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26 小指の感覚をつかさどる神経根と末梢神経の組合せはどれか。
1. 第6頸髄神経根:橈骨神経
2. 第7頸髄神経根:正中神経
3. 第7頸髄神経根:尺骨神経
4. 第8頸髄神経根:正中神経
5. 第8頸髄神経根:尺骨神経
解答5
解説
小指の感覚を支配するのは尺骨神経である。デルマトーム(下図)を覚えておくことで、C6~8がどの指の感覚支配であるかの判断ができる。尺骨神経は、C8~T1の神経支配であり、小指の感覚を支配している。よって選択肢5. 第8頸髄神経根:尺骨神経が正しい。ちなみに、橈骨神経は、C6~C8神経支配であり、主に上腕から前腕の橈側と、手背面の母指から環指までの感覚を支配する。正中神経はC5~T1神経支配であり、掌側面の母指から環指の母指側1/2までの感覚を支配する。
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)
27 移動評価において「歩行は困難であるが、介護者の見守りの下、車椅子で50mの移動が可能である」場合のFIM とBarthel Indexの評価点との組合せで正しいのはどれか。
1. FIM 6点:Barthel Index 10点
2. FIM 5点:Barthel Index 10点
3. FIM 5点:Barthel Index 5 点
4. FIM 4点:Barthel Index 5 点
5. FIM 4点:Barthel Index 0 点
解答3
解説
「歩行は困難であるが、介護者の見守りの下、車椅子で50mの移動が可能である」のは、FIM5点、Barthel Index5点である。よって、選択肢3. FIM 5点:Barthel Index 5 点が正しい。
7点:介助者なしで自立。
6点:杖などの歩行補助具を使用していれば50mの移動が自立(通常以上の時間がかかる、安全面の配慮が必要)。
5点:監視または準備、助言があれば50mの移動が可能。
4点:最小介助が必要だが「75%以上」は自分でしている。手を触れる程度の介助があれば50mの移動が可能。
3点:「75%」以上の中等度介助が必要。しっかりと支えるように介助をすると50mの移動が可能。
2点:15m以上移動するのに介助が必要だが、「25%以上」は自分でしている。
1点:介助があっても15m以上移動できない。15mの移動に2名以上の介助が必要。
15点:45m以上の歩行、補装具(車椅子、歩行器は除く)の使用の有無は問わない。
10点:45m以上の介助歩行、歩行器の使用を含む。
5点:歩行不能の場合、車椅子にて45m以上の操作可能。
0点:上記以外。
※参考:Mahoney,F.I. & Barthel,D.W.:Maryland State Medical Journal,14 : 61-65,1965より
苦手な方向けにまとめました。参考にしてください↓
28 PEDIで正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 18項目で構成される。
2. 7 段階の尺度で評価する。
3. 義務教育終了年齢まで適応される。
4. 基準値標準スコアと尺度化スコアが算出される。
5. セルフケア、移動、社会的機能の領域に分類される。
解答4.5
解説
PEDI(Pediatric Evaluation of Disability Inventory:リハビリテーションのための子どもの能力低下評価法)は、日常生活(セルフケア、移動、社会的機能)における機能的スキルと複合活動を評価するものである。
1.× 評価項目は、「18項目」ではなく、機能的スキル197項目と複合活動20項目で構成される。
2.× 「7段階の尺度」ではなく、機能的スキルは、2段階:0(能力がある)~1(まだ能力を示していない、不可能である)で評価し、複合活動の項目では、介護者による援助尺度0(全介助)~5(自立)の6段階と調整尺度(N:調整なし、C:子ども向けの調整、R:リハビリテーション器具の使用、E:広範な調整)の4段階である。
3.× 「義務教育終了年齢まで(15歳)」ではなく、生後6ヵ月から7歳6ヵ月までの子どもが対象である。
4.〇 正しい。基準値標準スコアと尺度化スコアが算出される。機能的スキル尺度と複合活動尺度からの採点結果は、同年齢集団における基準値標準スコアと発達の進み具合をみる尺度化スコアとして得られる。
5.〇 正しい。セルフケア、移動、社会的機能の領域に分類される。3領域の日常生活における機能的スキルと複合活動を評価する。
29 作業遂行要因の評価法の説明で正しいのはどれか。
1. 意志質問紙は満足度を評価する。
2. AMPSは運動技能と処理技能を評価する。
3. 興味チェックリストは作業の到達度を評価する。
4. 役割チェックリストは役割の認識と数を評価する。
5. COPM は作業の遂行度、重要度、認識度を評価する。
解答2
解説
1.× 意志質問紙は、「満足度」ではなく、取り組み度や集中度合いを評価する。意志質問紙は、作業や活動の取り組み度や集中度合いを観察する人間作業モデルに基づいた評価法である。14項目を4段階で評価し、満点は56点である。
2.〇 正しい。AMPSは運動技能と処理技能を評価する。AMPS(Assessment of Motor and Process Skills:運動技能とプロセス技能の評価)はADLとIADLに関わる16の運動技能と20の遂行技能を観察し、たとえば地域で自立生活を送るのが可能かどうかを評価する。
3.× 興味チェックリストは、「作業の到達度の評価」ではなく、患者が興味のある活動は何か調べるものである。
4.× 役割チェックリストは、「役割の認識と数を評価する」のではなく、10の役割(学生・勤労者・ボランティア・養育者・家庭維持者・友人・家族の一員・宗教の参加者・趣味人/アマチュア・組織の参加者)について、過去や現在、将来に行った・行うか、またそれらの価値についてチェックするものである。
5.× COPM(Canadian Occupational Performance Measure:カナダ作業遂行測定)は、作業の「遂行度、重要度、認識度」ではなく遂行度、重要度、満足度を評価する。ちなみに、COPM (Canadian Occupational Performance Measure:カナダ作業遂行測定)では、患者が現時点で改善したいと考える活動と、それらの重要度(出来栄え)、満足度をそれぞれ10点満点で、患者が主観的に評価する。
30 脳卒中片麻痺に用いる上肢機能検査のうち、32 点満点でプログラム作成のための標準回復プロフィールが用意されているのはどれか。
1. MAL(motor activity log)
2. MAS
3. MFT
4. SIAS
5. STEF
解答3
解説
1. × MAL(motor activity log)は、麻痺側上肢の使用頻度と動作の質を、14の動作項目について5段階で、患者へのインタビュー形式により自己評価してもらう。合計点は0~5点で、高得点ほど上手に麻痺側上肢をADLに用いていることを示す。
2. × MASで表される評価は2つあるが、一番有名なものとしてMAS(Modified Ashworth Scale)があげられる。MAS(Modified Ashworth Scale)は、筋緊張の程度を6段階(0、1、1+、2、3、4)に分類して評価するものである。MASと略される評価法としては、このほかに脳卒中の運動機能評価に用いるmotor Assessment Scale(上肢機能だけでなく座位バランスや歩行なども評価)があるが32点満点ではない。
3. 〇 正しい。MFT(Manual Function Test:脳卒中上肢機能検査)は、「上肢の前方挙上」「上肢の側方挙上」「手掌を後頭部へ」などの項目を得点化し(32点満点)、これを100点満点に換算する。
4. × SIAS (Stroke Impairment Assessment Set)は、脳卒中患者の機能評価法で、上下肢の機能、腱反射、感覚などの評価項目が含まれる。SIAS (Stroke Impairment Assessment Set)について詳しくまとめた記事を書いているので、良ければ下から見てください。
5. × STEF (Simple Test for Evaluating Hand Function)は、簡易上肢機能検査である。上肢の動作能力、特に動きの速さを客観的に、しかも簡単かつ短時間(20~30分)に把握するための評価法である。10種類のテストからなり、それぞれ大きさや形の異なる物品を把持して移動させ、一連の動作に要した時間を計測し、所要時間を決められた点数(1~10点)に当てはめて、右手と左手との差を左右別に合計点数を算出する。また参考値との比較も可能である。
SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】