【共通問題飲み】筋ジストロフィーについての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

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【PT専門】筋ジストロフィーについての問題「まとめ・解説」

【OT専門】筋ジストロフィーについての問題「まとめ・解説」

45回 午後84

84.筋疾患で正しいのはどれか。

1.Duchenne型ジストロフィーは中枢神経系形態異常を伴う。
2.Becker型ジストロフィーは5歳までに発症する。
3.顔面肩甲型ジストロフィーは腰臀部の筋から発症する。
4.筋強直性ジストロフィーはミオトニアがみられる。
5.肢帯型ジストロフィーはミオパシー顔貌がみられる。

解答4

解説
1.× 中枢神経系形態異常を伴うのは、「Duchenne型ジストロフィー」ではなく福山型である。Duchenne型ジストロフィーは、X連鎖劣性遺伝で①幼児期から始まる筋力低下、②動揺性歩行、③登攀性起立(Gowers徴候:ガワーズ徴候)、④腓腹筋などの仮性肥大を特徴とする。
2.× 5歳までに発症するのは、「Becker型ジストロフィー」ではなくDuchenne型ジストロフィーである。ちなみに、Becker型ジストロフィーの発症は、5~20歳と遅いのが特徴である。
3.× 顔面肩甲型ジストロフィーは、「腰臀部の筋」ではなく顔面肩甲帯の筋から発症する。
4.〇 正しい。筋強直性ジストロフィーはミオトニアがみられる。ミオトニアとは、骨格筋を収縮させた後、刺激がなくなれば、正常な筋は即座に弛緩するが、ここで筋の収縮(筋強直)が一定時間続くことである。
5.× ミオパシー顔貌がみられるのは、「肢帯型ジストロフィー」ではなく筋強直性ジストロフィーである。ミオパチー顔貌とは、浅頭筋の障害によって眼輪筋・口輪筋の麻痺のために起こる一連の徴候である。 閉眼できず、兎眼となり、笑うときに口角が上がらないので水平の口となる。また、口笛が吹けない、ストローで水が飲めないなどの症状を呈する。

筋強直性ジストロフィーとは?

筋強直性(筋緊張性)ジストロフィーとは、進行性筋ジストロフィー内の一種で、常染色体優性遺伝(男女比ほぼ1:1)で大人で最も頻度の高い筋ジストロフィーである。そもそも進行性筋ジストロフィーとは、骨格筋の変性及び壊死を主病変とし、進行性の筋力低下や萎縮をきたす遺伝性疾患である。

【筋強直性ジストロフィーの特徴】
①中枢神経症状(認知症状、性格変化、傾眠)
②顔面筋の筋萎縮により西洋斧様顔貌(顔の幅が狭くなった顔貌)、嚥下障害、構音障害
③前頭部若禿(前頭部の脱毛)
④遠位優位の筋萎縮
⑤ミオトニア(舌の叩打・母指球・把握)
⑥心伝導障害(房室ブロックなど)
⑦軽症例:糖尿病(耐糖能異常)、白内障がみられる。

(参考:「筋疾患分野|筋強直性ジストロフィー」難病情報センター様HPより)

 

 

 

47回 午前91

91 Duchenne型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか。

1.横隔神経麻痺を生じる。
2.閉塞性換気障害を生じる。
3.側弯症は呼吸機能に影響しない。
4.呼吸障害ではPaCO2 が上昇する。
5.呼吸不全は5歳以下から生じることが多い。

解答4

解説

筋ジストロフィーは、骨格筋の変性・壊死と筋力低下を主徴とする遺伝性の疾患総称である。そのうちのDuchenne型筋ジストロフィーは、X連鎖劣性遺伝で①幼児期から始まる筋力低下、②動揺性歩行、③登攀性起立(Gowers徴候:ガワーズ徴候)、④腓腹筋などの仮性肥大を特徴とする。

1.× 横隔神経麻痺を生じない。病気の進行に伴い、 呼吸筋の筋力低下により呼吸障害を呈する。ちなみに、横隔神経麻痺の原因は、横隔神経への直接的な圧迫や浸潤(多発神経炎、頸髄疾患、肺腫瘍、心臓手術時の局所冷却等など)であるが、特発性の症例も多い。
2.× 「閉塞性換気障害」ではなく、拘束性換気障害を生じる。なぜなら、呼吸筋の筋力低下のため。呼吸筋によって肺を膨らませることができない状態となる。
3.× 側弯症は、呼吸機能に影響を生じる。なぜなら、側弯症が高度になると、気管や気管支などの気道の狭窄が起こるため。
4.〇 正しい。呼吸障害ではPaCO2上昇する。なぜなら、拘束性換気障害を生じ肺胞低換気状態となるため。
5.× 呼吸不全は、「5歳以下から」ではなく、20歳頃より生じることが多い。呼吸不全・心不全が本疾患の主な死因である。ちなみに、5歳頃より床からの立ち上がりに登攀性起立がみられ、9歳頃より歩行困難に、15歳ごろより座位保持困難となりやすい。

 

 

48回 午後82

82 Duchenne型筋ジストロフィーについて、厚生省筋萎縮研究班の機能障害度分類によるステージとリハビリテーションの内容の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.ステージ2:下腿三頭筋のストレッチ
2.ステージ3:長下肢装具による歩行訓練
3.ステージ4:非侵襲的陽圧換気療法の開始
4.ステージ5:中殿筋の最大抵抗運動
5.ステージ6:座位保持装置による脊柱変形の予防

解答1/5

解説

1.〇 正しい。ステージ2(階段昇降に介助(手すり、手による膝おさえなど)を必要とする)は、下腿三頭筋のストレッチが有効である。この時期は、自立歩行が可能な初期レベルであり、廃用性筋萎縮と関節拘縮防止(尖足進行防止)のために、下腿三頭筋のストレッチを行う。
2.× ステージ3(階段昇降不能 平地歩行可能 通常の高さのイスからの立ち上がり可能)は、自立歩行が可能であるため、長下肢装具による歩行訓練は時期尚早である。
3.× ステージ4(歩行可能 イスからの立ち上がり不能)は、呼吸機能障害を起こしていないため、非侵襲的陽圧換気療法の開始は時期尚早である。
4.× ステージ5(歩行不能 四つ這い可能)の適応訓練は、車椅子訓練四つ這いで廃用性筋萎縮を防ぐ。この時期は、中殿筋の筋力低下は顕著で、仮性肥大を呈することもあり、中殿筋の最大抵抗運動は負荷が強すぎる。
5.〇 正しい。ステージ6(四つ這い不能だが、いざり移動可能)は、座位保持装置による脊柱変形の予防が有効である。この時期は、四肢変形に加えて、脊柱・胸郭変形が増大し、呼吸機能障害により肺機能が低下してくるので、脊柱変形の予防は重要である。

厚生省「筋萎縮症」対策研究会による障害段階分類

ステージ1 歩行可能 介助なく階段昇降可能(手すりも用いない)
ステージ2 階段昇降に介助(手すり、手による膝おさえなど)を必要とする
ステージ3 階段昇降不能 平地歩行可能 通常の高さのイスからの立ち上がり可能
ステージ4 歩行可能 イスからの立ち上がり不能
ステージ5 歩行不能 四つ這い可能
ステージ6 四つ這い不能だが、いざり移動可能
ステージ7 這うことはできないが、自力で坐位保持可能
ステージ8 ベッドに寝たままで体動不能 全介助

 

 

 

50回 午前92

92 筋強直性ジストロフィーにみられるのはどれか。2 つ選べ。

1. 痙縮
2. 下垂足
3. 斧状顔貌
4. ジストニア
5. 有痛性けいれん

解答2/3

解説

1.× 痙縮は、上位運動ニューロンの障害でおこる。
2/3.〇 正しい。下垂足(鶏歩)斧状顔貌は、筋強直性ジストロフィーにみられる。
4.× ジストニアは、錐体外路徴候である。
5.× 有痛性けいれんは、多発性硬化症でみられる。

筋強直性ジストロフィーとは?

筋強直性(筋緊張性)ジストロフィーとは、進行性筋ジストロフィー内の一種で、常染色体優性遺伝(男女比ほぼ1:1)で大人で最も頻度の高い筋ジストロフィーである。そもそも進行性筋ジストロフィーとは、骨格筋の変性及び壊死を主病変とし、進行性の筋力低下や萎縮をきたす遺伝性疾患である。

【筋強直性ジストロフィーの特徴】
①中枢神経症状(認知症状、性格変化、傾眠)
②顔面筋の筋萎縮により西洋斧様顔貌(顔の幅が狭くなった顔貌)、嚥下障害、構音障害
③前頭部若禿(前頭部の脱毛)
④遠位優位の筋萎縮
⑤ミオトニア(舌の叩打・母指球・把握)
⑥心伝導障害(房室ブロックなど)
⑦軽症例:糖尿病(耐糖能異常)、白内障がみられる。

(参考:「筋疾患分野|筋強直性ジストロフィー」難病情報センター様HPより)

 

 

50回 午後92

92 Duchenne型筋ジストロフィーの特徴で正しいのはどれか。

1. 下肢筋力が上肢筋力より早く低下する。
2. 出生時から筋緊張低下がみられる。
3. 15〜20歳で歩行不能となる。
4. 常染色体劣性遺伝である。
5. ミオトニア現象を認める。

解答1

解説

1.〇 正しい。下肢筋力が上肢筋力より早く低下する。Duchenne型筋ジストロフィーに特徴的な徴候として、Gowers徴候(ガワーズ徴候:登攀性起立)がある。この徴候は、手で膝を押しながら大腿を除々によじ登り立ち上がる。下肢筋力が上肢筋力より早く低下するため、このような徴候がみられる。
2.× 「出生時から」ではなく3歳ごろから筋緊張低下がみられる。出生時から筋緊張低下がみられるのはダウン症である。
3.× 「15〜20歳」ではなく、10歳ごろから歩行不能となる。
4.× 原因は、「常染色体劣性遺伝」ではなくX染色体上のジストロフィン遺伝子の欠損である。
5.× ミオトニア現象は、筋強直性ジストロフィーに認める。ミオトニアとは、骨格筋を収縮させた後、刺激がなくなれば、正常な筋は即座に弛緩するが、ここで筋の収縮(筋強直)が一定時間続くことである。

 

 

51回 午前90

90 福山型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか。

1. 男児のみに発症する。
2. 初発症状は3歳前後でみられる。
3. 精神遅滞はDuchenne型に比べて少ない。
4. 発症頻度はDuchenne型に比べて少ない。
5. 15歳以降も歩行が可能であることが多い。

解答4

解説

 福山型筋ジストロフィーは先天性筋ジストロフィーの一つであり、常染色体劣性遺伝の遺伝型を示す。生下時からフロッピーインファント(体が柔らかく、ぐにゃぐにゃした赤ちゃんのこと)であるか、生後間もなく発症する。多小脳回(小さくて均等ではない脳回が多数みられる)など脳皮質の奇形と、重度の精神発達遅滞(知的障害)やてんかんを伴う。多くの患者は2歳前後で座位まで獲得できるが、歩行を獲得するものはきわめてまれである。

1.× 男児のみではない。なぜなら、常染色体劣性遺伝であるため。
2.× 初発症状は、「3歳前後」ではなく、生下時または生後間もなく発症する。
3.× 精神遅滞は、Duchenne型より著しい。なぜなら、脳回などの脳皮質の奇形がみられるため。
4.〇 正しい。発症頻度はDuchenne型に比べて少ない。福山型筋ジストロフィーの有病率は、10万人に3人程度である。Duchenne型の有病率は10万人に17~20人程度である。
5.× 15歳以降も歩行が不可能であることが多い。

 

 

 

52回 午前89

89 平均的な発症年齢が最も低いのはどれか。

1. 筋強直性ジストロフィー
2. 福山型筋ジストロフィー
3. Becker型筋ジストロフィー
4. Duchenne型筋ジストロフィー
5. 顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー

解答:2

解説

1.× 筋強直性ジストロフィーは、15~40歳代(男性にやや多い)に発症する。
2.〇 正しい。福山型筋ジストロフィーは、新生児~乳児期早期に発症する。
3.× Becker型(ベッカー型)筋ジストロフィーは、小児期~成人に発症する。
4.× Duchenne型筋ジストロフィーは、3~6歳に発症する。
5.× 顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーは、小児~成人に発症する。

 

 

53回 午前91

91.Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸障害について正しいのはどれか。

1.咳をする力は保たれる。
2.口すぼめ呼吸が有効である。
3.側弯症は呼吸機能に影響しない。
4.動脈血二酸化炭素分圧が上昇する。
5.呼吸不全は5歳以下から生じることが多い。

解答:4


解説

 Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸障害は、呼吸筋の筋力低下のために、肺活量の減少を生じる。したがって、拘束性換気障害を生じる(呼吸筋によって肺を膨らませることができない状態)。

 

1.× 進行するとともに、咳をする力も低下する。咳介助が必要になってくる。
2.× 口すぼめ呼吸が有効であるのは、閉塞性換気障害である。Duchenne型筋ジストロフィーは、拘束性換気障害であるため、舌咽頭呼吸法が有効である。
3.× 側弯症は、呼吸機能に影響する。なぜなら、気道や気管支などが狭窄を起こすため。
4.〇 正しい。動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が上昇する。なぜなら、肺胞の低換気状態となるため。
5.× 呼吸不全は、「5歳以下」ではなく、5歳以降(特に20歳ころ)から生じることが多い。人工呼吸器を装着しない場合、多くは10歳代後半から20歳代前半ころに合併症により死亡する。

 

 

55回 午後89

89 筋強直性ジストロフィーで正しいのはどれか。

1.5歳までに発症する。
2.伴性劣性遺伝である。
3.顔面筋は侵されにくい。
4.ミオトニアがみられる。
5.認知機能は障害されない。

解答
解説
1.× 5歳までに発症するのは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーである。ちなみに、筋強直性ジストロフィーは15~40歳での発症が多い。
2.× 伴性劣性遺伝であるのは、デュシェンヌ型ベッカー型筋ジストロフィーである。ちなみに、筋強直性ジストロフィーは常染色体優性遺伝の疾患である。
3.× 顔面筋は侵されにくいのは、ベッカー型肢帯型筋ジストロフィーである。ちなみに、筋強直性ジストロフィーは、顔面筋の萎縮による斧様顔貌が特徴である。
4.〇 正しい。筋強直性ジストロフィーは、ミオトニアがみられる。
5.× 筋強直性ジストロフィーは、認知機能は障害される。他にも福山型も発症する。時にデュシェンヌ型も発症する。

筋強直性ジストロフィーとは?

筋強直性(筋緊張性)ジストロフィーとは、進行性筋ジストロフィー内の一種で、常染色体優性遺伝(男女比ほぼ1:1)で大人で最も頻度の高い筋ジストロフィーである。そもそも進行性筋ジストロフィーとは、骨格筋の変性及び壊死を主病変とし、進行性の筋力低下や萎縮をきたす遺伝性疾患である。

【筋強直性ジストロフィーの特徴】
①中枢神経症状(認知症状、性格変化、傾眠)
②顔面筋の筋萎縮により西洋斧様顔貌(顔の幅が狭くなった顔貌)、嚥下障害、構音障害
③前頭部若禿(前頭部の脱毛)
④遠位優位の筋萎縮
⑤ミオトニア(舌の叩打・母指球・把握)
⑥心伝導障害(房室ブロックなど)
⑦軽症例:糖尿病(耐糖能異常)、白内障がみられる。

(参考:「筋疾患分野|筋強直性ジストロフィー」難病情報センター様HPより)

 

 

 

56回 午前90

90 疾患と遺伝形式の組合せで正しいのはどれか。

1.筋強直性ジストロフィー:常染色体優性遺伝
2.脊髄性進行性筋萎縮症:伴性劣性遺伝
3.Becker型筋ジストロフィー:常染色体劣性遺伝
4.Duchenne型筋ジストロフィー:常染色体優性遺伝
5.Huntington病:伴性劣性遺伝

解答

解説
1.〇 正しい。筋強直性ジストロフィーは、常染色体優性遺伝である。
2.× 脊髄性進行性筋萎縮症は、常染色体劣性遺伝である。
3.× Becker型筋ジストロフィー(ベッカー型筋ジストロフィー)は、X連鎖劣性遺伝である。通常男児のみ発症する。
4.× Duchenne型筋ジストロフィー(ドゥシェンヌ型筋ジストロフィー)は、X連鎖劣性遺伝である。通常男児のみ発症する。
5.× Huntington病(ハンチントン病)は、常染色体優性遺伝である。

 

 

 

59回 午後78

78 Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。

1.幼少期に発症する。
2.心筋障害はまれである。
3.下肢に伸展拘縮をきたす。
4.常染色体劣性遺伝である。
5.筋形質膜にジストロフィン蛋白がみられる。

解答

解説

Duchenne型筋ジストロフィーとは?

Duchenne型筋ジストロフィーとは、幼児期から始まる筋力低下・動揺性歩行・登攀性歩行・仮性肥大を特徴とするX連鎖劣性遺伝病である。筋ジストロフィー症の中でもっとも頻度が高い。3歳頃に歩行や粗大運動の異常で気がつかれることが多い。

(※図引用:「Duchenne型筋ジストロフィーの障害分類」神門鍼灸整骨院 甲子園院様HPより)

1.〇 正しい。幼少期に発症する。幼少期とは、明確な範囲はないが、1歳から小学生行くまでをおおむね目安としている。Duchenne型筋ジストロフィーの発症は、1歳ころに独り歩きの獲得が遅く、3~5歳で転びやすい、走れないこと症状がみられ疑われることが多い。
2.× 心筋障害はまれであるとはいえない。なぜなら、心筋細胞のジストロフィン蛋白の欠損が病因であるため。患者の多くは、10歳代に左心室収縮脳の低下を認め、慢性心不全の経過をたどる(※参考:「心筋障害治療P104」日本神経学会様HPより)。
3.× 下肢に「伸展拘縮」ではなく屈曲拘縮をきたす。なぜなら、Duchenne型筋ジストロフィーの障害分類ステージⅥ程度となると、ADLのほとんどが車いすとなる。したがって、座位の時間が延び、股・膝関節屈曲位拘縮をきたしやすい。
4.× 「常染色体」ではなくX連鎖劣性遺伝である。通常、男児のみ発症する。
5.× 筋形質膜にジストロフィン蛋白が「みられる」ではなく欠損する。筋形質膜とは、筋線維の細胞質のことである。筋形質は大部分を筋細線維が占めている。一方、ジストロフィンとは、筋肉の構造を保つために必須のタンパク質である。

筋強直性ジストロフィーとは?

筋強直性(筋緊張性)ジストロフィーとは、進行性筋ジストロフィー内の一種で、常染色体優性遺伝(男女比ほぼ1:1)で大人で最も頻度の高い筋ジストロフィーである。そもそも進行性筋ジストロフィーとは、骨格筋の変性及び壊死を主病変とし、進行性の筋力低下や萎縮をきたす遺伝性疾患である。

【筋強直性ジストロフィーの特徴】
①中枢神経症状(認知症状、性格変化、傾眠)
②顔面筋の筋萎縮により西洋斧様顔貌(顔の幅が狭くなった顔貌)、嚥下障害、構音障害
③前頭部若禿(前頭部の脱毛)
④遠位優位の筋萎縮
⑤ミオトニア(舌の叩打・母指球・把握)
⑥心伝導障害(房室ブロックなど)
⑦軽症例:糖尿病(耐糖能異常)、白内障がみられる。

(参考:「筋疾患分野|筋強直性ジストロフィー」難病情報センター様HPより)

 

 

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