第61回(R8) 理学療法士/作業療法士 共通問題解説【午前問題51~55】

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51 三角骨に接するのはどれか。

1.月状骨
2.舟状骨
3.小菱形骨
4.大菱形骨
5.有頭骨

解答

解説

(※引用:「イラスト素材:手の骨」illustAC様より)

1.〇 正しい。月状骨は、三角骨に接する。
・三角骨に接する骨は、月状骨、有鉤骨、豆状骨である。

2~5.× 舟状骨/小菱形骨/大菱形骨/有頭骨は、三角骨に接さない。

 

 

 

 

 

52 白線がある筋はどれか。

1.僧帽筋
2.上腕二頭筋
3.大胸筋
4.腹直筋
5.半膜様筋

解答

解説

白線とは?

白線とは、左右の腹直筋鞘が正中線で合して形成される結合組織の線維性構造である。剣状突起から恥骨まで垂直に走り、腹筋の力を集中的に伝達する役割を持つ。

1.× 僧帽筋に白線はない
・僧帽筋の【起始】後頭骨上項線、外後頭隆起、項靭帯、第7頸椎以下全胸椎の棘突起および棘上靭帯、【停止】肩甲骨の肩甲棘と肩峰の上縁および鎖骨外側1/3(三角筋の起始範囲とほぼ同じ)、【作用】上部:肩甲骨と鎖骨の肩峰端を内上方にあげる。中部:肩甲骨を内側に引く。下部:肩甲骨を内下方に引き下げると同時にその下角を外側に回旋する、【神経】副神経(外枝)と頸神経叢の筋枝である。

2.× 上腕二頭筋に白線はない
・上腕二頭筋の【起始】長頭:肩甲骨の関節上結節、短頭:肩甲骨の烏口突起、【停止】橈骨粗面、腱の一部は薄い上腕二頭筋腱膜となって前腕筋膜の上内側に放散、【作用】肘関節屈曲、回外(長頭:肩関節外転、短頭:肩関節内転)、【神経】筋皮神経である。

3.× 大胸筋に白線はない
・大胸筋の【起始】鎖骨部:鎖骨内側1/2~2/3、胸肋部:胸骨前面と上5~7個の肋軟骨、腹部:腹直筋鞘前葉の表面、【停止】上腕骨の大結節稜、【作用】肩関節内転・内旋、鎖骨部:肩甲骨屈曲、腹部:肩関節下制、【神経】内側および外側胸筋神経である。

4.〇 正しい。腹直筋は、白線がある。
・腹直筋の【起始】恥骨結合と恥骨結節との間、【停止】第5~第7肋軟骨、剣状突起の前面、【作用】胸郭の前部を引き下げまたは骨盤の前部を引き上げ、また脊柱を前方に曲げる、【神経】肋間神経、腸骨下腹神経である。

5.× 半膜様筋に白線はない
・半膜様筋の【起始】坐骨結節、【停止】脛骨粗面、脛骨内側顆の後部、斜膝窩靭帯、膝窩筋筋膜、【作用】股関節伸展、内転、内旋、膝関節屈曲、【支配神経】坐骨神経の脛骨神経部である。

 

 

 

 

 

53 中心後回に位置するのはどれか。

1.一次運動野
2.一次嗅覚野
3.一次視覚野
4.一次聴覚野
5.一次体性感覚野

解答

解説


1.× 一次運動野は、中心前回にある。
・一次運動野とは、随意運動のプログラミングに関わる大脳皮質の高次運動野や頭頂連合野からの入力を統合して最終的な運動指令を形成し、これを下位中枢(脳幹や脊髄)へ出力する。

2.× 一次嗅覚野は、側頭葉内側下面(前頭葉の下にある嗅球から後ろへたどった先)にある。
・嗅覚は鼻腔上部の嗅部の粘膜上皮(嗅上皮)の嗅細胞で受容される。嗅細胞の中枢性突起が嗅神経となり、篩骨篩板を通って嗅球に入る。嗅球から後方に向かって嗅索が走り、その線維は大部分外側嗅条を通って海馬旁回の嗅覚野に達する。①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球→④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)に達する。・一次中枢:①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球まで。・二次中枢:④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)

3.× 一次視覚野は、後頭葉にある。
・視覚伝導路は、「視神経―視交叉―視索―外側膝状体―視放線―視覚野」である。

4.× 一次聴覚野は、側頭葉にある。
・聴覚伝導路は、「蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→中脳下丘→内側膝状体→上側頭回」である。

5.〇 正しい。一次体性感覚野は、中心後回(頭頂葉)に位置する。中心後回は、大脳の外側面にある脳回のひとつで、頭頂葉の最も前側に位置している。

 

 

 

 

 

54 外側毛帯が伝える感覚情報はどれか。

1.嗅覚
2.視覚
3.聴覚
4.痛覚
5.深部覚

解答

解説
1.× 嗅覚は鼻腔上部の嗅部の粘膜上皮(嗅上皮)の嗅細胞で受容される。嗅細胞の中枢性突起が嗅神経となり、篩骨篩板を通って嗅球に入る。嗅球から後方に向かって嗅索が走り、その線維は大部分外側嗅条を通って海馬旁回の嗅覚野に達する。
①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球→④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)に達する。
・一次中枢:①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球まで。
・二次中枢:④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)

2.× 視覚の伝導路は、視神経→視交叉→外側膝状体→視放線→視覚野となる。

3.〇 正しい。聴覚は、外側毛帯が伝える感覚情報である。聴覚刺激は、内耳のラセン器で受容され、双極細胞の末梢性突起を経て、中枢性突起に伝えられる。そして蝸牛神経として橋に入り、蝸牛神経核に達し、ニューロンを交代する。蝸牛神経核から起こる線維が交差し台形体をつくる。その後、外側毛帯となり橋の背側部を上行→中脳下丘→視床後端にある内側膝状体に至る。ここで中継され、内包後脚のレンズ下部を通り、側頭葉の聴覚野(上側頭回の上面)に達する。
・聴覚の伝導路は、「蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→中脳下丘→内側膝状体→上側頭回」となる。

4.× 痛覚は、外側脊髄視床路を通る。
・外側脊髄視床路(温痛覚・粗大触圧覚)は、「感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄側索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野」である。

5.× 深部覚(振動覚、位置覚)の伝導路は、「後根 ⇒ 後索(下肢からの線維は薄束を通って薄束核に終わり、上肢からの線維は楔状束を通って楔状束核に終わる) ⇒ 延髄(後索核) ⇒ 毛帯交叉 ⇒ 内側毛帯 ⇒ 視床後外側腹側核 ⇒ 感覚野」である。

 

 

 

 

 

55 動脈で正しいのはどれか。

1.弁がある。
2.容量血管とよばれる。
3.壁は3層の組織からなる。
4.静脈より血流速度は遅い。
5.血管の平滑筋には副交感神経が分布している。

解答

解説

大動脈と毛細血管との違い

【機能】
大動脈:遠位への血液運搬。
毛細血管:組織との物質の交換。

【構造】
大動脈:厚く3層(外膜・中膜・内膜)
毛細血管:薄く1層(内皮のみ)

①直径:大動脈>毛細血管
②断面積の総和:大動脈<毛細血管
③血流:大動脈>毛細血管
④血圧:大動脈>毛細血管

1.× 弁があるのは、静脈である。なぜなら、動脈は、心臓の拍動により高圧で流れるため。したがって、動脈に弁を必要としない。
・弁とは、低圧で逆流しやすい静脈血を心臓方向へ一方向に流すための構造である。

2.× 容量血管とよばれるのは、静脈である。容量血管とは、血液を多く貯留できる血管を指す。やわらかく伸展しやすく、血液を貯留しやすいことから容量血管と呼ばれている。

3.〇 正しい。壁は3層の組織からなる。動脈も静脈も、内膜・中膜・外膜の3層である(動脈は中膜が厚い)。

4.× 静脈より血流速度は、「遅い」ではなく速い。血流速度は、毛細血管の細静脈端で最遅になる。各部位の血圧(血圧が高いほど、血流速度も速い)は、①上腕動脈 120mmHg、②細動脈 35mmHg、③毛細血管 20mmHg、④細静脈 15mmHgである。また、血管の断面全体を通過する血流量はどこも等しいため、各部分での血管総断面積と平均速度は反比例の関係にある。

5.× 血管の平滑筋には、「副交感神経」ではなく交感神経が分布している。なぜなら、末梢血管の平滑筋は、主として交感神経の節後線維(ノルアドレナリン)により収縮・拡張が調節されるため(下図参照)。

 

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