第48回(H25) 作業療法士国家試験 解説【午前問題21~25】

 

21 単関節の障害で後髪をとかすことができなかった。
 このときの関節運動と可動域制限の組合せで正しいのはどれか。
 ただし、自助具は使用しないこととする。

1.肩関節屈曲:90°
2.肩関節外転:120°
3.肘関節屈曲:50°
4.前腕回内:50°
5.手関節背屈:20°

解答3

解説

1~2.4~5.× 肩関節屈曲90°/肩関節外転120°/前腕回内50°/手関節背屈20°あれば、後髪可能である。肘・手関節の代償運動より、手を後方に持っていける。
3.〇 正しい。肘関節屈曲50°では、手を頭に持っていくことができない。

 

 

 

 

 

 

22 血圧測定で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.触診で拡張期血圧を測定できる。
2.精神的ストレスによって血圧は上昇する。
3.拡張期血圧が80 mmHgのときは高血圧である。
4.使用するカフの幅によって血圧の測定値は異なる。
5.上肢の血圧の左右差は健常者では30 mmHgである。

解答2/4

解説

1.× 触診では、拡張期血圧ではなく、収縮期血圧を測定できる。
2.〇 正しい。精神的ストレスによって血圧は上昇する。主な例としては、白衣高血圧(日常生活場面では正常血圧にも関わらず、病院の診察室などでは緊張により血圧が上昇すること)である。
3.× 拡張期血圧が80 mmHgではなく、90 mmHgのときは高血圧である。
4.〇 正しい。使用するカフの幅によって血圧の測定値は異なる。使用するカフが狭いと血圧は高く、広いと低い値となる。
5.× 上肢の血圧の左右差は、健常者では30 mmHgではなく、10 mmHg以下である。

 

 

 

 

 

 

23 脳血管障害後の片麻痺患者にBrunnstrom 法ステージテストを行った。肩関節の屈曲は肘伸展位で150°可能、外転は90 °可能であるが肘関節が30°屈曲していた。また円柱形のペグを把持するよう指示すると、対向つまみはできなかったが横つまみは可能であった。
 Brunnstrom 法ステージの組合せで正しいのはどれか。

1.上肢Ⅲ:手指Ⅳ
2.上肢Ⅳ:手指Ⅲ
3.上肢Ⅳ:手指Ⅳ
4.上肢Ⅴ:手指Ⅳ
5.上肢Ⅴ:手指Ⅴ

解答3

解説

(※引用:脳卒中治療ガイドライン2009

「肩関節の屈曲は肘伸展位で150°可能、外転は90°可能であるが肘関節が30°屈曲」とあり、上肢のステージⅣ
「対向つまみはできなかったが、横つまみは可能」とあり、手指のステージⅣ
したがって、選択肢3.上肢Ⅳ:手指Ⅳである。

 

 

 

 

 

 

24 運動とプロセス技能評価(AMPS)について正しいのはどれか。

1.対象者から聴取によって評価できる。
2.ハンドルズ(Handles)は運動技能項目である。
3.コーディネーツ(Coordinates)はプロセス技能項目である。
4.職場における自立の可能性を予測する測定値を算出できる。
5.課題ごとに運動技能とプロセス技能の難易度が設定されている。

解答5

解説

運動とプロセス技能評価 (AMPS)

運動とプロセス技能評価 (AMPS)は、121(適宜追加されていく)ある課題の中から馴染みのある2題を対象者自らが選び遂行する。運動技能16項目、プロセス技能20項目を4段階(危険/要介助、非効率、疑問あり、有能)でADL/IADLを評価する。課題としては、服を着替える、箸で食事をするといったADL課題と、コーヒーまたは紅茶をいれるペットにえさをやるといったIADL課題がある。これらにより対象者が持つ能力を評価し、治療に生かすという評価である。

1.× 対象者からの聴取ではなく、作業療法士が対象者が行った作業を観察し評価できる。
2.× ハンドルズ(Handles)は、運動技能項目ではなく、プロセス技能項目である。ハンドルズ(Handles;取り扱い)とは、いつどのように目的物を安定させ、支持し、取り扱うかの知識を評価する項目である。
3.× コーディネーツ(Coordinates)は、プロセス技能項目ではなく、運動技能項目である。コーディネーツ(Coordinates:協調)とは、目的物を安全に安定させるための両側動作の協調を評価する項目である。
4.× 職場ではなく、在宅における自立の可能性を予測する測定値を算出できる。なぜなら、運動とプロセス技能評価 (AMPS)は効果的な治療計画の策定等に用いられるため。
5.〇 正しい。課題ごとに運動技能とプロセス技能の難易度が設定されている。これを考慮して評価する。

 

 

 

 

 

 

25 評価法の説明で正しいのはどれか。

1.PGC モラールスケールはうつ尺度である。
2.MMSE の基準で24点は認知症と判断する。
3.ESCROW Profile は社会的不利の評価である。
4.パラチェック老人行動評定尺度はQOLの評価である。
5.Clinical Dementia Rating(CDR)は段階評価である。

解答3

解説

1.× PGC モラールスケールは、うつ尺度ではなく、高齢者のQOL評価尺度である。「主観的幸福感」を評価する。
2.× MMSE(認知症のスクリーニング検査) の基準で、24点では認知症と判断しない23点以下で「認知症の可能性が高い」とされる。
3.〇 正しい。ESCROW Profile は、社会的不利の評価である。Environment(社会的調整・統合:学校・職場での理解度や受け入れ体制等)、Cluster of Members(家族構成:家庭環境、家族間の力関係も含む)、Resources(社会資源:福祉的な諸施策、医療、公的助成等の利用の可能性が拓けているか否か)、Outlook(予後、将来的な見通し)、Work/school/Retirement Status(就労・就学・退職状況等)の項目からなり、各項目1~4点、合計6~24点であり、点数が低いほど社会的不利が少ない。
4.× パラチェック老人行動評定尺度(PGS)は、QOLではなく、社会的不利の評価である。身体機能(3領域)、身辺処理(4領域)、社会的行動(3領域)に区分され、高齢者の状態や行動の評価に用いられる。
5.× Clinical Dementia Rating(CDR)は、段階評価ではなく、記憶を中心とした認知機能障害の重症度評価尺度であり、5段階評価である。段階評価とは、点数化はしない評価のことをいう。

 

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