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※問題の引用:厚生労働省より
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【PT/OT/共通】運動学習ついての問題「まとめ・解説」
PT専門
45回 午前50
50.指導者が与えるKR(Knowledge of Results)の持つ作用でないのはどれか。
1.運動反応の変化を引き起こす。
2.運動感覚への注意を喚起する。
3.指導者への依存心を誘発する。
4.学習者の動機付けを高める。
5.認知的負荷を高める。
解答2
解説
1.〇 正しい。運動反応の変化を引き起こす。運動の結果に関する情報を得ることで、運動反応の変化を引き起こす。
2.× 運動感覚への注意を「喚起する」のではなく「低下」する。結果の知識(KR)は、付加的フィードバック(外在的フィードバック)と同義語としてとらえられる。『運動感覚』という定義が曖昧な言葉であるが、『感覚』は内在的フィードバックである。指導者が与えるものではない。また結果の知識(KR)を与え、学習が進むにつれて運動・感覚への注意は低下し、特に意識しなくとも運動可能になる。
3.〇 正しい。指導者への依存心を誘発する。KRが頻回に与えられると学習者はKRに依存的になり、運動反応生成のための内在的な情報処理に十分な注意を向けなくなる。
4.〇 正しい。学習者の動機付けを高める。KRには動機付けの働きがある。
5.〇 正しい。認知的負荷を高める。結果の知識を与えることによって、学習者に「考える」ことを要求し、認知的負荷は高くなる。
48回 午前41
41 運動学習理論で練習の後に与えられるのはどれか。
1.言語教示
2.ガイダンス
3.結果の知識
4.ハンドリング
5.デモンストレーション
解答3
解説
1.× 言語教示は、練習前に与えられる。言語教示とは、運動課題を伝えることである。
2.× ガイダンスは、練習前~練習中に与えられる。ガイダンスとは、指導のことである。
3.〇 正しい。結果の知識は、練習の後に与えられる。結果の知識とは、何らかの運動学習をした際、運動がうまくいったか否かのフィードバックである。
4.× ハンドリングは、練習中に与えられる。ハンドリングとは運動者の動きを徒手的に誘導する援助技術である。
5.× デモンストレーションは、練習前に与えられる。デモンストレーションとは、実物に即して示すこと。
49回 午前48
48 運動学習が成立する過程で起こるのはどれか。2つ選べ。
1. 誤差の平均値が減少する。
2. 誤差のばらつきが大きくなる。
3. 課題遂行に向ける注意の量が増大する。
4. 結果の知識(KR)への依存度が増大する。
5. 練習効果の翌日への持越しが容易になる。
解答1/5
解説
1.〇 正しい。誤差の平均値が減少する。なぜなら、学習が進むと運動の正確性が増すため。
2.× 誤差のばらつきが、「大きくなる」のではなく小さくなる。課題を正確に試行できるようになるため。
3.× 課題遂行に向ける注意の量は、学習が進むにつれて、「増大」ではなく減少し、徐々に必要なくなる。
4.× 結果の知識(KR)への依存度が、「増大」ではなく減少する。なぜなら、自己感覚情報が利用でき、自己修正可能になるため。
5.〇 正しい。練習効果の翌日への持越しが容易になる。
50回 午前48
48 運動学習について正しいのはどれか。
1. 野球のスウィングは連続的スキルに分類できる。
2. 覚醒レベルとパフォーマンスの向上との関係はない。
3. 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は増加する。
4. 前の学習が後の学習を促進することを正の保持という。
5. 学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。
解答5
解説
1.× 野球のスウィングは、「連続的スキル」ではなく不連続的スキルである。不連続的スキル(クローズドスキル)とは、1回行うのに明確な始まりと終わりがあるものをいう。一方、連続的スキル(オープンスキル)とは、明らかな始まりと終わりがないものをいい、自転車の運転などが例である。
2.× 覚醒レベルとパフォーマンスの向上との関係はある(逆U字曲線)。覚醒レベルが上昇するとパフォーマンスは向上する。しかし、覚醒レベルが高すぎると、パフォーマンスは低下する。
3.× 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は、「増加する」のではなく低下する。注意の集中は、運動学習が進むにつれて徐々に必要なくなる。
4.× 前の学習が後の学習を促進することを、「正の保持」ではなく学習の転位という。正の転移とは、前の学習が後の学習を促進することである。一方、前の学習が後の学習を後退させることを負の転移という。
5.〇 正しい。学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。なぜなら、結果の知識(KR)がなくても自己修正できるようになるため。
OT専門
45回 午前27
27 運動学習の結果の知識(KR:Knowledge of Results)の提示による結果効率で正しいのはどれか。
1.提示が遅延すると効率は向上する。
2.提示の頻度が高ければ効率は低下する。
3.提示の内容の正確さが高ければ効率は向上する。
4.提示の後に別の運動を挿入すると効率は向上する。
5.提示が遅延している間に別の運動を挿入すると効率は向上する。
解答3
解説
結果の知識(付加的フィードバック)は、運動の結果に関する情報であり、運動終了後に与えられる。つまり、何らかの運動学習をした際、運動がうまくいったか否かのフィードバックである。ちなみに、運動それ自体に与えられる付加的フィードバックは、パフォーマンスの知識という。
1.× 提示が遅延すると効率は、「向上する」のではなく「減少する」。ただし、わずかな遅延は不変とされている。
2.× 提示の頻度が高ければ効率は、「低下する」のではなく「向上する」。頻度が高いほど運動学習の効率は増加する。
3.〇 正しい。提示の内容の正確さが高ければ効率は向上する。
4.× 提示の後に別の運動を挿入しても効率は、「向上する」のではなく「不変」とされている。
5.× 提示が遅延している間に別の運動を挿入すると効率は、「向上する」のではなく「低下する」。
共通問題
47回 午後74
74 運動学習における結果の知識(KR)の提示について正しいのはどれか。
1.動機付けには効果がない。
2.誤りの大きさを提示すると有効である。
3.成人では学習パフォーマンスを向上させない。
4.難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
5.運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。
解答2
解説
1.× 動機付けに効果がある。なぜなら、結果を知ることで学習者のやる気に繋がるため。ちなみに、結果の知識(KR)とは、付加的フィードバック(FB)と同義語としてとらえられる。『うまくいったか?否か?』である。
2.〇 正しい。誤りの大きさを提示すると有効である。誤りの大きさは、結果の知識(KR)に含まれ、修正していくことでパフォーマンスの向上につながる。
3.× 成人でも学習パフォーマンスを向上させる。年齢関係なく結果の知識(KR)は有効である。
4.× 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が、「低下する」のではなく向上する。なぜなら、次の練習までに誤差修正が行えるため。
5.× 運動の誤差修正を行えるようになれば、継続する必要はない。運動学習の初期では、付与された結果の知識(KR)によって学習者は運動の誤差修正を行う。しかし、自己の固有感覚情報を利用して運動の誤差修正を行えるようになれば、結果の知識(KR)は不要である。
51回 午後74
74 運動学習における結果の知識(KR)の提示について正しいのはどれか。
1. 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
2. 運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。
3. 成人では学習パフォーマンスを向上させない。
4. 誤りの大きさを提示すると有効である。
5. 動機付けには効果がない。
解答4
解説
1.× 難しい課題は、1試行ごとに結果の知識(KR)を提示すると学習効率が、「低下する」のではなく上昇する。なぜなら、次の練習までに誤差修正が行えるため。
2.× 運動の誤差修正を行えるようになれば、継続する必要はない。運動学習の初期では、付与された結果の知識(KR)によって学習者は運動の誤差修正を行う。しかし、自己の固有感覚情報を利用して運動の誤差修正を行えるようになれば、結果の知識(KR)は不要である。
3.× 成人でも学習パフォーマンスを向上させる。年齢関係なく結果の知識(KR)は有効である。
4.〇 正しい。誤りの大きさを提示すると有効である。動作や運動の誤りを具体的に伝える事で運動パフォーマンスは向上につながる。
5.× 動機付けに効果がある。
55回 午前74
74 運動学習における結果の知識〈KR〉が与えられるのはどれか。
1.フリースロー時の肘の伸ばし具合を指導する。
2.投げた球がストライクかどうかを教える。
3.ボーリングのスコアの付け方を教える。
4.バレーボールのルールを教える。
5.平泳ぎの手の使い方を教える。
解答2
解説
結果の知識〈KR〉とは、試行錯誤を繰り返すうえで結果を知らせると成績の向上を認めることである。選択肢の中で、結果を知らせているものを選べばよい。よって、選択肢2.投げた球がストライクかどうかを教える。が正しい。
1.5× フリースロー時の肘の伸ばし具合を指導する/平泳ぎの手の使い方を教えるのは、運動前に上方を伝える「教示」である。
3.4× ボーリングのスコアの付け方を教える/バレーボールのルールを教えるのは、運動学習に関係がない。
56回 午前74
74 運動学習におけるパフォーマンスの知識はどれか。
1.フィギュアスケートの得点
2.投球のストライク判定
3.50m平泳ぎのタイム
4.サッカーのゴール数
5.宙返りの空中姿勢
解答5
解説
運動学習に必要な外的フィードバックの中には、①KR(結果の知識)と、②KP(パフォーマンスの知識)が含まれる。①KR(結果の知識)は、運動終了後に与えられる結果に関するフィードバックのことである。②KP(パフォーマンスの知識)は、運動中の動きに関するフィードバックのことを指す。ちなみに、②KP(パフォーマンスの知識)は、運動学的フィードバックとも呼ばれる。
1~4.× フィギュアスケートの得点/投球のストライク判定/50m平泳ぎのタイム/サッカーのゴール数は、KR:結果に関するフィードバックである。なぜなら、運動後のその結果に対する情報であるため。
5.〇 正しい。宙返りの空中姿勢は、動きに対するフィードバック(運動中の特徴)であるため、KP(パフォーマンスの知識)である。
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【PT/OT/共通】運動学習ついての問題「まとめ・解説」