Barthel index (BI)とは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

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国家試験の勉強をしている方へ。Barthel index (BI)を勉強しているけど、なかなか覚えられない。ちゃんとBarthel index (BI)について勉強したい。あと、できれば国家試験対策問題にもチャレンジしたいというあなたにおすすめです。本記事では、Barthel index (BI)について解説し、国家試験問題も用意しました。この記事を書いている僕は、H27年から理学療法士として病院や施設で働いた経験があり、また現在は、施設の設立から運営をすべて行っています。そのため、ある程度の信頼性は確保できると思います。

 

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【PT/OT/共通】BIについての問題「まとめ・解説」

Barthel index (BI)とは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

 Barthel index (BI)は、1955年来、米国メリーランド州の慢性疾患の病院であるMontebello State病院、Deer’s Head病院、Western Maryland病院で、ケアが自立していない神経筋、または筋骨格系の障害をもった患者の能力を評価採点し、経時的にテストを繰り返しながら、患者の回復の状況を査定するために使われてきた自立に関する簡単な指数で、理学博士Dorothea W.Barthelが開発し、1965年医師のFlorence I. MahoneyによってMaryland State Medical Journalに報告されたものである。

 この指数は、これらの病院の多数の看護婦に教えられ、入院前、退院後の患者評価に役立った。指数は、排尿、排便自制、 トイレ動作、食事、更衣、椅子とベッド間の移乗、入浴、移動—階段の昇降からなる10項目の総合点が100点になるように各項目に評点が配置されており、その点数は、時間、および患者がその活動をつくり出すことができず実際に必要とした身体的介助を要した量にもとづいている。この指数は介助なしでの可能度を表すものであるが、1人で生活できるという意味ではなく、食事づくり、家事、社会との接触等は除かれている。

 どの項目も患者が少しでも介助や監視を要し、部屋のなかにだれかいなければ課題を安全に遂行できない場合は満点にならない。排尿便自制の評点は、ケアに要する時間がかかることと、社会的に受け入れられにくいことから高い配点になっている。

 環境的状況は得点に影響するので、もし患者がふつうの家庭以上の特別な設備(たとえばドアの入り口の幅が車いすに十分対応している車いすのためにすべての部屋が同じレベルになっている。ベッド・トイレ・車いすが同じ高さである。家に入るための段差のない傾斜路がある。ニーズに適した車いすがある。トイレや風呂に個人に適した手すりがある等)をもっているときは、その有利性の分だけ得点は低くなる。したがって、ここをこのようにすれば評点を上げることができるという環境的説明も可能になる。

 BIはリハビリテーション・サービス部門において、治療開始時経過中、そして最高点になったときに、採点されるが、そこでいかに早く、いかにうまく、自立に向かって経過したかが記録されることになる。介助を要し、回復が認められない場合もあるが、概して一定の治療期間の後においてBIの改善がみられないことは、リハビリテーションに対する潜在力が少ないことを意味している。

 BIの有利性はその単純さにある。患者にかかわるすべての人に容易に理解され、各項目をよく理解さえすれば、だれでも正確に迅速に採点できる。またBIの総合得点は活動能力を示すものであって 同様に各項目の得点もそれが身体のどこに欠陥があるかというようなことを表示する意味はもっていない。

 BI 100の慢性病院への入院希望者は病院収容が心要であるかを入院前に注意深く評価されるべきであり、 BI 100の退院患者の場合には、これ以上の理学療法の心要性はないが、いくつかの環境的適応への配慮をみるための在宅訪問指導が効果的である。そしてそのようなケースに対し家族やその他の人の励ましは患者の自立度の維持のために重要である。

項目 点数 記述 基準
1.食事 10 自立 皿やケーブルから自力で食物をとって、食べることができる。自助具を用いてもよい。食事を妥当な時間内に終える。
5 部分介助

何らかの介助・監視が必要(食べ物を切り刻む等)

2.椅子とベッド間の移乗 15 自立 すべての動作が可能(車いすを安全にベッドに近づける。ブレーキをかける。フットレストを持ち上げる。ベッドへ安全に移る。臥位になる。ベッドの縁に腰掛ける。車椅子の位置を変える。以上の動作の逆)。
10 最小限の介助 上記動作(1つ以上)最小限の介助または安全のための指示監視が必要。
5 移乗の介助 自力で臥位から起き上がって腰かけられるが、移乗に介助が必要。
3.整容 5 自立

手と顔を洗う。整髪する。歯を磨く。髭を剃る(道具はなんでもよいが、引出しからの出納も含めて道具の操作・管理が介助なしにできる。女性は化粧も含む(ただし、髪を編んだり、髪型を整えることは除く)

4.トイレ動作 10 自立 トイレの出入り(腰かけ、離れを含む)、ボタンやファスナーの着脱と汚れないための準備、トイレットペーパーの使用、手すりの使用は可。トイレの代わりに差し込み便器を使う場合には便器の清浄管理ができる。
5 部分介助 バランス不安定衣服操作、トイレットペーパーの使用に介助が必要。
5.入浴 5 自立 浴槽に入る、シャワーを使う、スポンジで洗う。このすべてがどんな方法でもよいが、他人の援助なしで可能。
6.移動 15 自立 介助や監視なしに45m以上歩ける。義肢・装具や杖、歩行器(車つきを除く)を使用してよい。装具使用の場合には立位や坐位でロック操作が可能なこと。装着と取りはずしが可能なこと。
10 部分介助 上記事項について、わずかの介助や監視があれば45m以上歩ける。
5 車いす使用 歩くことはできないが「自力で車いすの操作ができる。角を曲がる、方向転換、テーブル、ベッド、トイレ等への操作等。45m以上移動できる。患者が歩行可能なときは採点しない
7.階段昇降 10 自立 介助や監視なしに安全に階段の昇降ができる。手すり、杖、クラッチの使用可。杖をもったままの昇降も可能。
5 部分介助 上記事項について、介助や監視が必要。
8.更衣 10 自立 通常着けている衣類、靴、装具の着脱(こまかい着かたまでは必要条件としない;実用性があればよい)が行える。
5 部分介助

上記事項について、介助を要するが作業の半分以上は自分で行え、妥当な時間内に終了する。

9.排便自制 10 自立 排便の自制が可能で失敗がない。脊髄損傷患者等の排便訓練後の座薬や浣腸の使用を含む。
5 部分介助 座薬や浣腸の使用に介助を要したり、ときどき失敗する。
10.排尿自制 10 自立 昼夜とも排尿自制が可能。脊髄損傷患者の場合、集尿バッグ等の装着清掃管理が自立している。
5 部分介助 ときどき失敗がある トイレに行くことや尿器の準備が間にあわなかったり、集尿バグの操作に介助が必要。

※Mahoney,F.I. & Barthel,D.W.:Maryland State Medical Journal,14 : 61-65,1965より

土屋弘吉,ほか:日常生活活動(動作)—評価と訓練の実際—. 第3版より引用)

 

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