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足関節の関節可動域制限に対する原因の探し方(学生のレポート作りにおすすめ)

大川

これは、学生用に書きましたー
おいらには理解できない内容だ・・・。

でこちゃん

大川

それでは、始めたいと思います。

 

学生の実習の発表を聞いていると、「筋肉」が原因です。
というレポートになっちゃいますよね(笑)
言い訳としては、「先輩方のレポートがそうだったから・・・」でしょうか?

 

現理学療法士も筋肉を主体としたレポートしか作ってきていないので、その教え方も「筋肉主体」になってしまうのも致し方ありません。
皆さんの職場はどうでしょうか?
筋力低下があるから筋力増強訓練、関節可動域制限があるから可動域訓練という安易な対応になっていませんか?
せっかく医療が発展してきているのに、理学療法士は時代遅れ」なんて言われないようアップデートしていきましょう。

 

 

現在は、受ける教育も高度で、最先端を学んでいる学生の方がたくさんの知識を知っています。
しかしながら、学生は臨床経験が浅く、せっかく知識を得ても「使い方」が分からない人が多い気がします。
したがって、単純な治療選択に誤りが多いのではないでしょうか?

 

 

例えば、授業で関節運動学など、「関節1つ1つの動き」を教え込まれます。
実習に来る学生に、問題形式にすれば答えられますが、実際に臨床で使う学生は稀です。

自信がないとか・・・。
時間がたてば実習も終わるから・・・って気持ちも分かりますが・・(笑)
実際にそこまで、指導できない理学療法士がいるのも否定できません。

 

 

前置きが長くなってしまって申し訳ありません。
足関節」だけを見ても、そこには筋肉以外に「多くの組織」が存在しています。
まずここでは、足関節を取り上げ、関節可動域制限の原因を探る方法の一例を示していきたいと思います。

足関節の背屈制限の原因は?

膝関節伸展位で足関節背屈制限があり、膝関節屈曲位で足関節背屈制限がなくなれば原因はなんですか?

腓腹筋の短縮

 

これは、実習に行けば1度は聞かれる質問じゃないでしょうか?
確かに、膝関節伸展位で足関節背屈制限があり、膝関節屈曲位で制限が完全になくなれば「二関節筋である腓腹筋の短縮あるいは柔軟性の低下」を考えればいいでしょう。

 

 

でも、腓腹筋とヒラメ筋の短縮の区別だけができればいいというわけではないですよね?
学生の時の関節可動域の測定の時、膝関節屈曲位での足関節背屈は「腓腹筋が緩むから」角度は増加する前提で行っちゃいますよね。
「関節可動域測定あるある」で、どの患者さんを測っても、膝関節伸展位より屈曲位での足関節背屈が増加して記録してあります。

 

 

膝関節屈曲位でも足関節背屈制限が残存することはあり得ないのでしょうか?。
膝関節屈曲位でも足関節背屈制限があるなら原因は何か?
考えていきたいと思います。

考えられる原因

まず、ざっと足関節背屈制限の因子を羅列していきます。

  • 腓腹筋の短縮
  • ヒラメ筋の短縮
  • 近位、遠位脛腓関節(靱帯)の短縮
  • 足関節の後方関節包の短縮
  • 三角靱帯の短縮など

以上のように、足関節背屈制限1つをとってもいろいろな制限因子があるのです。
また、それぞれにアプローチが違うことも考えていきましょう。

原因を探るアプローチ

原因探索のために、一番オーソドックスな方法として、可動制限域での「筋の触知」ですよね
筋が可動域制限の原因なら「筋の緊張」を触知できるし、患者本人にも当該筋の伸張感が生じ、一緒に効率の良いアプローチができますね。
さらに、レポートで「筋の緊張」が原因と言いたのであれば、「視診・触診」の検査項目の欄に、
・足関節背屈時に、○○筋の伸張が著明
とでも書いておけばよいのではないでしょうか。

 

 

しかしこれにしても、それだけでは他の制限因子が関与してないとは言い切れないですよね?
私が、もしバイザー(担当理学療法士)であれば、それでも視野を広げるために他の原因も考えてもらいます。
そんな人たちに少しヒントを差し出します。
そこで、関節運動1つひとつを考えていくこととしましょう。

 

遠位脛腓靱帯の柔軟性

足関節背屈で、距骨の大きな面が遠位腓関節間に入り込みます。
そのため、遠位脛腓関節は少し離開し、腓骨遠位部は後退、内旋するのです。
この動きを確認するため、「外果を後方に押し込み」、「遠位脛腓関節の動きを確認しましょう。
左右確認して、動きが硬いようなら、遠位脛腓靱帯の柔軟性の低下を疑います。

 

 

近位および遠位の脛腓靱帯の柔軟性

足関節背屈で、さらに腓骨は、距骨により上方へ押し上げられる動きをします。
この運動が、抑制されても背屈制限を生じるのです。
外果を押し上げ」、左右差がないか可動性を確認してみましょう。
触感以外にも腓骨頭部の挙上が目視でも確認ができます。
動きが硬い場合は、近位および遠位の脛腓靱帯の柔軟性を疑ってみましょう。

 

後方関節包や内外側の側副靱帯の柔軟性


今度は、踵骨と距骨前方をしっかり支持し、「下腿を後方に」押し出してみましょう。
これにより「後方関節包」の柔軟性を確認する。
またこの動きは、骨あるいは腓骨に付着する「内外側の側副靱帯」によっても制限されます。
いくつか角度を変えて検査してみましょう。
ここまでくれば、自分の感覚を研ぎ澄まして検査している足と融合してください(笑)

 

内側側副靱帯(三角靱帯の後部)の柔軟性


内果と踵骨を引き離す」ように足関節を動かします。
背臥位で寝たとき、軽く尖足に内反を伴っていれば、ここの柔軟性の低下を伴っているものが多いです。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。
以上のように、
様々な関節可動域制限の原因が考えられます。
ある研究では、解剖学的変化としての筋長の短縮は、1週間という短期の不動で発生するが、その程度は不動期間を延長しても変化しなかったとのこと
つまり、拘縮の進行には関連性がないと言われているのです。

 

 

また、関節可動域制限の原因を実際に人体で調べたとき、実際に約30%ほど「筋」が原因で、その過半数以上が、その周りの関節包などの軟部組織由来だったという研究もあります。
関節可動域制限の原因を断定するために、様々な候補を上げられ、また絞れるようになっていきたいですね。

 

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参考文献)
ここがポイント!整形外科疾患の理学療法 改訂第2版 監修:冨士 武史  P21~22