害がないが、日常労作のうち、比較的強い労作(例えば、階段上昇、坂道歩行など)によって、上記の愁訴が発言するもの。
Ⅲ度:心疾患があり、身体活動が著しく制約されるもの。安静時には愁訴はないが、比較的軽い日常労作でも、上記の主訴が出現するもの。
Ⅳ度:心疾患があり、いかなる程度の身体労作の際にも上記愁訴が出現し、また、心不全症状、または、狭心症症候群が安静時においてもみられ、労作によりそれらが増強するもの。

 

 

 

 

 

 

23 家族関係を示すジェノグラムについて正しいのはどれか。

1. 男性は△で表す。
2. 本人は○で表す。
3. 婚姻関係を線で囲む。
4. 死亡者は黒く塗りつぶす。
5. 親子の関係は二重線で表す。

解答4

解説

ジェノグラムとは?

 3世代以上の家族の人問関係を図式化したものをいう。本人と周囲の人問関係が視覚的に理解でき、結婚・離婚や死別といった人生上の大きな出来事なども同時に確認できる。ジェノグラムの中心となる本人は「二重のマーク(男性は回(二重四角マーク)、女性は◎)」を使用する。

1.× 男性は、△ではなく、□(四角)で表す。ちなみに、△は性別不明の場合である。
2.× 本人は〇ではなく、二重丸のマークで表す。ちなみに、〇は女性である。
3.× 婚姻関係を線で囲むのではなく、図形同士を単線や二重線で結んで表記する。ちなみに、線で囲むのは同居人である。また離婚は結婚を表す線を二重斜線(または斜線)で区切る。
4.〇 正しい。死亡者は黒く塗りつぶす。または、図形の中に×を書き加える場合もある。
5.× 親子の関係は、二重線ではなく、結婚を表す線から下にぶら下げて表す。

 

 

 

 

 

 

24 毎日の生活について「バスや電車を使って1人で外出できますか」「日用品の買物ができますか」「自分で食事の用意ができますか」など、13項目の質問について「はい」又は「いいえ」で回答させる評価表の名称はどれか。

1. CHART-J
2. ESCROW Profile
3. FAI(Frenchay Activities Index)
4. 認知症高齢者の日常生活自立度の判定基準
5. 老研式活動能力指標

解答5

解説

CHART-J(Craig Handicap Assessment and Reporting Technique 日本語版)

 国際障害分類における社会的不利を測定するものとして脊髄損傷者を対象として開発された評価法である。以下の5つの次元を測定領域として27項目から構成されている。各領域はそれぞれ100点満点で評価され、全体の合計で500点となり、点数が高いほど社会的不利が少ないと判断される。
①身体的自立 (介助に要する時間やその責任所在)
②移動 (社会参加への移動能力)
③作業(仕事や家事および余暇活動など生産的活動に費やす時間)
④社会統合(同居者や訪問者など社会との関わり度合い)
⑤経済的自立 (家庭の収入から医療費を除いた値)

1.× CHART-J(Craig Handicap Assessment and Reporting Technique日本語版)は、障害者が体験する社会的不利を評価するための質問票で、脊髄損傷者を対象として開発された。
2.× ESCROW Profile(E:環境、S:社会交流、C:家族構成、R:経済状態、O:予後、W:就労などからなる)は、社会的不利の評価法である。
3.× FAI(Frenchay Activities Index)は、手段的ADLに該当する15項目の活動内容(①食事の用意、②食事の後片付け、③洗濯、④掃除や整頓、⑤力仕事、⑥買い物、⑦外出、⑧屋外歩行、⑨趣味、⑩交通手段の利用、⑪旅行、⑫庭仕事、⑬家や車の手入れ、⑭読書、⑮仕事)における活動性の評価方法である。FAT原法では、3~6カ月の活動頻度を面接調査により0~3点に点数化し、45点を満点とした評価を行う。
4.× 認知症高齢者の日常生活自立度の判定基準では、介護の要否を判定する(下図参照)。
5.〇 正しい。老研式活動能力指標では、手段的日常生活動作能力(Instrumental ADL:IDL)13項目を「はい」または「いいえ」で回答させる。老研式活動能力指標の各質問項目の因子所属は、項目①~⑤が「手段的自立」、項目⑥~⑨が「知的能動性」、項目⑩~⑮が「社会的役割」である。

老研式活動能力指標

「手段的自立」
①バスや電車を使って一人で外出できますか
②日用品の買い物ができますか
③自分で食事の用意ができますか
④請求書の支払いができますか
⑤預貯金の出し入れが自分でできますか

「知的能動性」
⑥年金などの書類が書けますか
⑦新聞を読んでいますか
⑧本や雑誌を読んでいますか
⑨健康情報についての記事や番組に関心がありますか

「社会的役割」
⑩友人の家を訪ねることがありますか
⑪家族や友達の相談にのることがありますか
⑫病人を見舞うことがありますか
⑬若い人に自分から話しかけることがありますか

 

 

 

 

 

 

25 Horner症候群の症状として正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 散瞳
2. 縮瞳
3. 眼瞼下垂
4. 結膜充血
5. 眼球運動障害

解答2/3

解説

Horner症候群(ホルネル、ホルナー症候群)

Wallenberg症候群に併発することが多い。瞳孔を支配する交感神経の障害により、①縮瞳、②軽微な眼瞼下垂、③眼裂狭小、④顔面の発汗低下などがみられる。

1.× 散瞳ではなく縮瞳がみられる。ちなみに、散瞳は交感神経の亢進や副交感神経の機能障害で生じる。
2~3.〇 正しい。縮瞳/眼瞼下垂がHorner症候群(ホルネル、ホルナー症候群)の症状として正しい。縮瞳は、散瞳の作用を持つ交感神経が障害されるため。また、眼瞼下垂は、開瞼の作用を持つミューラー筋(交感神経支配)が障害されるため。
4.× 結膜充血は、ウイルス性やアレルギー性の結膜炎で生じる。
5.× 眼球運動障害は、動眼神経麻痺外眼筋の障害によって生じる。その結果、複視となる。

 

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