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※問題の引用:厚生労働省より
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。
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【PT専門のみ】ASIAについての問題「まとめ・解説」
48回 午後25
25 ASIA の感覚機能スケールで髄節とkey sensory point(標的感覚点)の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.C 4:肩峰
2.C 8:母指球
3.T 4:臍高位
4.L 4:内果
5.S 3:膝窩
解答1/4
解説
1.〇 正しい。C 4は、肩峰である。
2.× C 8は、母指球ではなく、小指球である。ちなみに、母指球はC6である。
3.× T 4は、臍高位ではなく、乳頭高位である。ちなみに、臍高位は、T10である。
4.〇 正しい。L 4は、内果である。
5.× S 3は、膝窩ではなく、殿皺壁中央である。ちなみに、膝窩はS2である。
50回 午前4
4 38歳の男性。オートバイ運転中に転倒し腰背部を強打して、脊髄損傷と診断された。T12以下の感覚鈍麻を認める。筋力はMMTで上肢はすべて5、下肢はすべて0である。肛門周囲の感覚は残存している。
この患者のASIA機能障害尺度はどれか。
1.A
2.B
3.C
4.D
5.E
解答2
解説
A(完全麻痺):S4~5の知覚・運動ともに完全麻痺。
B(不全麻痺):S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存。
C(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満。
D(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており、主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上。
E(正常):運動、知覚ともに正常。
本症例は、T12以下の感覚鈍麻を認めるものの、筋力はMMTで上肢はすべて5、下肢はすべて0で、肛門周囲の感覚(S4~5)は残存している。したがって、選択肢2.B:S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存が正しい。
51回 午前2
2 ASIAによる脊髄損傷の神経学的・機能的国際評価表の感覚機能の髄節領域を図に示す。
番号の標的感覚点を含む領域と脊髄のレベルとの組合せで正しいのはどれか。
1. ①:C4
2. ②:C7
3. ③:T10
4. ④:L1
5. ⑤:S1
解答2
解説
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)
1.× ①は、「C4」ではなくC5である。C5は上腕外側で、C4は首元である。
2.〇 正しい。②は、C7(中指)である。
3.× ③は、「T10」ではなくT4である。T4は乳頭、T10は臍の高さである。
4.× ④は、「L1」ではなくL3である。L3は大腿遠位部、L1は恥骨部の高さである。
5.× ⑤は、「S1」ではなくS4~5である。S4~5は肛門部、S1は外果である。
53回 午前7
7 検査の写真(下図)を示す。
ASIAにおけるT1のkey muscleの検査はどれか。
1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤
解答1
解説
1.〇 正しい。①の検査は小指外転筋である。は尺骨神経支配でT1レベルの key muscleである.
2.× ②の検査は母指外転筋である。長母指外転筋が橈骨神経支配でC6~8、短母指外転筋が正中神経支配でC7~8レベルである。
3.× ③の検査は示指伸筋である。示指伸筋が橈骨神経支配でC6~8、総指伸筋が橈骨神経支配でC6~8レベルである。
4.× ④の検査は中指末節の屈筋である。つまり深指屈筋でC8のkey muscleである。
5.× ⑤の検査は手背屈筋である。つまり長・短橈側手根伸筋でC6の key muscle である。
54回 午前9
9 第5頸髄不全四肢麻痺(ASIA C)患者の図の矢印の部分に褥瘡ができた。
見直すべき動作で考えられるのはどれか。
1. 移乗
2. 座位保持
3. 立ち上がり
4. 起き上がり
5. プッシュアップ
解答4
解説
・第5頸髄不全四肢麻痺(ASIA C)患者
・肘頭に褥瘡を認める。
→ASIA機能障害尺度でのC(不完全麻痺)では、神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満であると定義されている。したがって、本症例はC5以下の運動機能は残存しているが、抗重力位を保てない。
1.× 移乗の優先度は低い。なぜなら、C5レベル(ASIA C)は、移乗は前方・側方どちらでも可能でなるが、どのパターンでも肘頭には荷重がかからないため。
2.× 座位保持の優先度は低い。なぜなら、C5レベル(ASIA C)は、長時間の座位保持が可能である。仙骨に褥瘡がある場合は座位保持を見直す必要がある。
3.× 立ち上がりの優先度は低い。
4.〇 正しい。起き上がりは見直すべき動作で考えられる。起き上がりにおいての臥位から座位へと起き上がる際に、on elbowの状態では肘頭に圧がかかるため、動作の見直しが必要である。引き続き、同じパターンで圧をかけていると治りが遅かったり、そこから感染と起こり得る。
5.× プッシュアップの優先度は低い。なぜなら、C5レベル(ASIA C)は、プッシュアップが行えないため。また、プッシュアップ動作では、肘頭に圧がかからないため、動作の見直しは必要ない。
ASIA(American Spinal Injury Association:米国脊髄損傷協会)の脊髄損傷の神経学的・機能的国際評価法は、運動機能スコアと知覚機能スコアの得点結果から、①神経損傷高位、②機能障害スケール、③臨床症状分類を判断できるように構成されている。
【ASIAの機能障害尺度の運動障害】
A(完全麻痺):S4~5の知覚・運動ともに完全麻痺。
B(不全麻痺):S4~5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存。
C(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満。
D(不全麻痺):神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており、主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上。
E(正常):運動、知覚ともに正常。
55回 午前30
30 脊髄損傷患者において、仙髄領域の評価でASIA の評価表に含まれているのはどれか。2つ選べ。
1. 肛門括約筋の随意収縮
2. 仙髄領域の感覚
3. 球海綿体反射
4. 肛門の緊張
5. 肛門反射
解答1/2
解説
(※図引用:ASIA AMERICAN SPINAL INJURY ASSOCIATIONより)
ASIA(American Spinal Injury Association:米国脊髄損傷協会)の脊髄損傷の神経学的・機能的国際評価法は、運動機能スコアと知覚機能スコアの得点結果から、①神経損傷高位、②機能障害スケール、③臨床症状分類を判断できるように構成されている。
1~2.〇 正しい。肛門括約筋の随意収縮/仙髄領域の感覚の有無を評価する。
3~5.× 球海綿体反射/肛門の緊張/肛門反射は、ASIAにはない。
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