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姿勢反射を完璧に覚えよう!
ここ近年の国家試験は、細部まで問われることが多くなってきている印象である。一字一句覚える必要はないが、とても覚えにくく度忘れしやすい。この記事は、私自身のスキルアップのためでも、国家試験を受ける方たちへの応援としても書かせていただいた。クリックすれば答えが出る仕様なので、何度も挑戦して繰り返し覚えていこう。また、こんな表を作ってほしい等の要望があればコメント欄にてご気軽に記載ください。
脊髄レベルの姿勢反射
反射名 | 刺激と反応 | 出現と消失時期 |
探索(四方)反射 |
新生児を背臥位にし、検者の指で口唇の上下・左右を刺激する(触れる)と刺激の方向に口を開いて、頭部を向ける。
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胎児期後期から、生後5~6ヵ月まで。
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吸啜反射 |
新生児の口の中に検者の指を入れると、規則的に吸につく。
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胎児期後期から、生後5~6ヵ月まで。
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手掌把握反射 |
新生児を背臥位で顔を正面に向け、上肢は半屈曲位として、検者の指を小指側から手の中に入れ、掌を圧迫すると、検者の指を握り締める。
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胎児期後期からみられ、4~6ヵ月ごろには消失。
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足趾把握反射 (足底把握反射ともいう) |
新生児の母趾球を検者の母指で圧迫すると、全趾が屈曲する。
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3 ヵ月ごろから弱くなり、9 ヵ月ごろには消失。
(12 ヵ月とするものもある) |
磁石反射 |
背臥位の新生児の下肢を半屈曲位にし,検者の母指で両足底を刺激すると磁石にくっついたように足が伸展する。
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胎児期後期から、生後1、2 ヶ月まで。
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逃避反射 (屈曲逃避反射ともいう) |
背臥位の新生児の足底を刺激すると下肢を屈曲させて足をひっこめる。
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胎児期後期から、生後1、2ヵ月まで。
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バビンスキー反射 |
足底の外側を踵から足趾にかけて刺激すると、母趾の背屈と、他の足趾の開扇現象が生じる。
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胎児期後期から、生後18ヵ月
(12~24 ヵ月)まで。 |
交叉性伸展反射 |
検者が一側下肢を伸展させ、同側の足底を刺激すると反対側の下肢が屈曲し、その後に刺激を与えている検者の手を払いのけるように伸展・交差する。
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胎児期後期から、生後1、2 ヵ月まで。
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陽性支持反射 |
新生児の腋窩を支えて抱き上げて足底を床につけると下肢、体幹が伸展し、起立する反応。 これに対し新生児を同姿勢で空中に抱き上げると下肢を逆に屈曲する反応を陰性支持反射という。
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胎児期後期から、生後3~8ヵ月まで。
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台乗せ反射 |
新生児を抱えて、一方の下肢を支え、他方の足背を机の端にこすり上げると、刺激した下肢が屈曲し、足を机の上に持ち上げる。
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胎児期後期から、生後5、6 ヵ月まで。
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自律歩行 (自動歩行、または脚踏み反射ともいう) |
新生児の腋窩を押えて起立させ、足を床につけ前傾させると数歩、歩行する。
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胎児期後期から、生後1、2 ヵ月まで。
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ガラント反射(側彎反射) (背反射ともいう) |
脊柱の外側に沿って上から下へこすると刺激側の背筋が収縮して側屈する。
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胎児期後期から、生後2ヵ月まで。
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脳幹レベルの姿勢反射
反射名 | 刺激と反応 | 出現と消失時期 |
非対称性緊張性頸反射 (ATNR) |
背臥位にした子どもの顔を他動的に一方に回すと、頸部筋の固有感覚受容器の反応により、顔面側の上下肢が伸展し、後頭側の上下肢が屈曲する。
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生後から、生後4~6ヵ月まで。
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対称性緊張性頸反射 (STNR) |
腹臥位(水平抱き)で頭部を伸展させると、頸部筋の固有感覚受容器の反応により、上肢は伸展、下肢は屈曲し、頭部を屈曲させると逆に上肢は屈曲、下肢は伸展する。
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4~6 ヵ月に出現、8~12ヵ月まで。
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緊張性迷路反射 (TLR) |
背臥位では伸展緊張が促通され、腹臥位では屈曲緊張が促通される。
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胎児期後期から、5~6ヵ月まで。
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モロー反射 |
背臥位の子どもの後頭部に手をやって15 cmほど頭を持ち上げ、頭を落下させると、両上肢が伸展、外転し、続いて内転が起こる。
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胎児期後期から、5~6ヵ月まで。
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中脳レベルの姿勢反射
反射名 | 刺激と反応 | 出現と消失時期 |
頸の立ち直り反応 (NOB) |
背臥位の子どもの頭を一方に向けると,頸筋群の固有感覚受容器が刺激されて、肩・体幹・腰部がその方向に丸太様に全体的に回転する。 体を頭と同じ方向に保持するのに役立つ。
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4~6 ヵ月に出現し、5歳
まで。 |
体の立ち直り反応 1)頭に働く体の立ち直り 反応(BOH) 2)体に働く体の立ち直り 反応(BOB) |
1)体の一部が支持面に触れることで、固有感覚受容器、触覚受容器からの刺激によって、頭部の位置が正常位に戻る。
2)支持面と体の接触により誘発され、体に加わったねじれを元の位置に戻して、体の対称性を保つように立ち直る。
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1)4~6 ヵ月に出現し、5歳まで
2)4~6 ヵ月に出現し、5歳まで
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迷路性立ち直り反応 |
目隠しをした乳児を支えて,前後左右に方向に身体を傾けると、迷路(耳石)の働きにより頭が垂直方向に立ち直る。
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腹臥位、背臥位:3~5ヵ月に出現
座位、立位:6~7 ヵ月に出現し、5歳まで(生涯継続するとすることもある) |
視覚性立ち直り反応 (大脳皮質レベルとする場合もある) |
視覚刺激の誘発により、頭部の位置を正常に保持する。
視性の刺激が立ち直りに関与する。 |
腹臥位:3 ヵ月
座位・立位:5~6 ヵ月 に出現生涯継続する。 |
ランドウ反応 |
乳児の腹部を検者の手掌で支えて水平にすると、頭を上げ体幹をまっすぐにし,さらに下肢を伸展する。
3つの頭部の立ち直り反応すべての効果が合わさった反応。 第1相:頸部、体幹軽度屈曲、四肢軽度屈曲。 第2相:頸部水平、体幹軽度屈曲、四肢軽度屈曲。 第3相:頸部伸展挙上、体幹伸展、四肢伸展傾向。 |
第1相:0~6週
第2相:7週~3、4 ヵ月 第3相:6 ヵ月から1~2歳で統合される。 |
大脳皮質レベルの姿勢反射
反射名 | 刺激と反応 | 出現と消失時期 |
傾斜反応 |
臥位(腹臥位、背臥位):下方側の上、下肢が体重支持のために筋緊張の増強が起こり伸展位となる。上方側の上、下肢は屈曲、外転する。体幹と頭部は上方側へ回旋し、顔面を上方側へ向ける。 長座位:下方側の上肢が外転、伸展し、体幹と頭部が上方側へ回旋し、下方側の下肢は外転し体幹の支持面を広げようとする 立位:下方側の下肢が伸展し、体重を支えるのに十分な筋緊張を示し、上方側の下肢は股、膝で屈曲し、上方側の骨盤の上昇が起こり、体幹と頭部が上方側へ回旋する。
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臥位,座位:約7~8 ヵ月 四つ這い:9~12ヵ月 立位:12 ヵ月で発現し、生涯継続
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保護伸展反応 (パラシュート反応) |
防御的に四肢を伸展して頭部を保護したり、支持して姿勢を安定させようと働く反応。 抱き上げた子どもの体を支えて下方に落下させる、もしくは座位で前方・側方・後方に倒すと、両手を伸ばし、手を開いて体を支える。
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下方:6ヵ月
前方:6~7ヵ月 側方:7~8ヵ月 後方:9~10ヵ月で発現し、生涯継続 |
ホップ反応 (ホッピング反応) |
立位における傾斜反応。 立位で、側方・前方・後方の子どもを倒すと足を出して体重を支える。
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約15~18ヵ月で発現し、その後継続
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ステッピング反応 (足踏み反応) |
立位にした乳児を前後、左右に倒すと、左右の場合は一方の下肢が倒された側に交叉して体重を支え、前後では、どちらかの下肢が一歩倒された側にでて体重の移動をスムーズにする。
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つかまり立ち、つたい歩きができるようになるころより出現し始め、歩行がころばないでできる1歳6 ヵ月ごろに前後・左右ともに完成し、その後継続
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背屈反応 |
子どもの腋窩を後方から支えて、後方へ体を傾斜させると、足関節が背屈する。
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約10~12 ヵ月に発現し、その後継続
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シーソー反応 |
子どもを立位にし、一側上・下肢の手と足を握り、握った足を床から持ち上げ、片足で立たせる。 握った手を前方に引き、さらに側方へ引くと、平衡を保つために、足部を握った下肢の外転と伸展がみられる。
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約15 ヵ月に発現し、その後継続
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その他の姿勢反射
反射名 | 刺激と反応 | 出現と消失時期 |
引き起こし反応 |
背臥位で新生児の両手を検者の両手でもち、ゆっくりと座らせるように引き起こす。 両上肢の屈曲緊張が増し、首を屈曲させて起き上がる反応を示す。
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1~2 ヵ月: 頭部背屈・上肢伸展。
3~4 ヵ月:頭と頸は体幹と平行して遅れないようについてくる。四肢屈曲。 5~6 ヵ月:頸は体幹と平行し、肘曲して引き起こしに協力する。 7~8 ヵ月:肘屈曲、下肢伸展、頸前屈。 |
ボイタ反射 |
子どもの両腋下で抱き上げて、急激に側方に傾けて水平位とする。
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第1相:0~10週、モロー様反応。
第2相:4~7 ヵ月、四肢屈曲 第3相:8 ヵ月以降、上側の上下肢は外転・伸展。 |