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31 歩行率〈ケイデンス〉の単位はどれか。
1.パーセント
2.秒/歩
3.歩/分
4.メートル/分
5.メートル/歩
解答3
解説
歩行率とは、単位時間内の歩数(歩/分)である。歩行率(歩調、ケイデンスとも)とは、単位時間内(1分間)の歩数を表す。歩行率=歩数(歩)÷歩行時間(秒)で示され、一般的に幼児で高く(ヨチヨチ歩きで歩数が多いため)、年齢が高くなるにつれて減少していく。
1.× パーセント(%)は、全体に対する割合や比率を示すときに使う。
2.× 秒/歩は、「1歩にかかる時間」を表す単位である。
3.〇 正しい。歩/分が歩行率〈ケイデンス〉の単位である。
・歩行率(歩調、ケイデンスとも)とは、単位時間内(1分間)の歩数を表す。
4.× メートル/分は、「1分間に何m進んだか」という歩行速度を表す単位である。
5.× メートル/歩は、「1歩あたりの移動距離」という、歩幅を表す単位である。
32 ICFで環境因子はどれか。
1.屋外の歩行困難
2.慢性心不全の診断
3.友人とお茶会の開催
4.運動に対する本人の高い意欲
5.訪問リハビリテーションの利用
解答5
解説

(※図引用:「国際生活機能分類-国際障害分類改訂版-」厚生労働省様HPより)
1.× 屋外の歩行困難は、「活動」に該当する。
・活動とは、課題や行為の個人による遂行のことを指す。
2.× 慢性心不全の診断は、「心身機能・身体構造」に該当する。
・心身機能・身体構造とは、生物レベル、 生命レベルで、生命の維持に直接関係する、身体・精神の機能や構造で、これは心身機能と身体構造とを合わせたものである。心身機能とは、たとえば手足の動き、精神の働き、視覚・聴覚、内臓の働き など。 身体構造とは、手足の一部、 心臓の一部(弁など) などの、 体の部分のことである(※引用:「心身機能・活動・参加の包括概念」厚生労働省様HPより)。
3.× 友人とお茶会の開催は、「参加」に該当する。
・参加とは、生活へのかかわりあいである。
4.× 運動に対する本人の高い意欲は、「個人因子」に該当する。
・個人因子とは、年齢・性別・生活歴・価値観・ライフスタイルなどである。
5.〇 正しい。訪問リハビリテーションの利用は、「環境因子」に該当する。なぜなら、訪問リハビリテーションは、その人を支える医療・介護サービスという外的資源であるため。
・環境因子とは、人々が生活し、人生を送っている物的な環境や社会的環境、人々の社会的な態度による環境を構成する因子である。
33 SIASで正しいのはどれか。
1.上肢触覚は手背で評価する。
2.上肢関節可動域は肩関節屈曲で評価する。
3.手指テストで集団伸展が可能なら1Cである。
4.股屈曲テストでは座位保持を介助しても構わない。
5.膝・口テストは麻痺肢手部を同側大腿上より挙上する。
解答4
解説
SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は、脳卒中の機能障害を定量化するための評価である。運動機能だけでなく感覚障害、高次脳機能障害まで幅広く評価する事ができる。項目は、9種の機能障害に分類される22項目からなる。各項目とも3あるいは5点満点で評価される。
1.× 上肢触覚は、「手背」ではなく手掌で評価する。ちなみに、下肢触覚は、足底で評価する。
2.× 上肢関節可動域は、肩関節「屈曲」ではなく外転で評価する。
〈関節可動域、疼痛〉
14)上肢関節可動域 U/E ROM
他動的肩関節外転を行う。
3.× 手指テストで、集団伸展が可能なら「1C」ではなく1Bである。
2)上肢遠位(finger-function test)
手指の分離運動を、母指~小指の順に屈曲、小指~母指の順に伸展することにより行う。
0:全く動かない。
1:
1A:わずかな動きがある。または集団屈曲可能。
1B:集団伸展が可能。
1C:分離運動が一部可能。
2: 全指の分離運動可能なるも屈曲伸展が不十分である。
3: 課題可能(全指の分離運動が十分な屈曲伸展を伴って可能)。中等度のあるいは著明なぎこちなさあり。
4:課題可能。軽度のぎこちなさあり。
5:健側と変わらず、正常。Example
4.〇 正しい。股屈曲テストでは、座位保持を介助しても構わない。
3)下肢近位(股)(hip-flexion test)
座位にて股関節を90°より最大屈曲させる。3回行う。必要ならば座位保持のための介助をして構わない。
5.× 膝・口テストは、麻痺肢手部を、「同側」ではなく対側大腿上より挙上する。
〈運動機能〉
1)上肢近位(knee-mouth test)
座位において患肢の手部を対側膝(大腿)上より挙上し、手部を口まで運ぶ。この際、肩は90°まで外転させる。そして膝上まで戻す。これを3回繰り返す。肩、肘関節に拘縮が存在する場合は可動域内での運動をもって課題可能と判断する。
(※参考文献:里宇明元, 園田茂, 道免和久;千野直一編著. 脳卒中患者の機能評価-SIASとFIMの実際. Springer;1997)
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34 図の装具で治療する疾患はどれか。

1.脳性麻痺
2.Down症候群
3.先天性内反足
4.筋ジストロフィー
5.発育性股関節形成不全
解答5
解説

リーメンビューゲル装具(アブミ式吊りバンド)とは、先天性股関節脱臼の患児の足を固定し、脱臼状態を治療する装具である。開排(屈曲・外転)肢位にして治療する。リーメンビューゲル装具で改善しない場合、牽引療法を、さらに治療が困難な場合は、観血的整復術や補正手術を検討する。
1.× 脳性麻痺そのものに決まった「使用器具」があるわけではなく、症状(失調型、アテトーゼ型など)よって、姿勢保持装置や短下肢装具、車いす、歩行器、座位保持いすなど用いられる。
・脳性麻痺とは、お腹の中にいる間から、生後4週間までの間に発生した脳への損傷によって引き起こされる運動機能の障害を指す。失調型やアテトーゼ型などのタイプがある。アテトーゼ型は、麻痺の程度に関係なく四肢麻痺であるが上肢に麻痺が強い特徴を持つ。錐体外路障害により動揺性の筋緊張を示す。筋緊張は低緊張と過緊張のどちらにも変化する。他にも、特徴として不随意運動が主体であることや、原始反射・姿勢反射が残存しやすいことがあげられる。
2.× Down症候群そのものに決まった「使用器具」があるわけではなく、症状(筋肉の弱さ、関節のゆるさ、歩行や座る姿勢の不安定さなど)に応じて、姿勢保持装置、短下肢装具、歩行器、車いす、座位保持いすなどが用いられる。
・Down症候群とは、染色体異常が原因で知的障害が起こる病気である。常染色体異常疾患の中で最多である。Down症候群になりうる異常核型は、3種に大別される。①標準トリソミー型:21トリソミー(93%)、②転座型(5%)、③モザイク型(2%)である。発症率は、平均1/1000人である。しかし、35歳女性で1/300人、40歳女性1/100人、45歳女性1/30人と、出産年齢が上がるにつれて確率が高くなる。症状として、①特異な顔貌、②多発奇形、③筋緊張の低下、④成長障害、⑤発達遅滞を特徴とする。また、約半数は、先天性心疾患や消化管疾患などを合併する。特異顔貌として、眼瞼裂斜上・鼻根部平坦・内眼角贅皮・舌の突出などがみられる。
3.× 先天性内反足に使う装具はデニスブラウン副子などである。デニスブラウン副子とは、足を矯正位置に保持するためのスプリントである。
4.× 筋ジストロフィーそのものに決まった「使用器具」があるわけではなく、症状(進行性筋力低下、歩行や呼吸や心機能管理)に応じて、姿勢保持装置、歩行補助具、車椅子、呼吸管理機器などが用いられる。
・筋ジストロフィーとは、骨格筋の変性・壊死と筋力低下を主徴とする遺伝性の疾患総称である。そのうちのDuchenne型筋ジストロフィーは、X連鎖劣性遺伝で①幼児期から始まる筋力低下、②動揺性歩行、③登攀性起立(Gowers徴候:ガワーズ徴候)、④腓腹筋などの仮性肥大を特徴とする。筋ジストロフィー症の中でもっとも頻度が高い。3歳頃に歩行や粗大運動の異常で気がつかれることが多い。
5.〇 正しい。発育性股関節形成不全を治療する疾患である。
・発育性股関節形成不全とは、生下時の女児(0~1歳)におこる股関節の脱臼などの状態である。現在では、先天性股関節脱臼のことを発育性股関節形成不全と呼ぶ傾向にある。変形性股関節症の原因となることが多い。片側に発症することが多く、リーメンビューゲル装具(アブミ式吊りバンド)で開排(屈曲・外転)肢位にして治療する。リーメンビューゲル装具で改善しない場合、牽引療法を、さらに治療が困難な場合は、観血的整復術や補正手術を検討する。
35 がん性疼痛で最も適切なのはどれか。
1.突出痛は予測することができない。
2.疼痛のマネジメントには精神的ケアを含む。
3.多くの場合、単一の原因を指摘することができる。
4.がんと診断された時点でがん性疼痛を伴うことはない。
5.オピオイド鎮痛薬は軽度の痛みに対しても積極的に使用する。
解答2
解説
がん疼痛(がん性疼痛)とは、がん患者に生じる痛みのすべてを含み、がん自体(腫瘍の浸潤や増大、転移など)が直接の原因となる痛み、がん治療に伴って生じる痛み(術後痛や術後の慢性疼痛、化学療法による神経障害に伴う疼痛など)、がんに関連した痛み(長期臥床に伴う腰痛、リンパ浮腫、褥創など)、がん患者に併発したがんに関連しない疾患による痛み(変形性脊椎症、片頭痛など)の4種類に分類される。
1.× 必ずしも、突出痛は、予測することが「できない」と断言しきれない。なぜなら、突出痛には、体動、排便、嚥下、処置などをきっかけとして起こる「予測可能な痛みもある」ため。
・突出痛とは、持続痛(普段からある痛み)がある中で、一時的に強く増悪する痛みのことである。
この突出痛の種類には、①予測可能なもの(体動時痛、処置時痛、食事時痛など)、②予測困難なもの(突然起こる自発痛)がある。
2.〇 正しい。疼痛のマネジメントには精神的ケアを含む。なぜなら、痛みそのものは身体的苦痛以外にも、精神的苦痛(不安、抑うつ、恐怖、孤独感など)によって増強されるため。有名な概念としてトータルペインがある。
・トータルペイン(全人的苦痛)は、身体的・精神的・社会的・霊的(スピリチュアル)の4つの苦痛をいう。スピリチュアルペインとは、死を目前にした癌患者などが、患者自身の人生の否定・価値観の否定・存在自身の否定を受けたと感じることに起因する。抑うつ、不安、 怒り、いらだち、悲観などをいう。
3.× 多くの場合、「単一」ではなく複合的の原因を指摘することができる。なぜなら、がん性疼痛は、複合的な原因(腫瘍そのものによる痛み、治療に伴う痛み、合併症による痛み、さらに心理社会的要因)腫が重なって生じることが多いため。
4.× がんと診断された時点で、がん性疼痛を伴うこと「はある」。なぜなら、がんと診断された時点は、がんの末期の可能性も否定できないため。また、がんの種類や進行度によっては、診断時から腫瘍の浸潤、圧迫、閉塞、骨転移などによる痛みを生じていることがある。
5.× オピオイド鎮痛薬は、軽度の痛みに対しても「積極的に使用する」というのはいささか疑問である。なぜなら、がん性疼痛の薬物療法では、痛みの強さや性質に応じて鎮痛薬を選択し、軽度の痛みでは非オピオイド鎮痛薬が基本となるため(下参照)。
・モルヒネとは、オピオイド鎮痛薬として、おもに鎮痛目的で用いられる。医療用麻薬でもあり、その鎮痛作用は強力である。とくに持続する鈍痛に効果が高く、一般的な鎮痛薬が効きにくい内臓痛をはじめ、各種がん痛や手術後にも適応となる。
・オピオイド(麻薬性鎮痛薬)とは、主に脳や脊髄などの中枢神経にあるオピオイド受容体と結合することで鎮痛効果を示す化合物である。代表的なオピオイドとして、モルヒネやオキシコドン、フェンタニルが挙げられ、主にがん疼痛の緩和ケアなどに使用される。モルヒネの副作用には、便秘、嘔気・嘔吐、眠気、呼吸抑制などがある。
(※図引用:「WHO方式がん疼痛治療とは」塩野義製薬様HPより)
3段階除痛ラダーとは、がん性疼痛に対する薬物療法の基本的な考え方である。これは基礎および臨床研究に基づいて考案された治療法で、非オピオイド鎮痛薬とオピオイド鎮痛薬を、痛みの強さによって段階的に進めていく方法である。世界保健機関(WHO)は、がん疼痛治療法における鎮痛薬の使用法について、痛みの強さによる段階的な鎮痛薬の選択法を示した「3段階除痛ラダー」と治療に際し守るべき「鎮痛薬使用の5原則」で提唱している。
【鎮痛薬使用の5原則】①経口的に、②時刻を決めて規則正しく、③除痛ラダーにそって効力の順に、④患者ごとの個別的な量で、⑤その上で細かい配慮を
