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36 標準型車椅子の使用者の生活環境として適切なのはどれか。
1.トイレのドアは内開きにする。
2.屋外スロープの勾配は1/10とする。
3.浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置する。
4.洗面台のカウンターの高さは50cm程度とする。
5.玄関前の回転スペースは直径90cm程度とする。
解答3
解説
数値:【建築物移動等円滑化基準】(建築物移動等円滑化誘導基準)
玄関出入口の幅:【80cm】(120cm)
居室などの出入口:【80cm】(90cm)
廊下幅:【120cm】(180cm)※車椅子同士のすれちがいには180cm
スロープ幅:【120cm】(150cm)
スロープ勾配:【1/12以下】(1/12以下、屋外は1/15)
通路の幅:【120cm】(180cm)
出入口の幅:【80cm】(90cm)
かごの奥行:【135cm】(135cm)
かごの幅(一定の建物の場合):【140cm】(160cm)
乗降ロビー:【150cm】(180cm)
(※参考:「バリアフリー法」国土交通省HPより)
(※参考:「主要寸法の基本的な考え方」国土交通省様HPより)
1.× トイレのドアは、「内開き」ではなく引き戸にする。なぜなら、開き戸だと、開けた扉が進路を塞ぎ、開けた扉を避けて回り込んで部屋からでなくてはならないため。
2.× 屋外スロープの勾配は、「1/10」ではなく1/12以下で、1/15~1/20が推奨されている。
3.〇 正しい。浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置ことは、標準型車椅子の使用者の生活環境として適切である。なぜなら、浴室用とのグレーチング(排水溝部分の蓋)を使用することによって段差を解消することができ、椅子の通過が円滑に行えるため。
4.× 洗面台のカウンターの高さは、「50cm程度」ではなく65~75cm程度にする。なぜなら、脚部が進入できるスペースを確保する必要があるため。通常、車いすで膝頭は60cmの高さである。
5.× 玄関前の回転スペースは、「直径90cm程度」ではなく直径150cmを必要である。
37 研究法の説明で誤っているのはどれか。
1.記述的研究は、質的研究である。
2.横断研究では、症例の経過を追って情報収集する。
3.後ろ向き調査とは、過去に遡って情報収集する調査である。
4.メタアナリシスは、多数の研究を数量的に合成し統合して検討する。
5.留め置き調査法では、対象者に配布した調査票を調査員が回収する。
解答2(※)
備考:選択肢1も誤っていると意見書が提出されている。
解説
1.△ 記述的研究は、質的研究であると断言できない。なぜなら、記述的研究には、質的研究と量的研究があるため。本選択肢は記述的研究が質的研究に限られているかのようにも読み取れるため、厳密には不適切な問題である。
2.× 横断研究の横断は一時点のことを指しており、疾病の頻度・分布などの統計を取り、疾病の発生要因などを考える研究方法である。症例の経過を追って情報収集する検査は縦断研究である。
3.〇 正しい。後ろ向き調査とは、過去に遡って情報収集する調査である。
4.〇 正しい。メタアナリシスは、多数の研究を数量的に合成し統合して検討する。過去の複数の研究データを収集・統合し、統計的手法を用いて解析するものである。
5.〇 正しい。留め置き調査法では、対象者に配布した調査票を調査員が回収する。留め置き調査法は、対象者に調査票を渡しておくので、身代わり回答や無回答もありがちである。後で調査員が回収するので、低コストで行いやすい調査法である。国勢調査がその代表である。
38 理学療法士及び作業療法士法で正しいのはどれか。
1.診療報酬に関する規定がある。
2.作業療法士免許は都道府県知事が交付する。
3.作業療法士以外の者は作業療法を行うことができない。
4.作業療法士は業務上知り得た人の秘密を他に漏らすと罰金に処せられる。
5.登録事項に変更が生じたときは1年以内に作業療法士名簿の訂正を申請する。
解答4
解説
1.× 診療報酬に関する規定があるのは、医療法である。
2.× 作業療法士免許は、「都道府県知事」ではなく、厚生労働大臣が交付する。なぜなら、作業療法士免許は国家資格であるため。都道府県知事が交付するものとして、准看護師などがあげられる。
3.× 作業療法士以外でも、作業療法を行うことができる。なぜなら、作業療法士は名称独占であるため。例えば、医師や看護師が作業療法を行うことは可能である。
4.〇 正しい。作業療法士は、業務上知り得た人の秘密を他に漏らすと罰金に処せられる。業務上知り得た人の秘密を他に漏らすと罰金に処せられ、守秘義務違反は、50万円以下の罰金となる。
5.× 登録事項に変更が生じたときは、「1年以内」ではなく、30日以内に作業療法士名簿の訂正を申請する。
39 器具の写真を下図に示す。
この器具を用いる検査はどれか。
1.場面設定法
2.マイクロタワー法
3.VPI職業興味検査
4.職業レディネステスト
5.厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)
解答5
解説
1.× 場面設定法では、実際の職場あるいは実際に近い作業を設定し、作業能力や職場能力を観察、評価する。
2.× マイクロタワー法は、13項目の作業課題を実施することで、運動神経能力、空間知覚、事務的知覚、数的能力、言語能力の5つの領域の職業適性能を測定する作業見本法の一つである。
3.× VPI職業興味検査は、160項目の具体的な職業に対する興味・関心の有無の回答から、6つの興味領域(現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、習慣的)に対する興味の程度と5つの傾向尺度(自己統制、男性-女性傾向、地位志向、稀有反応、黙従反応)に対する個人の特性を測定するものである。
4.× 職業レディネステストとは、VPI職業興味検査と同じ6つの興味領域について興味の強さと職業遂行の自信度を測ることにより、職業に関する自分のイメージをチェックしたり、進路選択への動機付けを促すものである。
5.〇 厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)は、9つの適性能(知的能力、言語能力、数理能力、書記的知覚、空間的判断、形態知覚、運動共応、指先の器用さ、手腕の器用さ)を測定する。写真の検査器具は、指先・手腕の器用さの測定に用いられる。
40 依存性パーソナリティ障害患者の作業療法場面での特徴はどれか。
1.他者の意見に反対できない。
2.他者の感情に無関心である。
3.他者を信じることが難しい。
4.他者の注目の的になることを求める。
5.他者に仕事を任せることができない。
解答1
解説
1.〇 他者の意見に反対できないのは、依存性パーソナリティ障害でみられる。
2.× 他者の感情に無関心であるのは、シゾイド(統合失調症)パーソナリティ障害でみられる。
3.× 他者を信じることが難しいのは、妄想性パーソナリティ障害でみられる。
4.× 他者の注目の的になることを求めるのは、演技性パーソナリティ障害でみられる。
5.× 他者に仕事を任せることができないのは、強迫性パーソナリティ障害でみられる。
いつも使わせて頂いています。ありがとうございます。
ところで、
第49回OT専門午後の問36
選択肢4の説明について確認して頂けないでしょうか?
× 洗面台のカウンターの高さは、「50cm程度」ではなく40~45cm程度にする。なぜなら、膝頭は通常60cm以上の高さになるため。
↑
洗面台カウンターは膝より上になるので、膝頭が60cm以上なのであれば、
少なとも60cm以上の数値が正しいのではないでしょうか?
コメントありがとうございます。
ご指摘通り間違えておりました。
修正致しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。