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36 超音波療法について正しいのはどれか。
1. 周波数は深達度に影響しない。
2. 成長期の小児の骨端線への照射は避ける。
3. 水中の照射では温熱効果は期待できない。
4. 機械的刺激で細胞の膜透過性が抑制される。
5. 空気中の照射では皮膚とプローブを約10cm離す。
解答2
解説
1.× 周波数は1MHzと3MHzを用い、深達度に合わせて変更する。
2.〇 正しい。成長期の小児の骨端線への照射は避ける(禁忌である)。
3.× 水中の照射でも温熱効果を期待される。超音波療法の水中法は、凹凸のある部位への照射に適する。
4.× 機械的刺激(非温熱刺激)で細胞の膜透過性が、「抑制」ではなく亢進される。機械的刺激(非温熱刺激)の効果は主に2つあり、①微細振動による細胞膜の透過性や活性度を改善させ、炎症の治癒を高める (マイクロマッサージ効果)、②細胞間隙の組織液の運動を活発にして浮腫を軽減させる (キャビテーション効果)である。
5.× 空気中の照射では皮膚とプローブを、「約10cm離す」のではなく皮膚に沿って照射する。水中法では、通常0.5~1.0cm離す。
37 カナダ式股義足で誤っているのはどれか。
1. ソケットの固定を両側腸骨稜の上部と坐骨の3点で行う。
2. 股継手と膝継手を通る線が踵の25〜40mm後方を通る。
3. 股継手を正常股関節軸より45°前上方につける。
4. ソケットの懸垂を切断対側の腸骨稜で行う。
5. 股屈曲制限バンドをつける。
解答3
解説
カナダ式ソケットは、①股離断に使用、②両側腸骨稜上で懸垂、③側方動揺性を抑制する。
1.〇 正しい。ソケットの固定を両側腸骨稜の上部と坐骨(坐骨結節)の3点で行う。
2.〇 正しい。股継手と膝継手を通る線が踵の25〜40mm後方を通る。
3.× 股継手を正常股関節軸より、「45°前上方」ではなく45°前下方につける。そうすることで、立位時に義足にまっすぐ荷重するだけで股継手が伸展する方向へ力が加わり、安定性が得られる。
4.〇 正しい。ソケットの懸垂を切断対側の腸骨稜(両側の腸骨稜上で懸垂)で行う。
5.〇 正しい。股屈曲制限バンドをつける。
38 PTB式免荷装具について正しいのはどれか。
1. 歩行あぶみ(パッテン底)は舟状骨の真下に置く。
2. ハムストリングスを圧迫するように装着する。
3. 脛骨高原骨折で適応となる。
4. 膝蓋骨は荷重部位である。
5. 膝関節は固定される。
解答1
解説
1.〇 正しい。歩行あぶみ(パッテン底)は舟状骨の真下(下腿長軸よりやや前方)に置く。なぜなら、体重心線とほぼ同位置に接地することで、立位安定性が得られるため。
2.× ハムストリングスは除圧部位であるため、圧迫するように装着するのは不適切である。PTBソケット除圧部位として、①脛骨粗面、②脛骨稜、③脛骨顆部の前面部、④腓骨頭、⑤ハムストリングスの走行部分がある。
3.× 脛骨高原骨折は適応ではない。なぜなら、除圧部位であるべきところと骨折部位が重なってしまうため。
4.× 膝蓋骨は荷重部位ではない。膝蓋腱部が荷重である。
5.× 膝関節は固定されない。自由に動かすことができる。
39 口すぼめ呼吸で正しいのはどれか。
1. 気道の虚脱を抑える。
2. 全肺気量を増加させる。
3. 吸気時間を延長させる。
4. 呼吸仕事量を増加させる。
5. 機能的残気量を増加させる。
解答1
解説
1.〇 正しい。気道の虚脱(気道が押しつぶされ、狭くなること)を抑える。口すぼめ呼吸は、口をすぼめて呼気に抵抗を加える呼吸法である。慢性閉塞性肺疾患(COPD)で行われる。
2.× 全肺気量は変化しない。一回換気量は増大する。
3.× 「吸気時間」ではなく呼気時間を延長させる。
4.× 呼吸仕事量は、「増加」ではなく減少させる。なぜなら、呼吸数が減少するため。呼吸仕事量は、呼吸筋群が行う仕事量である。
5.× 機能的残気量は、「増加」ではなく減少する。なぜなら、呼出量が増加するため。
呼気時に口をすぼめて抵抗を与えることにより気道内圧を高め、これにより末梢気管支の閉塞を防いで肺胞中の空気を出しやすくする方法である。
鼻から息を吸い、呼気は吸気時の2倍以上の時間をかけて口をすぼめてゆっくりと息を吐くため、呼吸数は減少する。
40 2 型糖尿病患者に対する教育入院後1か月の効果を示すのに適切なのはどれか。
1. CRP
2. 尿糖
3. HbA1c
4. 空腹時血糖
5. 血中アルブミン
解答3
解説
1.× CRPは、急性炎症によって肝臓で生成される蛋白質である。
2.× 尿糖は、糖尿病の患者の場合は陽性となるが。一か月後の指標とはならない。
3.〇 正しい。HbA1cは、およそ1~2か月の平均血糖レベルを反映する。
4.× 空腹時血糖は、糖尿病の診断や現在の血糖値の状況を把握する。
5.× 血中アルブミンは、肝臓で産生される血漿蛋白質である。肝硬変や肝機能障害などで低下する。