※問題の引用:理学療法士国家試験 厚生労働省より
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。
まず、Barthel index (BI)を完璧に覚えよう↓↓

第38回 42問
Barthel indexで自立とされるのはどれか。2つ選べ。
1.浴槽には入れないがシャワーを使って洗体できる。
2.車椅子を使用して病院内を移動できる。
3.尿器を準備してもらえば排尿できる。
4.食物を刻んでもらえば自助具を用いて食事できる。
5.手すりと杖を用いて階段昇降を行える。
解答1,5
解説
1.〇 浴槽には入れないがシャワーを使って洗体できるのは、入浴の自立である。
2.× 車椅子を使用して病院内を移動できるのは、移動の15点中5点【車いす使用】となる。
3.× 尿器を準備してもらえば排尿できるのは、排尿の10点中5点【部分介助】となる。
4.× 食物を刻んでもらえば自助具を用いて食事できるのは、食事の10点中5点【部分介助】となる。
5.〇 手すりと杖を用いて階段昇降を行えるのは、階段昇降の自立である。階段昇降では、手すりや杖の使用の有無は問わない。
第47回 午前29問
Barthel Indexで正しいのはどれか。
1.各項目の最高点は10点である。
2.物理的生活環境が得点に影響する。
3.会話ができないと最高得点を得られない。
4.介助を受けると各項目の得点は5点になる。
5.車椅子での移動が自立していれば移動の得点は最高点になる。
解答2
解説
1.× 各項目の最高点は10点ではなく、項目によって最高点は異なり、5~15点である。
2.〇 物理的生活環境(ベッドの高さで立ち上がりの難易度が変化するなど)は、ADLに影響する。
3.× 会話ができないと最高得点を得られないのは間違いで、BI自体に「会話」は項目の中に含まれていない.
4.× 介助を受けると各項目の得点は5点になるとはならず、項目によって得点は異なる。特に、「椅子とベッド間の移乗」に至っては、最小介助だと10点となる。
5.× 車椅子での移動が自立していれば移動の得点は最高点(15点)になるというのは間違いで、5点である。移動の5点とは、歩くことはできないが、自力で車いすの操作ができる。角を曲がる、方向転換、テーブル、ベッド、トイレ等への操作等。45m以上移動できる。また、移動の最高点(15点)は、45m以上の歩行が可能な状態で、補助具(車椅子、歩行器は除く)の使用の有無は問わない。となっている。
第48回 午後26問
Barthel Indexで「自立」の判定基準に含まれている全ての活動を自立して行えれば10点と判定されるのはどれか。2つ選べ。
1.食事
2.整容
3.平地歩行
4.トイレ動作
5.車椅子とベッド間の移乗
解答1,4
解説
自立で、15点と判定されるのは、「椅子とベッド間の移乗」「移動」の2種類となっている。また5点は「整容」「入浴」となっている。残りはすべて10点となっている。
1.〇 食事の自立は10点。
2.× 整容の自立は5点
3.× 平地歩行の自立は15点。
4.〇 トイレ動作の自立は10点。
5.× 車椅子とベッド間の移乗の自立は15点。
第45回 午前46問
Barthel indexで「椅子とベッド間の移乗」が「最小限の介助」である場合と同じ点数になるのはどれか。2つ選べ。
1.排尿コントロール自立
2.トイレ動作部分介助
3.食事自立
4.入浴自立
5.移動自立
解答1,3
解説
「椅子とベッド間の移乗」が「最小限の介助」場合は、10点である。ちなみに、自立は15点で、移乗の介助になると5点である。
1.排尿コントロール自立は、10点である。
2.トイレ動作部分介助は、5点である。
3.食事自立は、10点である。
4.入浴自立は、5点である。
5.移動自立は、5点である。
第43回27問
65歳の男性、頸髄不全損傷。現在のADLは次のとおりである。整容は自立。食事は普通食を柄つきスプーンで自立。着替え、トイレ動作は部分介助。入浴は全介助。臥位から自力で起き上がり端座位をとれるが、車椅子への移乗は全介助、移動は車椅子で自立、排便・排尿は時々失禁がある。Barthel indexは何点か。
1.35点
2.40点
3.45点
4.50点
5.55点
解答3(45点)
解説
問題文から、
整容自立(5点)
食事自立(10点)
更衣・トイレ動作部分介助(各5点)
入浴全介助(0点)
起き上がり座位をとれるが移乗動作は全介助(5点)
移動は車椅子自立(5点)
排便・排尿コントロールは時々失禁(各5点)
⇒合計45点である。
第53回 午前6問
74歳の男性。右利き。脳卒中後の右片麻痺。食事は食物を細かく刻めば左手でスプーンを用いて食べることができる。入浴はシャワー使用で洗体に介助が必要。トイレ動作は衣服の操作に介助を要するがそれ以外は自力で行える。車椅子とベッド間の移乗は見守りが必要。移動は歩くことはできないが車椅子操作は自力で行え、50 m以上連続駆動が可能。Barthel Indexの得点が10 点と評価される項目はどれか。
1. 食事
2. 入浴
3. 移動
4. トイレ動作
5. 車椅子とベッド間の移乗
解答:5
解説
1.✖ 5点:食事は、食物を細かく刻めば左手でスプーンを用いて食べることができる。
2.✖ 0点:入浴は、シャワー使用で洗体に介助が必要。
3.✖ 5点:移動は、歩くことはできないが車椅子操作は自力で行え、50 m以上連続駆動が可能。
4.✖ 5点:トイレ動作は、衣服の操作に介助を要するがそれ以外は自力で行える。
5.〇 正しい。10点:車椅子とベッド間の移乗は見守りが必要。
第53回 午前7問
70歳の男性。脳卒中による右片麻痺。現在のADLは次のとおりである。食事は普通食を先割れスプーン使用で自立、整容は自立、更衣は自立。トイレは部分介助、入浴は部分介助。背臥位から自力で起き上がり端座位保持可能だが、車いすへの移乗は監視が必要。移動は車椅子にて自立。排便や排尿は時々失禁がある。Barthel Indexの得点はどれか。
1.35点
2.45点
3.55点
4.65点
5.75点
解答:3(55点)
解説
食事は普通食を先割れスプーン使用で自立:10点
整容は自立:5点
更衣は自立:10点
トイレは部分介助:5点
入浴は部分介助:0点
背臥位から自力で起き上がり端座位保持可能だが、車いすへの移乗は監視が必要:10点
移動は車椅子にて自立:5点
排便は時々失禁がある:5点
排尿は時々失禁がある:5点
⇒3の55点となる。
確認用のBarthel index (BI)の表はこちら↓↓
