【PT専門のみ】ASIAについての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

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【共通問題のみ】ASIAについての問題「まとめ・解説」

 

45回 午後34

34.脊髄損傷の機能残存レベルと実用性のある筋との組合せで適切なのはどれか。2つ選べ。

1.C4:棘上筋
2.C6:橈側手根伸筋
3.C7:尺側手根屈筋
4.L2:大腿二頭筋
5.L3:大腿四頭筋

解答2.5

解説
1.× 棘上筋は、「C4」ではなくC5である。
2.〇 正しい。橈側手根伸筋はC6である。
3.× 尺側手根屈筋は、「C7」ではなくC8~T1である。
4.× 大腿二頭筋は、「L2」ではなくL5~S2である。
5.〇 正しい。大腿四頭筋はL3である。

 

 

 

46回 午前35

35.ASIA(American Spinal Injury Association)の運動評価における脊髄レベルとkey muscles(検査筋)との組合せで誤っているのはどれか。

1.C5:肘屈筋群
2.C6:手背屈筋群
3.C7:肘伸筋群
4.C8:指伸筋群
5.T1:小指外転筋

解答4

解説

ASIAとは?

ASIA(American Spinal Injury Association:米国脊髄損傷協会)の脊髄損傷の神経学的・機能的国際評価法は、運動機能スコアと知覚機能スコアの得点結果から、①神経損傷高位、②機能障害スケール、③臨床症状分類を判断できるように構成されている。

1.〇 肘屈筋群(上腕二頭筋)は、C5である。
2.〇 手背屈筋群(橈側手根伸筋)は、C6である。
3.〇 肘伸筋群(上腕三頭筋)は、C7である。
4.× C8は、「指伸筋群」ではなく手指屈筋である。
5.〇 小指外転筋(骨間筋)は、T1である。

 

 

49回 午前12

12 24歳の男性。バイクに乗っていて乗用車と衝突し救急搬送された。頸椎脱臼骨折の診断で手術を受けた。 
 MMTの結果を表に示す。機能残存レベルはどれか。

1. C5
2. C6
3. C7
4. C8
5. T1

解答2

解説

本症例のポイント

・24歳の男性(頸椎脱臼骨折
・バイクに乗っていて乗用車と衝突し受傷。
・手術を受けた。
→ASIAによる運動の残存機能レベルの決定は、MMT3以上ある最も低い髄節を、機能残存レベルとする。本症例は、C6橈側手根伸筋がMMT5であり、C7レベルの上腕三頭筋がMMT2であることから、機能残存レベルはC6である。

1. × C5のkey musclesは、肘関節屈筋(上腕二頭筋)である。本症例は、C6の橈側手根伸筋がMMT5であるため不適切である。
2. 〇 正しい。C6のkey musclesは、手関節背屈筋(橈側手根伸筋)である。本症例は、C6橈側手根伸筋がMMT5であり、C7レベルの上腕三頭筋がMMT2であることから、機能残存レベルはC6である。
3. × C7のkey musclesは、肘関節伸筋(上腕三頭筋)である。本症例は、C7の上腕三頭筋がMMT2であるため不適切である。
4. × C8のkey musclesは、手指屈筋(深指屈筋)である。
5. × T1のkey musclesは、手指外転筋(小指外転筋)である。

 

 

 

49回 午後12

12 56歳の男性。数年前から頸椎椎間板ヘルニアを指摘されていた。昨日、自宅で転倒して突然に麻痺を呈した。頸髄損傷と診断され、主な損傷部位以下の機能はASIA機能障害尺度でBである。頸椎MRIを下図に示す。
 正しいのはどれか。


1. 横隔膜の麻痺がある。
2. 肩をすくめることができる。
3. スプーンを握り食事ができる。
4. 棚の上の物をとることができる。
5. 頸部を回旋することができない。

解答2

解説

本症例のポイント

・56歳の男性(頸椎椎間板ヘルニア)
・昨日、自宅で転倒、突然に麻痺を呈した。
・頸髄損傷(損傷部位以下の機能:ASIA機能障害尺度B(不全麻痺):S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存。
・頸椎MRI:C6レベルの頚髄圧迫
→本症例は、C6レベルの頚髄圧迫の不全麻痺と考えられる。C6機能残存レベルは、【主な動作筋】大胸筋、橈側手根屈筋、【運動機能】肩関節内転、手関節背屈、【移動】車椅子駆動(実用レベル)、【自立度】中等度介助(寝返り、上肢装具などを使って書字可能、更衣は一部介助)である。C6機能残存レベルのプッシュアップは、肩関節外旋位・肘関節伸展位・手指屈曲位にて骨性ロックを使用し、不完全なレベルであることが多い。

(※引用:Zancolli E : Functional restoration of the upper limbs in traumatic quadriplegia. in Structural and Dynamic Basis of Hand Surgery. 2nd ed, Lippincott, Philadelphia, p229-262, 1979)

1.× 横隔膜の麻痺は、C3~5の髄節レベルである。そのため、本症例は横隔膜の麻痺は起こらない。
2.〇 正しい。肩をすくめること(肩甲帯挙上)ができるのは、C5の髄節レベルであるため行える。
3.× スプーンを握り食事ができるのは、C8機能残存レベル(手指屈筋レベル)が必要である。
4.× 棚の上の物をとることができるのは、C7機能残存レベル(肘伸展レベル)が必要である。
5.× 頸部を回旋(胸鎖乳突筋)は、C2~3の髄節レベルである。そのため、本症例は頸部を回旋することができる。

ASIAの機能障害尺度の運動障害

A(完全麻痺):S4~5の知覚・運動ともに完全麻痺。
B(不全麻痺):S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存。
C(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満。
D(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており、主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上。
E(正常):運動、知覚ともに正常。

 

 

50回 午後30

30 ASIA機能障害尺度でL4のkey muscleはどれか。

1. 腸腰筋
2. 腓腹筋
3. 前脛骨筋
4. 大腿四頭筋
5. 長母指伸筋

解答3

解説

1.× 腸腰筋は、L2のkey muscleである。
2.× 腓腹筋は、S1のkey muscleである。
3.〇 正しい。前脛骨筋は、L4のkey muscleである。
4.× 大腿四頭筋は、L3のkey muscleである。
5.× 長母指伸筋は、L5のkey muscleである。

 

 

54回 午前8

8.68歳の男性。胸部大動脈解離(Stanford分類B型)に対して経カテーテル的ステントグラフト内挿術が行われたところ、術後に麻痺症状がみられた。ASIA評価表の結果を示す。
 この患者のASIAの重症度スケールと脊髄の損傷部位との組合せで正しいのはどれか。

1. B:脊髄の後方
2. C:脊髄の前方
3. C:脊髄の後方
4. D:脊髄の前方
5. D:脊髄の中心部

解答:2

解説

Stanford分類とは?

大動脈解離は、大動脈が裂ける場所によって2つに分類される。
・スタンフォードA型:上行大動脈から裂けるタイプ
→A型は病気が発症して48時間以内に破裂を起こしやすく、緊急手術が必要。

・スタンフォードB型:上行大動脈は裂けず、背中の大動脈(下行大動脈)から裂けるタイプ
→B型はA型に比し、すぐには破裂しないことが多いため、お薬と絶対安静の治療が中心であるが、このB型も破裂の兆候が認められたり(背中の痛みが持続)、腹部内臓や下半身への血の流れが悪くなる場合は緊急の治療を必要とする。

本症例の運動機能は残存しているが、L2以下のMMTが平均3未満であるため、重症度スケールは「C」である。

[損傷部位について]

・運動機能は、L2以下がMMT3未満と低下→側索or前角の損傷が考えられる。
(錐体路:大脳皮質運動野―放線冠―内包後脚―大脳脚―延髄―錐体交叉―脊髄前角細胞という経路)

・感覚機能は、T7以下の痛覚が鈍麻→側索前方の損傷が考えられる。
(外側脊髄視床路(温痛覚・粗大触圧覚):感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄側索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野)

したがって、脊髄の前方が損傷していると考えやすい。
つまり、正解は選択肢2.C:脊髄の前方である。

 

1.× B:脊髄の後方・・・スケールBは損傷レベルより下位の運動機能は残存していない状態であるため不適切。
3.× C:脊髄の後方・・・後索の障害では、深部感覚の脱失表在感覚が正常であるのが特徴であるため不適切。
4~5.× D:脊髄の前方、D:脊髄の中心部・・・スケールDは、損傷レベルより下位の主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上を呈する状態であるため不適切。ちなみに、脊髄の中心部の障害では、両側の分節性温痛覚消失がみられる。

ASIAの機能障害尺度の運動障害

・A(完全麻痺):S4~5の知覚・運動ともに完全麻痺。
・B(不全麻痺):S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存。
・C(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満。
・D(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており、主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上。
・E(正常):運動、知覚ともに正常。

 

 

 

55回 午後18

18 17歳の男子。頚髄損傷。プールに飛び込んだ際に、頭部を底に打ちつけて受傷した。受傷8週後のMMT結果を表に示す。
 機能残存レベルはどれか。

1.C4
2.C5
3.C6
4.C7
5.C8

解答
解説

本症例のポイント

・17歳の男子(頚髄損傷
・表を見ると上腕三頭筋と橈側手根屈筋がMMT2であり、長橈側手根伸筋(手関節背屈)は両上肢ともMMT4以上ある。ASIAによる運動の残存機能レベルの決定は、MMT3以上ある最も低い髄節を機能残存レベルと定義している。したがって、長橈側手根伸筋が機能する髄節を選択する。

1.× C4の主な動作筋は、横隔膜僧帽筋である。具体的なkey musclesは存在しない。
2.× C5のkey musclesは、上腕二頭筋である。表ではMMT4であるが、より下位(C6)の機能が残存しているため不適切である。
3.〇 正しい。C6のkey musclesは、長橈側手根伸筋である。C7である上腕三頭筋がMMT2であるため、機能残存レベルはC6と決定できる。
4.× C7のkey musclesは、上腕三頭筋である。表ではMMT2であるため不適切である。
5.× C8のkey musclesは、手指屈筋である。表に、浅指屈筋・深指屈筋の評価はないため不適切である。

 

 

 

 

 

56回 午前35

35 ASIAの評価法について正しいのはどれか。

1.評価は座位で行う。
2.包括的な神経学的評価法である。
3.神経学的損傷高位を決定するにあたり深部腱反射を用いる。
4.感覚はNT〈not testable〉の場合を除くと3段階で評価する。
5.関節可動域に制限がある場合の運動はすべてNT〈not testable〉と記載する。

解答

解説

ASIA(エイシア)とは?

ASIA(エイシア)とは、脊髄損傷から起こる運動麻痺や感覚障害などの神経学的症状を確認する検査である。

1.× 評価は、座位など決められてはいない。ただし、急性期での評価では、安静度が臥床に限られている場合もあるため、基本的には仰臥位で行うことが多い。
2.× ASIAは、「包括的」ではなく、運動麻痺と感覚障害をそれぞれ点数化し、神経学的症状を確認する検査である。包括的な評価とは、「一つの要素を見る」のではなく、あらゆる要素を見て評価することである。
3.× 神経学的損傷高位を決定するにあたり、運動障害ではMMTを行う。感覚障害では触覚・痛覚を検査する。ASIAの評価法に深部腱反射は用いない。
4.〇 正しい。感覚はNT〈not testable〉の場合を除くと3段階で評価する。脱失を0、鈍麻を1、正常を2で点数化する。ちなみに、NT〈not testable〉は、「テスト非実施」である。
5.× 関節可動域に制限がある場合においては、可動可能な運動範囲において検査を行う。ただし、関節可動域に1/2以上制限(拘縮)がある場合は、NT〈not testable〉と記載する。ちなみに、NT〈not testable〉は、「テスト非実施」である。

(※図引用:ASIA AMERICAN SPINAL INJURY ASSOCIATIONより)

 

 

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