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※問題の引用:厚生労働省より
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45回 午前29
29.関節リウマチの足部の変形で起こりにくいのはどれか。
1.外反母指
2.槌指変形
3.中足指節間関節の背側脱臼
4.凹足変形
5.踵骨の外反変形
解答4
解説
足部:扁平足、扁平三角状変形、開張足、踵骨の外反変形、尖足など。
足趾:外反母趾、槌趾など。
1.〇 外反母指(趾)は起こりやすい。外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指側に曲がり、「く」の字のように変形することである。
2.〇 槌指変形(マレット変形)は起こりやすい。槌指変形(マレット変形)とは、DIP関節が曲がったまま伸ばせなくなった状態である。手指にも足趾にも見られる。
3.〇 中足指(趾)節間関節の背側脱臼は起こりやすい。
4.× 凹足変形は起こりにくい。関節リウマチでは、外反扁平変形が起こりやすい。ちなみに、凹足変形とは、足底の縦アーチが高い状態の変形である。先天性の内反足などで起こやすい。
5.〇 踵骨の外反変形は起こりやすい。踵骨の外反変形とは、下腿に対して踵骨が外反する変形である。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
46回 午後9
9. 48歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3。
ADLの維持・向上のための指導で誤っているのはどれか。
1.立ち上がり訓練は高めの椅子で行う。
2.膝の屈曲拘縮予防に夜間装具を使用する。
3.炎症の強い時期の可動域訓練は自動運動を中心に行う。
4.ベッド上での起き上がりはひもを引っ張る方法で行う。
5.食事動作や更衣動作自立のため、肩・肘の可動域訓練を行う。
解答4
解説
【ステージ分類:リウマチの病期】
ステージⅠ:X線検査で骨・軟骨の破壊がない状態。
ステージⅡ:軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
ステージⅣ:関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。
【クラス分類:機能障害度】
クラスⅠ:健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態。
クラスⅡ:多少の障害はあるが普通の生活ができる状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
クラスⅣ:ほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態。
1.〇 立ち上がり訓練は高めの椅子で行う。なぜなら、関節への負荷を軽減することができるため。また上下の重心移動の距離が減り、低めの椅子より容易に立ち上がりが行える。
2.〇 膝の屈曲拘縮予防に夜間装具(特に、伸展装具)を使用する。なぜなら、夜間の寝ている姿勢は、膝関節の屈曲拘縮が起こりやすいため。手関節にも用いることが多い。ただし、痛みや関節拘縮、ADLに関しての改善効果の報告はまちまちである(エビデンスレベルD:行わないように勧められている文献もある)。ただ、本問題はこの設問以上に優先度が高い選択肢があるため、〇とした。
3.〇 炎症の強い時期の可動域訓練は、自動運動を中心に行う。急性期には患者が耐えられる範囲で行う。
4.× ベッド上での起き上がりはひもを引っ張る方法で行うことは、ADLの維持・向上のための指導で誤っている。なぜなら、手指関節への負担が大きいため。
5.〇 食事動作や更衣動作自立のため、肩・肘の可動域訓練を行う。自動運動を中心にADL維持・改善のために行う。
46回 午後33
33.関節リウマチ患者の関節保護の方法で誤っているのはどれか。
1.レバーによる蛇口の開閉
2.両手を使用した茶碗の把持
3.手掌部による車椅子のブレーキ操作
4.食事の際の頸部前屈によるリーチ代償
5.補高マットを利用した椅子からの立ち上がり
解答4
解説
関節リウマチ患者に対する日常生活の指導は、関節保護の原則に基づき行う。関節保護の原則とは、疼痛を増強するものは避けること、安静と活動のバランスを考慮すること、人的・物的な環境を整備することがあげられる。変形の進みやすい向きでの荷重がかからないように手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように工夫された自助具が求められる。
1〜3.〇 正しい。レバーによる蛇口の開閉/両手を使用した茶碗の把持/手掌部による車椅子のブレーキ操作は、関節リウマチ患者の関節保護の方法である。手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように、工夫された自助具や握らなくてもいいように指導することが求められる。
4.× 食事の際の頸部前屈によるリーチ代償は控えたほうが良い。なぜなら、環軸椎亜脱臼を誘発するため。
5.〇 補高マットを利用した椅子からの立ち上がりは、関節リウマチ患者の関節保護の方法である。なぜなら、補高マットを利用することで、椅子を高くすることができる。したがって、股・膝・足関節への負荷を軽減することができる。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
47回 午前7
7 56歳の女性。関節リウマチ。足部の写真(下図)に示す。
この写真にみられる変形はどれか。2つ選べ。
1.スワンネック変形
2.ボタンホール変形
3.Z状変形
4.内反小趾
5.外反母趾
解答4/5
解説
1.× スワンネック変形とは、手指のDIP関節が屈曲し、PIP関節が過伸展している状態のことである。
2.× ボタンホール変形とは、手指のDIP関節が過伸展氏、PIP関節が屈曲している状態のことである。
3.× Z状変形とは、手の母指に起こるものであり、IP関節が過伸展している状態のことである。
4.〇 正しい。内反小趾とは、第5趾が内反している状態のことを指す。この画像では、第5趾が内反し第4趾と重なっている。
5.〇 正しい。外反母趾とは、第1趾が外反している状態のことを指す。この画像では、母趾の外反が認められる。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
47回 午前34
34 関節リウマチで起こりにくいのはどれか。
1.環軸関節亜脱臼
2.肘関節の屈曲拘縮
3.尺骨遠位の背側脱臼
4.股関節の中心性脱臼
5.膝関節の内反変形
解答5
解説
①環軸椎亜脱臼、②肩関節可動域制限、③肘関節屈曲拘縮、④手関節尺側偏位、⑤手指変形、⑥股関節屈曲拘縮、⑦膝関節内外反変形・屈曲拘縮、⑨足・足趾変形などがある。
1.〇 環軸関節亜脱臼は生じやすい。関節リウマチの死因としても知られ、頚椎可動域運動を行わないほうが良い。特に、頸部の屈曲は禁忌である。
2.〇 肘関節の屈曲拘縮は生じやすい。①環軸椎亜脱臼、②肩関節可動域制限、③肘関節屈曲拘縮、④手関節尺側偏位、⑤手指変形、⑥股関節屈曲拘縮、⑦膝関節内外反変形・屈曲拘縮、⑨足・足趾変形などがある。
3.〇 尺骨遠位の背側脱臼は生じやすい。尺骨頭が背側脱臼し、疼痛や前腕回外障害、伸筋腱断裂の原因となる。
4.〇 股関節の中心性脱臼は生じやすい。中心性脱臼とは、大腿骨頭が寛骨臼を突き破るような脱臼のことである。長年放置していると、股関節部の骨破壊が進み、脆弱した臼底が微小な骨折と修復を繰り返し菲薄化して寛骨臼底突出(股関節の中心性脱臼)が起こる。
5.× 膝関節の内反変形は、選択肢の中で最も起こりにくい。リウマチの膝変形の典型例として外反膝変形があげられるが、必ずしも内反膝変形が起こらないといったことはない。内反膝変形は、よく変形性膝関節症に起こる。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
48回 午前15
15 45歳の女性。40歳で関節リウマチを発症し、寛解と増悪を繰り返している。両手関節の腫脹と疼痛が顕著である。歩行は可能であるが、左膝関節の疼痛と変形が強いため人工関節置換術を検討している。
術前に使用する歩行補助具として適切なのはどれか。2つ選べ。
1.T字杖
2.ロフストランド杖
3.プラットホーム杖
4.松葉杖
5.四輪式歩行器
解答3/5
解説
・45歳の女性(40歳関節リウマチ)
・寛解と増悪を繰り返す。
・両手関節の腫脹と疼痛が顕著。
・歩行:可能
・左膝関節の疼痛と変形が強いため人工関節置換術を検討している。
→本症例は、両手関節の腫脹と疼痛、左膝関節の疼痛と変形が強い。それら関節を保護できる歩行補助具の選択が必要となる。関節リウマチ患者に対する日常生活の指導は、関節保護の原則に基づき行う。関節保護の原則とは、疼痛を増強するものは避けること、安静と活動のバランスを考慮すること、人的・物的な環境を整備することがあげられる。変形の進みやすい向きでの荷重がかからないように手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように工夫された自助具が求められる。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1.4.× T字杖/松葉杖の優先度は低い。なぜなら、手関節・手指に負担がかかるため。
2.× ロフストランド杖も、T字杖同様に手関節・手指に負担がかかるため不適切である。痙直型両麻痺などに適応となる。
3.〇 正しい。プラットホーム杖は、前腕に体重をかけられるため手関節・手指を保護できる。
5.〇 正しい。四輪式歩行器は、前腕で支持するタイプがある。それらは、前腕に体重をかけられるため手関節・手指を保護できる。
49回 午前34
34 関節リウマチについて正しいのはどれか。
1. 内反尖足が合併しやすい。
2. DIP関節に病変を生じやすい。
3. 肘関節にはムチランス変形が生じやすい。
4. 環軸椎亜脱臼を認めるときには頸部を屈曲させる。
5. 炎症が強い時期の運動療法は自動運動を中心に行う。
解答5
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1.× 「内反尖足」ではなく外反母趾・開帳足・槌指・扁平足・外反足などが合併しやすい。
2.× DIP関節に病変を生じにくい。PIP関節やMP関節の方が病変を生じる。
3.× ムチランス変形(オペラグラス変形)は、「肘関節」ではなく手指が生じやすい。ムチランス変形(オペラグラス変形)は、中手骨や指節骨の吸収により指が短縮する変形をいう。
4.× 環軸椎亜脱臼を認めるときには頸部を屈曲は禁忌である。さらに悪化する恐れがある。
5.〇 正しい。炎症が強い時期の運動療法は自動運動を中心に行う。なぜなら、疼痛を誘発しないようにするため。
49回 午後13
13 58歳の女性。12年前発症の関節リウマチ。突然指が伸展できなくなり受診した。
受診時の手の写真を下図に示す。
障害されたのはどれか。
1. 橈骨神経
2. 長橈側手根伸筋
3. (総)指伸筋
4. 固有示指伸筋
5. 尺側手根伸筋
解答3
解説
写真では、第3~5指の伸展が不能であるが、第2指の伸展と手関節の掌背屈(中間位保持)が可能であるのが特徴である。
1.× 橈骨神経は、下垂手となる。障害されれば、示指伸展もみられないはずである。
2.× 長橈側手根伸筋の【起始】上腕骨外側縁、外側上顆および外側上腕筋間中隔、【停止】第2中手骨底の背面橈側である。写真では、手関節掌背屈中間位で保持できているため不適切である。
3.〇 正しい。(総)指伸筋の【起始】上腕骨の外側上顆、前腕筋膜の内面と肘関節包、【停止】中央は中節骨底、両側は合して末節骨底である。写真は、第3~5指の伸展が不能であるが、第2指の伸展と手関節の掌背屈(中間位保持)が可能である。そのため、(総)指伸筋の障害であると分かる.
4.× 固有示指伸筋の【起始】尺骨後面下部、前腕骨間膜背面【停止】第2指の指背腱膜である。示指の伸展が可能なことから不適切である。
5.× 尺側手根伸筋の【起始】上腕頭:内側上顆と前腕筋膜、尺骨頭:肘頭から尺骨中部までの後縁【停止】豆状骨、豆鉤靭帯、豆中手靭帯、有鉤骨、第5中手骨底である。手関節の掌背屈(中間位保持)が可能なところから不適切である。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
51回 午後34
34 関節リウマチに合併しやすいのはどれか。
1. 内反足
2. 脊椎分離症
3. Heberden結節
4. Dupuytren 拘縮
5. 指伸筋腱皮下断裂
解答5
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1.× 内反足ではなく、扁平足・外反足をきたしやすい。
2.× 脊椎分離症ではなく、環軸椎亜脱臼をきたしやすい。したがって、環軸椎亜脱臼では頚椎可動域運動を行わない。特に、頸部の屈曲は禁忌である。なぜなら、頚椎亜脱臼のような頚椎障害は、頚椎間のゆるみによっておきており、頸椎可動域運動により頚髄圧迫症状(頭痛、運動麻痺、感覚障害)の出現の恐れがあるため。ちなみに、脊椎分離症は、椎間関節の基部の骨が分離して起こる腰痛症である。
3.× Heberden結節(へバーデン結節)とは、とは、指の第1関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう原因不明の疾患である。中年女性に多い。第1関節の背側の中央の伸筋腱付着部を挟んで2つのコブ(結節)ができるのが特徴である。関節リウマチとの鑑別が必要な疾患である。ちなみに、PIP関節に生じるものをBouchard結節(ブシャール結節)という。
4.× Dupuytren 拘縮(デュピュイトラン拘縮)とは、手掌腱膜の肥厚による指の屈曲拘縮である。進行性であり、中年以降の男性に多く、原因不明である。外傷や糖尿病、長期のアルコール多飲などが誘引になりうる。
5.〇 正しい。指伸筋腱皮下断裂は、関節リウマチに合併しやすい。指伸筋腱皮下断裂とは、その名の通りで(総)指伸筋腱が断裂したことを意味する。特にPIP背側の伸筋腱断裂による変形をボタンホール変形、DIP背側の伸筋腱断裂による変形をスワンネック変形という。
①環軸椎亜脱臼、②肩関節可動域制限、③肘関節屈曲拘縮、④手関節尺側偏位、⑤手指変形、⑥股関節屈曲拘縮、⑦膝関節内外反変形・屈曲拘縮、⑨足・足趾変形(扁平足・外反足)などがある。
51回 午後10
10 52歳の女性。関節リウマチ。発症して17年が経過している。手指関節に痛みを訴えており、図のような変形がみられる。
手指に対する最も適切な物理療法はどれか。
1. 超音波
2. 遠赤外線
3. 極超短波
4. パラフィン浴
5. ホットパック
解答4
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
本症例の手指は変形が強く(ムチランス変形)、手指関節痛もある。また、皮膚の凹凸がみられる。物理療法は、凹凸の有無に関係なしに均一に温熱効果を得られるパラフィン浴が望ましい。よって、選択肢4.パラフィン浴が正しい。ちなみに、ムチランス変形(オペラグラス変形)は、中手骨や指節骨の吸収により指が短縮する変形をいう。
1~3.5. 超音波/遠赤外線/極超短波/ホットパックは、パラフィン浴と比較すると指先の変形や凹凸に対応しきれない。
52回 午前8
8 44歳の女性。関節リウマチ。エックス線写真を下図に示す。身の回りのことはできるが、仕事は行えない。
この患者のSteinbrocker の分類はどれか。
1. ステージⅡ、クラスⅡ
2. ステージⅢ、クラスⅢ
3. ステージⅢ、クラスⅣ
4. ステージⅣ、クラスⅢ
5. ステージⅣ、クラスⅣ
解答:4
解説
レントゲン所見:過伸展のような関節変形(ボタン穴変形、スワンネック変形、両母指Z変形、MP掌側脱臼)を認めることから、ステージⅢ以上であることが分かる。さらに、①線維性強直(PIP関節が明瞭ではない)、②骨性強直(手根骨が明瞭ではない)を認めることからステージⅣと判断できる。
【ステージ分類:リウマチの病期】
ステージⅠ:X線検査で骨・軟骨の破壊がない状態。
ステージⅡ:軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
ステージⅣ:関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。
【クラス分類:機能障害度】
クラスⅠ:健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態。
クラスⅡ:多少の障害はあるが普通の生活ができる状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
クラスⅣ:ほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態。
よって、選択肢4. ステージⅣ、クラスⅢが正しい。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
52回 午前41
41 関節リウマチの症状と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
1. 肩関節痛:持続伸張運動
2. 手指の変形:超音波療法
3. 足の外反母指:金属支柱付短下肢装具
4. 膝関節外反変形:外側ウェッジ
5. 環軸関節亜脱臼:頸椎前屈姿勢の予防
解答:5
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1.× 肩関節痛(疼痛)に対して、「持続伸張運動」ではなく温熱療法や薬物療法を行う。なぜなら、活動期の関節リウマチでは関節の破壊が盛んに進行しているため。したがって関節への負担を避け、変形を防止し関節を保護する処置をとる。このとき関節を保護するようなADLの指導や筋力の維持のための方法の指導を行う。
2. × 手指の変形に対して、「超音波療法」ではなく手指装具などを行う。ちなみに、超音波療法(温熱療法)は疼痛緩和に対して行われるが、急性炎症が起きている場合は禁忌である。
3. × 金属支柱付短下肢装具は、「足の外反母指」ではなく麻痺による重度の痙性に適応となる。ちなみに、足の外反母趾に対しては、横アーチを保持するためのメタタルザルパットを入れた足底板や、外反母趾装具を使った装具療法を行う。
4. × 膝関節外反変形(X脚)は、「外側ウェッジ」ではなく内側ウェッジが適応である。ちなみに、外側ウェッジは膝関節内反変形(O脚)に対して行われる。
5. 〇 正しい。環軸関節亜脱臼は、頸椎前屈姿勢の予防が効果的である。ネックカラーを使用する。
53回 午前32
32.関節リウマチの脊椎病変で最も多いのはどれか。
1.黄色靭帯骨化
2.環軸椎亜脱臼
3.後縦靭帯骨化
4.脊柱側弯
5.腰椎椎間板ヘルニア
解答:2
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
関節リウマチで代表的な関節破壊と変形は、環軸椎亜脱臼、肩関節可動域制限、肘関節屈曲拘縮、手関節尺側偏位、手指変形、股関節屈曲拘縮、膝関節内外反変形・屈曲拘縮、足・足趾変形などである。よって、選択肢2.環軸椎亜脱臼が正しい。環軸椎亜脱臼は、環椎と軸椎歯突起の結合が環椎横靭帯の炎症や歯突起の変形により緩むことで生じる。関節リウマチの死因となることもある。
1.× 黄色靭帯骨化は、黄色靭帯骨化症でみられる。
3.× 後縦靭帯骨化は、後縦靭帯骨化症でみられる。
4.× 脊柱側弯は、側弯症でみられる。
5.× 腰椎椎間板ヘルニアが起こりやすい場合は、①椎間板の加齢に伴う退行変性、②重量物を持ち上げる、③スポーツなどの椎間板の圧迫などである。
53回 午後42
42.関節リウマチの開張足を矯正する装具で最も適切なのはどれか。
1.外側ウェッジ
2.外側Tストラップ
3.踵補高
4.逆Thomasヒール
5.メタタルサルアーチサポート
解答:5
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
- 扁平足は、縦アーチが平らに変形したもの。
- 開張足は、横アーチが平らに変形したもの。
1.× 外側ウェッジは、内反尖足・内反膝に対して適応である。
2.× 外側Tストラップは、内反足に適応である。
3.× 踵補高は、脚長差(尖足など)に対して適応である。
4.× 逆Thomasヒールは、内反尖足に対して適応である。
5.〇 正しい。メタタルサルアーチサポートは、関節リウマチの開張足を矯正する装具である。メタタルサルアーチサポートは、横アーチをサポートするよう第2中足骨骨幹部を中心にした500円玉程度の大きさの丘状のパットである。これを使用することで中足骨頭に負荷がかかりにくくなる。
54回 午前30
30. 関節リウマチにおいて、余暇、仕事、身の回りのことの3つの要素から機能状態の程度を示す指標はどれか。
1. CMI
2. DAS28<disease activity score 28>
3. Larsen分類
4. Sharp score
5. Steinbrockerのclass分類
解答5
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
Steinbrockerによる分類(スタインブロッカー分類)は、class分類とStage分類があるため混合しないように覚えておく。ちなみに、Stage分類はリウマチの関節破壊の進行度(病気)を表すものである。
1. ×:CMI(Cornell Medical Index)は、心の健康度を測るテストである。心身面の自覚症状を多数列記し「はい」「いいえ」の項目に本人が○を記入する方式のテスト。リウマチ患者の心のケアとして使われることがある。
2. ×:DAS28<disease activity score 28>は、28ヵ所の関節の状態、赤沈(または CRP)、患者さんの全般的な健康状態から、関節リウマチの状態を評価する方法である。関節リウマチの総合的疾患活動性指数を測る。
3. ×:Larsen分類(ラーセン分類)は、単純X線を用いた関節破壊の評価を目的で行われる。
4. ×:Sharp score(シャープ・スコア)は、手と足のレントゲン写真を撮り、関節裂隙狭小化(関節破壊)や骨びらん(骨破壊)の程度を点数化して、関節破壊の程度を評価する方法である。
5. 〇:正しい。Steinbrockerのclass分類は、余暇、仕事、身の回りのことの3つの要素から機能状態の程度を示す指標である。
【ステージ分類:リウマチの病期】
ステージⅠ:X線検査で骨・軟骨の破壊がない状態。
ステージⅡ:軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
ステージⅣ:関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。
【クラス分類:機能障害度】
クラスⅠ:健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態。
クラスⅡ:多少の障害はあるが普通の生活ができる状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
クラスⅣ:ほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態。
54回 午前31
31. 関節リウマチにみられる変形と部位の組み合わせで適切なのはどれか。
1. スワンネック変形:環軸椎関節
2. ムチランス変形:脊柱
3. ボタン穴変形:手の母指
4. 内反小指変形:足部
5. Z変形:足の母指
解答4
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1. ×:スワンネック変形は、DIP屈曲・PIP過伸展する変形である。
2. ×:ムチランス変形(オペラグラス変形)は、中手骨や指節骨の吸収により指が短縮する変形をいう。
3. ×:ボタン穴変形は、DIP過伸展・PIP屈曲する変形である。手の母指には起こらない。
4. 〇:正しい。内反小指変形は、足部(小趾)が内反する変形である。
5. ×:Z変形は、ボタン穴変形のような変形が母指に起こる。ちなみに、足の母趾には、外反母趾が起こりやすい。
55回 午後14
14 関節リウマチ(Steinbrocker のステージⅢ、クラス3)のADL指導で正しいのはどれか。
解答4
解説
【Steinbrocker】
・ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態
・クラス3:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態
→関節リウマチ患者に対する日常生活の指導は、関節保護の原則に基づき行う。関節保護の原則とは、疼痛を増強するものは避けること、安静と活動のバランスを考慮すること、人的・物的な環境を整備することがあげられる。変形の進みやすい向きでの荷重がかからないように手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように工夫された自助具が求められる。
1.× 立ち上がりなどで手をつく必要がある場合は、肘から前腕を机に乗せて立ち上がったり、手の全体をつけるように行う。
2.× 瓶の栓は手掌側を上にして、肘関節屈曲で開けられるようにする。
3.× 洋ハサミは、指節関節の変形を助長するので、手掌ではさむ和ばさみを用いる。また、テーブルの上において、上から手掌で押すだけで切れるカスタネット型ばさみを用いると良い。
4.〇 正しい。買い物袋は手部で持つのではなく、持ち手を前腕にかけて関節に負担をかけないようにする。
5.× 椅子座位は、足底全面を接地させて座るようにする。また、座面を高くすることで膝関節への負担を軽減する。
【ステージの分類】
ステージⅠ:X線検査で骨・軟骨の破壊がない状態。
ステージⅡ:軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
ステージⅣ:関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。
【クラスの分類】
クラスⅠ:健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態。
クラスⅡ:多少の障害はあるが普通の生活ができる状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
クラスⅣ:ほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態。
56回 午前41
41 関節リウマチに対する運動療法で正しいのはどれか。
1.活動期では関節可動域運動は行わない。
2.環軸椎亜脱臼では頚椎可動域運動を行う。
3.関節強直では関節可動域運動を行う。
4.等尺性運動で筋力を維持する。
5.ムチランス変形では他動運動を行う。
解答4
解説
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
関節リウマチ患者に対する日常生活の指導は、関節保護の原則に基づき行う。関節保護の原則とは、疼痛を増強するものは避けること、安静と活動のバランスを考慮すること、人的・物的な環境を整備することがあげられる。変形の進みやすい向きでの荷重がかからないように手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように工夫された自助具が求められる。
1.× 活動期では関節可動域運動を行う。なぜなら、全く動かさないでいると、拘縮につながるため。関節を保護しながら生活の中で手足を使うことが重要である。ただし、リウマチの活動期におけるリハビリテーションの原則は、疼痛と鎮静と変形の予防であるため、それら増強をしないよう負担をかける筋力強化訓練は避けるべきである。
2.× 環軸椎亜脱臼では頚椎可動域運動を行わない。特に、頸部の屈曲は禁忌である。なぜなら、頚椎亜脱臼のような頚椎障害は、頚椎間のゆるみによっておきており、頸椎可動域運動により頚髄圧迫症状(頭痛、運動麻痺、感覚障害)の出現の恐れがあるため。
3.× 関節強直では関節可動域運動を行わない。関節強直とは、徒手的には改善困難な関節可動域制限の状態で、関節が破壊されて変形を起こし、機能しなくなった状態である。したがって、手術適応になる場合がある。炎症や痛みが強い場合など、無理に曲げ伸ばしを行うべきではない。関節可動域運動は、関節強直が起こる前で炎症が強くない時期に行う。
4.〇 正しい。等尺性運動で筋力を維持する。なぜなら、関節運動を伴わずに、筋力の維持向上を図れるため。
5.× ムチランス変形では、「他動運動」ではなく自動運動を行う。ムチランス変形とは、手指の骨端が短縮した状態のことである。関節可動性が亢進しているため、自動運動を中心に行い、軟性のスプリントやテーピングで関節保護を行う。
57回 午後20
20 60歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3で寛解状態であり安定している。
理学療法士が行う生活指導について誤っているのはどれか。
1.歩容に応じた足底板を調整する。
2.頚椎の等張性抵抗運動を励行する。
3.変形防止用のスプリントを用いる。
4.再燃の急性炎症期には運動を避ける。
5.大関節を使う関節保護方法を指導する。
解答2
解説
・60歳の女性。
・関節リウマチ。
・SteinbrockerのステージⅢ、クラス3で寛解状態であり安定している。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。
(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)
1.〇 正しい。歩容に応じた足底板を調整する。なぜなら、関節リウマチによる足趾関節炎が長期にわたると、外反母趾や内反小趾や鷲爪変形や足趾の重なり、扁平足が生じ痛みの原因となるため。一方で、足底板は主に扁平足、足底筋膜炎、外反母趾、アキレス腱炎、シンスプリント、靭帯損傷、変形性膝関節症、前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷、半月板損傷などに用いる。歩容に応じた足底板を調整することにより、足部の痛みを除圧や圧分散で軽減し調整していく。
2.× 頚椎の等張性抵抗運動を励行する必要はない。関節リウマチで代表的な関節破壊と変形は、環軸椎亜脱臼、肩関節可動域制限、肘関節屈曲拘縮、手関節尺側偏位、手指変形、股関節屈曲拘縮、膝関節内外反変形・屈曲拘縮、足・足趾変形などである。したがって、頸椎に対する運動は原則行わない。関節リウマチに対する運動療法は、全身運動(関節拘縮の予防と軽いストレッチ)や温水プールが主流である。
3.〇 正しい。変形防止用のスプリントを用いる。なぜなら、関節リウマチは、スワンネック変形などを呈し、指用ナックルベンダーを用いるため。指用ナックルベンダーは、PIP関節屈曲補助である。変形防止用のスプリントを用いる目的として、①炎症関節を固定することで安静にし、疼痛を和らげる、②適切な関節の位置をとり、変形を矯正・予防する、③関節・筋を機能的に使用するための補助的な役割、などがある。
4.〇 正しい。再燃の急性炎症期には運動を避ける。関節リウマチの炎症期におけるリハビリの原則は、「疼痛の沈静と変形の予防」である。そのため、この時期は運動を避けることが望ましい。
5.〇 正しい。関節保護方法を指導するのは、大関節ではなく「小関節」である。大関節は、肩関節、肘関節、股関節、膝関節を指す。一方、小関節は、指やMP関節、足趾のことをいうことが多い。関節保護法の基本として「小さな関節より大きな関節を使う、小さな筋肉より大きな筋肉を使う」ことが挙げられる。例えば買い物袋であれば、指で握るよりは前腕にかけた方が良く、片手鍋よりも両手鍋を使用する方が望ましい。変形の進みやすい向きでの荷重がかからないように手を使う諸動作において、手関節や手指への負担が小さくなるように工夫された自助具が求められる。
Steinbrockerのステージ分類とは、関節リウマチ患者の関節破壊の程度を病期に合わせて分類する方法である。一方、クラス分類とは、関節リウマチの機能障害度をクラス別に分類する方法である。ステージ(クラス)ⅠからⅣの4段階に分類し、進行度を評価する。
【ステージ分類:リウマチの病期】
ステージⅠ:X線検査で骨・軟骨の破壊がない状態。
ステージⅡ:軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態。
ステージⅢ:骨・軟骨に破壊が生じた状態。
ステージⅣ:関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。
【クラス分類:機能障害度】
クラスⅠ:健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態。
クラスⅡ:多少の障害はあるが普通の生活ができる状態。
クラスⅢ:身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態。
クラスⅣ:ほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態。
58回 午前36
36.2010年に定められたアメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会との合同による関節リウマチ分類基準に含まれないのはどれか。
1.炎症反応
2.自己抗体
3.羅患期間
4.朝のこわばり
5.腫脹または圧痛のある関節数
解答4
解説
少なくとも1つ以上の明らかな腫脹関節(滑膜炎)があり、他の疾患では説明できない患者がこの分類基準の使用対象となる。
・腫脹または圧痛関節数
・血清反応(自己抗体の検出)
・炎症反応
・罹患期間
※合計6点以上で関節リウマチ診断である。
1~3.5.炎症反応/自己抗体/羅患期間/腫脹または圧痛のある関節数は、関節リウマチ分類基準に含まれている。
4.× 朝のこわばりは、関節リウマチ分類基準に含まれない。
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