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26 社会保障制度における公的扶助はどれか。
1.医療保険
2.児童福祉
3.生活保護
4.年金制度
5.母子保健
解答3
解説
社会保障制度は大きく①社会保険、②公的扶助、③社会福祉、④公衆衛生に分けて整理する。
①社会保険とは、病気・老後・失業などに備え、保険料を出し合って支える仕組みである(例:医療保険・年金制度)。
②公的扶助とは、生活に困る人に最低限の生活を保障する制度である(例:生活保護)。
③社会福祉とは、高齢者や障害者、子どもを支えるサービスである(例:児童福祉)。
④公衆衛生とは、感染症予防や健康増進で社会全体の健康を守る取組である(例:母子保健)。
1.× 医療保険は、社会保険である。
・公的医療保険とは、私たちやその家族が、病気やケガをしたときに医療費の一部を公的な機関が負担する制度のことである。日本では「国民皆保険」といって、すべての人が何らかの公的医療保険に加入しているが、その種類によって保障内容に若干の差がある。
2.× 児童福祉は、社会福祉である。
・児童福祉とは、児童に対して政府等が行う福祉サービスのことを指す。8つの柱があり、①保育子育て支援施策、②ひとり親家庭施策、③社会的擁護施策、④児童虐待対策、⑤障害支援施策、⑥健全育成、⑦母子保健対策など、⑧非行・情緒障害児施策など。
3.〇 正しい。生活保護は、公的扶助である。
・生活保護とは、『日本国憲法』25条の理念に基づき、生活困窮者を対象に、国の責任において、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長することを目的としている。8つの扶助(生活扶助、住宅扶助、教育扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助)があり、原則現金給付であるが、医療扶助と介護扶助は現物給付である。
4.× 年金制度は、社会保険である。
・公的年金制度とは、高齢者世帯の生活を支えるための社会保障で20歳以上の全国民が強制加入する制度である。公的年金制度には、大きく分けて20歳以上の者を対象とする①国民年金と、加えて雇用されているものがさらに対象となる②厚生年金保険・共済年金とがある。現役世代が納めた保険料を、そのときの年金受給者への支払いに充てる方式(賦課方式)を採用している。
5.× 母子保健は、公衆衛生である。
・母子保健とは、母親と子どもの健康の保持増進、疾病予防、健やかな発育支援を目的とした制度である。母子健康手帳の交付、乳幼児健診、妊産婦支援などは、保健行政として行われる。
27 長期臥床後、離床開始時に注意すべき血液検査所見はどれか。
1.Dダイマー
2.血糖値
3.白血球数
4.アルブミン
5.クレアチニン
解答1
解説
・深部静脈血栓症とは、長時間の安静や手術などの血流低下により下肢の静脈に血栓が詰まってしまう病気である。下肢の疼痛、圧痛、熱感などの症状がみられる。ほかのリスク因子として、脱水や肥満、化学療法などがあげられる。
・肺血栓塞栓症とは、肺の血管(肺動脈)に血のかたまり(血栓)が詰まって、突然、呼吸困難や胸痛、ときには心停止をきたす危険な病気である。ロング・フライト血栓症やエコノミークラス症候群などと呼ばれる。離床(車椅子乗車や立位訓練、歩行訓練など)を開始したタイミングで発症するリスクが高くなるため注意が必要である。多く原因は、足の深いところにある静脈(深部静脈)に血液の塊である血栓ができて、その血栓が血流に乗って心臓を介して肺動脈に詰まることである。
1.〇 正しい。Dダイマーは、長期臥床後、離床開始時に注意すべき血液検査所見である。なぜなら、長期臥床では深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症のリスクが高まるため。
・Dダイマーとは、フィブリンがプラスミンによって分解される際の生成物である。つまり、血液検査において血栓症の判定に用いられる。
2.× 血糖値の異常は、糖尿病や意識障害(低血糖症状)に関連する。
・血糖値が低下するとカテコラミン(インスリン拮抗ホルモン)の分泌が上昇し、交感神経刺激症状が出現する。さらに血糖値が低下すると脳・神経細胞の代謝が低下し、中枢神経症状が出現する。頭痛や空腹感などの比較的軽度な症状から始まるが血糖値が低下し続けると昏睡に至る。低血糖症状は、①自律神経症状と②中枢神経症状に分けられる。①自律神経症状は、冷感・顔面蒼白・頻脈・動悸・発汗・手の震え・空腹感などである。②中枢神経症状は、頭痛・集中力低下・視力低下・痙攣・昏睡などである。予防法として、飴や角砂糖などを携帯してもらう。
3.× 白血球数は、感染や炎症の評価に有用である。白血球増多があれば感染症や炎症反応を疑う。
・白血球数とは、5種類の白血球の総数である。高齢者は、感染症や炎症に対する免疫応答が低下するため、病気の発症時に白血球数が上昇しにくいことはある。
4.× アルブミンは、主に栄養状態の把握に有用である。
・アルブミンとは、肝臓で作られるたんぱく質で、肝臓や栄養状態の指標となる。血清総蛋白の60%程度を占め肝臓で生成される。アルブミンが低値の場合(3.5g/dL以下)は、低栄養状態、がん、 肝硬変など、一方で高値の場合は、脱水により血管内の水分が減少し、濃縮効果によることが考えられる。
5.× クレアチニンは、腎機能評価(糸球体濾過量の推定)に用いられる生体内物質である。
・クレアチニンとは、筋肉を動かすためのエネルギーを使った後に出てくる老廃物の一つで、体にとって不要なもので、尿として体の外に出す必要がある。
28 関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995年)で正しいのはどれか。
1.角度は1度刻みで記載する。
2.股関節伸展は仰臥位で行う。
3.自動運動による測定を行う。
4.足関節は膝関節を屈曲位で行う。
5.手指PIP関節の基本軸は中節骨である。
解答4
解説
1.× 角度は、「1度刻み」ではなく5度刻みで記載する。
2.× 股関節伸展は、「仰臥位」ではなく腹臥位で行う。
・股関節伸展の【基本軸】体幹と平行な線、【移動軸】大腿骨(大転子と大腿骨外果の中心を結ぶ線)、【測定部位及び注意点】①骨盤と脊柱を十分に固定する、②屈曲は背臥位(膝屈曲位で行う)、③伸展は腹臥位(膝伸展位で行う)。
3.× 「自動運動」ではなく他動運動による測定を行う。自動運動で測定する場合は、明記が必要である。
・他動運動とは、身体の特定部位を第三者が用手的に、または器具などの外力によって動かすことである。 麻痺などによって随意的に筋収縮が行われない場合や筋力が著しく低下している場合、外傷後や術後などの拘縮予防、関節可動域の維持・拡大、皮膚の柔軟性の維持のために行う。
4.〇 正しい。足関節は、膝関節を屈曲位で行う。なぜなら、二関節筋(特に腓腹筋)の影響を最小限にするため。
5.× 手指PIP関節の基本軸は、「中節骨」ではなく基節骨である。
・手指PIP関節の【基本軸】第2~5基節骨、【移動軸】第2~5中節骨である。ちなみに、【測定部位及び注意点】は、DIPは10°の過伸展を取りうる。
29 作業療法の目標設定で最も適切なのはどれか。
1.抽象的に設定する。
2.一度設定したら変更しない。
3.患者の価値観を反映させる。
4.標準的な病期対応に一致させて決定する。
5.復職は機能改善が得られてから設定する。
解答3
解説
1.× 「抽象的」ではなく具体的に設定する。なぜなら、具体的に設定することで、患者のより生活課題に沿って実施することができるため。
2.× 一度設定しても「変更する」。なぜなら、作業療法の目標は、症状や生活環境の変化、本人の希望の変化に応じて再設定・修正されるべきであるため。
3.〇 正しい。患者の価値観を反映させる。なぜなら、患者中心を基本概念するため。患者自身の価値観ほかにも、患者の希望、生活背景、参加したい作業を重視する。
4.× 必ずしも、標準的な病期対応に一致させて決定する「必要はない」。なぜなら、標準的な病期対応(回復段階や病期別の一般的方針)は重要だが、本人の役割や生活歴、価値観、環境、支援体制などを含めて個別に決める必要があるため。
5.× 必ずしも、復職は機能改善が得られてから設定する「必要はない」。なぜなら、作業療法では、機能改善の早期から社会参加や役割再獲得に関する目標を共有し、必要な評価や環境調整を進めるため。例えば、上肢機能がまだ十分でなくても、早い段階から①通勤方法の確認、②職場の業務分析、③配置転換や勤務調整の相談を始めることがある。
30 FIMの移乗の評価で正しいのはどれか。
1.4種の評価項目がある。
2.手すりの使用で自立は5点となる。
3.ベッド上の起き上がり動作を含む。
4.往復で点数が異なる際は高い方で採点する。
5.浴槽への移乗には浴室の入り口から浴槽までの移動を含む。
解答3
解説
【移乗の採点のポイント】
・往復で点数が異なる場合:低いほうを採用する。
・立って移乗する場合は、立ち上がり動作も評価対象。
・ベッドからの起き上がり動作も評価対象。
1.× 「4種」ではなく3種の評価項目がある。
【FIMの移乗の3項目】
①ベッド・椅子・車椅子の移乗
②トイレの移乗
③浴槽・シャワーチェアの移乗
2.× 手すりの使用で自立は、「5点(監視・準備)」ではなく6点(修正自立)となる。なぜなら、手すりを使用しているため(修正自立)。ちなみに、7点(完全自立)は、補助具または介助なしで「自立」して行えるものを指す。
3.〇 正しい。ベッド上の起き上がり動作を含む。ちなみに、立って移乗する場合は、立ち上がり動作も評価対象とすることなども採点の際に留意する。
4.× 往復で点数が異なる際は、「高い」ではなく低い方で採点する。なぜなら、実際に必要な介助量を安全側で評価するため。つまり、「しているADL」を反映するため。
5.× 浴槽への移乗には、浴室の入り口から浴槽までの移動を「含まない」。なぜなら、浴槽に入り、そこからでる動作を評価するため。つまり、浴槽のそばにいる状態から「①浴槽をまたいで入る」「②和式であれば沈み込む」「③立ち上がり」「④浴槽から出る」までを評価する。ちなみに、シャワー浴だけの人はシャワー椅子への移乗を評価する。
