この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
※問題の引用:厚生労働省より
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。
・まとめてもらいたい問題や希望、漏れがあったらコメントください。
・当HPに「キーワード検索」の機能がありますので、そちらも積極的にお使いください。
類似問題です↓
【PT専門】Guillain-Barré症候群についての問題「まとめ・解説」
【共通問題のみ】Guillain-Barré症候群についての問題「まとめ・解説」
46回 午後29
29 Guillain-Barré症候群で最も頻度が高い症状はどれか。
1.企図振戦
2.聴神経麻痺
3.外眼筋麻痺
4.顔面神経麻痺
5.Babinski徴候陽性
解答4
解説
Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。一般的には細菌・ウイルスなどの感染があり、1~3週後に両足の筋力低下(下位運動ニューロン障害)や異常感覚(痺れ)などで発症する。感覚障害も伴うが、運動障害に比べて軽度であることが多く、他覚的な感覚障害は一般に軽度である。初期症状として、歩行障害、両手・腕・両側の顔面筋の筋力低下、複視、嚥下障害などがあり、これらの症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。症状が軽い場合は自然に回復するが、多くの場合は入院により適切な治療(免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法など)を必要とする。症状は6か月から1年程度で寛解することが多い。臨床検査所見として、①髄液所見:蛋白細胞解離(蛋白は高値,細胞数は正常)を示す。②電気生理学的検査:末梢神経伝導検査にて、脱神経所見(伝導ブロック、時間的分散、神経伝導速度の遅延、複合筋活動電位の低下など)がみられる。複合筋活動電位が消失あるいは著明な低下し、早期から脱神経所見を示す症例は、一般に回復が悪く機能的予後も不良である。
(※参考:「重篤副作用疾患別対応マニュアル ギラン・バレー症候群」厚生労働省様HPより)
1.× 企図振戦(安静時には出現せずに、動作を起こす時に生じる3~6Hzの振戦)は、小脳障害の症状(小脳失調)である。
2.× 聴神経麻痺は起こりにくい。脳神経の中でも聴・視神経が障害されにくい。
3.× 外眼筋麻痺は、選択肢の中で最も頻度が高いとはいえない。まれに動眼神経障害により外眼筋も障害される。
4.〇 正しい。顔面神経麻痺は、Guillain-Barré症候群で最も頻度が高い。脳神経麻痺の症状としては、顔面神経麻痺・球麻痺(構音・嚥下障害)、外眼筋麻痺が起こる。
5.× Babinski徴候陽性は、錐体路(上位運動ニューロン)の障害で起こる。Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。下位運動ニューロンが主に侵され、四肢末梢優位の筋力低下から自覚することが多い。
49回 午後30
30 Guillain-Barré症候群について誤っているのはどれか。
1.自己免疫機序による。
2.髄液の異常所見がみられる。
3.筋力低下は体幹から始まる。
4.自覚的感覚異常がみられる。
5.神経原性の針筋電図所見を認める。
解答3
解説
Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。一般的には細菌・ウイルスなどの感染があり、1~3週後に両足の筋力低下(下位運動ニューロン障害)や異常感覚(痺れ)などで発症する。感覚障害も伴うが、運動障害に比べて軽度であることが多く、他覚的な感覚障害は一般に軽度である。初期症状として、歩行障害、両手・腕・両側の顔面筋の筋力低下、複視、嚥下障害などがあり、これらの症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。症状が軽い場合は自然に回復するが、多くの場合は入院により適切な治療(免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法など)を必要とする。症状は6か月から1年程度で寛解することが多い。臨床検査所見として、①髄液所見:蛋白細胞解離(蛋白は高値,細胞数は正常)を示す。②電気生理学的検査:末梢神経伝導検査にて、脱神経所見(伝導ブロック、時間的分散、神経伝導速度の遅延、複合筋活動電位の低下など)がみられる。複合筋活動電位が消失あるいは著明な低下し、早期から脱神経所見を示す症例は、一般に回復が悪く機能的予後も不良である。
(※参考:「重篤副作用疾患別対応マニュアル ギラン・バレー症候群」厚生労働省様HPより)
1.〇 自己免疫機序による末梢神経の髄鞘の障害が原因の一つと考えられている。
2.〇 髄液所見では細胞数の増加はみられないが、蛋白の上昇が認められる。
3.× 筋力低下は、「体幹から」ではなく、下肢遠位筋から始まる。
4.〇 四肢末梢優位の自覚的感覚異常がある。
5.〇 Guillain-Barré症候群では末梢神経伝導検査で、運動神経伝導速度の低下、あるいは伝導ブロックがみられる。神経原性の針筋電図所見を認めものには、筋萎縮性側索硬化症などがある。
50回 午後12
12 40歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後2週経過。麻痺の進行が止まり、機能回復を目的にベッドサイドでの作業療法が開始された。筋力はMMTで上肢近位筋3、上肢遠位筋2、下肢近位筋2、下肢遠位筋1である。
この時期の作業療法で適切でないのはどれか。
1.体位変換
2.良肢位の保持
3.関節可動域訓練
4.座位耐久性の改善
5.漸増抵抗運動による筋力強化
解答5
解説
Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。一般的には細菌・ウイルスなどの感染があり、1~3週後に両足の筋力低下(下位運動ニューロン障害)や異常感覚(痺れ)などで発症する。感覚障害も伴うが、運動障害に比べて軽度であることが多く、他覚的な感覚障害は一般に軽度である。初期症状として、歩行障害、両手・腕・両側の顔面筋の筋力低下、複視、嚥下障害などがあり、これらの症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。症状が軽い場合は自然に回復するが、多くの場合は入院により適切な治療(免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法など)を必要とする。症状は6か月から1年程度で寛解することが多い。臨床検査所見として、①髄液所見:蛋白細胞解離(蛋白は高値,細胞数は正常)を示す。②電気生理学的検査:末梢神経伝導検査にて、脱神経所見(伝導ブロック、時間的分散、神経伝導速度の遅延、複合筋活動電位の低下など)がみられる。複合筋活動電位が消失あるいは著明な低下し、早期から脱神経所見を示す症例は、一般に回復が悪く機能的予後も不良である。
(※参考:「重篤副作用疾患別対応マニュアル ギラン・バレー症候群」厚生労働省様HPより)
本症例は、急性期を脱した状態である。この時期のリハビリテーションは、①拘縮予防、②関節可動域の維持と増大、③良肢位保持を行う。一方、筋力運動は過用性の筋力低下に注意する。
1.〇 正しい。体位変換を実施する。なぜなら、褥瘡予防とともに、自力での体位交換を促すことにより基本動作能力の維持・再獲得を目指すことにつながるため。
2.〇 正しい。良肢位の保持を実施する。なぜなら、筋緊張を軽減させるため。この時期は、四肢遠位筋の麻痺が強い。したがって、初期から機能的良肢位を保つことで筋緊張を和らげることにつながる。
3.〇 正しい。関節可動域訓練を実施する。なぜなら、拘縮予防のため。
4.〇 正しい。座位耐久性の改善を実施する。なぜなら、廃用症候群の予防のため。
5.× 漸増抵抗運動による筋力強化は行わないほうが良い。なぜなら、高負荷の筋力増強訓練(漸増抵抗運動など)を行うと、逆に過用性の筋力低下を起こしてしまうため。したがって、低負荷・高頻度の筋持久力訓練を行う。
55回 午後35
35 Guillain-Barré症候群で正しいのはどれか。(※不適切問題:採点対象外)
1. 自律神経障害を伴わない。
2. 症状は上肢近位筋から始まる。
3. 上肢の症状は左右非対称である。
4. 先行感染数時間後に症状が現れる。
5. 我が国では脱髄型の方が軸索障害型よりも多い。
解答 なし(採点対象から除外)
理由:選択肢に正解がないため。
解説
Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。一般的には細菌・ウイルスなどの感染があり、1~3週後に両足の筋力低下(下位運動ニューロン障害)や異常感覚(痺れ)などで発症する。感覚障害も伴うが、運動障害に比べて軽度であることが多く、他覚的な感覚障害は一般に軽度である。初期症状として、歩行障害、両手・腕・両側の顔面筋の筋力低下、複視、嚥下障害などがあり、これらの症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。症状が軽い場合は自然に回復するが、多くの場合は入院により適切な治療(免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法など)を必要とする。症状は6か月から1年程度で寛解することが多い。臨床検査所見として、①髄液所見:蛋白細胞解離(蛋白は高値,細胞数は正常)を示す。②電気生理学的検査:末梢神経伝導検査にて、脱神経所見(伝導ブロック、時間的分散、神経伝導速度の遅延、複合筋活動電位の低下など)がみられる。複合筋活動電位が消失あるいは著明な低下し、早期から脱神経所見を示す症例は、一般に回復が悪く機能的予後も不良である。
(※参考:「重篤副作用疾患別対応マニュアル ギラン・バレー症候群」厚生労働省様HPより)
1.× 自律神経障害を伴う。自律神経障害(頻脈、高血圧、起立性低血圧など)が生じる。
2.× 症状は、「上肢近位筋から」ではなく、下肢遠位から始まる。ちなみに、障害の消失順は出現と逆順で、近位部から遠位部にかけて回復する。
3.× 上肢の症状は、「左右非対称」ではなく左右対称である。遠位・近位両方とも侵される。
4.× 先行感染の「数時間後」ではなく、1~2週間後に症状が現れる。発症の1~3週間前に先行感染(感冒様症状、下痢、腹痛など)がみられ、その後1~2週間で急性に神経症状を来し、弛緩性四肢麻痺や呼吸筋麻痺、脳神経障害がみられる。
5.× 逆である。我が国では、軸索障害型の方が脱髄型よりも多い。
58回 午後4
4 45歳の男性。2週前に下痢症状があった。2日前から両下肢に力が入りにくくなり、病院を受診し、Guillain-Barré症候群と診断された。意識は清明で、言語機能、認知機能に問題はなかった。四肢の腱反射は低下し、感覚障害を認め入院となった。入院後、上下肢筋力が低下し、座位や食事動作が困難となり、水を飲むときにむせるようになった。
入院5日目の時点で行わないのはどれか。
1.嚥下訓練
2.呼吸訓練
3.筋力増強訓練
4.関節可動域訓練
5.座位のポジショニング
解答3
解説
・45歳の男性(Guillain-Barré症候群)
・2週前:下痢症状
・2日前:両下肢に力が入りにくい。
・意識清明、言語機能、認知機能:問題なし。
・四肢腱反射:低下、感覚障害あり。
・入院後:上下肢筋力低下、座位や食事動作:困難
・水を飲むときにむせる。
→本症例は、Guillain-Barré症候群の急性期(症状進行中)である。この時期のリハビリテーションは、①拘縮予防、②関節可動域の維持と増大、③良肢位保持を行う。一方、筋力運動は過用性の筋力低下に注意する。
1~2.5.〇 嚥下訓練/呼吸訓練/座位のポジショニングを実施する。なぜなら、本症例は、水を飲む際にむせるようになっており、誤嚥予防・誤嚥性肺炎予防が必要であるため。呼吸訓練・体位排痰は、排痰に寄与する。Guillain-Barré症候群の症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。
3.× 筋力増強訓練は、入院5日目の時点で行わない。なぜなら、高負荷の筋力増強訓練(漸増抵抗運動など)を行うと、逆に過用性の筋力低下を起こしてしまうため。したがって、安定期に入った後に実施し、その期間でも体を動かすにしても、低負荷・高頻度の筋持久力訓練を行う。
4.〇 関節可動域訓練を実施する。なぜなら、関節拘縮の予防だけでなく、呼吸困難感の改善などにも期待できるため。
Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群は、先行感染による自己免疫的な機序により、炎症性脱髄性ニューロパチーをきたす疾患である。一般的には細菌・ウイルスなどの感染があり、1~3週後に両足の筋力低下(下位運動ニューロン障害)や異常感覚(痺れ)などで発症する。感覚障害も伴うが、運動障害に比べて軽度であることが多く、他覚的な感覚障害は一般に軽度である。初期症状として、歩行障害、両手・腕・両側の顔面筋の筋力低下、複視、嚥下障害などがあり、これらの症状はピークに達するまでは急速に悪化し、時には人工呼吸器が必要になる。症状が軽い場合は自然に回復するが、多くの場合は入院により適切な治療(免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法など)を必要とする。症状は6か月から1年程度で寛解することが多い。臨床検査所見として、①髄液所見:蛋白細胞解離(蛋白は高値,細胞数は正常)を示す。②電気生理学的検査:末梢神経伝導検査にて、脱神経所見(伝導ブロック、時間的分散、神経伝導速度の遅延、複合筋活動電位の低下など)がみられる。複合筋活動電位が消失あるいは著明な低下し、早期から脱神経所見を示す症例は、一般に回復が悪く機能的予後も不良である。
(※参考:「重篤副作用疾患別対応マニュアル ギラン・バレー症候群」厚生労働省様HPより)