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がんの生存率は、早期発見ができるかどうかが大きな鍵となります。
がんには、進行に応じて、ステージが設けられています。
もっとも早期の「ステージⅠ」と診断された場合5年後の生存率は、胃や大腸、乳房などで95~100%と高いです。
しかし、がんが進行した「ステージⅣ」だと、胃は9%、大腸は17.5%と生存率は落ちます。
早期発見のためには、とにかく検診を受けることが重要なのです!!
しかし、がん検診は部位によって複数の診療科にまたがっており、それぞれ個別に検診を受けなければなりません。
血液のたんぱく質濃度を測定する「腫瘍マーカー法」でも完璧に発見できるとは言えないようです。
・ほかの炎症によって数値が左右される。
・がん細胞が死んで分解されたときに出るたんぱく質を測定する手法である。
・がんがある程度進行しなければ発見できない。
と早期発見には、なかなかハードルが高いものがありました。
しかし、最近は新たな技術が出てきているのです。
この記事は、「血液1滴からがんを発見できる」技術を紹介したいと思います。
血液1滴から13種類のがんを発見!その技術とは?
それは、たった1滴の血液からがんを発見する「リキャッドバイオプシー」という技術を応用したものです。
国立がん研究センターなどのグループが開発した検査法です。
この画期的な検査法の鍵となるのが、血液中に含まれる微小物質の「マイクロRNA」です。
(※マイクロRNAは、細胞で遺伝子の働きを調節する働きを持つ物質のことです。)
がん細胞と正常な細胞では「マイクロRNA」の分泌のパターンが異なることを発見しました。
がん患者ら約4万人の保存血液を使い、がんの種類ごとのマイクロRNAの分泌のパターンを調べたのです。
その結果、 13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAの分泌パターンを特定したのです。
(※13種類:胃、大腸、食道、膵臓、肝臓、胆道、肺、乳、卵巣、前立腺、膀胱、骨軟部腫瘍、神経膠腫)
1期を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断でき、なかでも乳がんでは97%の精度でした。
血液だけではなく尿からも!?
血液だけでなく、尿に含まれたマイクロRNAを用いた検査法も開発が進められています。
名古屋大学大学院工学研究科と国立がん研究センターの共同研究チームは、尿からがんを見つける技術を発見しています。
同チームは、「ナノワイヤ」と呼ばれる器具を使うことで、従来は尿20mlから約300種類しか検出できなかった尿中の「マイクロRNA」を、わずか1mlの尿から1000種類も検出することに成功したといいます。
つまり、尿からでも、十分な「マイクロRNA」を確保でき、判断可能になる可能性があります。
さらに研究が進み、「マイクロRNA」を活用すれば、がんの早期発見や再発の兆候を捉えるだけでなく、画像診断や従来の腫瘍マーカーでは発見しづらかった微小な腫瘍が検知できる未来もそう遠くないかもしれません。
実用化されれば、尿検診だけ済ませれば他の検査はいらなくなるかもしれませんね。
まとめ
- すべてのがんで、95%の診断精度。
- 尿からも「マイクロRNA」を十分とれる可能性。
- 将来、微小な腫瘍も検知できるようになる。