この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
31 欠乏すると中枢神経障害を引き起こすのはどれか。
1.ビタミンA
2.ビタミンB1
3.ビタミンC
4.ビタミンD
5.ビタミンK
解答2
解説
1.× ビタミンAの欠乏により、眼球乾燥症・夜盲症をきたす。
・夜盲症とは、暗いところではたらく網膜の細胞に異常があり暗順応が障害されて、暗いところや夜に見えにくくなる病気である。
2.〇 正しい。ビタミンB1は、欠乏すると中枢神経障害を引き起こす。ビタミンB1の欠乏により、乳児脚気やWernicke脳症(成人)を生じる。
・脚気とは、炭水化物の代謝に関わる大切な栄養素(ビタミンB1)が不足し、末梢神経障害や心不全、全身の倦怠感、食欲不振、手足のしびれ・むくみなどの症状が出る病気である。
3.× ビタミンCの欠乏により、壊血病をきたす。
・壊血病とは、ビタミンC欠乏が原因で起こる結合組織の異常から毛細血管が脆弱化して出血しやすくなる病気である。
4.× ビタミンDの欠乏により、くる病をきたす。
・くる病とは、小児期に見られる骨の石灰化不全であり、主に成長障害と骨の弯曲が起こる疾患である。ビタミンDの代謝あるいは感受性の障害により、骨に石灰化が起こらず、強度が不足する病気である。 成人期ではビタミンD依存性骨軟化症と呼ばれる。小児期には成長も障害され、骨X線検査で特徴的な所見を呈し、ビタミンD依存性くる病とも呼ばれる。
5.× ビタミンKの欠乏により、出血傾向をきたす。なぜなら、ビタミンKは、凝固因子(Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹなど)の活性化に必要であるため。したがって、欠乏すると凝固障害で出血しやすくなる。例えば、新生児メレナや抗菌薬長期使用後の出血傾向があげられる。
32 高次脳機能障害で正しいのはどれか。
1.遂行機能障害は計画立案が保たれる。
2.半側空間無視は視野欠損が原因である。
3.視覚失認では濃い色の物品は呼称できる。
4.観念失行は道具の一連の操作は可能である。
5.観念運動失行は検者が行う「敬礼」の模倣ができない。
解答5
解説
1.× 遂行機能障害は、計画立案が「保たれない(低下する)」。
・遂行機能障害とは、物事を計画し、順序立てて実行するという一連の作業が困難になる状態である。遂行機能障害に対する介入方法としては、解決方法や計画の立て方を一緒に考える問題解決・自己教示訓練が代表的である。
2.× 半側空間無視は、「視野欠損」ではなく注意障害が原因である。
・半側空間無視とは、障害側の対側への注意力が低下し、その空間が存在しないかのように振る舞う状態のことである。半盲のように左半分が見えないわけではなく、注意力が低下している。したがって、①左側への注意喚起、②左側身体への触覚刺激、③左側方向への体軸回旋運動、④左側からの声かけなどが挙げられる。
3.× 視覚失認では、色が濃いか薄いかで解決する問題ではない。
・視覚失認とは、視覚を介して対象を認知することができなくなる症状である。聴覚や触覚など、別の感覚様式からの情報では認知することは可能である。つまり、視力・視野・明るさなどが保たれていても、視覚情報から対象を同定できない(見えているのに分からない)障害である。
4.× 観念失行は、道具の一連の操作が「障害される」。
・観念失行とは、日常使用している物品や道具の一連の操作や説明ができなくなる状態。(例:急須に茶葉を入れて、お湯を注ぐ行為ができなくなるなど)
5.〇 正しい。観念運動失行は、検者が行う「敬礼」の模倣ができない。
・観念運動失行とは、指示や模倣による習慣的な運動の動作の再現ができなくなる状態となる。(例:敬礼やじゃんけんのグーの動作命令をされても出来ない)
33 リンパ浮腫への対応で正しいのはどれか。
1.運動療法は禁忌である。
2.重い物を持つ動作を制限する。
3.圧迫療法は発症初期には行わない。
4.締め付けの強い下着の着用を勧める。
5.保湿は浮腫を悪化させるため避ける。
解答2
解説
リンパ浮腫とは、がんの治療部位に近い腕や脚などの皮膚の下に、リンパ管内に回収されなかった、リンパ液がたまってむくんだ状態のことをいう。つまり、リンパ浮腫以外の浮腫を惹起する疾患や、癌の転移・再発が除外される必要がある。
・リンパ浮腫の治療は、複合的理学療法といわれ、以下の4つの治療を組み合わせながら行う。①リンパドレナージ、②圧迫療法、③圧迫下における運動療法、④スキンケアである。リンパ液を流してあげることで突っ張った皮膚を緩め、硬くなった皮膚を柔らかくする。この状態で弾性包帯を巻いたり、スリーブといわれるサポーターのようなものや、弾性ストッキングを着用し、リンパの流れの良い状態を保ち、さらにむくみを引かせて腕や脚の細くなった状態を保つ。そして、圧迫した状態でむくんだ腕や脚を挙上する、動かすことでさらにむくみを軽減・改善をはかる。
1.× 運動療法は、「禁忌」ではなく適応である。なぜなら、運動による筋ポンプ作用で、リンパ・静脈還流が促進、浮腫軽減されるため。
2.〇 正しい。重い物を持つ動作を制限する。なぜなら、重い物を持つ動作は、患肢の血流増加や組織への負担を高め、リンパ産生増加や炎症を介して浮腫を悪化させるため。
3.× 圧迫療法は、発症初期「も実施する」。なぜなら、圧迫により間質液の貯留を抑え、リンパ還流を促進することができるため。
・圧迫療法とは、「弾性ストッキング」や「弾性包帯」 を用いて、足先からふくらはぎにかけて圧迫し、静脈血を心臓へ戻しやすくする治療法である。
4.× 締め付けの強い下着の着用を勧める「必要はない」。なぜなら、局所的な強い締め付けは、リンパ流を阻害し、うっ滞や皮膚トラブルを起こして浮腫を悪化させるため。圧迫療法は、「医療用の適正圧・適正サイズ」で実施する。
5.× 保湿は、浮腫を「悪化させるため避ける」のではなく「適応である」。なぜなら、皮膚乾燥や亀裂は、感染(蜂窩織炎)を招きやすいため。皮膚ケアとして、清潔保持・保湿・外傷予防を指導する。
34 Down症候群の特徴的な合併症でないのはどれか。(※不適切問題:採点除外、解なし)
1.近視
2.てんかん
3.外反扁平足
4.環軸椎亜脱臼
5.先天性心疾患
解答解なし
理由:設問および選択肢が不十分なため。
解説
ダウン症候群(Down症候群)とは、染色体異常が原因で知的障害が起こる病気である。常染色体異常疾患の中で最多である。Down症候群になりうる異常核型は、3種に大別される。①標準トリソミー型:21トリソミー(93%)、②転座型(5%)、③モザイク型(2%)である。発症率は、平均1/1000人である。しかし、35歳女性で1/300人、40歳女性1/100人、45歳女性1/30人と、出産年齢が上がるにつれて確率が高くなる。
症状として、①特異な顔貌、②多発奇形、③筋緊張の低下、④成長障害、⑤発達遅滞を特徴とする。また、約半数は、先天性心疾患や消化管疾患などを合併する。特異顔貌として、眼瞼裂斜上・鼻根部平坦・内眼角贅皮・舌の突出などがみられる。
1.△ 近視は、Down症候群の特徴的な合併症といいがたい(数%)。※近視が「全く起きない」わけではないが、国試の「特徴的でない」を当てはめるならこの選択肢が最も妥当である。なぜなら、Down症候群では眼科的合併は多いものの、典型として問われやすいのは斜視・遠視などの屈折異常、白内障、眼振などであるため。ただし、近視もみられる。
2.△ てんかんは、Down症候群の特徴的な合併症といいがたい(5~10%)。※ただし、近視より合併しやすい。なぜなら、Down症候群では、脳の発達特性や合併する神経学的要因により、一般より発作性疾患(てんかん)がみられることがあるため。
3.〇 外反扁平足は、Down症候群の特徴的な合併症である。なぜなら、Down症候群の特有の筋緊張低下(低緊張)と靭帯弛緩により足部アライメントが崩れるため。したがって、扁平足や外反などの変形が生じやすい。
4.〇 環軸椎亜脱臼は、Down症候群の特徴的な合併症である。なぜなら、Down症候群の特有の筋緊張低下(低緊張)と靭帯弛緩により上位頸椎が不安定となるため。※ただし、環軸椎不安定性があるのは、Down症候群の10~30%である。
5.〇 先天性心疾患は、Down症候群の特徴的な合併症である。約半数は、先天性心疾患や消化管疾患などを合併する。Down症候群は21番染色体が1本多いことで、胎児期の心臓づくりに関わる遺伝子の働く量のバランスが崩れる病気である。そのため、心房や心室を隔てる壁や弁の形成に異常が起こりやすく、先天性心疾患を合併しやすい。
35 倍動肘ヒンジ継手が適応となる切断レベルで最も適切なのはどれか。
1.上腕切断標準断端
2.肘離断
3.前腕極短断端
4.前腕短断端
5.前腕長断端
解答3
解説
1~2.× 上腕切断標準断端/肘離断の場合、能動肘ヒンジ継手が適応となる。
能動肘ヒンジ継手:2本組の一方に、ロックコントロールケーブルを操作することによって肘屈曲角の固定・解除が随意に行える。
<適応>
上腕長断端用義手
肘離団用義手
3.〇 正しい。前腕極短断端は、倍動肘ヒンジ継手が適応となる。
倍動肘ヒンジ継手:支柱式の肘継手で、肘関節の可動域が小さく、屈曲が十分でない短断端前腕切断にスプリットソケットと組み合わせて用いる。
<適応>
前腕極短断端用義手(主に適応)
前腕短断端用義手
4.× 前腕短断端は、多軸肘ヒンジ継手が適応となる。
多軸肘ヒンジ継手:2軸の支柱式継手で、2本1組で使用する。短軸に比べて肘軸の設定が楽で、屈伸運動もしやすく、屈曲範囲も大きくなる。
<適応>
前腕短断端用義手(主に適応)
前腕極短断端用義手
5.× 前腕長断端は、たわみ肘継手が適応となる。なぜなら、断端が長いほどレバーアームが長く、ソケットの安定・回旋操作がしやすく、肘周囲の補助継手を付ける必要性が低いため。
①ブロック型
能動肘ブロック継手:ロックコントロールケーブルによって屈曲角度の固定・解除が随意に行える。
<適応>
・上腕短断端用義手
・標準上腕断端用義手
②ヒンジ型
(1)能動肘ヒンジ継手:2本組の一方に、ロックコントロールケーブルを操作することによって肘屈曲角の固定・解除が随意に行える。
<適応>
上腕長断端用義手
肘離団用義手
(2)多軸肘ヒンジ継手:2軸の支柱式継手で、2本1組で使用する。短軸に比べて肘軸の設定が楽で、屈伸運動もしやすく、屈曲範囲も大きくなる。
<適応>
前腕短断端用義手(主に適応)
前腕極短断端用義手
(3)倍動肘ヒンジ継手:支柱式の肘継手で、肘関節の可動域が小さく、屈曲が十分でない短断端前腕切断にスプリットソケットと組み合わせて用いる。
<適応>
前腕極短断端用義手(主に適応)
前腕短断端用義手
(4)手動短軸肘ヒンジ継手(骨格用手動式肘継手):手動で屈曲角の固定と解除が可能。
<適応>
・前腕中断端用義手
・前腕短断端用義手
