第48回(H25) 理学療法士/作業療法士 共通問題解説【午後問題56~60】

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56 大脳の中心後回にあるのはどれか。

1.運動前野
2.前頭眼野
3.補足運動野
4.第二次視覚野
5.第一次体性感覚野

解答5

解説

1.× 運動前野は、第一次運動野の前方に位置する。前頭葉にある。
2.× 前頭眼野は、前頭葉の眼窩の上にある。前頭葉にある。
3.× 補足運動野は、第一次運動野の直前の内側にある領域である。
4.× 第二次視覚野は、大脳皮質の後頭葉にある。
5.〇 正しい。第一次体性感覚野は、中心後回にある。中心後回は、大脳の外側面にある脳回のひとつで、頭頂葉の最も前側に位置している。

 

 

 

 

 

57 刺激の伝わる方向で正しいのはどれか。

1.左脚→ヒス束
2.右脚→房室結節
3.洞房結節→房室結節
4.心室心外膜側→心室心内膜側
5.心室中隔右室側→心室中隔左室側

解答3

解説

心臓の刺激伝導系

洞房結節→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維となる。

1.× 逆であるヒス束から、右脚・左脚へと伝導する。
2.× 房室結節から、ヒス束に、その後、右脚・左脚へと伝導する。
3.〇 正しい。洞房結節から、房室結節へ伝わる。
4.× 逆である。心室心内膜側から、心室心外膜側へ伝導する。プルキンエ線維から放出された興奮は、心室筋を収縮させる。
5.× 「心室中隔右室側から心室中隔左室側する」のではなく、刺激が伝わるのはほぼ同時である。

 

 

 

 

58 肝臓とその脈管系について誤っているのはどれか。

1.肝臓は胃の前壁と接する。
2.肝右葉は左葉より大きい。
3.肝横隔面上縁は第5肋骨の高さにある。
4.肝静脈は下大静脈に連なる。
5.肝臓へ酸素を供給する血管は門脈である。

解答5

解説

1.〇 正しい。肝臓は、胃の前壁と接する。肝臓の背側は、胃と十二指腸と接する。ちなみに、横隔膜とも接する。
2.〇 正しい。肝右葉は、左葉より大きい。肝鎌状間膜を境に右葉と左葉に分けられる。
3.〇 正しい。肝横隔面上縁は、第5肋骨の高さにある。肝臓は腹腔右上部に位置する。
4.〇 正しい。肝静脈は、下大静脈に連なる。肝臓は流入血管2本(門脈・肝動脈)、流出血管1本(肝静脈)を有し、肝静脈は肝後面から出ると直ちに下大静脈へそそぐ。
5.× 肝臓へ酸素を供給する血管は、「門脈」ではなく固有肝動脈ある。門脈は、消化管から得られた栄養豊富な血液を肝臓へ運ぶ機能血管(臓器がその機能を発揮するための血液を運ぶための血管)である。

 

 

 

 

 

59 泌尿器について正しいのはどれか。

1.尿管口は膀胱尖に開く。
2.尿管内部には複数の逆流防止弁がある。
3.排尿筋には大内臓神経が分布する。
4.内尿道口は膀胱三角の中央に開く。
5.男性の尿道は前立腺を貫いている。

解答5

解説

1.× 尿管口は膀胱尖に開かない。尿管口は膀胱底部に開口する。膀胱尖は膀胱頂部に位置する。
2.× 尿管内部に逆流防止弁は存在しない。尿管は膀胱壁を斜めに貫くが、この構造が弁の働きをし、膀胱内の尿が尿管に逆流するのを防いでいる。
3.× 排尿筋には大内臓神経でなく、骨盤神経が分布する。排尿には骨盤神経 (副交感神経)が、蓄尿には下腹神経(交感神経)が関わる。大内臟神経は肝臟・脾臓・胃・膵臓・腎臟など腹部の諸臟器に分布する交感神経である。
4.× 左右の尿管口と内尿道口の3点を結んだものが、膀胱三角と呼ばれている。
5.〇 正しい。男性の尿道は前立腺を貫いている。したがって男性は、加齢などにより、前立腺が肥大すると尿道が塞がってしまい、尿閉になる。

 

苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓

理学療法士国家試験 泌尿器の解剖ついての問題6選「まとめ・解説」

 

 

 

 

 

60 視覚器で光の受容器があるのはどれか。

1.角膜
2.虹彩
3.網膜
4.毛様体
5.硝子体

解答3

解説

1.× 角膜は、光の屈折・焦点距離の調節などの役割である。水晶体の外側に覆う薄い膜である。
2.× 虹彩は、瞳孔の大きさを調整し、網膜に入る光の量を調節する役割を持つ。
3.〇 正しい。網膜は、視覚器で光の受容器である。眼球壁の内膜をなす膜で、光を感じる視細胞や様々な種類の神経細胞を含む。
4.× 毛様体は、水晶体の厚みを調節する。
5.× 硝子体は、眼球内圧を維持し、網膜の安定性維持に働く。

 

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