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76 経口感染するのはどれか。
1.結核菌
2.破傷風菌
3.ノロウイルス
4.コロナウイルス
5.B型肝炎ウイルス
解答3
解説
感染には、①接触感染、②空気感染、③飛沫感染がある。
①接触感染(例:流行性角結膜炎、疥癬、ノロウイルス感染症など)
(1)直接接触感染:感染者の皮膚粘膜との直接接触による伝播・感染する。
(2)間接接触感染:感染者の微生物で汚染された衣類、周囲の器物、環境などとの接触による伝播・感染する。
②飛沫感染(例:風疹、流行性耳下腺炎、 インフルエンザ、マイコプラズマ、百日咳など)
咳やくしゃみなどに伴って発生する飛沫(粒径5μm以上の粒子)が経気道的にヒトの粘膜に付着し感染する。飛散する範囲は1m以内であることが特徴。
③空気感染(例:結核、水痘、麻疹など)
飛沫核 (粒径5μm未満の粒子に付着した微生物)が長期間空中を浮遊し、これを吸い込むことで感染が伝播・感染する。
(※参考:「医療施設等における感染対策ガイドライン」厚生労働省様HPより)
1.× 結核菌は、主に空気感染である(※上参照)。
2.× 破傷風菌は、主に接触感染(創傷部から侵入)である。破傷風とは、接触感染で、破傷風菌により発生し、主に傷口に菌が入り込んで感染を起こし毒素を通して、さまざまな神経に作用する。感染して3日から3週間からの症状のない期間があった後、口を開けにくい、首筋が張る、体が痛いなどの症状があらわれる。その後、体のしびれや痛みが体全体に広がり、全身を弓なりに反らせる姿勢や呼吸困難が現れたのちに死亡する。
3.〇 正しい。ノロウイルスは、経口感染する。ノロウイルスは、もっとも一般的な胃腸炎の原因である。感染者の症状は、非血性下痢、嘔吐、胃痛(悪心・嘔吐、水様性下痢腹痛、発熱等の急性胃腸炎)が特徴である。発熱や頭痛も発生する可能性がある。症状は、通常ウイルス曝露後12〜48時間で発症し、回復は通常1〜3日以内である。合併症はまれだが、特に若人、年配者、他の健康上の問題を抱えている人では、脱水症状が起こることがある。原因として、①カキ等の二枚貝、②感染者の嘔吐物等への接触や飛沫による二次感染である。感染経路は、経口感染、接触感染、飛沫感染、空気(飛沫核)感染による。
4.× コロナウイルスは、主に飛沫感染・接触感染である。なぜなら、コロナウイルスは、感染者のせき・会話などによる飛沫や、汚染された手指・物品を介して感染するため。
5.× B型肝炎ウイルスは、血液・体液感染である。
・B型肝炎ウイルスとは、DNA型の肝炎ウイルスで、ヘパドナウイルス科に分類される。 直径約42nmの球状ウイルスで、外被(エンベロープ)とコアの二重構造を有している。母子感染、体液感染、血液感染が主な感染経路であり、母子感染、乳幼児感染では無症候性キャリアを経て慢性化し、肝硬変や肝細胞癌に至ることもある。さらに劇症肝炎の原因として最多でもある。
77 がんの骨転移による症候でないのはどれか。
1.振戦
2.疼痛
3.脊髄圧迫
4.病的骨折
5.高カルシウム血症
解答1
解説
がんの骨転移による症候とは、がんが骨に広がることで骨がもろく(骨破壊)なり、痛みや骨折、しびれ、まひ(神経圧迫)などが起こる状態である。さらに、血液中のカルシウムが増えて(カルシウム代謝異常)、だるさや意識障害を生じることもある。
1.× 振戦は、がんの骨転移による症候でない。振戦(手や体がふるえる不随意運動)は、むしろ薬剤性、代謝性、中枢神経疾患(特に、小脳やパーキンソン病)などでみられる。
2.〇 疼痛は、がんの骨転移による症候である。なぜなら、骨転移では、腫瘍による骨破壊や骨膜刺激、周囲組織への影響によって痛みが生じやすいため。
3.〇 脊髄圧迫は、がんの骨転移による症候である。なぜなら、脊椎に骨転移すると、腫瘍や骨の変形・破壊によって脊髄や神経根が圧迫されるため。進行すると脊髄圧迫を来し、しびれ、筋力低下、歩行障害、膀胱直腸障害などにつながる。
4.〇 病的骨折は、がんの骨転移による症候である。なぜなら、骨転移により骨が破壊されて脆弱化し、わずかな外力でも骨折が起こるようになるため。
・病的骨折とは、骨の病変による強度低下が基盤となって、通常では骨折を起こすとは考えられない軽微な外力で生じる。
5.〇 高カルシウム血症は、がんの骨転移による症候である。なぜなら、骨転移で骨破壊が進むと、骨からカルシウムが血中へ放出されて高カルシウム血症を起こすため。
・高カルシウム血症とは、血清総カルシウム濃度が10.4mg/dL(2.60mmol/L)を上回るか、または血清イオン化カルシウム濃度が5.2mg/dL(1.30mmol/L)を上回った状態である。症状は多尿、便秘、筋力低下、錯乱、昏睡がある。副甲状腺機能亢進症やがんの骨転移、ビタミンDの過剰投与などでみられる。
78 末梢血管抵抗が上昇するショックはどれか。
1.失血性
2.神経原性
3.敗血症性
4.副腎機能低下性
5.アナフィラキシー
解答1
解説
1.〇 正しい。失血性ショックは、末梢血管抵抗が上昇する。なぜなら、循環血液量が急激に減少すると、血圧を保つために交感神経系が活性化し、末梢血管が収縮するため。
・出血性ショック(循環血液量減少性ショック)とは、血管内容量の危機的な減少で起こるショックのことである。 静脈還流(前負荷)が減少すると、心室が充満せず、一回拍出量が減少する。 心拍数の増加によって代償されない限り、心拍出量は減少する。 一般的な原因は、出血(出血性ショック)で、通常、外傷、外科手術、消化性潰瘍、食道静脈瘤、大動脈瘤破裂によって起こる。
2.× 神経原性ショックは、末梢血管抵抗が低下する。
・神経因性ショック(神経原性ショック)とは、上位胸椎より高位の脊髄損傷によるショックで、交感神経系が抑制・遮断され、血管への神経支配が失われ末梢血管が弛緩し、自律神経系失調によって引きおこされた末梢血管弛緩による血圧低下である。血液分布異常性ショックの一つである。症状としては血圧低下のほか徐脈をともない、四肢末梢の皮膚は暖かく、乾燥している。外傷にともなうショックである。
3.× 敗血症性ショックは、末梢血管抵抗が低下する。なぜなら、敗血症性ショックでは、主に炎症性サイトカインの作用で全身の血管が拡張するため。
・敗血症とは、感染症への反応が制御不能に陥ることで生命を脅かす臓器機能障害が生じる臨床症候群である。敗血症性ショックでは、組織灌流が危機的に減少する。肺・腎臓・肝臓をはじめとする急性多臓器不全が起こる場合もある。特に、新生児は免疫学的に未熟であるため重症化しやすく、肺炎や髄膜炎を併発することもある。そのため、早期診断、早期治療が極めて重要である。
4.× 副腎機能低下性ショックは、末梢血管抵抗が低下する。なぜなら、副腎皮質ホルモン(特にコルチゾール)が不足すると、血管の拡張が起こるため。
・副腎皮質ホルモンとは、コルチゾール・アルドステロン・アンドロゲン(男性ホルモン)などの総称で下垂体の前葉から分泌される。コルチゾール:血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節など、さまざまな働きがあるが、過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
5.× アナフィラキシー(血液分布異常性ショック)は、末梢血管抵抗が低下する。
・血液分布異常性ショックとは、血管の特定箇所が何らかの異常により拡張した結果、相対的に循環血液量が減少し、起こるショックである。循環血液量は正常に保たれているのが特徴である。アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応で起こるショックのことである。アナフィラキシーショックの症状として(頻脈、血圧低下、意識障害、喉頭浮腫、呼吸困難)を引き起こす。アレルギー反応によって血管透過性が亢進し、血管内外の血液分布が乱れるため、血液分布異常性ショックの原因となる。
79 性欲をスポーツに打ち込むことで解消しようとする防衛機制はどれか。
1.置き換え
2.合理化
3.昇華
4.退行
5.反動形成
解答3
解説
防衛機制とは、人間の持つ心理メカニズムであり、自分にとって受け入れがたい状況や実現困難な目標に対して、自我を保つために無意識で発動する心理的な機構である。防衛機制には、短期的には精神状態を安定させる作用があるが、長期的にみればかえって精神を不安定にさせてしまうものもある。
1.× 置き換えとは、受け入れ難い自己の感情を、対象を別のものになすことで解消することである。
・例:親を攻撃する代わりに飼っているネコをいじめる。
2.× 合理化とは、欲求が満たされないとき、その耐え難い感情をかなり強引な理屈づけを行って処理しようとすることである。
・例:異性に振られたとき、「あんな奴と付き合わない方が自分のためになる」などと思い込む。
3.〇 正しい。昇華は、性欲をスポーツに打ち込むことで解消しようとする防衛機制である。
昇華とは、性欲や支配欲などの基本的欲求を社会的に容認された方法で解消することである。
・例:性欲を勉学にいそしむことで紛らわす。
4.× 退行とは、より低い発達段階に逆戻りする、いわゆる「子どもがえり」のことである。依存が目立つよういなる。
5.× 反動形成とは、満たされない欲求を正反対の欲動によって打ち消すことである。
・例:好きな子をいじめる。
類似問題です↓
【OT/共通】防衛機制についての問題「まとめ・解説」
80 うつ病患者が「先生は否定するが、私は不治の病にかかっていて助からない」と訴えた。
この患者の症状で最も考えられるのはどれか。
1.血統妄想
2.誇大妄想
3.心気妄想
4.迫害妄想
5.被毒妄想
解答3
解説
抑うつ病とは、脳内の神経伝達物質のアンバランスにより、気分や感情をうまく調節できなくなり、心身の不調が表れる病気である。症状には、眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状や、自信が持てず、自己評価も低下しがちになる精神的な症状などがある。
①感情面:抑うつ、不安、焦燥。
②意欲面:意欲低下(日内変動があり特に朝が悪い)、自殺念慮。
③思考面:微小妄想(罪業、貧困、心気)、思考抑止、離人。
④身体面:不眠(早期覚醒が多い)、頭重感、めまい、倦怠感。
1.× 血統妄想は、主に躁病や統合失調症などにみられる。
・血統妄想とは、誇大妄想の一種であって、自分の家柄や血筋が非常に高貴なものである、特別な存在であると思い込む妄想である。
2.× 誇大妄想は、主に躁病や統合失調症などにみられる。
・誇大妄想とは、自分を過大評価する妄想のことである。素晴らしい発明をしたという内容の発明妄想であり、誇大妄想の一つである。ほかにも、血統妄想、恋愛妄想などがある。
3.〇 正しい。心気妄想は、本症例の症状で最も考えられる。主にうつ病(他にも、統合失調症や気分障害)にみられる。
・心気妄想とは、自分が病気にかかっているのではないかと強く思い込む妄想である。
4.× 迫害妄想は、主に統合失調症にみられる。
・迫害妄想とは、他人や組織から嫌がらせ、監視、攻撃など受けていると信じ込む妄想である。
5.× 被毒妄想は、主に統合失調症にみられる。
・被毒妄想とは、被害妄想の一種で、食べ物に毒が入れられているという妄想である。
統合失調症とは、幻覚・妄想・まとまりのない発語および行動・感情の平板化・認知障害ならびに職業的および社会的機能障害を特徴とする。原因は不明であるが、遺伝的および環境的要因を示唆する強固なエビデンスがある。好発年齢は、青年期に始まる。治療は薬物療法・認知療法・心理社会的リハビリテーションを行う。早期発見および早期治療が長期的機能の改善につながる。統合失調症患者の約80%は、生涯のある時点で、1回以上うつ病のエピソードを経験する。統合失調症患者の約5~6%が自殺し,約20%で自殺企図がみられる。したがって、うつ症状にも配慮して、工程がはっきりしたものや安全で受け身的で非競争的なものであるリハビリを提供する必要がある。
(※参考:「統合失調症」MSDマニュアル様HPより)
