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※問題の引用:厚生労働省より
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【共通のみ】腎・泌尿器(解剖)についての問題「まとめ・解説」
45回 午後67
67.正しいのはどれか。
1.排便反射の中枢は腰髄にある。
2.内肛門括約筋は陰部神経支配である。
3.外肛門括約筋は骨盤神経支配である。
4.排便時には直腸平滑筋が弛緩する。
5.排便時には内肛門括約筋が弛緩する。
解答5
解説
1.× 排便反射の中枢は、「腰髄」ではなく仙髄(S2~4)にある。排便反射の中枢は副交感神経の骨盤神経が求心路である。便が直腸に入り、直腸内壁が便により伸展すると、その刺激が仙髄の排便中枢に伝達され、直腸の収縮、内・外肛門括約筋の弛緩が起こって排便が起こる(排便反射)。
2.× 内肛門括約筋は、「陰部神経支配」ではなく、下腹神経(交感神経)と骨盤神経(副交感神経)の支配である。
3.× 外肛門括約筋は、「骨盤神経支配」ではなく陰部神経(体性神経支配)である。
4.× 排便時には直腸平滑筋が、「弛緩」ではなく収縮する。
5.〇 正しい。排便時には内肛門括約筋が弛緩する。ちなみに、外肛門括約筋も弛緩する。
46回 午後58
58.排尿で正しいのはどれか。
1.膀胱は交感神経活動で収縮する。
2.排尿の反射中枢は腰髄にある。
3.内尿道括約筋は副交感神経活動で収縮する。
4.外尿道括約筋は随意制御できる。
5.外尿道括約筋は陰部神経活動によって弛緩する。
解答4
解説
1.× 膀胱(平滑筋)は交感神経活動で、「収縮する」のではなく弛緩する(蓄尿)。
2.× 排尿の反射中枢は、「腰髄」ではなく仙髄(S2〜4)にある。
3.× 内尿道括約筋(不随意運動)は副交感神経活動で、「収縮する」のではなく弛緩する(排尿)。
4.〇 正しい。外尿道括約筋(横紋筋)は、随意制御できる。
5.× 外尿道括約筋は、陰部神経活動によって、「弛緩」ではなく収縮する(排尿)。
47回 午前67
67 排尿機構で誤っているのはどれか。
1.外尿道括約筋は陰部神経支配である。
2.内尿道括約筋は交感神経支配である。
3.脊髄排尿中枢は第2〜4仙髄節にある。
4.副交感神経を刺激すると膀胱は弛緩する。
5.膀胱体部からの求心性神経は骨盤神経である。
解答4
解説
1.〇 正しい。外尿道括約筋は、陰部神経支配(S3〜4:体性神経)である。外尿道括約筋は、随意的に尿を止める。
2.〇 正しい。内尿道括約筋は、交感神経支配(T12〜L2:下腹神経)であり、内尿道口を閉鎖する(収縮)ことにより失禁を防ぐ(蓄尿)。ちなみに、副交感神経(S2〜4:骨盤内臓神経)により、排尿に働く。
3.〇 正しい。脊髄排尿中枢は、第2〜4仙髄節(骨盤内臓神経)にある。
4.× 副交感神経を刺激すると膀胱は、「弛緩」ではなく収縮する。膀胱が収縮することにより排尿する。
5.〇 正しい。膀胱体部からの求心性神経は、骨盤(内蔵)神経である。膀胱内に尿が蓄積すると、骨盤(内蔵)神経を介して排尿中心に情報が伝わる。
49回 午後67
67 排便に関与する体性神経はどれか。
1. 陰部神経
2. 下殿神経
3. 下腹神経
4. 骨盤神経
5. 上殿神経
解答1
解説
体性神経系は、自律神経系とともに末梢神経系をなす。体性神経系は、感覚神経と運動神経とがある。体性感覚や特殊感覚に基づく骨格筋の反射による運動機能の調節、大脳皮質の働きに基づく意志による運動機能に関与する。
1.〇 正しい。陰部神経は、外肛門括約筋を支配する体性神経である。
2.× 下殿神経は、大殿筋を支配する運動神経である。
3.× 下腹神経は、排尿・排便・生殖器に関わる交感神経である。
4.× 骨盤神経(内臓)神経は、排尿・排便・生殖器に関わる副交感神経である。
5.× 上殿神経は、大腿筋膜張筋・小殿筋・中殿筋を支配する運動神経である。
50回 午前67
67 排尿で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 排尿反射の中枢は腰髄にある。
2. 外尿道括約筋は随意制御できる。
3. 膀胱は副交感神経活動で収縮する。
4. 外尿道括約筋は陰部神経活動で弛緩する。
5. 内尿道括約筋は副交感神経活動で収縮する。
解答2/3
解説
1.× 排尿反射の中枢は、「腰髄」ではなく仙髄にある。
2.〇 正しい。外尿道括約筋は随意制御できる。外尿道括約筋は、体性神経の陰部神経支配であるため、随意的に排尿を制御できる。
3.〇 正しい。膀胱は副交感神経(骨盤神経)活動で収縮する。
4.× 外尿道括約筋は陰部神経活動で、「弛緩」ではなく収縮する。陰部神経活動で排尿を抑制する。
5.× 内尿道括約筋は、「副交感神経活動」ではなく、下腹神経(交感神経)の活動で収縮し蓄尿に働く。
52回 午後67
67 排便機構について正しいのはどれか。
1. 外肛門括約筋は平滑筋である。
2. 結腸壁が伸展されることで便意が生じる。
3. 内肛門括約筋を収縮させることで排便する。
4. 排便中枢は大脳皮質からの抑制を受けている。
5. 食物で胃が伸展されると大腸の蠕動運動が抑制される。
解答:4
解説
1. ✖ 外肛門括約筋は、横紋筋である。内肛門括約筋は平滑筋である。
2. ✖ 「結腸壁」ではなく、直腸壁が伸展されることで便意が生じる。直腸まで便が到達すると、便による直腸壁伸展によりその刺激が骨盤神経を経て大脳皮質に伝わり便意を感じる。排便時には、大蠕動が結腸から直腸へと伝播し便を肛門へと運搬する。
3. ✖ 内肛門括約筋を「収縮」ではなく、弛緩させることで排便する。内肛門括約筋・外肛門括約筋を弛緩して排便する。
4. 〇 正しい。排便中枢(仙髄:S2~4)は、大脳皮質からの抑制を受けている。
5. ✖ 食物で胃が伸展されると大腸の蠕動運動が亢進される(胃大腸反射)。胃の中に食べ物が入るとガストリンが分泌され、この刺激により回盲部が開き、便塊が大腸に流れる。これにより結腸の蠕動運動が亢進する。
53回 午前66
66.排尿機構について正しいのはどれか。(※解 2つ)
1.排尿時には内尿道括約筋が収縮する。
2.膀胱に尿が溜まり始めるとすぐに尿意を感じる。
3.尿道を尿が通る知覚は排尿筋の収縮を抑制する。
4.膀胱括約筋はノルアドレナリンの作用で収縮する。
5.排尿を我慢するときには大脳皮質から抑制がかかる。
解答:4/5(複数選択肢を正解とする)
解説
1.× 排尿時には内尿道括約筋が、「収縮」ではなく弛緩する。内尿道括約筋は、下腹神経の刺激により収縮する不随意筋であり、排尿を抑制する。外尿道括約筋は陰部神経支配の随意筋であり、収縮することで排尿を抑制する。
2.× 膀胱に尿が溜まり始めても、すぐに尿意を感じることはない。成人では初発尿意の膀胱内の尿量は約200mlである。膀胱に尿が溜まり膀胱内圧が上昇すると、骨盤(内臓)神経の求心性線維を刺激し、尿意として感じられる。
3.× 尿道を尿が通る知覚は、排尿筋の収縮を、「抑制」ではなく促進する。
4.〇 正しい。膀胱括約筋(内尿道括約筋)はノルアドレナリンの作用で収縮する。蓄尿に関わる。
5.〇 正しい。排尿を我慢するときには大脳皮質から抑制がかかる。大脳では排尿の意思が生じるまで、排尿反射が起こらないように橋排尿中枢を抑制し、蓄尿が形成される。
53回 午後65
65.排便機構について正しいのはどれか。
1.排便時には横隔膜が弛緩する。
2.排便に関与する神経は下殿神経である。
3.直腸平滑筋と内肛門括約筋は同時に収縮する。
4.直腸壁が加圧されると骨盤神経が刺激される。
5.直腸の収縮を促す神経伝達物質はアドレナリンである。
解答:4
解説
1.× 排便時には、横隔膜が「弛緩」ではなく収縮する。腹圧が高まることで排便を促す。排便時には、腹腔内圧と直腸内圧の上昇、直腸筋の収縮、横隔膜の押し上げ(収縮)などの運動が協調して起こる。
2.× 排便に関与する神経は、「下殿神経」ではなく、骨盤(内臓)神経と陰部神経である。
3.× 直腸平滑筋と内肛門括約筋は、「同時に収縮する」のではなく、順番に収縮する。便が直腸に入り、直腸内壁が便により伸展すると、その刺激が仙髄の排便中枢に伝達され、直腸の収縮、内・外肛門括約筋の弛緩が起こって排便が起こる。
4.〇 正しい。直腸壁が加圧されると骨盤神経が刺激される。その後、興奮が仙髄の排便中枢に伝わり便意を催す。
5.× 直腸の収縮を促す神経伝達物質は、「アドレナリン」ではなく、アセチルコリンである。直腸の収縮は副交感神経で起こる。
54回 午後66
66. 排便機構で正しいのはどれか。
1. 排便中枢は胸髄にある。
2. 外肛門括約筋は陰部神経支配である。
3. 下行結腸では逆蠕動運動がみられる。
4. 食事によって胃が拡張すると便意を生じる。
5. 内肛門括約筋は副交感神経の緊張で収縮する。
解答2
解説
1. ×:排便中枢は、「胸髄」ではなく第2~4仙髄にある。
2. 〇:正しい。外肛門括約筋は、陰部神経支配(体性神経支配)である。ちなみに、内肛門括約筋は、下腹神経(交感神経)と骨盤神経(副交感神経)の支配である。
3. ×:逆蠕動運動がみられるのは、「下行結腸」ではなく上行結腸である。直腸壁に分布している骨盤神経を介して興奮が仙髄の排便中枢、大脳に伝わり便意を催す。
4. ×:食事によって、「胃が拡張」ではなく、直腸壁が伸張し、便意を生じる。詳しく説明すると、直腸に到達した内容物により、直腸内圧が30~40mmHg以上になると、直腸壁が伸張し、骨盤神経を介して興奮が仙髄の排便中枢、さらには大脳に伝わり便意が生じる。
5. ×:内肛門括約筋(平滑筋)は、骨盤内臓神経(副交感神経)の緊張で、「収縮」ではなく、弛緩する。
55回 午前66
66 排便の随意的な制御に関わるのはどれか。
1.陰部神経
2.下殿神経
3.下腹神経
4.骨盤神経
5.閉鎖神経
解答1
解説
1.〇 正しい。陰部神経は、排便の随意的な制御に関わる。外肛門括約筋を支配する体性神経である。ちなみに、外尿道括約筋も支配しており、排尿の随意的な制御にも関わっている。
2.× 下殿神経は、大殿筋を支配する。
3.× 下腹神経は、排尿・排便・生殖器に関わる自律神経(交感神経)である。ちなみに、内尿道括約筋を支配しており、不随意に尿を止める。
4.× 骨盤神経は、排尿・排便・生殖器に関わる自律神経(副交感神経)である。内肛門括約筋を支配しており、排便の不随意的な制御に関わっている。ちなみに、内尿道括約筋を支配しており、不随意に尿を止める。
5.× 閉鎖神経は、大腿内側面の皮膚の知覚神経、股関節を構成する内転筋(外閉鎖筋、長内転筋、短内転筋、小内転筋、大内転筋、薄筋)を支配する。
55回 午後67
67 排尿に関与する神経で正しいのはどれか。
1.脳における排尿中枢は延髄にある。
2.外尿道括約筋は下腹神経支配である。
3.内尿道括約筋は陰部神経支配である。
4.交感神経路の興奮は膀胱を弛緩させる。
5.副交感神経路は第11胸髄~第2腰髄レベルから生じる。
解答4
解説
1.× 脳における排尿中枢は、「延髄」ではなく橋にある。大脳皮質(前頭葉)にて排尿の意思を生じると橋排尿中枢に対する抑制が解除される。
2.× 外尿道括約筋は、「下腹神経支配」ではなく陰部神経(体性神経)である。
3.× 内尿道括約筋は、「陰部神経支配」ではなく、排尿時は骨盤神経(副交感神経)・随意的に尿を止めるときは下腹神経(交感神経)である。
4.〇 正しい。交感神経路の興奮は、膀胱を弛緩(尿閉)させる。
5.× 副交感神経路は、「第11胸髄~第2腰髄レベルから」ではなく、骨盤神経(S2~4レベル)で生じる。第11胸髄~第2腰髄レベルから生じるのは交感神経である。
56回 午前67
67 蓄尿時に作用する体性運動神経はどれか。
1.陰部神経
2.下殿神経
3.下腹神経
4.骨盤神経
5.閉鎖神経
解答1
解説
排尿中枢は、仙髄(S2~4)にあり、膀胱壁が拡張するとその知覚が排尿中枢に伝えられる。普段は大脳から蓄尿の指令が出ているが、排尿の命令が出ると陰部神経を介して外尿道括約筋が弛緩し、副交感神経を介して排尿筋が収縮する。
1.〇 正しい。陰部神経は、蓄尿時に作用する体性運動である、陰部神経が排尿中枢からの指令を受けて外尿道括約筋を収縮させることで蓄尿が可能となる。
2.× 下殿神経は、大殿筋の支配神経である。
3.× 下腹神経(交感神経)は、膀胱壁排尿筋を支配している。しかし、下腹神経(交感神経)が支配する膀胱壁排尿筋は、平滑筋であるため随意的なコントロールはできない。
4.× 骨盤神経(副交感神経)は、膀胱の収縮に作用するため、「蓄尿」ではなく排尿に関与しており、随意的なコントロールはできない。
5.× 閉鎖神経は、外閉鎖筋・長内転筋・短内転筋・小内転筋・大内転筋・薄筋の支配神経である。また、大腿内側の皮膚感覚を支配している。
56回 午後65
65 排便機構について正しいのはどれか。
1.骨盤神経は便意に関与する。
2.内肛門括約筋の弛緩は随意的に起こる。
3.排便反射は仙髄から抑制を受けている。
4.大腸の蠕動運動は縦走筋によって生じる。
5.外肛門括約筋は下腹神経の作用で弛緩する。
解答1
解説
1.〇 正しい。骨盤神経は便意に関与する。便が直腸に入ることで直腸内壁が伸展すること(直腸壁伸展)で、その重さの刺激は骨盤神経を伝わり、仙髄の排便中枢→大脳に伝わり便意となる。
2.× 内肛門括約筋の弛緩は、「随意的」ではなく不随意的(平滑筋)に起こる。骨盤神経を介して置換する。ちなみに、随意的なのは外肛門括約筋(横紋筋)である。
3.× 排便反射の抑制は、大脳・脳幹の上位中枢から受けている。ちなみに、排便反射は、仙髄にて生じる。排便を我慢すると、排便抑制の刺激が骨盤神経、陰部神経に伝わり、内肛門括約筋、外肛門括約筋を緊張させ便意が消失する。
4.× 大腸の蠕動運動は、「縦走筋」ではなく、縦走筋と輪状筋(主に輪状筋)によって生じる。輪状筋は食塊の口側で収縮し、肛門側で弛緩して食塊を肛門側に押し出す。ちなみに、縦走筋の収縮は、振り子運動で内容物を混和する。
5.× 外肛門括約筋は、「下腹神経」ではなく、陰部神経支配(体性神経支配)の作用で弛緩する。内肛門括約筋とは異なり、体性神経支配であるため意識化でコントロールが可能である。ちなみに、内肛門括約筋は、骨盤内臓神経(副交感神経支配)である。
①内肛門括約筋は、平滑筋、外肛門括約筋は随意筋よりなる。
②便が肛門
③腹圧をかけることにより中枢から陰部神経に指令が伝わり、随意筋の外肛門括約筋が弛緩し排便に至る。
58回 午前66
66.排尿に関与する神経はどれか。2つ選べ。
1.陰部神経
2.下腹神経
3.上殿神経
4.閉鎖神経
5.迷走神経
解答1・2
解説
排尿中枢は、仙髄(S2~4)にあり、膀胱壁が拡張するとその知覚が排尿中枢に伝えられる。普段は大脳から蓄尿の指令が出ているが、排尿の命令が出ると陰部神経を介して外尿道括約筋が弛緩し、副交感神経を介して排尿筋が収縮する。
1.〇 正しい。陰部神経は、排尿に関与する神経である。陰部神経は、蓄尿時に作用する体性運動で、陰部神経が排尿中枢からの指令を受けて外尿道括約筋を収縮させることで蓄尿が可能となる。
2.〇 正しい。下腹神経は、排尿に関与する神経である。下腹神経は、排尿・排便・生殖器に関わる自律神経(交感神経)で、内尿道括約筋を支配しており、不随意に尿を止める。
3.× 上殿神経は、大腿筋膜張筋・小殿筋・中殿筋を支配する運動神経である。
4.× 閉鎖神経は、外閉鎖筋・長内転筋・短内転筋・小内転筋・大内転筋・薄筋の支配神経である。また、大腿内側の皮膚感覚を支配している。
5.× 迷走神経とは、感覚神経・運動神経の一つである。嚥下運動や声帯の運動、耳介後方の感覚などに作用する。内臓(胃、小腸、大腸や心臓、血管など)に多く分布し、体内の環境をコントロールしている。刺激すると徐脈、咳、嘔吐などを生じる。強い痛みや精神的ショックなどが原因で、迷走神経が過剰に反応すると、心拍数や血圧の低下、失神などを引き起こす(迷走神経反射)。
58回 午後68
68.排便機構で正しいのはどれか。
1.便意は内肛門括約筋の伸張で生じる。
2.大腸内容物の混和は大蠕動で行われる。
3.直腸の収縮はアセチルコリンで促進される。
4.骨盤神経のインパルスは外肛門括約筋を弛緩させる。
5.上行結腸における大腸内容物の性状は半固形状である。
解答3
解説
1.× 便意は、「内肛門括約筋」ではなく直腸内壁の伸張で生じる。直腸壁が伸展することで、その重さの刺激は骨盤神経を伝わり、仙髄の排便中枢→大脳に伝わり便意となる。
2.× 大腸内容物の混和は、「大蠕動」ではなく分節運動と振り子運動で行われる。消化管は摂取した食物を移送、消化するために運動を行っており、その運動には、①蠕動運動、②分節運動、③振り子運動がある。①蠕動運動(大蠕動)は、大腸内容物の推進運動を行う。分節運動は、一定の間隔で腸管が収縮してくびれ、多数の分節に分けたようになるのが特徴で、腸内容物と消化液とを混合する。③振り子運動は、腸管がジャバラ状に伸縮する運動で食べ物を混ぜ合わせながら移動できる。
3.〇 正しい。直腸の収縮はアセチルコリンで促進される。なぜなら、直腸の収縮は副交感神経で起こるため。
4.× 骨盤神経(副交感神経)のインパルスは、「外肛門括約筋」ではなく内肛門括約筋を弛緩させる。外肛門括約筋は、陰部神経(体性神経支配)である。一方、内肛門括約筋は、下腹神経(交感神経)と骨盤神経(副交感神経)の支配である。
5.× 上行結腸における大腸内容物の性状は、「半固形状」ではなく液状である。なぜなら、大腸で水分の再吸収が行われるため。横行結腸で、半流道状→粥状(じゅくじょう)→半粥状となる。下行結腸で、固形化し、S状結腸を経て、最終的に便は固形となる。
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